U-17サッカー日本代表(ユーじゅうななサッカーにっぽんだいひょう、アンダーセブンティーンサッカーにっぽんだいひょう)は、日本サッカー協会によって編成される17歳以下のサッカーのナショナルチームである。FIFA U-17ワールドカップの前年にはU-16サッカー日本代表、そのさらに前年にはU-15サッカー日本代表と呼称が変わる。
日本はU-17世界選手権にホスト国であった1993年と、アジア予選を勝ち上がった1995年、2001年、2007年、2009年、2011年、2013年の計7回出場している。
この大会のアジア予選を兼ねるAFC U-16選手権は、本大会の1年前に16歳以下の選手によって行われる。日本はこの予選を高校受験によってしばらく競技を離れた上に、高校進学後の新チームではレギュラーとして実戦経験を積むのが難しい高校一年生中心のチームで戦う為、比較的好成績を残しているU-20世代と比べ、なかなかアジア予選を勝ち抜く事が出来なかった。各方面でこの年代においての国際試合の経験の少なさが論じられており、この対策も兼ねて2006年ののじぎく兵庫国体からサッカー少年男子の部の出場資格を、早生まれの高校二年生から中学三年生までの年代に変更。若い学年の内から、より多くの試合経験を積ませる動きが始まっている。その成果もあってか、2007年以降はコンスタントにU-17W杯の出場権を獲得している。しかし、2014年のAFC U-16選手権では準々決勝で敗退し、U-17W杯の連続出場記録が4大会で途切れた。
2023年、AFC U17アジアカップの決勝で韓国に3-0の快勝を収め史上初となるアジア連覇を達成[1]。FIFA U-17ワールドカップ[2] では初戦のポーランド戦で後半途中に豪雨による中断がありながらも再開後の76分に高岡伶颯が決勝ゴールを決めて1-0で勝利した[3][4][5]。しかし、2戦目のアルゼンチン戦は高岡伶颯が2試合連続ゴールを決めるも前半の2失点が重く響き、試合終了間際にもアグスティン・ルベルトのゴールで失点を喫して1-3で敗戦[6][7][8]。負け以外で決勝トーナメント進出が決まる3戦目のセネガル戦は後半に高岡伶颯が3試合連続ゴールの活躍で2-0で勝利しグループD3位通過を決めた[9][10][11]。過去2大会連続で敗退してきた決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)ではグループB1位通過のスペインと対戦。開始からスペインにボールを握られ続ける劣勢の中、日本は前半8分にクイム・ジュニェントに先制ゴールを決められ、前半40分に名和田我空のゴールで一時は追いつくも74分にマルク・ギウに勝ち越しゴールを決められて1-2で敗戦。3大会連続のベスト16で大会を終えることとなった[12][13][14]。
注1 決勝トーナメントでのPK戦を含む。
アジア予選敗退
アジア予選敗退
アジア予選敗退
アジア予選敗退
小嶺忠敏監督が指揮を取り、中田英寿・宮本恒靖・松田直樹・戸田和幸らが出場。グループリーグを突破するも、準々決勝でヌワンコ・カヌを擁するナイジェリアに1-2で敗れた。
No. | Pos. | 選手名 | 所属 | 1 | GK | 伊藤卓弥 | 横浜マリノスユース | 2 | DF | 長田道泰 | 読売SCユース | 3 | DF | 松田直樹 | 前橋育英高 | 4 | DF | 鈴木和裕 | 市立船橋高 | 5 | DF | 宮本恒靖 | ガンバ大阪ユース | 6 | DF | 橋本淳 | 東北学院高 | 7 | FW | 吉田孝行 | 滝川第二高 | 8 | MF | 一木太郎 | 読売SCユース | 9 | FW | 坂井浩 | 四日市中央工高 | | |
松田保監督の下、小野伸二・稲本潤一・高原直泰ら後の「ゴールデン・エイジ」が出場。グループリーグで勝ち点4を上げるも、開催国エクアドルに得失点差で1及ばず決勝トーナメント進出を逃す。
アジア予選敗退 (以下はU-16アジアユース選手権のメンバー)。監督は石橋智之。
