日本の長時間特別番組一覧

日本の長時間特別番組一覧(にほんのちょうじかんとくべつばんぐみいちらん)は、主に日本のテレビラジオ局が企画、実施している(過去に実施されたものも含む)、放送時間が12時間以上の特別番組(超長時間番組)について列記したものである。

マラソンにちなみ、テレビの場合は「テレソン」(英語:Telethon)、ラジオの場合は「ラジソン」(英語:radiothon)と称される。

なお、チャリティーに関係する番組は括弧内の局名および放送年の前に◇、年をまたいでの放送となったものは※をつけてある。

あらかじめ企画制作されたものだけをここでは挙げる。大きな事件・災害などで予定外に放送され、結果的に長時間になった報道特別番組はここでは取り扱わない。

概要・歴史[編集]

世界的観点においては、1966年アメリカ合衆国で延べ20時間以上にわたってテレビ放送された『レイバー・デイ・テレソン』が長時間特別番組の起源として挙げられる。同国の祝日英語版である労働者の日に、筋ジストロフィー患者救済に賛同する歌手俳優タレントらが、ボランティア(=報酬なし)で出演するチャリティーコンサート番組であり、同年以降毎年開催・放送されている。長年コメディアンジェリー・ルイスが司会を務めた[1]

日本においては、1975年3月21日から3月22日にかけて近畿放送(現・京都放送、KBS京都)で放送された延べ25時間のテレビチャリティーキャンペーン番組『宮城まり子のチャリティーテレソン』が始まりとされる。身体障碍者リハビリテーションセンターを京都府に建設することを主にした、身障者社会参加を目的に放送された[2]。この番組は1975年度日本民間放送連盟賞「放送活動部門・テレビ放送活動の部」の入選を受賞した[3]

『宮城まり子のチャリティーテレソン』の成功を目にしたキョードー東京社長・内野二朗は、「音楽の力を社会と結び付けたい」と、企画をニッポン放送に持ち込み、1975年のクリスマスに、視覚障碍者の社会参加・福祉充実化を目的としたキャンペーン番組『ラジオ・チャリティー・ミュージックソン』を初放送した。

上述の近畿放送は、1976年には開局25周年イベントとして、交通事故遺児救済のラジソン『かたつむり大作戦』を放送(のちに1983年からテレビ・ラジオ同時放送となり、KBSの全社規模のキャンペーンとなった)。同年にはテレビ神奈川が身体障碍者に車いすを寄贈することを目的とした「花子の車椅子募金」への浄財を募る『ダークの25時間テレソン~生きる~』を放送した。

1978年日本テレビは開局25周年記念番組として、前述の『レイバー・デイ・テレソン』を翻案した『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』を初放送。初めての全国規模で展開するチャリティーテレソンとなった。

フジテレビ1987年に、開局30周年特別番組とフジサンケイグループの大規模イベント「コミュニケーションカーニバル 夢工場'87」の開催記念と『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』(日本テレビ)のパロディ及びアンチテーゼを根幹としたチャリティーの目的を持たない24時間特番『FNSスーパースペシャル一億人のテレビ夢列島』を放送。この特番はのちに『平成教育テレビ』→『FNS27時間テレビ』と名を改めて、毎年夏季(基本的には7月中旬か下旬。2003年のみ6月2013年のみ8月2017年2018年9月2019年のみ11月)に開催されている[注 1][注 2]

これ以後、在京キー各局が長時間テレソンの開催を行うようになった。特に1999年大みそかから2000年元日にかけて(年越し)は、各局が「ミレニアム」を記念したテレソンをこぞって開催した。

現在実施されているもの[編集]

テレビ[編集]

日本テレビ系[編集]

TBS系[編集]

フジテレビ系[編集]

その他のテレビ[編集]

ラジオ[編集]

過去に実施されたもの[編集]

テレビ[編集]

NHK[編集]

日本テレビ系[編集]

テレビ朝日系[編集]

TBS系[編集]

テレビ東京系[編集]

フジテレビ系[編集]

その他のテレビ[編集]

ラジオ[編集]

テレビ・ラジオ同時[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 1997年以後はフジテレビ社屋のある台場を舞台に行われている同グループの大規模イベント(「P-kiesワンダーランド」→(一時中断)→「お台場冒険王」→「お台場合衆国」→「お台場新大陸」)などとも連動し、そのイベント会場からの公開生中継を随時行っている。
  2. ^ 文字通りの27時間の開催は1997年1998年2000年2001年2003年2008年2016年第30回記念大会の6回。1999年2015年は27時間30分に拡大して開催、2005年は25時間、2006年2009年2010年は26時間に短縮して開催した。本来は2007年も27時間開催を予定していたが参院選のため45分短縮され、正味26時間15分だった。2011年からはタイトル上では「27時間」とはなっているが、2014年までの正味の放送時間は26時間30分である。

出典[編集]

