赤穂事件を題材とした作品

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ここでは、赤穂事件を扱った演劇文芸作品、映像作品その他のフィクション、および評論について説明する。

事件を題材とした作品[編集]

歌舞伎・人形浄瑠璃[編集]

忠臣蔵十一段目夜討之図。(江戸後期 歌川国芳)この絵は大衆に不評で続編が打ち切りになった[1]
三代目市川八百蔵の竹森喜多八(武林唯七)。(勝川春英画)
「仮名手本忠臣蔵」より富之森祐右衛門正固。(江戸後期、歌川国芳)

赤穂事件がはじめて舞台に取り上げられたのは、討ち入り決行の翌年である元禄16年の正月、江戸山村座の『傾城阿佐間曽我』(けいせいあさまそが)の五番目(大詰)である。曾我兄弟の仇討ちという建前で赤穂浪士の討入りの趣向を見せた。 討入りから4年後の宝永3年(1706年)には、この事件に題材をとった近松門左衛門作の人形浄瑠璃『碁盤太平記』が竹本座で上演されている。しかし、幕府は「前々も令せられしごとく、当世異事ある時、謡曲芝居小歌につくり、はた梓にのぼせ売りひさぐ事、弥々停禁すべし。戯場にても近き異事を擬する事なすべからず(大成令)」と禁令を出し、この事件を扱うものは現れてきていない[2]

そしてその集大成が45年後の寛延元年8月(1748年8月)に上演された二代目竹田出雲三好松洛並木千柳合作の人形浄瑠璃仮名手本忠臣蔵』が初演され、同年12月(1749年1月)には歌舞伎として上演された。同作は多くの観客を呼び、事件を元にした作品群の代表的存在となっている。以降、浄瑠璃・歌舞伎の人気題材となり、以下の作品がある:

  • 仮名手本忠臣蔵
  • 『太平記忠臣講釈』(明和四(1799)年)- 近松半二ら6名の合作
    第十段「討ち入り」が実はであったという落ちで終わる異色作。
  • 『義臣伝読切講釈』(天明八(1788)年)- 浄瑠璃原作ではない歌舞伎オリジナル。
  • 『江戸花赤穂塩竈』(寛政八(1796)年)- 『日本花赤穂塩竈』の改題。滑稽もの。
  • 『忠臣蔵 田舎草紙』(享和三(1803)年)- 十返舎一九が浄瑠璃作家として書いたもの
  • 『田舎忠臣蔵』(文化元(1804)年)
    大星らの台詞が朴訥な農民の言葉で語られる。
  • 『菊宴月白浪』(文政四(1821)年)- 鶴屋南北作。 『仮名手本忠臣蔵』のもじり(パロディ)。
    近年三代目市川猿之助が百数十年ぶりに復活上演。
  • 元禄忠臣蔵』- 真山青果作。二代目市川左團次のために書き下ろされた一連の新歌舞伎の演目。
    内容が史実から逸脱し、興行としては失敗作とされる。

銘々伝:

外伝:

  • 東海道四谷怪談』- 鶴屋南北作。仮名手本忠臣蔵の外伝として作られており、初演時は『仮名手本忠臣蔵』と合わせて2日にわたって上演された。
  • 盟三五大切』- 鶴屋南北作。猟奇殺人鬼の源五兵衛は実は不破数右衛門その人で、最後に討ち入りの迎えが来るや即座に忠義に生きる義士にもどる。
  • 『忠臣蔵後日建前』(女定九郎)- 三人の主役たちの妻たちの後日談。定九郎の妻が与市兵衛妻・勘平妻に仇討ちする。

落語[編集]

講談で盛んに口演されたこともあり、落語では、『仮名手本忠臣蔵』がくすぐり落ちとして使われることもある。『仮名手本忠臣蔵』そのものを題材とする場合もある。

なお、各段に対する落語は複数存在し、赤穂市総務部市史編さん室の『忠臣蔵第四巻』には「十段目」という話が6つも載っている。また八段目十一段目を題材とした落語は存在しないといわれている事もあるが、同書には「八段目」と「十一段目」がそれぞれ一つずつ載っており、その他に「八段目道行」、「十一段目大切かたき打」という話も載っている。

