芦ノ湖遊覧船

芦ノ湖遊覧船(十国丸)
箱根遊船株式会社(2代目)
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 箱根遊船
本社所在地 日本の旗 日本
250-0522
神奈川県足柄下郡箱根町湖尻110
北緯35度14分2.6628秒 東経138度59分52.1956秒 / 北緯35.234073000度 東経138.997832111度 / 35.234073000; 138.997832111座標: 北緯35度14分2.6628秒 東経138度59分52.1956秒 / 北緯35.234073000度 東経138.997832111度 / 35.234073000; 138.997832111
設立 2022年12月1日
業種 倉庫・運輸関連業
法人番号 2021001077619
事業内容 湖沼水運業
資本金 6000万円(2023年3月31日時点)[1]
発行済株式総数 1200株
主要株主 富士急行 100%[1]
外部リンク 公式ウェブサイト
特記事項:2022年12月1日伊豆箱根鉄道から簡易分割・事業譲渡。2022年12月1日の伊豆箱根鉄道分割時の名称は「芦ノ湖遊覧船株式会社」。
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芦ノ湖遊覧船(あしのこゆうらんせん)は、神奈川県箱根町芦ノ湖で観光客の輸送を行なう、富士急行グループの箱根遊船(はこねゆうせん)株式会社[2]が運営する船である。

富士急行への移管後しばらくは「箱根芦ノ湖遊覧船(英語: Hakone Lake Ashinoko Pleasure Boat)」のブランドを使用していた[注釈 1]

かつては西武グループ伊豆箱根鉄道が運営していた。

概要[編集]

湖尻港から箱根園港、箱根関所跡港元箱根港までを結ぶまでを結ぶ航路のほか、湖尻港・箱根園港と関所跡港・元箱根港からそれぞれ湖上を周回して元の港に戻る周遊船も運航している。

九頭龍神社で月次祭が行われる毎月13日のみ、「九頭龍神社参拝船」が運航され、元箱根港から九頭龍神社(本宮)へ向かう[3]

芦ノ湖遊覧船が利用可能となるフリーパスには、伊豆箱根鉄道系列の伊豆箱根バスが発売する「箱根旅助け」がある。販売箇所は小田原エリアの伊豆箱根の営業窓口と、全国の旅行会社(西武観光・西武トラベル・伊豆箱根トラベルを含む)。なお、小田急電鉄系の「箱根フリーパス」は利用できない。

芦ノ湖遊覧船の事業[注釈 2]と運営する「芦ノ湖遊覧船株式会社[注釈 3]」は後述するように2023年3月に伊豆箱根鉄道から富士急行に譲渡された[4]

歴史[編集]

遊覧船停泊港[編集]

湖尻港(休港中、本社事務所)
伊豆箱根バス小田急ハイウェイバス箱根登山バス(本数僅か)が発着する。箱根海賊船桃源台港から徒歩約10分。
箱根園港
伊豆箱根バス、箱根 駒ヶ岳ロープウェー小田急ハイウェイバスが発着。
箱根関所跡港
伊豆箱根バス、箱根登山バスが発着。箱根海賊船箱根町港から徒歩3 - 5分。
元箱根港
伊豆箱根バス、箱根登山バスが発着。箱根海賊船の元箱根港とは乗り場が分かれており、徒歩3 - 5分の距離がある(約250メートル)。

船舶[編集]

就航中の船舶[編集]

  • 双胴船(定員700名)
    あしのこ丸[10]
    1984年9月竣工、日本鋼管鶴見造船所建造
    218総トン、全長26.20m、型幅11.60m、型深さ3.10m、ディーゼル2基、機関出力494ps、航海速力11.0ノット
    はこね丸
    1985年7月竣工、日本鋼管鶴見造船所建造[10]
    265総トン、全長27.50m、型幅11.60m、型深さ3.60m[10]、ディーゼル2基、機関出力494ps、航海速力10.0ノット
    富士急行譲渡後に改装を受け、2024年2月23日より「箱根遊船 SORAKAZE」として運行開始予定。[11]
    十国丸[10]
    1986年9月竣工、日本鋼管鶴見造船所建造
    337総トン、全長27.32m、型幅11.60m、型深さ3.60m、ディーゼル2基、機関出力494ps、航海速力10.00ノット

過去の船舶[編集]

