大和八木駅

大和八木駅*
北口(2021年1月)
やまと やぎ
Yamato-Yagi
地図
所在地 奈良県橿原市内膳町五丁目1-2
北緯34度30分47.15秒 東経135度47分31.12秒 / 北緯34.5130972度 東経135.7919778度 / 34.5130972; 135.7919778座標: 北緯34度30分47.15秒 東経135度47分31.12秒 / 北緯34.5130972度 東経135.7919778度 / 34.5130972; 135.7919778
所属事業者 近畿日本鉄道(近鉄)
電報略号 ヤキ
駅構造 地上駅高架駅(2層構造)
ホーム 計4面6線
乗車人員
-統計年度-
18,621人/日(降車客含まず)
-2019年-
開業年月日 1923年大正12年)3月21日
乗入路線 2 路線
所属路線 B 橿原線
駅番号  B39 
キロ程 20.5 km(大和西大寺起点)
京都から55.1 km
B38 新ノ口 (1.4 km)
(0.0 km) 八木西口* B40
所属路線 D 大阪線
駅番号  D39 
キロ程 34.8 km(大阪上本町起点)
D27 真菅 (2.0 km)
(2.1 km) 耳成 D40
備考 * 同一駅扱い
*駅名改称経歴
- 1929年 八木駅→大軌八木駅
(改称と同時に駅移転。旧駅は八木西口駅として現存)
- 1941年 大軌八木駅→大和八木駅
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南口

大和八木駅(やまとやぎえき)は、奈良県橿原市内膳町五丁目にある、近畿日本鉄道(近鉄)の。駅長配置駅である。橿原市の玄関口としての機能を有している。

利用可能な鉄道路線[編集]

近鉄の駅ナンバリングは、京都駅 - 吉野駅近鉄奈良駅賢島駅のルートを基準に付番されるため、当駅を通る各路線の駅番号は京都駅からの通し番号になっており、大阪線はD28 - D38が欠番となっている。

歴史[編集]

  • 1923年大正12年)3月21日大阪電気軌道畝傍線(現在の橿原線)の平端 - 橿原神宮前間開通時に、八木駅(やぎえき)として開業[1]。この時のホームは現在の八木西口駅の位置[2]
  • 1925年(大正14年)3月21日:大阪電気軌道八木線(現在の大阪線)が高田駅(現在の大和高田駅)から延伸し八木駅に乗り入れ[3]
  • 1928年昭和3年)8月:大軌八木駅(だいきやぎえき)に改称[2]
  • 1929年(昭和4年)1月5日:八木線の桜井への延伸(同時に八木線が桜井線に改称)と同時に移転し、旧大軌八木駅は八木西口駅(やぎにしぐちえき)として畝傍線単独駅となる(扱い上は大軌八木駅の別ホームとなり、桜井線真菅 - 畝傍線八木西口間の当初施設線は連絡線となる)[1]
  • 1939年(昭和14年)7月28日:線路名称改定。畝傍線が橿原線に改称。
  • 1941年(昭和16年)3月15日:参宮急行電鉄との会社合併により、関西急行鉄道の駅となる[3](桜井線は大阪線に改称)。同時に大軌八木駅は大和八木駅(やまとやぎえき)に改称[2][4]
  • 1944年(昭和19年)6月1日:会社合併により近畿日本鉄道の駅となる[3]
  • 1967年(昭和42年)12月20日:橿原線新ノ口 - 大阪線大和八木間に連絡線完成[3]。大阪線ホームに待避線新設。
  • 2001年平成13年)2月1日:SF(ストアードフェア)システムの導入および「スルッとKANSAI」対応カードの取り扱い開始に伴い、当駅における「途中下車指定駅」の制度が廃止される。
  • 2007年(平成19年)4月1日PiTaPa使用開始[5]
  • 2013年(平成25年)3月21日:新設された観光特急「しまかぜ」の停車駅となる。

駅構造[編集]

大阪線ホーム
橿原線ホームをオーバークロスする大阪線ホーム

当駅構内にて大阪線が橿原線をオーバークロスする構造になっており、1階に改札・コンコース及び橿原線ホームが、2階に大阪線ホームがある。改札口は1か所のみ。近鉄の駅で他社の鉄道が乗り入れない駅では唯一の立体交差駅である。

大阪線のりばは2面4線の島式ホームで有効長は10両、待避可能な構造となっている。橿原線のりばは2面2線の相対式ホームで有効長は6両。5番のりばは改札から水平移動が可能である。エスカレーター、エレベーター設置。

