苗穂運転所

苗穂運転所
基本情報
鉄道事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
帰属組織 本社鉄道事業本部
所属略号 札ナホ
配置両数
気動車 82両
合計 82両
備考 2024年4月1日現在のデータ[1]
テンプレートを表示

苗穂運転所(なえぼうんてんじょ)は、北海道札幌市東区北5条東13丁目にある北海道旅客鉄道(JR北海道)の車両基地である。また運転士も所属している。本社鉄道事業本部管轄。

苗穂駅に隣接し、基地内には車両工場である苗穂工場が併設されている。

所属する乗務員は札幌近郊で運行している電車の他に札幌運転所に配置されている気動車の乗務も担当する。

所属車両[編集]

2023年(令和5年)4月1日現在の所属車両は以下のとおり[1]。宗谷・石北本線系統の特急で用いる特急形気動車と、札幌近郊で運用される一般形気動車を中心に配置されている。

所属車両の車体に記される略号は、旅客車が「札ナホ」(札=札幌本社、ナホ=苗穂(苗穂駅)の旧電報略号)、機関車が「」(=苗穂)となっている。

電車 気動車 機関車 客車 貨車 合計
0両 82両 0両 0両 0両 82両

気動車[編集]

SE-100編成[2]が2両編成4本 (SE-101 - 104) 、SE-200編成[3]が2両編成3本 (SE-201 - 203) の14両および5000番台であるST-5101・5201編成(はまなす編成)、ST-5102・5202編成(ラベンダー編成)10両の計24両が配置されている。
基本番台は2017年3月4日以降、特急「宗谷」「サロベツ」で使用される。
札幌方にSE-100編成、稚内方にSE-200編成を連結した4両編成で運転される。SE-104編成以外は第三セクター北海道高速鉄道開発」所有車で、JR北海道がリースを受ける使用形態である。
2020年度にキハ261形5000番台10両が製造され、2020年7月29日付でST-5101・5201編成の5両編成(「はまなす」編成)、2021年2月12日付でST-5201・5202編成の5両編成(「ラベンダー」編成)が新製された[4]。このうち「ラベンダー」編成は、2021年10月1日付で「北海道高速鉄道開発」へ譲渡されている[5]
キハ283形11両(11 - 21)、キハ282形14両(4 - 8・108 - 111・2005 - 2009)の計25両が配置されている。2022年2月 - 3月にかけて全所属車両が釧路運輸車両所より転属された[5]
2023年3月18日以降、特急「オホーツク」「大雪」で使用される[6]
300番台の3両 (301・302・304) 、330番台の1両(331)、1700番台の2両(1790・1816)の計2両が配置されている。
300・330番台は札沼線用として用いられたが、札沼線桑園 - 北海道医療大学間の全面電化開業以降定期運用を持っていない。1700番台は函館本線普通ワンマン列車で使用されていたが、こちらも定期運用を終了している。また、キハ40-301・304は検測車であるマヤ35形客車の牽引車両として改造が施されており、前方監視カメラと建築限界測定装置が設置されている。
2020年3月に、700番台の817・822は廃車、1700番台の1824は旭川運転所へ転属となった[7]
2020年5月31日付で700番台の820が廃車、2021年3月30日付で1700番台の1701が苫小牧運転所より転属された[4]
2021年8月31日付で800番台2両(819・823)が廃車された[5]
400番台(401・402)は札沼線(学園都市線)末端部で2020年4月17日まで運用され、2023年3月31日付で2両とも廃車された[8]
D編成の3両編成4本 (D-101 - 104) 計12両が配置されている。
快速ニセコライナー」函館本線の普通列車で使用される。
15両(1 - 15)が配置されている。試作車の1・2は、2018年2月19日付で新製配置され、残りの13両のうち3 - 8の6両は2019年9月に、9 - 15の7両は2020年1月に、新製配置された。函館本線の普通列車・普通ワンマン列車(小樽・倶知安・長万部・旭川方面)で使用されている。

過去の配置車両[編集]