村芝居』 - 農村の秋祭りに地元の男たちで忠臣蔵の芝居をすることにしたが、師直の烏帽子の中に蜂の巣が入っていて…。
芝居風呂
質屋芝居
『蔵丁稚』 - そのまま『四段目』という演題でも演じられる。
淀五郎』 - 判官切腹の場面が落ちとなる。
中村仲蔵』- 定九郎の役を演じた役者初代中村仲蔵の話。通常落ちは無い。
軒づけ』 - 主人公の失敗譚として噺の序盤に登場する。
鹿政談』 - くすぐりが使われる。
役者息子』 - そのまま『七段目』という演題でも演じられる。芝居好きの若旦那が丁稚と二階の部屋で平右衛門とおかるの件を演じ、丁稚が階段の一番上の段から落ちて「怪我はないか」「なあに、七段目」という落ちになる。これを得意とした二代目三遊亭圓歌は、出囃子も七段目幕開きの音楽だった。
九段目』 - 店のものが素人芝居で九段目を上演しようとするが、加古川本蔵を演じる役者が病気で倒れてしまった。急遽代役を頼んだところ、やってきたのは田舎者の按摩、もとは萬歳の太夫という人物で……。見せ場のせりふが途中から萬歳になってしまうという落ち。
天野屋利兵衛』 - いわゆる「バレ噺」。女と間違えられた天野屋利兵衛が、「天野屋利兵衛は男でござる」と言う落ち。

この他、新作落語では『仮名手本忠臣蔵』全体を題材にすることも試みられている。『吉良の忠臣蔵』(立川志らく)、『カマ手本忠臣蔵』(柳家喬太郎)、『AKO47~新説赤穂義士伝~』(月亭八方)、『殿中でござる』(春風亭小朝)などの作例がある。

浪曲[編集]

端唄・小唄[編集]

花柳界では、人気のある芝居をもとにした端唄小唄が作られることがある。『忠臣蔵』では「笹や節」が代表である。『忠臣蔵』を元とした浪曲『義士伝』が直接の参照元といわれ、俗曲に分類される曲でありながら、浪曲的な歌い方をする個所がある。歌詞については流派により異なるが、内容としてはほぼ同じなため、以下に歌詞の一例をあげる。

笹や 笹笹 笹や笹 笹はいらぬかすす竹を 大高源吾は橋の上 あした待たるる宝船
赤の合羽に 饅頭笠 降りくる雪も いとわずに 赤垣源蔵は 千鳥足 酒にまぎらす いとま乞い
胸に血を吐く 南部坂 忠義にあつき 大石も 心を鬼に いとま乞い 寺坂来たれと 雪の中

英訳[編集]

  • アルジャーノン・フリーマン=ミットフォード Tales of Old Japan 収録の"The Forty-Seven rônins"(1871)
    • アルジャーノン卿は討ち入りを「A terrible picture of fierce heroism」(激しいヒロイズムの恐ろしい絵)と表現している[4]
  • Dickins, Frederick Victor, Chiushingura - or the Loyal League, Yokohama, 1874–75.
    • 英字新聞 The FarEast に連載。
  • Dickins, Chiushingura - or the Loyal League, London, 1875.
    • 上記の単行本。
  • Masefield, John, The Faithful, London, 1915.
    • マンスフィールドは、刃傷の原因を色恋沙汰ではなく、吉良が藩領拡張を画策して浅野の領地を狙ったからと書き替えている。
    • 邦題『忠義』 小山内薫
    • 二代目市川左團次が歌舞伎化。また新国劇版もある。
  • ドナルド・キーン『Chushingura:The Treasury of Loyal Retainers, a Puppet Play』
    • キーンは、日本庭園や富士山に代表される「わび」や「奥床しさ」「水に流す潔さ」といった日本人の精神や日本文化とは逆の、「fanatic」な「bloodshed」が見られる「imaginary story」が「Puppet Play」の忠臣蔵であるとして紹介している[5]

なお日露戦争の停戦会議(ポーツマス会議)の仲介役となった第26代米大統領セオドア・ルーズベルトは、忠臣蔵の英語訳本を愛読していたとの逸話がある。

主な小説作品[編集]

