勝見勝

勝見 勝(かつみ まさる、1909年7月18日 - 1983年11月10日)は、日本美術評論家フランス文学者。


来歴[編集]

東京都出身。東京帝国大学文学部美学科卒業。同大学院に学ぶ。

日本デザイン学会設立委員。1959年、『グラフィックデザイン』を創刊。東京オリンピックのデザイン専門委員会委員長として、幅広くデザインディレクターも務めた。[1]。初期はフランス文学の翻訳を行った。

1983年、東京都内の仕事場で死去。享年74歳。

勝見勝賞[編集]

勝見の葬儀の香典は「勝見勝著作集」の刊行と、「勝見勝賞」の制定にあてられた[2]

著書[編集]

  • 山へ開く窓 朋文堂 1941
  • 手と造形 教育美術振興会 1944
  • 音の観察 私たちをめぐる音の世界 さ・え・ら書房 1950(ぼくたちの研究室)
  • 手・道具・機械 人間進化の跡 さ・え・ら書房 1950(ぼくたちの研究室)
  • 手の進化 人間進化の跡 さ・え・ら書房 1952(ぼくたちの研究室)
  • 山と私たち さ・え・ら書房 1952(ぼくたちの研究室)
  • 山の千一夜 双芸社 1952
  • ABCの歴史 アルファベットの旅 さ・え・ら書房 1953
  • 登山の話 さ・え・ら書房 1954(ぼくたちの研究室)
  • レオナルド・ダ・ヴィンチ 金子書房 1955(少年少女新伝記文庫
  • 美術の世界 さ・え・ら書房 1956(ぼくたちの研究室)
  • 現代デザイン入門 鹿島研究所出版会 1965(SD選書

共編著[編集]

  • 装飾家具意匠集成 技術資料刊行会 1951
  • デザイン大系 第1巻 ポスター 原弘河野鷹思共編 ダヴィッド社 1954
  • 現代のデザイン 1956(河出新書)
  • 暮しの知恵と美しさ 1956(三笠新書)
  • 工業デザインの手引 神奈川県 1956
  • 生活の色彩 1956(河出新書)
  • 世界の商業デザイナー80 ダヴィッド社 1956
  • グッド・デザイン 新潮社 1958

翻訳[編集]

  • 航海民族誌 デアリール・フォード 桜井一衛共訳 科学新興社 1943
  • 手と機械 フリイドリッヒ・ヘリッヒ 科学新興社 1944
  • 大空への道 ギュンター・ゲルマン 正樹克己(別名)訳 興亜書局 1944
  • タイの造形文化 カール・デヱリング 宝雲舎 1944
  • 工芸と社会 オスカール・ビー 寳雲社 1947
  • アルプスの風の中に ヨハンナ・スピリ 桐書房 1948
  • 自然科学者としてのゲェテ/ ヘルマン・フォン・ヘルムホルツ アルス 1948
  • 悪魔伯夫人 モオパッサン 共立書房 1948
  • セクストラヴァガンツァ 愛慾合戦 クレビーヨン 五元書庫 1949 
  • マノン・レスコオ / アベ・プレヴォ 1950(角川文庫
  • 子どもの絵 両親と先生への手引 ローエンフェルド 白揚社 1956
  • インダストリアル・デザイン /ハーバート・リード 前田泰次共訳 みすず書房 1957
  • ポール・クレー 造形芸術論 作品と生涯 三笠書房 1957
  • 宣伝+デザイン E.J.メッカー、U.フーバー 白揚社 1958
  • 百万人のデザイン / ヘンリー・ドレフュス ダヴィッド社 1959
  • 工業デザイン 理論と実際 ヴァン・ドレン 松谷彊共訳 白揚社 1962

出典[編集]

  1. ^ 1966年東京造形大学教授、デザイン学科長に就任。コトバンク(講談社 日本人名大辞典)
  2. ^ 第137回後期 「勝見 勝賞」10周年記念展 DNP Gallery 公益財団法人DNP文化振興財団 1997年10月28日(火)~11月01日(土)