オールブラッシュ

オールブラッシュ
1000万下条件口取り
(2016年10月16日、京都競馬場)
欧字表記 All Blush
品種 サラブレッド
性別
毛色 黒鹿毛
生誕 2012年3月7日
登録日 2014年6月5日[1]
抹消日 2019年10月16日(JRA)[2]
2021年1月12日(地方)[3]
ウォーエンブレム
ブラッシングプリンセス
母の父 Crafty Prospector
生国 日本の旗 日本北海道白老町
生産者 (有)社台コーポレーション白老ファーム
馬主 (有)社台レースホース
調教師 村山明栗東
→藤田輝信(大井
競走成績
生涯成績 43戦8勝
中央:21戦5勝
地方:22戦3勝
獲得賞金 2億5567万円
(中央)8171万円
(地方)1億7396万円
勝ち鞍
JpnI 川崎記念 2017年
JpnII 浦和記念 2018年
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オールブラッシュは、日本競走馬である。主な勝ち鞍は2017年の川崎記念

馬名の由来は「皆が赤面する。他馬が降参するような馬になるように」との意味が込められている。

経歴[編集]

2歳(2014年)[編集]

芝を2戦使った後、ダートに転向して勝ち上がりシーズンを終える。

3歳(2015年)[編集]

単勝147.6倍で出走した500万下でブチコ、バスタータイプに続く3着と頭角を現すと夏の中京で500万下を圧勝し、レパードステークスにも挑戦した(結果はクロスクリーガーの9着)。

4歳(2016年)[編集]

このシーズンは緒戦の1000万下の昇格戦を除き、途中降級を含めた準オープン突破まで8戦連続で1番人気に支持される。

5歳(2017年)[編集]

2017年2月1日に行われた川崎記念は準オープン上がりであったこと、またJpnI初挑戦ということもあり5番人気だったが、クリストフ・ルメールを背にスタート直後からハナを奪い逃げると、最後の直線入り口では迫ってきた番手のミツバケイティブレイブを逆に突き放し、追い込んできたサウンドトゥルーに3馬身差をつけて快勝、JpnI初制覇を飾った[4]

6歳(2018年)[編集]

7歳(2019年)[編集]

川崎記念とダイオライト記念では共に3着と好走するが、以後は勝ちきれないレースが続き、2019年10月16日付でJRA競走馬登録を抹消し船橋競馬へ移籍すると伝えられた[2]が、大井・藤田輝信厩舎所属となった。

8歳(2020年) - 9歳(2021年)[編集]

川崎記念と同じ条件で行われ、同競走への優先出走権も与えられる報知オールスターカップで、人気薄ながら2018年浦和記念以来の勝利を収めるが、川崎記念では9着に敗れた。その後、2月の報知グランプリカップミカエル・ミシェルとのコンビで出走を予定していたが競走除外。4月のブリリアントカップでは13着と大敗するも続く大井記念では3着と好走する。

6月の短夜賞と10月の埼玉新聞栄冠賞は共に7着に終わった後、年が明けて2021年1月の報知オールスターカップに照準を合わせていたが腰の疲れでこれを回避。高齢で回復が遅くなっていることからそのまま現役を引退した。その後はサラブレッドオークションに上場されるプランもあったが健康状態と年齢を考慮して見送られ、いったんは北海道千歳市社台ファーム乗馬になることとなったが[5]、1月11日に青森県十和田市のスプリングファームで種牡馬となることが社台サラブレッドクラブのホームページで発表され[6]、1月12日付で競走馬登録を抹消された[3]

競走成績[編集]