忠臣蔵は小説作品の題材としても多く用いられている。代表的なものは、大河ドラマ化された大佛次郎赤穂浪士』、赤穂浪士たちを刺客として描き映画化された池宮彰一郎四十七人の刺客』などがある。

大河ドラマ『赤穂浪士』の原作、姉妹作に『四十八人目の男』がある
桂月は赤穂大石神社に反対した論説で知られる。
大河ドラマ『元禄繚乱』の原作
千坂兵部配下の能登忍者が主役。映画・テレビドラマ・オリジナルビデオなど複数回の映像化がされている。
大河ドラマ『元禄太平記』原作
大河ドラマ『峠の群像』の原作
討ち入り不参加者に焦点を当てた連作。男色家や犬殺し、ペテン師などが不義士として紹介される。朗読CDも発売された。
  • 『忠臣蔵傑作選 我、本懐を遂げんとす』 (縄田一男編、旺文社文庫、1986年/新版・徳間文庫、1998年)
  • 『忠臣蔵』(森村誠一著、初版・朝日新聞社上下、1986年/現・徳間文庫上下)
  • 『吉良忠臣蔵』同著(角川書店、1988年、のち角川文庫/集英社文庫)
姉妹作。森村には以上の二長編のほか、連作・短編の『真説忠臣蔵』がある。
同名映画の原作。細川家の『堀内伝右衛門覚書』は後世に捏造された偽書であるとする。
清水義久(一学)から見た赤穂事件。
赤穂義士を英雄として祀った細川家に対して因果応報の悲劇(藩主が江戸城で吉良の二の舞になる)が襲う。仰天した家中は手の平返し(義士を罪人)をする。
吉良を尊皇思想の象徴として描く。一方で幕府は浅野家とその遺臣に肩入れする。
  • 『一月半遅れの忠臣蔵』芦辺拓(2003年4月、朝日新聞)
吉良遺臣が大石らのいる熊本藩邸に討ち入る。
浅野長矩のせいで失業し辛酸をなめた大石良雄たちが、浅野を仇として預かり大名屋敷(徳川綱條邸)に討ち入る。
主人公が浅野の刃傷を阻止しようとし、その師匠が討ち入り前に吉良を米沢[6]に逃がしてしまい、大石らは徒死。
吉良が帰邸後に急死してしまい、弟の東条孝証が義央に成り代わる。
  • 『四十七女とかぐや姫』雀野日名子 (2021年11月、河出書房新社『かぐや姫、物語を下記かえろ!』収録)
赤穂浪士の妻や母親たちが、男たちに代わって討ち入りを果たす。
  • 義にあらず 吉良上野介の妻(鈴木由紀子) - 上杉家から嫁いだ吉良義央の妻・富子を主人公とする。

映画[編集]

映画の時代になると忠臣蔵も題材として使われ、最初の作品は1907年(明治40年)に製作された『忠臣蔵五段目』である。ただし、この作品は十一代目片岡仁左衛門の襲名公演の模様を収録(保存を目的として撮影)したものであり、劇映画としての最初の「忠臣蔵」作品は、1910年製作の牧野省三監督・尾上松之助主演による『実演・忠臣蔵』とされる。これ以後、多数の忠臣蔵映画が製作された。大石内蔵助を多く演じた俳優では、戦前では尾上松之助が、戦後では八代目松本幸四郎が挙げられる。

登場人物が多彩なためオールスターキャストでの演出が可能な忠臣蔵は人気ジャンルとなり、戦前から戦後にかけて本伝ものだけで80本以上の作品が製作されている。

テレビドラマ[編集]

戦後も「忠臣蔵」は人気題材であり続け、テレビの時代になると多数のドラマが製作されている。芸能界でもドラマで主役の大石内蔵助を演じることは役者として最高の誉れとされている[要出典]。それを逆手に取り箔をつけたい俳優が大石役を格安の出演料で出演オファーを了承しその浮いた分で脇役の俳優陣を充実させるといった駆け引きも行なわれたという[要出典]1964年NHKで製作された大河ドラマ赤穂浪士』は当時の大映の看板俳優・長谷川一夫を大石内蔵助役にして、平均視聴率は30%を越え、討ち入りの回の視聴率は53%という高い人気を誇った[9][10]。大河ドラマではその後3度(1975年元禄太平記[11]1982年峠の群像[12]1999年元禄繚乱[13])も忠臣蔵が題材に取り上げられている。

