foo?

foo?
ポルノグラフィティスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル J-POPロック
時間
レーベル SME Records
プロデュース 田村充義本間昭光
チャート最高順位
  • 週間2位(オリコン
  • 2001年度年間20位(オリコン)
ゴールドディスク
  • ミリオン(日本レコード協会
  • ポルノグラフィティ アルバム 年表
    ロマンチスト・エゴイスト
    2000年
    foo?
    (2001)
    雲をも摑む民
    2002年
    『foo?』収録のシングル
    1. ミュージック・アワー
      リリース: 2000年7月12日
    2. サウダージ
      リリース: 2000年9月13日
    3. サボテン
      リリース: 2000年12月6日
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    foo?』(フー?)は、ポルノグラフィティの2作目のオリジナルアルバム。2001年2月28日にSME Recordsよりリリースされた。

    概要[編集]

    前作『ロマンチスト・エゴイスト』から1年ぶりのリリース。2000年のヒットシングル3作「ミュージック・アワー」「サウダージ」「サボテン」など、全12曲が収録されている[1]

    タイトルの「foo?」は、2作目のアルバムということで「ひぃふぅみぃ」の「ふぅ」から取ったもの[1]。また、タイトル決定前に新藤の中にあった「何か堂々としたもの」というイメージから、「who?」と重ねて「『誰?』と聞かれたら『これがポルノグラフィティです』と言えるように」という意味も込められている[1]。なお、岡野の母は「忙しい中やり切って、ふぅーって満足のいくため息が出たってことじゃろ」と意味を勘違いしていたというエピソードがある[1]

    ジャケット写真に使用されているピンクのタイルには、肩から白いタオルを掛けたTamaの姿が映っている[2]

    前作『ロマンチスト・エゴイスト』はインディーズ時代の曲が多く、レコーディング期間も長かったため、どうしても"時間がかかった作品"であった[3]。本作は制作時間が短くなったが、Tama曰く「クオリティが下がったわけでもなく、むしろ面白い作品が作れた」とのことで、本作の制作を通じて「ここら辺で面白い曲を入れて、ここらでこの曲を入れれば、アルバムとしても成り立って、しかも面白いものになるということが分かった」と語っている[3]

    オリコンチャートでは前作を上回る最高2位を獲得。ポルノグラフィティのアルバム作品では現時点で初動・累計共に最高の売上を記録しており、アルバムでは初となるミリオンセラーとなった。

    2001年3月30日から6月3日にかけて、本作を引っ提げたホールツアー『3rdライヴサーキット "ジャパンツアー"』を開催した[1]

    収録曲[編集]

    全編曲: ak.homma
    #タイトル作詞作曲時間
    1.「INNERVISIONS」アキヒトak.homma
    2.「グァバジュース」ハルイチシラタマ
    3.サウダージ "D" tour styleハルイチak.homma
    4.「愛なき・・・」アキヒトアキヒト
    5.「オレ、天使」ハルイチシラタマ
    6.サボテンハルイチシラタマ
    7.「Name is man 〜君の味方〜」ハルイチハルイチ
    8.「デッサン#2 春光ハルイチハルイチ
    9.ミュージック・アワー Ver.164ハルイチak.homma
    10.「空想科学少年」ハルイチハルイチ
    11.「Report 21」アキヒトアキヒト
    12.「夜明けまえには」アキヒトシラタマ
    合計時間:

    楽曲解説[編集]

    1. INNERVISIONS
      • 「アルバムのオープニングナンバー」を狙ってアレンジされた楽曲で[4]、その狙い通り1曲目に収録された。
      • Aメロはラップになっている。岡野はこのラップ部分について「ラップというものに挑戦したかったというよりも、言葉を羅列する楽しさというか、早口言葉を楽しむというか、そういうものにしたかった」と語っている[4]
    2. グァバジュース
      • アミューズSMEと契約を結び、大阪から東京へ活動拠点を移した直後の1997年10月頃から1998年上旬の間に制作された楽曲[3]
      • デビューを目前に控えた1999年5月頃にはデモテープ作りのために一度ボーカル録りを行ったが、その場所はTamaが住んでいるアパートのこたつの中であった[3][4]
      • タイトル通り、歌詞中には「甘い甘いグァバジュース」が登場している。この歌詞は制作当初のままで、新藤曰く「(賢くなった)今の自分では書けない傑作[3][4]。前作『ロマンチスト・エゴイスト』やカップリングの選曲ミーティングの度に「傑作なんだけどなぁ...」とプッシュし続け、ようやく本作に収録された[4]
    3. サウダージ "D" tour style
      • 4thシングル。
      • アルバムバージョンでの収録となっており、ライヴではこのバージョンで披露されることが多い[注釈 1]
    4. 愛なき…
      • 2000年の年末に制作された楽曲。
      • 詞曲を手掛けた岡野曰く「ダークサイドな曲」[5]で、『ミュージックステーション スーパーライブ2000』の控室(舞浜のホテル)の薄い白いカーテンを見ている際に浮かんだ「白く霞みがかったイメージ」から着想して歌詞を書き上げたという。
    5. オレ、天使
      • 作曲を手掛けたTamaが「この曲は僕の美学です」と語る楽曲[4]
      • 本作リリース直後に出演した『ミュージックステーション』で披露され[注釈 2][6]、ベストアルバム『PORNO GRAFFITTI BEST BLUE'S』にも収録された。
      • 歌詞中の「アイルランドあたりのロックバンド」とはU2のことを示している。イントロとアウトロの台詞は岡野によるもので、ライヴではこの箇所にアレンジが施されることが多い[注釈 3]
      • 2001年から2002年にかけて開催された『4thライヴサーキット "Cupid(is painted blind)"』では、本楽曲をベースに制作された別曲「オレ、Cupid」が披露された。
    6. サボテン
      • 5thシングル。
      • 本作収録のシングル曲では唯一シングルバージョンでの収録となっているが、シングルバージョンからミックスが少々変更されている[4]
    7. Name is man 〜君の味方〜
      • トラック2「グァバジュース」よりも前に制作された楽曲で[1]、仮タイトルは「ねじまき鳥」[4]
      • 本作への収録にあたり新たに歌詞が書き加えられ、タイトルも変更された[1][4]
    8. デッサン#2 春光
      • 新藤が自身の父親の死をテーマに書き上げた楽曲[1]
      • 前作の「デッサン#1」から続く「デッサン」シリーズは、アルバムごとに作られるのではなく、事実を基にしているので、「デッサン」となるだけの事実がなければ制作されない[要出典]次作では制作されず、次々作の「デッサン#3」を最後に制作が途絶えているのもこのためである。
      • 春光しゅんこう」とは新藤の父親の名前と、春の光をかけたもの。「デッサン」シリーズで唯一サブタイトルがあるのは、Tamaが「人の命は何よりも重い」と言ったためだという[要出典]
    9. ミュージック・アワー Ver.164
      • 3rdシングル。
      • アルバムバージョンでの収録となっており、ライヴではこのバージョンで披露されることが多い[注釈 4]
    10. 空想科学少年
      • 2000年11月に発売されたYAMAHAのモバイルシーケンサー「QY100」によって制作された[9][10]。新藤曰く「誕生日プレゼントくれよと、タマと岡野くんに無理やりねだって買ってもらった気がする[9]」。
      • ライヴのために制作された楽曲で[4]、2000年代のライヴ定番曲であった。
    11. Report 21
      • ライヴのことを考え、シンプルなロック・ナンバーがやりたいという思いから制作された楽曲[1]
      • 本作では唯一打ち込みが使われていない。これはライヴ感を意識したもので、当時のサポートメンバーである小畑"PUMP"隆彦ジャッキー池田が演奏に参加している。
    12. 夜明けまえには
      • クレジットに明確な記載はないが、本間昭光がピアノで演奏に参加している[4]