以下の内容は、JBISサーチ[7]およびnetkeiba.com[8]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上がり3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2014.07.13 中京 2歳新馬 芝1600m(稍) 14 4 5 041.4(10人) 11着 R1:42.6(37.6) -2.6 0浜中俊 54 コスモピーコック 468
0000.09.14 阪神 2歳未勝利 芝1800m(良) 16 7 14 160.5(13人) 14着 R1:49.8(36.8) -1.7 0小崎綾也 51 グランアルマダ 474
0000.10.14 京都 2歳未勝利 ダ1400m(重) 16 5 9 062.80(9人) 07着 R1:26.9(37.7) -1.2 0小崎綾也 52 タイセイラビッシュ 474
0000.11.23 京都 2歳未勝利 ダ1400m(良) 14 5 9 024.60(6人) 01着 R1:26.8(37.8) -0.1 0小崎綾也 53 (ツオイガナ) 478
0000.12.06 中京 寒椿賞 500万下 ダ1400m(良) 16 1 1 051.8(12人) 07着 R1:26.3(38.3) -0.4 0小崎綾也 55 レンイングランド 476
2015.01.12 京都 飛梅賞 500万下 ダ1400m(良) 12 3 3 052.8(10人) 08着 R1:26.3(37.7) -1.0 0小崎綾也 56 プレシャスルージュ 476
0000.02.01 京都 3歳500万下 ダ1800m(重) 11 6 7 147.6(10人) 03着 R1:52.8(36.8) -0.6 0藤岡康太 56 ブチコ 478
0000.02.22 小倉 くすのき賞 500万下 ダ1700m(不) 15 2 3 010.90(4人) 03着 R1:44.2(37.0) -0.5 0藤岡康太 56 ライドオンウインド 474
0000.07.18 中京 3歳上500万下 ダ1800m(重) 16 7 13 009.10(4人) 01着 R1:51.4(37.6) -0.8 0C.ルメール 54 (フジインザスカイ) 478
0000.08.09 新潟 レパードS GIII ダ1800m(良) 15 8 14 037.10(8人) 09着 R1:53.7(38.5) -1.8 0蛯名正義 56 クロスクリーガー 472
2016.01.31 京都 大津特別 1000万下 ダ1800m(重) 13 7 11 014.10(5人) 03着 R1:50.5(36.2) -0.5 0浜中俊 56 テイエムジンソク 494
0000.02.13 京都 4歳上1000万下 ダ1800m(良) 12 3 3 002.20(1人) 02着 R1:51.9(36.3) -0.4 0和田竜二 56 ラインルーフ 494
0000.03.05 阪神 4歳上1000万下 ダ1800m(良) 16 1 2 001.80(1人) 04着 R1:52.1(37.6) -1.1 0岩田康誠 57 タガノクレイオス 492
0000.04.09 阪神 4歳上1000万下 ダ1800m(稍) 16 4 8 003.00(1人) 02着 R1:51.7(38.4) -0.1 0C.ルメール 57 サンライズホーム 490
0000.04.23 福島 米沢特別 1000万下 ダ1700m(良) 15 4 6 003.00(1人) 02着 R1:46.0(37.6) -0.5 0川須栄彦 57 メイショウヒコボシ 482
0000.05.14 京都 4歳上1000万下 ダ1800m(良) 16 1 2 001.90(1人) 01着 R1:50.6(37.9) -0.0 0和田竜二 57 (スリーアロー) 488
0000.06.18 阪神 鷹取特別 1000万下 ダ1800m(稍) 16 7 13 002.50(1人) 02着 R1:51.0(38.9) -0.3 0和田竜二 57 スマートボムシェル 486
0000.10.16 京都 3歳上1000万下 ダ1800m(良) 15 6 10 001.60(1人) 01着 R1:50.8(38.1) -0.2 0C.ルメール 57 (メイプルレインボー) 486
0000.11.12 京都 観月橋S 1600万下 ダ1800m(良) 13 1 1 003.00(1人) 01着 R1:49.4(36.8) -0.1 0C.ルメール 57 (リーゼントロック) 492
2017.02.01 川崎 川崎記念 JpnI ダ2100m(良) 12 7 9 018.20(5人) 01着 R2:14.6(38.2) -0.6 0C.ルメール 57 サウンドトゥルー 485
0000.03.30 名古屋 名古屋大賞典 JpnIII ダ1900m(良) 9 8 8 003.00(2人) 05着 R2:03.8(42.0) -2.3 0C.ルメール 59 ケイティブレイブ 492
0000.06.28 大井 帝王賞 JpnI ダ2000m(重) 16 4 7 010.80(7人) 06着 R2:06.1(39.3) -1.7 0C.ルメール 57 ケイティブレイブ 485
0000.11.03 大井 JBCクラシック JpnI ダ2000m(重) 13 3 3 015.20(5人) 06着 R2:06.0(39.3) -1.5 0C.ルメール 57 サウンドトゥルー 487
0000.11.23 浦和 浦和記念 JpnII ダ2000m(不) 11 8 11 002.80(1人) 03着 R2:10.5(40.4) -2.3 0C.ルメール 58 マイネルバサラ 489
0000.12.14 名古屋 名古屋GP JpnII ダ2500m(良) 12 8 11 004.90(2人) 05着 R2:44.8(39.4) -1.3 0C.ルメール 58 メイショウスミトモ 500
2018.03.25 中山 マーチS GIII ダ1800m(良) 16 8 16 095.6(12人) 11着 R1:53.2(37.9) -1.1 0石橋脩 58 センチュリオン 488
0000.05.02 船橋 かしわ記念 JpnI ダ1600m(良) 12 3 3 028.70(6人) 02着 R1:39.4(37.7) -0.2 0田辺裕信 57 ゴールドドリーム 484
0000.06.27 大井 帝王賞 JpnI ダ2000m(良) 15 7 12 036.10(8人) 09着 R2:06.2(40.7) -2.0 0田辺裕信 57 ゴールドドリーム 490
0000.10.08 盛岡 MCS南部杯 JpnI ダ1600m(良) 14 8 14 020.60(4人) 05着 R1:36.8(37.3) -1.5 0田辺裕信 57 ルヴァンスレーヴ 489
0000.11.04 京都 JBCクラシック JpnI ダ1900m(良) 16 7 13 112.9(11人) 10着 R1:57.8(38.5) -1.1 0C.デムーロ 57 ケイティブレイブ 498
0000.11.23 浦和 浦和記念 JpnII ダ2000m(良) 11 6 6 016.40(4人) 01着 R2:05.4(36.9) -0.9 0田辺裕信 58 グリム 494
2019.01.30 川崎 川崎記念 JpnI ダ2100m(良) 11 7 8 005.60(2人) 03着 R2:15.5(40.1) -0.5 0田辺裕信 57 ミツバ 496
0000.03.13 船橋 ダイオライト記念 JpnII ダ2400m(重) 13 4 6 008.30(3人) 03着 R2:38.2(39.0) -0.9 0田辺裕信 56 チュウワウィザード 487
0000.05.06 船橋 かしわ記念 JpnI ダ1600m(稍) 11 7 9 044.20(4人) 04着 R1:41.1(38.8) -0.9 0田辺裕信 57 ゴールドドリーム 488
0000.06.26 大井 帝王賞 JpnI ダ2000m(重) 14 5 7 095.60(9人) 09着 R2:06.3(39.0) -1.9 0田辺裕信 57 オメガパフューム 486
0000.10.14 盛岡 MCS南部杯 JpnI ダ1600m(良) 16 5 9 094.70(7人) 07着 R1:35.8(36.2) -1.6 0藤井勘一郎 57 サンライズノヴァ 497
0000.11.28 浦和 浦和記念 JpnII ダ2000m(重) 12 7 9 017.60(6人) 08着 R2:08.3(39.2) -2.9 0吉原寛人 58 ケイティブレイブ 506
2020.01.03 川崎 報知オールスターC SIII ダ2100m(良) 14 5 7 022.60(8人) 01着 R2:14.7(39.3) -0.0 0今野忠成 58 (タービランス) 503
0000.01.29 川崎 川崎記念 JpnI ダ2100m(不) 12 6 8 041.50(8人) 09着 R2:17.9(42.1) -3.8 0今野忠成 57 チュウワウィザード 504
0000.02.12 船橋 報知グランプリC SIII ダ1800m(良) 11 6 7 除外 0M.ミシェル 57.5 サルサディオーネ 計不
0000.04.07 大井 ブリリアントC SIII ダ1800m(良) 15 4 7 039.60(9人) 13着 R1:56.5(38.7) -2.5 0本田正重 58 ストライクイーグル 495
0000.05.20 大井 大井記念 SI ダ2000m(不) 13 1 1 015.60(6人) 03着 R2:07.8(40.5) -0.4 0本田正重 57 ストライクイーグル 492
0000.06.18 船橋 短夜賞 OP ダ1800m(重) 8 1 1 001.90(1人) 07着 R1:54.1(40.0) -1.7 0本田正重 58 カレンカカ 491
0000.10.21 浦和 埼玉新聞栄冠賞 SIII ダ1900m(稍) 10 6 7 014.00(7人) 07着 R2:02.8(41.5) -3.0 0本田正重 58 タービランス 504