現在に至るまで、オーソドックスな展開のものから、公儀(幕府)・他藩や女性(夫人)側からの視点、本音は討ち入りをしたくなかった大石内蔵助、SF的なものなど、様々な趣向をもった忠臣蔵ものが多数製作されている。戦後は、赤穂事件を単なる復讐ではなく、幕府への反抗として解釈するものが多い(大河ドラマ元禄繚乱』、『大忠臣蔵』など多数)。なお、『水戸黄門』でも赤穂事件の数年前の大石内蔵助がしばしば登場し、第28部 第24話で横内正が、第39部 第5話で天宮良が、第42部 第11話と第15話で初代市川右近が大石を演じた。

舞台(ごく一部)[編集]

漫画[編集]

CM[編集]

ボードゲーム[編集]

コンピュータゲーム[編集]

歌謡曲・演歌等[編集]

  • 三波春夫の曲
    • 元禄男の友情 立花左近 作詞:北村桃児  作曲:佐藤川 太
    • 元禄名槍譜 俵星玄蕃 作詞:北村桃児  作曲:長津義司
    • あゝ忠臣蔵
    • 組曲アルバム「大忠臣蔵」
      • 「忠臣蔵序曲」、「長編歌謡浪曲 あゝ松の廊下」、「花恨田村邸」、「早篭は行く」、「長編歌謡浪曲 赤穂城の内蔵之助」、「赤穂城明け渡し」、「大手門下馬先」、「山科へ」、「長編歌謡浪曲 赤穂の妻」、「地唄 里げしき」、「ころは元禄十五年」、「浪曲 神崎東下り」、「長編歌謡浪曲 立花左近」、「浪曲 南部坂雪の別れ」、「長編歌謡浪曲 赤垣源蔵」、「元禄無情」、「長編歌謡浪曲 その夜の上杉綱憲」、「長編歌謡浪曲 俵星玄蕃」、「講談 義士討入り」、「長編歌謡浪曲 決斗高田の馬場」、「大忠臣蔵を結ぶ詞」
  • 鏡五郎の曲
    • 赤垣源蔵・徳利の別れ 作詞:木下 龍太郎  作曲:保田 幸司郎
    • 浅野内匠頭 作詞:木下龍太郎  作曲:山崎剛昭
    • 天野屋利兵衛 作詞:木下龍太郎  作曲:保田幸司郎
    • 大石内蔵助 作詞:木下龍太郎  作曲:宮下健治
    • 忠臣蔵・片岡源五右衛門 木下龍太郎  作曲:弦哲也
    • 忠臣蔵・堀部安兵衛 作詞:木下龍太郎  作曲:弦哲也
  • 島津亜矢の曲
    • 大忠臣蔵 作詞:松井 由利夫  作曲:村沢 良介
    • 元禄男の友情 立花左近 作詞:北村桃児  作曲:佐藤川太
    • 元禄花の兄弟 赤垣源蔵 作詞:北村桃児  作曲:春川一夫
    • 元禄名槍譜 俵星玄蕃 作詞:北村桃児  作曲:長津義司
  • 二葉百合子の曲
    • 赤穂浪士 作詞:嶋淳平  作曲:山中博  
    • 残桜抄 作詞:荒木とよひさ  作曲:弦哲也
  • その他
    • 刃傷松の廊下 真山一郎 作詞:藤間 哲郎  作曲:櫻田 誠一
    • 俵星玄蕃 三山ひろし 作詞:北村桃児  作曲:長津義司
    • 忠臣蔵小唄 三浦時子 水田茂作詞、酒井協作曲 1936年の『寳塚忠臣蔵』の主題歌。
    • 堀部安兵衛の妻 小桜舞子  作詞:木下 龍太郎  作曲:岡 千秋
    • 山科の別れ ―大石りく― 米倉ますみ  作詞:木下龍太郎  作曲:伊藤雪彦
    • おんなの忠臣蔵 瀬川瑛子。  作詞:吉岡治  作曲:船村徹
    • 義 坂井寿太郎。  作詞:中谷純平  作曲:山路進一
    • 恋の絵図面取り 小桜舞子。作詞:木下 龍太郎  作曲:岡 千秋
    • ザ・忠臣蔵 '80。ピンク・レディー  作詞:伊藤アキラ  作曲:川口真
    • 大嘘忠臣蔵 山本正之。作詞:山本正之  作曲:山本正之
    • 討ちたいんだ(2012年、AKR四十七フィーチャリング吉良) - 『戦国鍋TV』の「ミュージック・トゥナイト」内での男性アイドルグループ。
    • ゲンロク・アコージケン(2013年、AKR四十七フィーチャリング吉良)