No. | Pos. | 選手名 | 所属 | 1 | GK | 阿部謙作 | 東海大学第一高校 | 2 | DF | 谷川烈 | 清水エスパルスユース | 3 | DF | 金古聖司 | 東福岡高校 | 4 | DF | 小林宏之 | 清水市立商業高校 | 5 | DF | 飯尾和也 | 読売日本SCユース | 6 | DF | 和田雄三 | 清水エスパルスユース | 7 | DF | 市川大祐 | 清水エスパルスユース | 8 | MF | 大槻紘士 | 京都パープルサンガユース | 9 | MF | 吉野智行 | 習志野高校 | 10 | FW | 菅野拓真 | 習志野高校 | | No. | Pos. | 選手名 | 所属 | 11 | FW | 平松康平 | 清水エスパルスユース | 12 | MF | 景山健司 | 読売日本SCユース | 13 | MF | 松田佑也 | ジェフユナイテッド市原ユース | 14 | MF | 藤原功旨 | ヴィッセル神戸ユース | 15 | FW | 小松原学 | 邑楽中学校 | 17 | MF | 中居時夫 | 横浜マリノスJrユース | 18 | MF | 宮原裕司 | 東福岡高校 | 19 | DF | 鷲巣延圭 | 藤枝東高校 | 20 | GK | 富永康博 | 東福岡高校 | 23 | FW | 石間崇生 | 清水東高校 | |
アジア予選敗退 (以下はU-16アジアユース選手権のメンバー)。監督は河内勝幸。
No. | Pos. | 選手名 | 所属 | 1 | GK | 日野優 | ガンバ大阪ユース | 2 | DF | 大久保雄史 | 鹿島アントラーズユース | 3 | DF | 佐藤勇満 | 市立船橋高校 | 4 | DF | 村松潤 | 清水エスパルスユース | 5 | MF | 杉本圭 | ベルマーレ平塚ユース | 6 | DF | 河野淳吾 | 清水市立商業高校 | 7 | DF | 児玉新 | ガンバ大阪ユース | 9 | DF | 小原章吾 | 横浜フリューゲルスユース | 10 | DF | 佐野裕也 | 清水エスパルスユース | 11 | MF | 佐野裕哉 | 清水市立商業高校 | | No. | Pos. | 選手名 | 所属 | 12 | DF | 飯田紘孝 | 横浜マリノスユース | 14 | MF | 金子勇樹 | 横浜マリノスユース | 15 | MF | 鈴木良和 | 東海大学第一高校 | 17 | MF | 富澤清太郎 | 読売日本SCユース | 18 | MF | 本橋卓巳 | 市立船橋高校 | 19 | MF | 塩沢達也 | 清水エスパルスユース | 20 | FW | 飯尾一慶 | 読売日本SCユース | 21 | GK | 多田大介 | 東海大学第五高校 | 22 | FW | 佐藤寿人 | ジェフユナイテッド市原ユース | 23 | MF | 鈴木隼人 | 清水エスパルスユース | |
2001 FIFA U-17世界選手権のメンバー。田嶋幸三監督がチームを率い、藤本淳吾・矢野貴章・成岡翔・工藤浩平らが出場。初戦のアメリカ戦に勝利するが、この大会の準優勝国ナイジェリアに0-4、そして同じく優勝国フランスに1-5と二戦連続で大敗。グループリーグで敗退している。
| No. | Pos. | 選手名 | 所属 | 12 | DF | 小川久範 | アビスパ福岡U-18 | 13 | FW | 北野翔 | 横浜マリノスユース | 14 | MF | 平林輝良寛 | 名古屋グランパス | 15 | FW | 矢野貴章 | 浜名高 | 16 | MF | 藤本淳吾 | 桐光学園高 | 17 | DF | 高山純一 | 清水エスパルスユース | 18 | GK | 木村敦志 | ガンバ大阪ユース | 19注2 | 注3 | 杉山浩太 | 清水エスパルスユース | 20注2 | 注3 | 大沢朋也 | 帝京高 | | 注3 | 加藤順大 | 浦和レッズユース | |