種牡馬成績[編集]

ウォーエンブレムは興味を示す牝馬の傾向が偏っており種付けが難しい馬であったが、オールブラッシュも難しいところがあり、牝馬が少しでも動くと嫌気が差したり体格の大きな牝馬を苦手にしている[9]。しかし、スノーフラワーという芦毛牝馬の発情時の尿の臭いを嗅がせると興奮することが分かり、スムーズに種付けが可能になった[9]

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ 競走馬情報:オールブラッシュ - @Keiba”. @Keiba - 競馬サービスプロバイダ. 2022年3月17日閲覧。
  2. ^ a b オールブラッシュ号が競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2019年10月16日). 2020年10月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月17日閲覧。
  3. ^ a b 地方競馬 データ情報”. KEIBA.GO.JP(地方競馬情報サイト). 2021年1月17日閲覧。
  4. ^ 【川崎記念】(川崎)~オールブラッシュが鮮やか逃げ切り、初タイトル奪取”. netkeiba.com (2017年2月1日). 2017年2月1日閲覧。
  5. ^ “17年川崎記念の覇者オールブラッシュ引退して乗馬に 「サラブレッドオークション」上場は見送り”. www.sponichi.co.jp (スポーツニッポン). (2021年1月5日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2021/01/05/kiji/20210105s00004049388000c.html 2021年1月5日閲覧。 
  6. ^ 花岡貴子 (2021年1月12日). “オールブラッシュ、青森で種牡馬に「貴重な血、大切にしていきたい」”. netkeiba.com. 2021年6月16日閲覧。
  7. ^ オールブラッシュ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年10月10日閲覧。
  8. ^ オールブラッシュの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年10月10日閲覧。
  9. ^ a b オールブラッシュ 父ほうふつの種付け - スポニチ Sponichi Annex ギャンブル”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年9月2日閲覧。

外部リンク[編集]