パロディ作品[編集]

  • 珍説忠臣蔵1953年新東宝) 監督:斎藤寅次郎 大石内蔵助…古川緑波、吉良上野介…伴淳三郎
  • サラリーマン忠臣蔵続サラリーマン忠臣蔵1960年&1961年東宝) 監督:杉江敏男 大石良雄…森繁久彌、吉良剛之介…東野英治郎
    忠臣蔵の物語を現代のサラリーマン社会に置き換えた作品。
  • サラリーマン忠臣蔵1962年関西テレビ)大石良雄…曽我廼家明蝶、吉良剛之助…内田朝雄
    上記のテレビドラマ作品。
  • 長脇差(ながどす)忠臣蔵1962年大映
    大前田英五郎を詐称する渡世人一家が浜松城に殴り込む。
  • ギャング忠臣蔵1963年東映)大石良雄…片岡千恵蔵、吉良高之介…安部徹
    忠臣蔵の物語を、現代のヤクザ世界に置き換えた作品。
  • わんわん忠臣蔵(1963年、東映動画)ロック(大石内蔵助)の声…堀絢子、キラー(吉良上野介)の声…西村晃
    手塚治虫原案を大幅に改変しており、「めちゃくちゃに作りかえられた」と批判されている[17]
  • 怪獣総進撃1968年東宝
    企画段階では『怪獣忠臣蔵』という題名であり、敵の宇宙人名(キラアク星人)は吉良上野介からとられていた[18]
  • 地球の汚名1973年豊田有恒著、スペースオペラ小説)
  • おしゃれ大作戦1976年東宝) 監督:古澤憲吾 大石由里子:由美かおる、吉良豪蔵:藤村有弘
    ドレスメーキング学校を舞台にした作品。トイレが近い萱野三子など四十七士が全て女性になっている。脚本段階では「大喜劇 ウーマンリブ」であり、左翼色(団結した生徒が出資者に対抗する)が強い[19]
  • ヤッターマン 第104話「イヤ王だコロン」(1978年フジテレビタツノコプロ
    ヤッターマンとドロンボーが繰り出した、ボタモチメカとアワモチメカのゾロメカ同士の対決でネタになっている。「アズキタクミノカミ」の敵を討つために、47人のボタモチメカを引き連れて起った「オオハギクラノスケ」。討ち入りが始まり、敵の「キナコウズケノスケ」はドロンボーメカの中のおだてブタのいる所に隠れてしまう。キナを追って来た主君思いのクラノスケに感心したドロンジョがしきりに褒めたため、おだてブタが反応してキナと一緒に出て来てしまい、メカともども討ち取られてしまう。
  • 大嘘忠臣蔵(作詞・作曲・歌:山本正之
    忠臣蔵の物語をモチーフにしたコミックソング
  • ドリフ大爆笑1979年、フジテレビ・イザワオフィス) 「松の廊下」コント
    加藤茶扮する浅野内匠頭が教えを乞うために、志村けん扮する吉良上野介の袴の裾を引っ張り転倒させるというもの。志村は収録当時独身・未婚であった加藤の身の上をなじって刃傷沙汰に及ぶが、志村が「殿中でござる」と叫ぶものの誰も気に留めず無視してしまう。
  • ルパン三世 第2シリーズ 第113話「作戦名は忠臣蔵」(1979年、日本テレビ
    いつまでもルパンを逮捕できないことを大臣に責められた浅野警視総監が、逆上して大臣を殴打したため、罷免される。浅野の仇を討つため、銭形警部は改めてルパン逮捕に執念を燃やし、全国の優秀な警察官に招集をかける。しかし、集まってきたのはいずれも一筋縄ではいかない面々ばかりであった。
  • 新春スターかくし芸大会フランス語劇・忠臣蔵」(1980年1月1日、フジテレビ) 大石:五木ひろし、吉良:郷ひろみ、浅野:小松政夫、語り:フランソワーズ・モレシャン
  • タイムパトロール隊オタスケマン第49話「アターシャたち全員クビ!」(1980年、タツノコプロ)
    オジャママンにトンマノマントから「忠臣蔵の討ち入りを止めさせろ」という指令が下り、オジャママンは吉良邸の門に電気を仕掛けるなど、様々な妨害を施したが、オタスケマンに阻止され、討ち入りは無事行われた。
