2012年のFIA 世界耐久選手権
2012年のFIA 世界耐久選手権 | |||
前年: | 2011 | 翌年: | 2013 |
2012年のFIA 世界耐久選手権は、国際自動車連盟 (FIA) とフランス西部自動車クラブ (ACO) が共同で開催したFIA 世界耐久選手権 (WEC) の第1回大会である。シリーズは2010年から11年にかけてACOによって開催されたインターコンチネンタル・ル・マン・カップの後継シリーズと言える[1]。1992年のスポーツカー世界選手権終焉以来20年ぶりに復活した耐久レースの世界選手権。シリーズはル・マン・プロトタイプおよびグランド・ツアラー車両の4カテゴリーで争われる。2012年は3月17日のセブリング12時間で開幕し、10月28日の上海6時間で閉幕するまで、全8戦で争われた。
開催スケジュール[編集]
当初のカレンダーは2011年11月12日に発表され、4大陸8カ国の8レースで構成された[2]。セブリング、スパ・フランコルシャン、ルマン、およびシルバーストンが2011年のインターコンチネンタル・ル・マン・カップから引き続いて開催され、中国ラウンドは未定ではあったが珠海国際サーキットと上海インターナショナルサーキットのいずれかで開催されることになっていた[3]。3つの新しいレースがインテルラゴス・サーキット、バーレーン・インターナショナル・サーキット、富士スピードウェイで開催され、プチ・ル・マンに代わるラウンドとなった[4]。12月7日には改訂カレンダーが発表され、バーレーンと富士の開催順が変更となり[5]、2月2日にACOは最終戦の上海が10月27日に開催されると確認した[6]。全てのレースは時間制限レースとなった。セブリング12時間レースはエントラントの半数がアメリカン・ル・マン・シリーズからとなるが、ポイントは世界選手権にカウントされない。
ラウンド | レース | サーキット | 開催地 | 開催日 |
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1 | セブリング12時間レース | セブリング・インターナショナル・レースウェイ | アメリカ合衆国、フロリダ州セブリング | 3月17日 |
2 | スパ・フランコルシャン6時間レース | スパ・フランコルシャン | ベルギー、スパ | 5月5日 |
3 | ル・マン24時間レース | サルト・サーキット | フランス、ル・マン | 6月16日-17日 |
4 | シルバーストン6時間レース | シルバーストン・サーキット | イギリス、シルバーストン | 8月26日 |
5 | サンパウロ6時間レース | インテルラゴス・サーキット | ブラジル、サンパウロ | 9月15日 |
6 | バーレーン6時間レース | バーレーン・インターナショナル・サーキット | バーレーン、サヒール | 9月29日 |
7 | 富士6時間レース | 富士スピードウェイ | 日本, 静岡県駿東郡小山町 | 10月14日 |
8 | 上海6時間レース | 上海インターナショナルサーキット | 中国、上海 | 10月28日 |
エントリー[編集]
世界耐久選手権はLe Mans Prototype 1 (LMP1) 、Le Mans Prototype 2 (LMP2) 、Le Mans Grand Touring Endurance - Professional (LMGTE Pro) 、Le Mans Grand Touring Endurance - Amateur (LMGTE Am) の4クラスから成る。2012年のエントリーリストはフランス西部自動車クラブが2月2日に発表し、それぞれ9台のLMP1、LMP2車両、5台のLMGTE Pro、7台のLMGTE Amがエントリーし、30台のフルグリッドが埋まった[7]。フルシーズンエントリーチームからの追加エントリーは、1チームに付き最大3台まで許可される。
LMP1[編集]
凡例 |
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フルエントリー * 全ての選手権ポイントに有効 |
追加エントリー * ドライバーズ選手権ポイントのみ有効 |
サードマニファクチャラーエントリー * ドライバーズ選手権ポイントのみ有効 * ル・マンでの LMP1 マニファクチャラーズ選手権ポイントのみ有効 |
LMP2[編集]
LMGTE Pro[編集]
チーム | 車両 | エンジン | タイヤ | No. | ドライバー | ラウンド |
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AFコルセ[67] | フェラーリ・F458 GTC | フェラーリ F142 4.5L V8 | M | 51 | ジャンマリア・ブルーニ[67] | 1–5, 7–8 |
ジャンカルロ・フィジケラ[67] | 全戦 | |||||
トニ・バイランダー[68] | 1, 3, 6 | |||||
71 | アンドレア・ベルトリーニ[67] | 全戦 | ||||
オリビエ・ベレッタ[10] | 全戦 | |||||
マルコ・チオーチ[69] | 1, 3 | |||||
ラグジュアリー・レーシング | フェラーリ・F458 GTC | フェラーリ F142 4.5L V8 | M | 59 | フレデリック・マコヴィッキィ[7] | 1–3 |
ハイメ・メロ[70] | 1–3 | |||||
ジャン=カール・ヴェルネイ[70] | 1 | |||||
ドミニク・ファーンバッハー[71] | 3 | |||||
チーム・フェルバーマイヤー・プロトン[72] | ポルシェ・997 GT3-RSR | ポルシェ 4.0 L Flat-6 | M | 77 | マルク・リープ[72] | 全戦 |