- 注1 負傷のため第2戦終了後に登録抹消
- 注2 第3戦に追加登録
- 注3 バックアップメンバー
AFC U-17選手権2002のメンバー。2003 FIFA U-17世界選手権の出場権を逃す。監督は須藤茂光。
No. | Pos. | 選手名 | 所属 | 1 | GK | 八田直樹 | ジュビロ磐田ユース | 3 | DF | 新井隆法 | 前橋育英高校 | 4 | DF | 長原克弥 | 藤枝東高校 | 5 | DF | 丹羽大輝 | ガンバ大阪ユース | 6 | DF | 麻生耕平 | 大分高校 | 7 | MF | 細貝萌 | 前橋育英高校 | 8 | MF | 高橋良太 | 名古屋グランパスエイトU-18 | 9 | FW | 岡本達也 | ジュビロ磐田ユース | 10 | MF | 山本拓弥 | 鹿島アントラーズユース | 11 | FW | 藤井貴 | ジュビロ磐田ユース | 12 | GK | 佐藤昭大 | サンフレッチェ広島ユース | | No. | Pos. | 選手名 | 所属 | 14 | MF | 上田康太 | ジュビロ磐田ユース | 15 | FW | 森勇貴 | ガンバ大阪ユース | 16 | MF | 髙萩洋次郎 | サンフレッチェ広島ユース | 17 | MF | 前田俊介 | サンフレッチェ広島ユース | 18 | DF | 天野貴史 | 横浜F・マリノスユース | 20 | DF | 青山直晃 | 前橋育英高校 | 21 | DF | 野本泰崇 | 鹿島アントラーズユース | 24 | DF | 髙柳一誠 | サンフレッチェ広島ユース | 25 | FW | 永濱優 | FC東京U-18 | | 注 | 丹野研太 | FCみやぎバルセロナユース | |
AFC U-17選手権2004のメンバー。2005 FIFA U-17世界選手権の出場権を逃す。監督は布啓一郎。
AFC U-17選手権2004 布陣 |
2007 FIFA U-17ワールドカップのメンバー。監督は城福浩。
U-17ワールドカップ 2007 布陣 (大塚) |
2009 FIFA U-17ワールドカップのメンバー。監督は池内豊。
U-17ワールドカップ 2009 布陣 (岡本) |
2011 FIFA U-17ワールドカップのメンバー。監督は吉武博文。フランス、アルゼンチン、ジャマイカというグループリーグを2勝1分で1位通過。ベスト16ではニュージーランド相手に6-0と大勝。ベスト8でブラジルを相手に2-3と敗退する。[15][16]
2013 FIFA U-17ワールドカップのメンバー。監督は吉武博文。
AFC U-16選手権2014のメンバー[17]。2005年以来5大会ぶりに予選敗退し、2015 FIFA U-17ワールドカップの出場権を逃した。さらに、この年はU-20日本代表も4大会連続の予選敗退に終わったため28年ぶりに両代表が世界大会へ出場できないという事態となった。監督は吉武博文。
2017 FIFA U-17ワールドカップのメンバー[18]。監督は森山佳郎。
U-17ワールドカップ 2017 布陣 |
2019 FIFA U-17ワールドカップのメンバー[19]。監督は森山佳郎。
2023 FIFA U-17ワールドカップのメンバー[20]。本大会では初戦のポーランド戦で後半途中に豪雨による中断がありながらも再開後の76分に高岡伶颯が決勝ゴールを決めて1-0で勝利するも、2戦目のアルゼンチン戦は高岡伶颯が2試合連続ゴールを決めるも前半の2失点が重く響き、試合終了間際にもアグスティン・ルベルトのゴールで失点を喫して1-3で敗戦。負け以外で決勝トーナメント進出が決まる3戦目のセネガル戦は後半に高岡伶颯の3試合連続ゴールの活躍で2-0で勝利しグループD3位でグループB1位通過のスペインとのラウンド16に挑んだ。開始からスペインにボールを握られ続ける劣勢の中、日本は前半8分にクイム・ジュニェントに先制ゴールを決められ、前半40分に名和田我空のゴールで一時は追いつくも74分にマルク・ギウに勝ち越しゴールを決められて1-2で敗戦。3大会連続のベスト16で大会を終えることとなった。監督は森山佳郎。