のりば[編集]

のりば 路線 方向 行先
大阪線ホーム(2階)
1・2 D 大阪線 下り 名張五十鈴川賢島近鉄名古屋方面[6]
3・4 上り 大阪上本町大阪難波方面[6]
橿原線ホーム(1階)
5 B 橿原線 下り 橿原神宮前方面[6]
6 上り 大和西大寺京都方面[6]
特記事項
  • 大阪線は内側2線(2番線と3番線)が主本線、外側2線(1番線と4番線)が待避線である。
  • 大阪線の上り始発列車は、本来下りホームである1番のりばで折り返す。
  • 当駅を介して大阪線と橿原線を直通する特急列車は、上下線とも大阪線のホームに発着する。

配線図[編集]

大和八木駅周辺 鉄道配線略図
大和西大寺

大阪上本町
大和八木駅周辺 鉄道配線略図
伊勢中川
橿原神宮前
凡例
出典:[7]


新ノ口連絡線[編集]

駅構内に、橿原線新ノ口駅と大和八木駅大阪線ホーム間を連絡する新ノ口連絡線がある。この連絡線は、京伊特急や観光特急「しまかぜ」の京都駅発着列車、近鉄名古屋駅 - 天理駅大和西大寺駅間の臨時特急、高安検修センターまたは五位堂検修車庫に入出場するための回送列車が使用している。また、同線には保線基地なども存在する。

この連絡線の完成前は京伊特急が大阪線と橿原線を行き来する際、八木西口駅からの連絡線を用いて2回のスイッチバックを行なっていた。

備考[編集]

隣の駅である八木西口駅は、当初そちらが八木駅とされていた名残で、独立した駅ではなく、大和八木駅構内の別ホーム、別出口の扱いである。このため、大和八木駅を含む定期券であれば八木西口駅でも乗降が可能であり、営業キロも大和八木駅と同じキロ程で計算される。なお、大和八木駅と八木西口駅の相互間のみ乗車の場合は、たとえ「構内扱い」であっても、入場券では列車内に立ち入ることはできないため、同券と同額となる初乗り運賃の乗車券を用いることになっている。また、八木西口駅には特急は停車しない(急行以下の列車が停車)。

駅構内施設[編集]

改札口そばには近畿日本ツーリストと成城石井の店舗がある

同駅構内の各店舗は、近鉄リテーリングなどの運営による。

特徴[編集]

停車列車[編集]

  • 橿原神宮前駅と共に、橿原から大阪および京都方面へ向かう列車が発着しており、乙特急以下の全定期営業列車と観光特急「しまかぜ」、一部の名阪甲特急「ひのとり」が停車する[8][9][10]
    • 停車する特急列車の詳細:名阪甲特急「ひのとり」は名古屋方面への列車は7時 - 10時台と16時・17時台に加え、土休日は6時台と18時台が停車[11][8]、大阪方面への列車は18時台以降の全列車と平日の8時 - 11時台、土休日の7時・10時台の発着列車[12]が停車し[8]、これ以外の名阪甲特急「ひのとり」と阪伊甲特急は全列車が通過するが[8]、臨時増発の阪伊甲特急の一部が当駅に停車するものもある。なお、観光特急「しまかぜ」は大阪難波駅発着と京都駅発着の双方が停車する[8][9]
    • 大阪線ホームでは、朝と夕方の時間帯に特急同士の連絡(名阪乙特急「アーバンライナー」と京伊特急)を行っている。[8]その場合に限り、京伊特急が大阪線ホームの待避線(1・4番線)に入線する。
    • 京都方面へ向かう特急は橿原線6番のりばのほかに、大阪線3・4番のりばからも発車する関係で、当駅から京都方面への特急券を購入した場合、券面には系統により「3番線のりば」「4番線のりば」「6番線のりば」が印字される。
  • 本数は少ないものの、大阪線では早朝と終電に当駅を始発および終着とする列車が設定されている[8]。橿原線では当駅を始発および終着とする列車は設定されていない[9]。なお、朝の当駅発着列車の一部は種別変更を行って継続運転するものがあり、夜間の当駅終着の列車は五位堂駅に回送されるものと、当駅で夜間停泊するものがある。
    • 大阪方面からは、早朝に五位堂駅発の当駅終着の普通列車が設定されており、そのうち1本は伊勢中川行き急行に変更して運行されており、平日の朝には当駅終着の急行列車も設定されている。深夜には大阪方面から当駅終着の急行列車が設定されている。また早朝には当駅始発の大阪方面行きの区間準急と普通が設定されている[8]
    • 2009年3月20日ダイヤ変更時のみ、阪伊乙特急の当駅到着列車が、2012年3月20日ダイヤ変更から2016年3月19日ダイヤ変更まで快速急行の当駅到着列車が設定されていた[13]