リヒャルト・リーツ[72] | 全戦 | |||||
パトリック・ピレ[73] | 1 | |||||
ヴォルフ・ヘンツラー[73] | 3 | |||||
アストンマーティン・レーシング | アストンマーティン・ヴァンテージ GTE | アストンマーティン 4.5 L V8 | M | 97 | シュテファン・ミュッケ[7] | 全戦 |
ダレン・ターナー[10] | 全戦 | |||||
エイドリアン・フェルナンデス[10] | 1–4 |
LMGTE Am[編集]
チーム | 車両 | エンジン | タイヤ | No. | ドライバー | ラウンド |
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ラルブル・コンペティション[74] | シボレー・コルベット C6.R | シボレー 5.5 L V8 | M | 50 | パトリック・ボーンハウザー[7] | 全戦 |
ジュリアン・カナル[74] | 全戦 | |||||
ペドロ・ラミー[10] | 1, 3, 7–8 | |||||
フェルナンド・リーズ[75] | 2, 4–6 | |||||
70 | ジャン=フィリップ・ベロク[74] | 全戦 | ||||
クリストフ・ブーレ[74] | 全戦 | |||||
パスカル・ギボン[74] | 全戦 | |||||
JWA-アヴィラ | ポルシェ・997 GT3-RSR | ポルシェ 4.0 L Flat-6 | P | 55 | ジョエル・カマティアス[68] | 全戦 |
マルクス・パルタッラ[10] | 1–5 | |||||
ビル・ビニー[68] | 1 | |||||
ポール・ダニエルズ[30] | 2–8 | |||||
ベニー・シモンゼン[76] | 6 | |||||
小林賢二[77] | 7 | |||||
マット・ベル[78] | 8 | |||||
クローン・レーシング[79] | フェラーリ・F458 GTC[79] | フェラーリ F142 4.5L V8[79] | D | 57 | ニクラス・ジョンソン[79] | 全戦 |
トレーシー・クローン[79] | 全戦 | |||||
ミケーレ・ルゴロ[79] | 全戦 | |||||
ラグジュアリー・レーシング | フェラーリ・F458 GTC | フェラーリ F142 4.5L V8 | M | 58 | ピエール・エレット[7] | 1–3 |
ドミニク・ファーンバッハー[80] | 1 | |||||
フランソワ・ジャクボウスキ[10] | 1 | |||||
グンナー・ジャネット[81] | 2–3 | |||||
フランキー・モンテカルボ[81] | 2–3 | |||||
AFコルセ-ウォルトリップ[67] AFコルセ | フェラーリ・F458 GTC | フェラーリ F142 4.5L V8 | M | 61 | ルイ・アグアス[67] | 1–2, 6, 8 |
ロバート・カウフマン[67] | 1–3, 6, 8 | |||||
マイケル・ウォルトリップ[67] | 1 | |||||
ブライアン・ヴィッカーズ[30] | 2–3, 6 | |||||
ピエルジュゼッペ・パラジーニ[39] | 4 | |||||
マット・グリフィン[39] | 4 | |||||
マルコ・チオーチ[39] | 4, 8 | |||||
フランシスコ・ロンゴ[82] | 5 | |||||
ザンディ・ネグラオ[82] | 5 | |||||
エンリケ・ベルノルディ[82] | 5 | |||||
81 | ピエルジュゼッペ・パラジーニ[30] | 2–3 | ||||
マット・グリフィン[30] | 2–3 | |||||
マルコ・チオーチ[30] | 2 | |||||
ニキ・カデイ[83] | 3 | |||||
チーム・フェルバーマイヤー・プロトン[72] | ポルシェ・997 GT3-RSR | ポルシェ 4.0 L Flat-6 | M | 88 | クリスチャン・リード[72] | 全戦 |
ジャンルカ・ロダ[72] | 全戦 | |||||
パオロ・ルベルティ[73] | 全戦 |
結果およびランキング[編集]
レース結果[編集]
世界耐久選手権にエントリーした上位ドライバーを以下に記載する。選手権ドライバーよりも上位でフィニッシュした招待エントリードライバーは個々のレースの項目を参照のこと。
選手権ランキング[編集]
選手権ポイントを獲得するには優勝者の走行距離の70%以上を走行しなければならない。各カテゴリーのポールポジション獲得ドライバーおよびチームにはボーナスポイント1が与えられる。ル・マン24時間レースでは全てのポイントが2倍になる。
ポイントシステム[84] | |||||||||||
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順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | その他 |
ポイント | 25 | 18 | 15 | 12 | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 | 1 | 0.5 |
ドライバーズ・ランキング[編集]
アンドレ・ロッテラー、ブノワ・トレルイエ、マルセル・フェスラーは上海6時間レースでタイトルを決定した。彼らは3勝を挙げ、その中にはアウディ・スポーツチーム・ヨースト1番車でのル・マン24時間レースの勝利も含まれる。
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