  • 双胴船
    くらかけ丸[12]
    1961年9月30日竣工、日本鋼管清水造船所建造、1984年あしのこ丸の就航に伴い引退、解体
    175.79総トン、全長22.59m、型幅11.00m、型深さ3.10m、ディーゼル2基、機関出力320ps、航海速力9.50ノット、旅客定員700名
    世界でも本格的な双胴遊覧船の嚆矢的存在[13]
    第二くらかけ丸[12]
    1963年3月竣工、日本鋼管清水造船所建造
    232.10総トン、全長23.76m、型幅11.60m、型深さ3.10m、ディーゼル2基、機関出力320ps、航海速力10ノット、旅客定員850名
    第三くらかけ丸[14]
    1964年3月竣工、日本鋼管清水造船所建造
    235.09総トン、全長28.16m、型幅11.60m、型深さ3.10m、ディーゼル2基、機関出力360ps、航海速力10ノット、旅客定員850名
    廃船後、船体上構を撤去し、箱根九頭龍の森の浮桟橋として利用
  • その他
    第一こま[12]
    1980年7月竣工、墨田川造船建造
    156.46総トン、全長25.60m、型幅6.00m、型深さ2.21m、ディーゼル2基、機関出力900ps、航海速力13.0ノット、旅客定員150名
    第二こま[注釈 4]
    1982年10月竣工、墨田川造船建造
    135総トン、全長26.47m、型幅6.00m、型深さ2.35m、ディーゼル2基、機関出力494ps、航海速力10.0ノット、旅客定員250名
    神山[16]
    1989年7月竣工、墨田川造船建造
    48.00総トン、登録長24.25m、型幅4.50m、型深さ1.78m、旅客定員90名

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 公式サイトではGoogle翻訳による多言語翻訳がされている為会社の正式な英称は不明であるものの、一部サイトにおいては"Hakone Lake Ashinoko Pleasure Boat"のブランドを使用している。
  2. ^ a b 元箱根港と箱根関所跡港のそれぞれの港で伊豆箱根鉄道が営んでいる飲食店事業(「元箱根港売店」と「箱根関所旅物語館」)以外のもの
  3. ^ 前述のとおり、富士急行譲渡時に社名を「箱根遊船株式会社」に変更している。
  4. ^ 箱根芦ノ湖遊覧船公式ウェブサイト内の「よくある質問」に特別船室があるとされている[15]が、芦ノ湖遊覧船株式会社(当時)への分割時点で船舶は双胴船3隻のみであるとされている。

出典[編集]

  1. ^ a b 富士急行株式会社有価証券報告書 ‐ 第122期(2022年4月1日 ‐ 2023年3月31日)
  2. ^ a b 個人情報保護方針”. 箱根遊船公式ウェブサイト. 箱根遊船株式会社. 2023年3月1日閲覧。
  3. ^ 九頭龍神社参拝船のご案内”. 芦ノ湖遊覧船. 2023年6月21日閲覧。
  4. ^ a b c 「箱根 芦ノ湖遊覧船」事業を富士急グループに譲渡』(PDF)(プレスリリース)伊豆箱根鉄道、2022年10月3日。 オリジナルの2023年2月15日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20230215073202/http://www.izuhakone.co.jp/group_news_20221003_01.pdf2023年2月15日閲覧 
  5. ^ 箱根芦ノ湖初!!新アトラクション「水陸両用バス」誕生!!「NINJABUS WATER SPIDER」2018 年4月 27 日(金)運航開始』(PDF)(プレスリリース)伊豆箱根鉄道・伊豆箱根バス、2018年4月18日http://www.at-s.com/news/article/topics/shizuoka/480682.html2018年4月29日閲覧 
  6. ^ “芦ノ湖に水陸両用バス、27日から運航 伊豆箱根鉄道グループ”. 静岡新聞. (2018年4月19日). http://www.at-s.com/news/article/topics/shizuoka/480682.html 2018年4月29日閲覧。 
  7. ^ a b 伊豆箱根鉄道株式会社四半期報告書(第145期 第3四半期)』(PDF)(プレスリリース)伊豆箱根鉄道、2023年2月10日。 オリジナルの2023年2月15日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20230215072503/http://www.izuhakone.co.jp/Izuhakone_kaiji_2023_2.10.pdf2023年2月15日閲覧 
  8. ^ a b 伊豆箱根鉄道より「箱根 芦ノ湖遊覧船」事業を譲受』(PDF)(プレスリリース)富士急行・伊豆箱根鉄道、2022年10月3日。 オリジナルの2023年2月15日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20230215072724/https://www.fujikyu.co.jp/data/news_pdf/pdf_file1_922.pdf2022年10月3日閲覧 
  9. ^ 「箱根 芦ノ湖遊覧船」が3/1(水)から富士急グループに仲間入り』(PDF)(プレスリリース)富士急行、2023年2月14日。 オリジナルの2023年2月15日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20230215072615/https://www.fujikyu.co.jp/data/news_pdf/pdf_file2_1676368611.pdf2023年2月15日閲覧 
  10. ^ a b c d 日本船舶明細書 1997 (日本海運集会所 1996)
  11. ^ 「箱根遊船 SORAKAZE」来年2/23(金・祝)就航”. 富士急行株式会社. 2023年12月24日閲覧。
  12. ^ a b c 日本船舶明細書 1985 (日本海運集会所 1984)
  13. ^ 世界の艦船別冊 日本の客船2 1946-1993 P.195 (海人社 1993)
  14. ^ 日本船舶明細書 1988 (日本海運集会所 1988)
  15. ^ よくある質問”. 箱根芦ノ湖遊覧船公式ウェブサイト. 箱根遊船株式会社. 2023年3月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月2日閲覧。 “Q7.特別船室はありますか? A.運航する遊覧船の内、「第二こま」については2階が一等船室となり、追加料金がかかります。”
  16. ^ 日本船舶明細書 1999Ⅱ (日本海運集会所 1998)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]