改造により誕生した全車両がキハ40系の札沼線仕様車とともに札沼線の普通列車で使用されていたが、2012年の札沼線電化とそれに伴う同年10月27日のダイヤ改正に伴い、定期運用から撤退し、一部のキハ143形が苫小牧運転所へ転属した。その後長らく保留車となっていたキハ142形2両も、2015年3月31日付で廃車された。
7両 (11 - 17) が配置され、函館本線の普通ワンマン列車(小樽・倶知安・長万部方面)で使用されていたが、2020年3月に撤退。同月に5両(11 - 13・16・17)は旭川運転所へ転属し[7]、同年7月13日付で1両(15)が、同年11月22日付で1両(14)が同運転所へ転属した[4]
特急「オホーツク」「大雪」を中心に、各種臨時列車にも使用されていたが、2023年3月17日をもって定期運用を終了した[9]。運用終了後も2023年4月1日時点では25両が所属していたが、ジョイフルトレインの「ノースレインボーエクスプレス」を含め、2024年2月29日までに全車が廃車となり、JR北海道からは区分消滅した[10]
2012年6月までは、ジョイフルトレイン編成と「旭山動物園号」編成のみが所属していたが、2012年6月から10月にかけてそれまで札幌運転所に所属していた定期特急列車用の車両が転入していた[11]
改造により誕生した全車両が2000年の宗谷線の高速化まで宗谷線系統の急行列車に充当された。運用終了後は前述の札沼線用の一般車(キハ40形330番台・キハ48形1330番台)に再改造されたほか、キハ480 304のみ休車扱いとなり、苗穂工場で長期間留置された後、2006年10月6日付で廃車・除籍された。
このほか、1997年から1998年にかけてお座敷車に改造したキハ400形500番台3両も所属したが、2015年3月31日付で2両(502・503)が、1両(501)が2016年10月17日付で廃車され消滅している。
モーターカー「HTR-600」を改造したもので、2両が配置されていた。車両基地構内の入換作業除雪などに使用された。2014年7月1日付で除籍された。

運転士乗務範囲[編集]

歴史[編集]

  • 1936年昭和11年)
    • 7月 - 苗穂機関庫として発足。
    • 9月 - 苗穂機関庫を苗穂機関区に改称。
  • 1987年(昭和62年)

脚注[編集]

  1. ^ a b 編集部「別冊付録『JR旅客会社の車両配置表2024/JR車両のデータバンク2023-2024』」『鉄道ファン』第64巻第7号(通巻759号)、交友社、2024年7月1日。 
  2. ^ 稚内方からキハ260形100番台、キハ261形100番台の2両編成。
  3. ^ 稚内方からキロハ261形200番台、キハ260形200番台の2両編成。
  4. ^ a b c 編集部「別冊付録『JR旅客会社の車両配置表2021/JR車両のデータバンク2020-2021』」『鉄道ファン』第61巻第7号(通巻723号)、交友社、2021年7月1日。 
  5. ^ a b c 編集部「別冊付録『JR旅客会社の車両配置表2022/JR車両のデータバンク2021-2022』」『鉄道ファン』第62巻第7号(通巻735号)、交友社、2022年7月1日。 
  6. ^ “特急"オホーツク"・"大雪", キハ283系による運転に”. railf.jp (交友社). (2023年3月18日). オリジナルの2023年3月19日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20230318120932/https://railf.jp/news/2023/03/18/202500.html 
  7. ^ a b 交友社鉄道ファン』 2020年7月号「JR旅客会社の車両配置表」
  8. ^ 編集部「別冊付録『JR旅客会社の車両配置表2023/JR車両のデータバンク2022-2023』」『鉄道ファン』第63巻第7号(通巻747号)、交友社、2023年7月1日。 
  9. ^ “キハ183系、網走で見送り 特急用車両が定期運行終了”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (2023年3月17日). オリジナルの2023年3月18日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20230318042236/https://www.hokkaido-np.co.jp/article/818031 2023年3月18日閲覧。 
  10. ^ JR九州1000番台が引き続き在籍していることから、形式消滅とはなっていない。
  11. ^ 札沼線(学園都市線)の一部電化開業に伴い、札沼線の電化区間が札幌運転所所属の電車による運用になったこと、それに伴う733系電車の新製配置により札幌運転所構内が手狭になったこと、さらに苗穂運転所所属の141系気動車が定期運用を終了した関係で、気動車の一部を苗穂に集約させるため。

関連項目[編集]

座標: 北緯43度4分20.6秒 東経141度22分54.2秒 / 北緯43.072389度 東経141.381722度 / 43.072389; 141.381722