設備・営業面[編集]

  • 大阪線ホームと橿原線ホームの6番線には売店が設置されている[14]
  • 特急券は専用の自動券売機や窓口にて購入可能であり、大阪線ホームでは窓口と自動券売機の双方で、橿原線ホームでは6番線にてそれぞれ特急券が購入可能となっている[14]。定期券は黒の券売機で購入が可能で、窓口による定期券サポートにも対応する[15]
  • PiTaPaICOCA対応の自動改札機および自動精算機回数券カードおよびICカードのチャージに対応)が設置されている。
  • 改札口および乗り換え階段付近に、他のりばの発車案内を示すLCD式案内装置が設置されている。
  • 駅長が置かれ、大阪線の真菅駅 - 大和朝倉駅間と橿原線の新ノ口駅 - 畝傍御陵前駅間を管理している。

利用状況[編集]

  • 輸送実績(乗車人員)の単位は人であり、年度での総計値を示す[16]
  • 表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
  • 乗車人員には、八木西口駅のものも含まれている。
年度別利用状況(大和八木駅)
年度 当駅分輸送実績(乗車人員):人/年度 乗降人員調査結果:人/日 特記事項
通勤定期 通学定期 定期外 合 計 1日当たり 調査日 調査結果
1982年(昭和57年)   ←←←←   7,556,105 20,702 11月16日 34,932  
1983年(昭和58年)   ←←←←   7,633,631 20,857 11月8日 36,328  
1984年(昭和59年)   ←←←←   7,503,039 20,556 11月6日 37,614  
1985年(昭和60年)   ←←←←   7,533,220 20,639 11月12日 37,022  
1986年(昭和61年)   ←←←←   8,591,099 23,537 11月11日 43,156  
1987年(昭和62年)   ←←←←   8,564,674 23,401 11月10日 44,620  
1988年(昭和63年)   ←←←←   8,595,977 23,551 11月8日 44,640  
1989年(平成元年)   ←←←←   8,575,987 23,496 11月14日 47,388 消費税3%導入
1990年(平成2年)   ←←←←   8,686,924 23,800 11月6日 46,479  
1991年(平成3年)   ←←←←   8,855,461 24,195      
1992年(平成4年)   ←←←←   8,674,556 23,766 11月10日 46,198  
1993年(平成5年)   ←←←←   8,658,995 23,723      
1994年(平成6年)   ←←←←   8,536,197 23,387      
1995年(平成7年)   ←←←←   8,518,909 23,276 12月5日 43,256  
1996年(平成8年)   ←←←←   8,259,654 22,629      
1997年(平成9年)   ←←←←   7,887,691 21,610     消費税3%→5%
1998年(平成10年)   ←←←←   7,630,612 20,906      
1999年(平成11年)   ←←←←   7,385,437 20,179      
2000年(平成12年)   ←←←←   7,224,626 19,793      
2001年(平成13年)   ←←←←   7,244,461 19,848      
2002年(平成14年)   ←←←←   7,092,061 19,430      
2003年(平成15年)   ←←←←   7,029,882 19,207      
2004年(平成16年)   ←←←←   6,938,281 19,009      
2005年(平成17年) 3,812,490 ←←←← 3,078,445 6,890,935 18,879 11月8日 37,189  
2006年(平成18年) 3,847,290 ←←←← 3,023,201 6,870,491 18,823      
2007年(平成19年) 3,821,910 ←←←← 2,975,865 6,797,775 18,573      
2008年(平成20年) 3,852,060 ←←←← 2,960,356 6,812,416 18,664 11月18日 37,269  
2009年(平成21年) 3,695,940 ←←←← 2,839,028 6,534,968 17,904      
2010年(平成22年) 3,641,490 ←←←← 2,896,532 6,538,022 17,912 11月9日 37,335  
2011年(平成23年) 3,571,890 ←←←← 2,900,488 6,472,378 17,684
2012年(平成24年) 3,532,260 ←←←← 2,973,244 6,505,504 17,823 11月13日 34,537
2013年(平成25年) 3,641,940 ←←←← 3,122,888 6,764,828 18,534
2014年(平成26年) 3,578,340 ←←←← 3,081,949 6,660,289 18,247 消費税5%→8%
2015年(平成27年) 3,663,510 ←←←← 3,175,406 6,838,916 18,686 11月10日 36,886
2016年(平成28年) 3,677,820 ←←←← 3,141,455 6,819,275 18,683
2017年(平成29年) 3,671,610 ←←←← 3,160,364 6,831,974 18,718
2018年(平成30年) 3,675,390 ←←←← 3,188,469 6,863,859 18,805 11月13日 37,345
2019年(令和元年) 3,671,940 ←←←← 3,143,412 6,815,352 18,621 消費税8%→10%
2020年(令和2年)   ←←←←          
2021年(令和3年)   ←←←←       11月9日 31,100  
2022年(平成4年)   ←←←←       11月8日 32,591  