  • オレたちひょうきん族
    ブラックデビルは既に登場していたが、この回では出番なし。
    • タケちゃんマンPART-51「みんなブラックデビルのせいなのよの巻」(1982年12月18日
    舞台は忠臣蔵設定だが、対決シーンでは、「江上タケのお料理教室」という忠臣蔵とは無関係になっていた。
    忠臣蔵の物語を、なんですかマン・パーデンネン・知っとるケ・アミダババァ・ブラックデビルなど、ひょうきん族の名キャラクター総出演で行ったオール新作長編コント。ラストはタケちゃんマン化した大石と、アミダババァ化して反撃・逃走を図るも捕まりブラックデビル化した吉良の仕切りによる番組出演者総出の裏話トークで締められた。
  • ベルリン忠臣蔵(Der Sommer des Samurai)(1985年のドイツ映画、ハンス=クリストフ・ブルーメンバーグ監督作品)
    ハンブルク(邦題とは異なり舞台は全編ハンブルクである)で実業家の連続殺人が起き、現場に四十七士の名が残される。殺された実業家たちは以前日本から日本刀を盗んで来た過去があり、大石内蔵助を名乗る謎のドイツ人が彼らに制裁を与えていた。
  • 新春仕事人スペシャル 必殺忠臣蔵1987年1月2日、テレビ朝日系列)
    1986年11月より放映の『必殺仕事人V・旋風編』の新春特別番組として制作され、仕事人たちが赤穂事件の裏で活躍したという設定である。四十七士が仇討ちに失敗してしまい、大石内蔵助は最後の望みとして中村主水に仕事を依頼する。
  • おそ松くん
    • 「江戸工城の忠臣蔵だ」1965年に発刊された『週刊少年サンデー』に掲載された。「おそ松くん全集」第18巻「江戸工城の忠臣蔵だ」(1976年)[20](旧版では「江戸城の忠臣蔵だ」(1969年)[21])に収載。
      殿に気に入られている家臣・松造(六つ子の父)を妬んだ仲間のイヤミの陰謀で、松造は家臣を罷免、怒った六つ子はデカパンとハタ坊と共にイヤミ邸に討ち入りを敢行、イヤミは「オフトン・マーチン」という布団で逃げ出すが墜落し、その結果松造は城に復帰、イヤミは殿の息子のお守り役に降格となる。
    • アニメ(第2作)第39話「討ち入りには、ご用心ザンス!」(1988年12月10日、フジテレビ)
      浅野ハタ坊頭(のかみ)は自分が付けていた旗が取れ暴走し、松之大廊下で吉良イヤミ野介に襲い掛かり切腹となった。その無念を晴らすべく、ハタ坊頭の家臣であった大石チビ太助(のすけ)率いる阿呆四十七士が吉良邸へ押し込む。イヤミ野介は女装して逃亡を図ろうとしたが、最後はコテンパンに遭い、張り付けに処される。
  • プロ野球珍プレー好プレー大賞1989年、フジテレビ)
    1989年に放映された『プロ野球珍プレー好プレー大賞』のOPアニメとして制作され、桑田の死球に激昂した清原がバット投げをしたという設定。西武四十七士が桑田に仇討ちに仕組むも、当時近鉄のブライアントの大砲で一網打尽にされ失敗に終わった。
  • 吉本新喜劇オールスター忠臣蔵 (1991年 NHKBS1)浅野…チャーリー浜、大石…桂三枝(現・六代目桂文枝)、吉良…西川きよし
    忠臣蔵の物語を、吉本新喜劇のオールスターキャスト&吉本興業所属お笑いタレント総出演でなんばグランド花月から10時間、生中継で放送した。
  • 旭日の艦隊1992年架空戦記小説
    主要登場人物の名前に浪士および浪士側の人名が使用されている。
  • 勢ぞろい!!おかま忠臣蔵(1991年オリジナルビデオ
    忠臣蔵の物語を、現代の水商売世界に置き換えた作品。
  • おぼっちゃまくん 第126話「やめ天下!忠臣蔵なんていけま先祖」(1991年テレビ朝日