    Additional Musicians[編集]

    収録作品[編集]

    タイトル 収録作品
    INNERVISIONS
    • 作品未収録
    グァバジュース
    • 作品未収録
    サウダージ "D" tour style
    愛なき…
    オレ、天使
    サボテン
    Name is man 〜君の味方〜
    • 作品未収録
    デッサン#2 春光
    • 作品未収録
    ミュージック・アワー Ver.164
    空想科学少年
    Report 21
    夜明けまえには
    • 作品未収録

    脚注[編集]

    注釈[編集]

    1. ^ シングルバージョンとは異なり、Tamaのウッドベースによるイントロが加わっている。このアレンジは前年のホールツアー『2ndライヴサーキット "D4-33-4"』で披露していたもので[1]、タイトルの「"D" tour style」はツアー名が由来である。
    2. ^ なお、岡野が歌詞の「赤い空」を間違えて「青い空」と歌ってしまい、同番組内で振り返った際には「わざわざバック(照明)を赤にしてもらったのに…」と話している。
    3. ^ 『8thライヴサーキット "OPEN MUSIC CABINET"』や『16thライヴサーキット "UNFADED"』ではイントロ・アウトロ共に台詞にアレンジが施された[7][8]
    4. ^ シングルバージョンとは異なり、イントロにコールサイン「JOPG-FM」を伝えるジングルが加わっている。これは日本におけるFM放送のコールサイン「JO**-FM」にポルノグラフィティ(Porno Graffitti)の略称「PG」を入れたもの。この「JOPG-FM」というコールサインはNHK釧路放送局のコールサインとして実在しており、このバージョンを放送で使用するためには冒頭のジングル部分をカットする必要がある。
    5. ^ 『16thライヴサーキット "UNFADED" Live in YOKOHAMA ARENA 2019』に収録。

    出典[編集]

    1. ^ a b c d e f g h i j 『PORNOGRAFFITTI × PATi・PATi COMPLETE BOOK ~15years file~』エムオン・エンタテインメント、2014年12月22日。 
    2. ^ 本間昭光 Akimitsu Homma”. Twitter(2018年9月17日). 2021年5月7日閲覧。
    3. ^ a b c d e 『ポルノグラフィティ ワイラノクロニクル―B.PASS SPECIAL EDITION』シンコーミュージック、2001年3月1日。 
    4. ^ a b c d e f g h i j k 公式ファンクラブ love up! 会報4号(2001年3月)
    5. ^ Inc, Natasha. “【ライブレポート】ポルノグラフィティ岡野昭仁「非常にチャレンジング」な初配信ソロライブでKing Gnu、藤井風らカバー(写真6枚)”. 音楽ナタリー. 2022年5月1日閲覧。
    6. ^ 出演者ラインナップ|ミュージックステーション|テレビ朝日”. www.tv-asahi.co.jp. 2022年5月1日閲覧。
    7. ^ "OPEN MUSIC CABINET" LIVE IN SAITAMA SUPER ARENA 2007』. SME Records. 2007年10月31日.
    8. ^ 16thライヴサーキット“UNFADED” Live in YOKOHAMA ARENA 2019』. SME Records. 2019年12月25日.
    9. ^ a b 続・晴一(@blackcaster)”. Twitter(2018年5月15日). 2022年5月1日閲覧。
    10. ^ ヤマハ | QY100 - シーケンサー / リズムマシン - 概要”. jp.yamaha.com. 2022年5月1日閲覧。