駅周辺[編集]

北口[編集]

北口
南口

南口[編集]

昭和時代には「内膳池」があり後に埋め立てて乗り場やビル用地となった。

バス路線[編集]

北口バスのりば
南口バスのりば

バス停は駅北口、南口に分かれる。全路線とも奈良交通により運行されている。

この他、冬期の土休日に霧氷バス和佐又山行の運行がある[17]

隣の駅[編集]

近畿日本鉄道
D 大阪線
快速急行・急行
大和高田駅 (D25) - 大和八木駅 (D39) - 桜井駅 (D42)
準急・区間準急・普通
真菅駅 (D27) - 大和八木駅 (D39) - 耳成駅 (D40)
B 橿原線
急行
田原本駅 (B36) - 大和八木駅 (B39) - 八木西口駅 (B40)
普通
新ノ口駅 (B38) - 大和八木駅 (B39) - 八木西口駅 (B40)

脚注[編集]

  1. ^ a b 曽根悟(監修)『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 大手私鉄』 3号 近畿日本鉄道 2、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年8月29日、11-13頁。ISBN 978-4-02-340133-4 
  2. ^ a b c 近畿日本鉄道株式会社『近畿日本鉄道 100年のあゆみ』近畿日本鉄道、2010年12月、679頁。全国書誌番号:21906373 
  3. ^ a b c d 曽根悟(監修)『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 大手私鉄』 2号 近畿日本鉄道 1、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年8月22日、18-23頁。ISBN 978-4-02-340132-7 
  4. ^ 今尾恵介(監修)日本鉄道旅行地図帳』 8 関西1、新潮社、2008年、28頁。ISBN 978-4-10-790026-5 
  5. ^ 平成19年4月1日から、近鉄主要路線でICカードの利用が可能になります』(pdf)(プレスリリース)近畿日本鉄道、2007年1月30日http://www.kintetsu.jp/news/files/iccard20070130.pdf2016年2月27日閲覧 
  6. ^ a b c d 駅の情報|大和八木”. 近畿日本鉄道. 2020年11月30日閲覧。
  7. ^ 全国鉄道事情大研究 大阪都心部・奈良篇」川島令三著、草思社発行、1993年3月15日、166頁、ISBN 978-479420498-1
  8. ^ a b c d e f g h 近鉄時刻表2018年3月17日ダイヤ変更号、p.124 - p.147・p.284 - p.306
  9. ^ a b c 近鉄時刻表2018年3月17日ダイヤ変更号、p.186 - p.205・p.344 - p.362
  10. ^ 次世代新型観光特急「しまかぜ」、平成25年3月21日デビュー! (PDF) - 近畿日本鉄道株式会社、2012年9月28日付ニュースリリース
  11. ^ ただし土休日の16時 - 18時台の名阪甲特急「ひのとり」の停車は大阪難波駅毎時20分発となっており、毎時00分発の名阪甲特急は通過する)
  12. ^ 土休日の10時台については2本ある甲特急があるうち、1本は通過する
  13. ^ 近鉄時刻表2014年9月21日ダイヤ変更号、p.120 - p.142・p.280 - p.302
  14. ^ a b 近鉄時刻表2018年3月17日ダイヤ変更号、p.70 - p.87
  15. ^ 定期券・IC業務取扱駅一覧”. 近畿日本鉄道. 2023年7月19日閲覧。
  16. ^ 奈良県統計年鑑
  17. ^ 霧氷バス2020 氷と自然が織りなす白銀の世界へ”. 奈良交通 (2020年). 2022年12月13日閲覧。 “(※2020年運行分のパンフレットで代用)”

関連項目[編集]

外部リンク[編集]