内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)

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内閣府特命担当大臣
(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)
Minister of State for the Nuclear Damage Compensation and Decommissioning Facilitation Corporation
内閣府ロゴマーク
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齋藤健
現職者
齋藤健

就任日 2023年令和5年)12月14日
所属機関内閣
担当機関内閣府
(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当室、科学技術・イノベーション推進事務局 )
任命内閣総理大臣
岸田文雄
創設2014年8月18日
初代茂木敏充
ウェブサイト大臣・副大臣・大臣政務官 - 内閣府

内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)(ないかくふとくめいたんとうだいじん げんしりょくそんがいばいしょう はいろとうしえんきこうたんとう、英語: Minister of State for the Nuclear Damage Compensation and Decommissioning Facilitation Corporation[1])は、日本国務大臣内閣府特命担当大臣の一つである。

概要[編集]

内閣府科学技術・イノベーション推進事務局が設置される中央合同庁舎第四号館

日本内閣府に置かれる内閣府特命担当大臣の一つである。主として原子力事故損害賠償原子炉の廃炉支援に関する行政を所管する国務大臣である。

原子力事故を起こした事業者に課せられた賠償額が、原子力損害の賠償に関する法律に基づく「賠償措置額」を超過した場合、原子力損害賠償・廃炉等支援機構は事業者に対して必要な資金を交付する[2]。この賠償措置額は、一施設あたり1200億円とされ、政令で指定された原子炉の運転については1200億円以内の政令で定められた額とされており[3]、それを超過した場合に事業者への資金が交付されることになる。

内閣府にて原子力事故の損賠賠償や原子炉の廃炉支援に関する行政を司る組織としては、内部部局である原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当室がある。内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)は、この組織を担当する。なお、内閣府においては、内部部局である政策統括官(原子力防災担当)配下の組織、審議会等である原子力委員会特別の機関である原子力立地会議なども原子力に関する業務を取り扱っているが[4]、これらの組織は他の国務大臣が担当しており、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)の担当ではない。また、科学技術・イノベーション推進事務局 配下の組織には、原子力事故の損賠賠償や原子炉の廃炉支援に関する行政ではなく、一般的な原子力政策を司る組織も存在するが[4]、この組織についても他の国務大臣が担当しており、内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)の担当ではない。原子力損害賠償・廃炉等支援機構とは別に内閣官房にも「東京電力に関する経営・財務調査委員会」が設置されており、内閣府特命担当大臣(経済安全保障担当)と同様に内閣官房担当大臣としての辞令も交付されていることから、この組織についても担当している。

沿革[編集]

第186回国会にて内閣府設置法の一部を改正する法律案や、原子力損害賠償支援機構法の一部を改正する法律案が可決、成立した。2014年8月18日、原子力損害賠償支援機構法の一部を改正する法律が施行された。それにともない、原子力事故の損害賠償だけでなく、原子炉の廃炉支援に関する行政も、内閣府が所管することになった。これを受け、第2次安倍内閣は「内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)」を新設し、経済産業大臣茂木敏充が任命された。以降、原子力事故の損害賠償や原子炉の廃炉支援に関する行政を担当する特命担当大臣として、「内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)」の職が継続して設置された。しかし、茂木敏充、小渕優子宮澤洋一と交代が繰り返され、新設後わずか3か月で3名が就任するという異例の事態となった。

かつては内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構担当)という国務大臣が置かれていたが、同職は第2次安倍内閣により廃止された。同職との大きな違いは、原子力事故の損害賠償だけでなく、原子炉の廃炉に関する支援も含めて担当する点である。

歴代大臣[編集]

氏名 内閣 就任日 退任日 党派 備考
第2次安倍内閣以前は内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構担当)
内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)
1 茂木敏充 第2次安倍内閣 2014年8月18日 2014年9月3日 自由民主党
2 小渕優子   改造内閣 2014年9月3日 2014年10月20日
高市早苗   2014年10月20日 2014年10月21日 事務代理
3 宮澤洋一   2014年10月21日 2014年12月24日
4 第3次安倍内閣 2014年12月24日 2015年10月7日 再任
5 林幹雄   第1次改造内閣 2015年10月7日 2016年8月3日
6 世耕弘成   第2次改造内閣 2016年8月3日 2017年8月3日
第3次改造内閣 2017年8月3日 2017年11月1日 留任
7 第4次安倍内閣 2017年11月1日 2018年10月2日
  第1次改造内閣 2018年10月2日 2019年9月11日
8 菅原一秀   第2次改造内閣 2019年9月11日 2019年10月25日
9 梶山弘志   2019年10月25日 2020年9月16日
10 菅義偉内閣 2020年9月16日 2021年10月4日 再任
11 萩生田光一 第1次岸田内閣 2021年10月4日 2021年11月10日
12 第2次岸田内閣 2021年11月10日 2022年8月10日 再任
13 西村康稔   第1次改造内閣 2022年8月10日 2023年9月13日
第2次改造内閣 2023年9月13日 2023年12月14日
14 齋藤健   2023年12月14日
  • 特命担当大臣は複数名を任命することがあるため、通常は代数の表記は行わない。ただし、本表ではわかりやすさに配慮し、代数の欄を便宜上設けた。
  • 辞令のある再任は就任日を記載し、辞令のない留任は就任日を記載しない。
  • 党派の欄は、就任時、または、内閣発足時の所属政党を記載した。
  • 内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)事務代理は、大臣が欠けた場合のみ記載した。

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]