  1. ^ 米恒例チャリティ特別番組でセリーヌ・ディオン、マルティナ・マクブライド、レディ・アンテベラムらがライブ演奏!(Voice-心に響く洋楽・2011年9月21日付け 2014年7月24日閲覧)
  2. ^ ねむの木学園の歩み
  3. ^ 日本民間放送連盟賞/1975年(昭和50年)入選・事績
  4. ^ 3.11 報道特別番組 テレビ朝日、2012年3月
  5. ^ 「放送」『月刊アドバタイジング』第30巻第8号、電通、1985年7月25日、79頁、NDLJP:2262039/41 
  6. ^ 日本民間放送連盟(編)「放送日誌(60年7月)」『月刊民放』第15巻第10号、日本民間放送連盟、1985年10月1日、52頁、NDLJP:3470998/27 
  7. ^ 沖縄タイムス1972年5月14日14面・15日16面(ともにテレビ・ラジオ・娯楽面)、2023年1月10日閲覧
  8. ^ a b 日本民間放送連盟(編)「開局二十五周年記念番組・行事一覧」『月刊民放』第8巻第8号、日本民間放送連盟、1978年8月1日、30 - 32頁、NDLJP:3470912/16 
  9. ^ a b 「放送局めぐり[中部日本放送]」『ラジオライフ』第2巻第6号、三才ブックス、1981年9月1日、56頁。 
  10. ^ a b 毎日放送40年史編纂室 編『毎日放送の40年 資料編』毎日放送、1991年9月1日、187頁。 
  11. ^ 日本民間放送連盟(編)「放送日誌(1978年4月)」『月刊民放』第8巻第7号、日本民間放送連盟、1978年7月1日、50頁、NDLJP:3470911/26 
  12. ^ 『OBC25年のあゆみ』ラジオ大阪、1983年7月1日、22頁。NDLJP:12276207/13 
  13. ^ ラジオ大阪史上、最高の開局記念特番『20周年記念 はたちのふれあい ラジオってなに?』|藤川貴央【OBCラジオ大阪アナウンサー】|note
  14. ^ 日本民間放送連盟(編)「放送日誌(1978年10月)」『月刊民放』第9巻第1号、日本民間放送連盟、1979年1月1日、54頁、NDLJP:3470917/28 
  15. ^ 日本民間放送連盟(編)「放送日誌(1978年11月)」『月刊民放』第9巻第2号、日本民間放送連盟、1979年2月1日、54頁、NDLJP:3470918/26 
  16. ^ 日本民間放送連盟(編)「放送日誌(54年3月)」『月刊民放』第9巻第6号、日本民間放送連盟、1979年6月1日、50頁、NDLJP:3470922/26 
  17. ^ 出演 タモリ、近田春夫、所ジョージ、あのねのね、谷啓、ピンクレディー、くり万太郎、森山良子、他
  18. ^ 日本民間放送連盟(編)「放送日誌(54年7月)」『月刊民放』第9巻第10号、日本民間放送連盟、1979年10月1日、50頁、NDLJP:3470926/26 
  19. ^ 日本民間放送連盟(編)「放送日誌(56年8月)」『月刊民放』第11巻第11号、日本民間放送連盟、1981年11月1日、52頁、NDLJP:3470951/27 
  20. ^ a b 毎日放送40年史編纂室 編『毎日放送の40年 資料編』毎日放送、1991年9月1日、188頁。 
  21. ^ 日本民間放送連盟(編)「放送日誌(56年11月)」『月刊民放』第12巻第2号、日本民間放送連盟、1982年2月1日、50頁、NDLJP:3470954/26 
  22. ^ 日本民間放送連盟(編)「放送日誌(56年12月)」『月刊民放』第12巻第3号、日本民間放送連盟、1982年3月1日、52頁、NDLJP:3470955/27 
  23. ^ 『社報復刻版』北日本放送、1983年9月20日、814 - 815頁。NDLJP:12275415/419 
  24. ^ 日本民間放送連盟(編)「放送日誌(58年7月)」『月刊民放』第13巻第10号、日本民間放送連盟、1983年10月1日、50頁、NDLJP:3470974/26 
  25. ^ 『企業と広告』第9巻第12号、チャネル、1983年12月1日、28 - 29頁、NDLJP:2853009/17 
  26. ^ 日本民間放送連盟(編)「放送日誌(58年8月)」『月刊民放』第13巻第11号、日本民間放送連盟、1983年11月1日、50頁、NDLJP:3470975/26 
  27. ^ 日本民間放送連盟『日本民間放送年鑑'85』コーケン出版、1995年11月11日、84頁。 
  28. ^ 日本民間放送連盟(編)「放送日誌(′88年7月)」『月刊民放』第18巻第10号、日本民間放送連盟、1988年10月1日、52 - 53頁、NDLJP:3471034/27 
  29. ^ 日本民間放送連盟(編)「放送日誌(′89年11月)」『月刊民放』第20巻第2号、日本民間放送連盟、1990年2月1日、52 - 53頁、NDLJP:3471050/27 
  30. ^ 日本民間放送連盟『日本民間放送年鑑'92』コーケン出版、1992年11月26日、28頁。 
  31. ^ 北海道放送四十年(北海道放送社史編纂委員会 編、1992年10月刊)252頁。
  32. ^ 日本民間放送連盟『日本民間放送年鑑'92』コーケン出版、1992年11月26日、220頁。 
  33. ^ 赤坂泰彦が自腹でアメリカまで会いに行った伝説のDJ | RadiChubu-ラジチューブ-
  34. ^ 日本放送協会放送文化研究所 (メディア情報) 編『NHK年鑑'98』日本放送出版協会、1998年10月30日、571頁。 
  35. ^ 放送ライブラリー program番号:137595
  36. ^ 夢にはじまる : 南海放送五十年史』南海放送株式会社、2005年9月、282頁https://web.rnb.co.jp/event/60th/main/ebook1/html5.html#page=304 
  37. ^ ラジオ史上初?24時間ライブ特番 24hour Live Radio - facebook