2020年東京オリンピックのボクシング競技・男子スーパーヘビー級

2020 東京オリンピック
男子スーパーヘビー級

ボクシングのピクトグラム
会場両国国技館
開催日2021年7月24日から2021年8月8日
参加選手数17か国 17人
メダリスト
金メダル 
銀メダル 
銅メダル 
銅メダル 
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2020年東京オリンピックボクシング競技の男子スーパーヘビー級は、2021年7月24日から8月8日まで両国国技館で開催された。 [1] 17カ国から17人の選手が参加した。 [2]

概要[編集]

今大会は男子スーパーヘビー級の10回目の大会となる。この種目は1984年に、ヘビー級に代わる体重無制限の階級として初めて開催され、それ以来、毎回の夏季オリンピックで開催されている。スーパーヘビー級には、ヘビー級の制限体重91kgを超えるボクサーが出場する。

2019年の世界選手権で優勝し、プロデビュー後8連勝をマークしている、ウズベキスタンのバホディル・ジャロロフはアジア・オセアニア予選を制し今大会に出場した。 [3]

資格[編集]

国内オリンピック委員会(NOC)は、種目ごとにボクサーを1名ずつ参加させることができる。男子スーパーヘビー級の出場枠は17名と割り当てられた。 [2]

  • アフリカ予選から2名
  • アジア・オセアニア予選から4名
  • ヨーロッパ予選から4名
  • 南北アメリカ予選は中止されたため、予選に出場予定であった選手のうち世界ランキング上位3名
  • 世界最終予選は中止されたため、大陸(アフリカ、アジア・オセアニア、ヨーロッパ、南北アメリカ)ごとに世界ランキング上位1名ずつ計4名

競技形式[編集]

他のすべてのオリンピックのボクシング競技と同様、シンプルなトーナメント形式で行われる。3位決定戦は行われないため、準決勝の敗者には両方とも銅メダルが授与される。

試合は1ラウンド3分間、3ラウンドで構成され、ラウンドの間に1分間の休憩がある。ボクサーはノックアウトまたはポイントで勝敗を決める。採点は「10ポイントマスト」システムで行われ、各ラウンドで5人のジャッジが採点する。ジャッジは、「ターゲットエリアに命中したパンチの数、試合の支配力、テクニック、戦術的な優位性と競争力」を考慮する。各ジャッジは各ラウンドの勝者を決定し10ポイントを与え、敗者にはパフォーマンスに基づいて7から9までのポイントを与える。ジャッジごとに各ラウンドのスコアを合計し、過半数のジャッジから支持を得たボクサーが勝者となる。 [4]

スケジュール[編集]

スーパーヘビー級は7月24日のラウンド32から始まり8月8日の決勝まで行われた。 [5][6]

R32 ラウンド32 R16 ラウンド16 QF 準々決勝 SF 準決勝 NS 決勝
日付 7月24日 7月25日 7月26日 7月27日 7月28日 7月29日 7月30日 7月31日 8月1日 8月2日 8月3日 8月4日 8月5日 8月6日 8月7日 8月8日
種目 A E A E A E A E A E A E A E A E A E A E A E A E A E A E A E A E
男子スーパーヘビー級 R32 R16 QF SF NS

結果[編集]

[7]

決勝[編集]

 
決勝
 
  
 
 
 
 
ウズベキスタン バホディル・ジャロロフ (UZB)5
 
 
アメリカ合衆国 リチャード・トーレス・Jr (USA)0
 

上半分[編集]

ラウンド32ラウンド16準々決勝準決勝
              
ウズベキスタン バホディル・ジャロロフ (UZB)5
アゼルバイジャン マハマド・アブドラエフ (AZE)0
アゼルバイジャン マハマド・アブドラエフ (AZE)3
バーレーン ダニス・ラティポフ (BRN)1
ウズベキスタン バホディル・ジャロロフ (UZB)5
インド サティシュ・クマール (IND)0
インド サティシュ・クマール (IND)4
ジャマイカ リカルド・ブラウン (JAM)1
ウズベキスタン バホディル・ジャロロフ (UZB)RSC–I
イギリス フレーザー・クラーク (GBR)
ウクライナ ツォトネ・ロガヴァ (UKR)1
イギリス フレーザー・クラーク (GBR)4
イギリス フレーザー・クラーク (GBR)DSQ
フランス ムラ・アリエブ (FRA)
タジキスタン シヨブシュ・ズフロフ (TJK)0
フランス ムラ・アリエブ (FRA)5

下半分[編集]

16ラウンド準々決勝準決勝
              
アメリカ合衆国 リチャード・トーレス・Jr (USA)5
アルジェリア Chouaib Bouloudinat (ALG)0
アメリカ合衆国 リチャード・トーレス・Jr (USA)4
キューバ ダイニエル・ペロ (CUB)1
キューバ ダイニエル・ペロ (CUB)5
コロンビア クリスチャンサルセド (COL)0
アメリカ合衆国 リチャード・トーレス・Jr (USA)RSC–I
カザフスタン カムシベク・クンカバエフ (KAZ)
ROC イワン・ベリアソフ (ROC)5
カメルーン マキシム・イェグノン (CMR)0
ROC イワン・ベリアソフ (ROC)1
カザフスタン カムシベク・クンカバエフ (KAZ)4
エジプト ユースリ・レズ (EGY)0
カザフスタン カムシベク・クンカバエフ (KAZ)5

審判の問題[編集]

8月1日の準々決勝でフランスのムラ・アリエブは、フレーザー・クラーク(イギリス)に対する複数回の意図的な頭突き行為(バッティング)により失格となった。審判の失格の判定や他の疑わしい判定に抗議し、アリエブはリングサイドに座り30分以上動くことを拒否し、一度は去ったものの戻ってさらに15分間抗議を行った。 [8][9][10]アリエブはスポーツ仲裁裁判所(CAS)に訴えたが、同月3日、CASはレフェリーの技術的ミスの可能性は排除しなかったものの、失格処分は試合中のもので有効として訴えを棄却した。[10]

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ ボクシング 競技スケジュール”. Tokyo 2020. 2021年7月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月23日閲覧。
  2. ^ a b “Qualification System – Games of the XXXI Olympiad – Boxing. IOC. http://boxing.athlete365.org/wp-content/uploads/2021/05/2021-05-06-Tokyo-2020-Revised-Qualification-System-Boxing-ENG.pdf 2021年6月23日閲覧。 
  3. ^ Bakhodir JALOLOV”. 2021年8月13日閲覧。
  4. ^ BOXING IN THE OLYMPICS: EVERYTHING YOU WANTED TO KNOW”. IOC. 2021年6月23日閲覧。
  5. ^ オリンピックスケジュール&結果 - ボクシング | 東京2020オリンピック競技大会”. 2021年8月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月13日閲覧。
  6. ^ Schedule - Boxing Tokyo 2020 Olympics”. Olympian Database. 2020年3月1日閲覧。
  7. ^ ドローシート”. 2021年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月8日閲覧。
  8. ^ French boxer Mourad Aliev stages wild Olympics protest after headbutting disqualification” (2021年8月1日). 2021年8月7日閲覧。
  9. ^ Tokyo Olympics: France boxer Mourad Aliev protests with sit-in over disqualification, punches camera in frustration”. India Today. 2021年8月7日閲覧。
  10. ^ a b Staff, Reuters「五輪=ボクシングで失格処分のアリエブ、CASが訴えを棄却」『Reuters』、2021年8月4日。2021年8月13日閲覧。

外部リンク[編集]