    元禄時代の御坊家当主御坊内匠亀(おぼうたくみのかめ)(顔は亀光似)が、江戸城内松乃廊下において袋小路上野介(ふくろこうじこうずけのすけ)と肩が当たって両者が持っていたミカンを落として上野介が間違えて内匠亀が持っていたミカンと取り違えてしまった事で内匠亀が上野介を江戸城内松乃廊下でリンチした事で内匠亀が切腹になり、嫡男の茶魔助(ちゃまのすけ)(顔は茶魔似)が仲間と共に仇討ちをする。しかし全ては自分の為に息子が仇討ちを打ってくれるかの愛を確かめる内匠亀の計略だった。
  • 笑ゥせぇるすまん年忘れ特大号 第3話「オールド・シネマ・パラダイス」(1993年TBS
    このエピソードの終盤で喪黒福造の「ドーン!!!!」によって時代劇映画の中の世界に入り込んだ客が、忠臣蔵の吉良邸討ち入りの場面で斬られ役をやっていた。
  • ドラえもん 「チューシン倉」(1996年頃、テレビ朝日
  • なにわ忠臣蔵(1997年、松竹)大石…岩城滉一、吉良…長門裕之
    忠臣蔵の物語を、現代のヤクザ世界に置き換えた作品。
  • OL忠臣蔵(1997年、松竹松竹富士
    忠臣蔵の物語を現代のサラリーマン社会に置き換えた作品。
  • 300回だゾ!クレヨンしんちゃんスペシャル 「クレヨン大忠臣蔵 桜の巻・雪の巻」(1998年12月25日、テレビ朝日)
    吉良上野介ぶりぶりざえもんのせいで松之大廊下でぞうさん丸出しされ切腹させられた風間内匠頭トオルの無念を晴らそうと、家臣だった大石しんのすけ率いる春我部浪士が、山鹿流陣太鼓を太鼓とリコーダーとトライアングルで「アルプス一万尺」を演奏しながら、吉良邸に押し入り、ぶりぶりざえもんの家来だったアクション仮面とカンタムロボも寝返って討ち入りを行う。
    また、「好き勝手に面白く」ということで、舞台が江戸時代ながらも、テレビや新聞が存在し、しんのすけがぶりぶりざえもんを討ち取る際に火炎放射器パンツァーファウストを使用する等、現代的な文化を併せ持つ。
  • はねるのトびら 「忠臣蔵 吉良邸討ち入りの夜」(2003年12月8日、フジテレビ)
    大石内蔵助(ロバート・山本博)率いる赤穂浪士が吉良邸へ討ち入りを行い、吉良の寝室に忍び込む。そこへ、当時放送していたキャラクター・スリーパンティーズが現れ、大石にパンティーを被る事を薦めると、大石は惹かれていってパンティーを被ってしまう。最後は吉良上野介(インパルス・板倉俊之)も加わり、大石側近の浪士(キングコング・西野亮廣)を除く全員でパンティー祭りを繰り広げた。
  • 獣拳戦隊ゲキレンジャー 修行その33「フレフレガッチリ!カンフー忠臣蔵」(2007年、テレビ朝日)吉良上野介…石井愃一
    初の女性大石内蔵助が登場(正確には、ゲキレンジャーが赤穂浪士より先に吉良邸に討ち入りするという(真の目的は、吉良に取り憑いた怪人を倒すことである)ストーリーなので、登場こそしなかったが、本物の大石内蔵助も別に存在する)。
  • ゲゲゲの鬼太郎 (テレビアニメ第5シリーズ)(2007年、フジテレビ)
    鬼太郎の仲間となり日本を守るために戦う「妖怪四十七士」が集められる[22]
    ただし、全員揃う前に放送終了)。
  • ブラック・ブレット2011年ライトノベル電撃文庫))
    忠臣蔵の物語を魔法少女に置き換えた「天誅ガールズ」が存在し大石内蔵助良子が復讐を誓い全国の四十七士(魔法少女)を集めて吉良に討ち入りをするという設定の架空のアニメ。ヒロインである藍原延珠はこのアニメのファン。なお、2014年にアニメ化したため天誅ガールズの主題歌「ミライ*ガール」が実際にCDリリースされている[23]
  • 家電侍スペシャル ストップ!忠臣蔵2023年BS松竹東急 )大石内蔵助…尾上菊之助、吉良上野介…岩松了
  • 江戸からきたキラくん2024年東海テレビ)吉良上野介…ウド鈴木/佐野岳