- 公式大会
- 非公式大会
- 公式大会
- 非公式大会
- ^ “【Match Report】U-17日本代表が大会初となるアジア連覇。韓国に3-0で快勝飾る!”. 日本サッカー協会. 2023年7月3日閲覧。
- ^ “FIFA U-17ワールドカップ”. スポーツナビ. 2023年11月21日閲覧。
- ^ “サッカー日本代表 - U-17W杯 グループD 第1節 U-17日本 vs. U-17ポーランド”. スポーツナビ (2023年11月11日). 2024年3月14日閲覧。
- ^ “日本代表、U-17W杯初戦でポーランド撃破! スコールによる中断明けに投入の高岡伶颯が決勝点”. Goal.com (2023年11月11日). 2023年11月21日閲覧。
- ^ “【Match Report】U-17日本代表、初戦を勝利で飾る”. 日本サッカー協会 (2023年11月12日). 2023年11月26日閲覧。
- ^ “サッカー日本代表 - U-17W杯 グループD 第2節 U-17日本 vs. U-17アルゼンチン”. スポーツナビ (2023年11月14日). 2024年3月14日閲覧。
- ^ “U-17W杯、日本がアルゼンチンに3失点敗戦。高岡伶颯の2試合連続弾も及ばず、決勝ラウンド進出をかけてセネガル戦へ”. Goal.com (2023年11月14日). 2023年11月21日閲覧。
- ^ “【Match Report】U-17日本代表、U-17アルゼンチン代表に1-3で敗戦”. 日本サッカー協会 (2023年11月15日). 2023年11月26日閲覧。
- ^ “サッカー日本代表 - U-17W杯 グループD 第3節 U-17セネガル vs. U-17日本”. スポーツナビ (2023年11月17日). 2024年3月14日閲覧。
- ^ “U-17W杯、日本が3大会連続ベスト16入り! 3戦連発の日章学園FW高岡伶颯が2ゴール、得点ランク首位に”. Goal.com (2023年11月17日). 2023年11月21日閲覧。
- ^ “【Match Report】U-17日本代表、U-17セネガル代表を2-0で完封勝利 グループステージ突破!”. 日本サッカー協会 (2023年11月18日). 2023年11月26日閲覧。
- ^ “サッカー日本代表 - U-17W杯 ラウンド16 U-17スペイン vs. U-17日本”. スポーツナビ (2023年11月20日). 2024年3月14日閲覧。
- ^ “U-17日本代表、スペインに敗れ3大会連続16強でW杯敗退…名和田弾で一時同点もバルセロナFWが決勝点”. Goal.com (2023年11月20日). 2023年11月21日閲覧。
- ^ “【Match Report】U-17日本代表、U-17スペイン代表に1-2で敗れベスト16”. 日本サッカー協会 (2023年11月21日). 2023年11月26日閲覧。
- ^ 王国ブラジルに見せつけられた世界との差 若き日本代表が直面した今後への課題 - スポーツナビ: 2011年7月4日
- ^ 吉武ジャパン、監督と選手の対話でつかんだベスト8 U-17ワールドカップ・メキシコ2011 総括 - スポーツナビ: 2011年7月12日
- ^ 招集メンバー
- ^ U-17日本代表 メンバー・スケジュール FIFA U-17ワールドカップ インド2017(10/6~28) - 2017年9月22日、JFA
- ^ U-17日本代表 メンバー・スケジュール ~FIFA U-17ワールドカップブラジル2019(10/26~11/17)~ - 2019年10月4日、JFA
- ^ U-17日本代表 メンバー・スケジュール FIFA U-17 ワールドカップ インドネシア 2023(10.30~千葉/11.1~インドネシア) - 2023年10月25日、JFA