評論[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『浮世絵師歌川列伝』 畝傍書房、1941年。Wikipedia「歌川国芳」記事も参照
  2. ^ 『常憲院殿御実記』巻四十七
  3. ^ 史実の松浦氏は「まつら」。また平戸藩松浦家は義央の遺品を継承し、赤穂義士を松浦清が「大石のやから」と蔑称で記すなど吉良贔屓である。
  4. ^ Algernon Bertram Freeman-Mitford"Tales of Old Japan (1871)"『The Forty-Seven rônins』より「THE TOMBS OF THE RÔNINS」
  5. ^ A Collector's Guide to Books on Japan in English: An Annotated List of Over 2500 Titles with Subject Index Jozef Rogala, Routledge, 2012
  6. ^ 改訂前の版では「越後」となっている書もあり。
  7. ^ ’47 Ronin’ Tanks at Japanese Box Office; Is U.S. Doom Next?”. 2023年2月18日閲覧。
  8. ^ 1億5000万ドル以上の製作費に対し、200万ドル未満の全世界興行収入。
  9. ^ 日本放送協会(編)『20世紀放送史 上』日本放送出版協会、2001年、496頁。 
  10. ^ 『NHK大河ドラマ大全:50作品徹底ガイド』NHK出版、2011年、84-85頁。 
  11. ^ 『NHK大河ドラマ大全:50作品徹底ガイド』NHK出版、2011年、108-109頁。 
  12. ^ 『NHK大河ドラマ大全:50作品徹底ガイド』NHK出版、2011年、124-125頁。 
  13. ^ 『NHK大河ドラマ大全:50作品徹底ガイド』NHK出版、2011年、162-163頁。 
  14. ^ 第28回ギャラクシー賞受賞作品”. 放送批評懇談会. 2014年11月14日閲覧。
  15. ^ 土曜時代劇第2弾は忠臣蔵!”. 時代劇シリーズ. NHKドラマ (2016年3月28日). 2016年8月23日閲覧。
  16. ^ 史実の月光院は初め京極家、次に戸田家に出仕し、浅野家とは無関係。
  17. ^ 手塚治虫『ボクのまんが記』朝日新聞出版〈シリーズ昭和の名作マンガ〉、2008年5月31日、214頁。
  18. ^ 特撮世界にもあった「忠臣蔵」? 怪獣やスーパー戦隊に取り入れられた絶妙さ”. マグミクス. 2023年3月2日閲覧。
  19. ^ 映画脚本『大喜劇 ウーマンリブ じゃじゃ馬忠臣蔵』(株式会社 東宝映画、1975年9月8日)
  20. ^ 不二夫(1935-), 赤塚, (1976). 江戸工城の忠臣蔵だ. 東京: 曙出版. https://iss.ndl.go.jp/books/R100000004-I000368288-00 
  21. ^ 不二夫, 赤塚 (1969). おそ松くん全集. 東京: 曙出版. https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000803665-00 
  22. ^ アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」50周年サイト - 東映アニメーション”. www.toei-anim.co.jp. 2023年3月2日閲覧。
  23. ^ CD -TVアニメ「ブラック・ブレット」 天誅ガールズ特設ページ-

外部リンク[編集]