桜井由躬雄

桜井 由躬雄
人物情報
生誕 (1945-01-31) 1945年1月31日
日本の旗 日本福井県敦賀市
死没 2012年12月17日(2012-12-17)(67歳)
出身校 東京大学
学問
研究分野 歴史学(東南アジア史)
研究機関 京都大学東南アジア研究センター
東京大学
学位 文学博士農学博士
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桜井 由躬雄(さくらい ゆみお、1945年(昭和20年)1月31日 - 2012年(平成24年)12月17日)は、日本の歴史学者、東南アジア史学者、東京大学名誉教授。

経歴[編集]

1945年、福井県敦賀市生まれ[1]東京大学文学部東洋史学科で学び、1967年に卒業。同大学大学院文学研究科に進んで、1977年に博士課程満期退学。

卒業後は京都大学東南アジア研究センターの助手となった。1983年、同センター助教授に昇進。1989年、学位論文「ベトナム村落の形成:村落共有田=コンディエン制の史的展開」を東京大学に提出して文学博士号を取得[2]。1990年、東京大学文学部東洋史学科助教授に着任。1992年、学位論文「ヴェトナム紅河デルタの開発特性と水田水利の発達過程に関する研究:東南アジア主要河川デルタ開発との比較において」を提出して農学博士号を取得[3]。1994年、文学部教授に昇進。2003年、ベトナム国家大学より名誉科学博士号を授与された[4][5]。2005年6月5日~2006年12月31日東南アジア学会会長をつとめる[6]。2007年3月に東京大学を定年退職し、名誉教授となった。

その後は放送大学客員教授、京都大学特任教授、ベトナム国家大学客員教授として教鞭をとった[1][5]。2012年12月17日に死去[7][8]。67歳没。

追悼会は、東京・京都・ハノイと3度に渡って実施された[9]

受賞・栄典[編集]

  • 2003年3月 ベトナム社会主義共和国大統領より友好徽章 授与[5]
  • 2009年3月 第1回ベトナム学賞[4][5]

研究内容・業績[編集]

  • 1992年にディシプリンを超えて地域を総合的に理解する学問(「地域学」)にむけた実践と訓練を同時に行う場として「アジア農村研究会」が設立された際には助言・指導を行っている[10]
  • 旧蔵書2112点は、東京大学附属図書館アジア研究図書館に「桜井由躬雄文庫」として納められている[11]

著書[編集]

単著[編集]

  • 『ベトナム村落の形成―村落共有田=コンディエン制の史的展開』創文社、1987年
  • ハノイの憂鬱』めこん、1989年
  • 『緑色の野帖―東南アジアの歴史を歩く』めこん、1997年
  • 『米に生きる人々―太陽のはげまし、森と水のやさしさ』集英社、2000年
  • 『東南アジアの歴史』放送大学、2002年
  • 『前近代の東南アジア』放送大学、2006年
  • 『1つの太陽―オールウエイズ』めこん、2013年 [11][12][13]

共著[編集]

編著[編集]

  • 『もっと知りたいベトナム』弘文堂、1989年/第2版、1995年
  • 『岩波講座東南アジア史(4)東南アジア近世国家群の展開』岩波書店、2001年

共編著[編集]

訳書[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b めこん 2013, "著者略歴".
  2. ^ NAID 500000062097
  3. ^ NAID 500000098174
  4. ^ a b 感謝の辞 東京大学名誉教授 桜井由躬雄 出版社めこん
  5. ^ a b c d 著者紹介 2013.
  6. ^ 歴代会長(第21期) 東南アジア学会
  7. ^ 京都での桜井由躬雄先生を偲ぶ会
  8. ^ 日本ベトナム研究者会議会長、桜井由躬雄さん死去 - ウェイバックマシン(2012年12月25日アーカイブ分) 朝日新聞. 2012年(平成24年)12月19日閲覧。
  9. ^ 小川有子柳澤雅之「【コラム】桜井由躬雄先生追悼会報告」『百穀社通信 第19号』第99巻、京都大学東南アジア地域研究研究所ベトナム村落研究会、2021年3月、91-99頁。 hdl:2433/263895
  10. ^ About Us / アジア農村研究会
  11. ^ a b 東京大学U-PARL
  12. ^ 書籍紹介・著者略歴”. めこん. 2024年3月30日閲覧。 “日本の東南アジア学45年の歩みを綴るエッセイ。ベトナム研究の第一人者の最後の著作。”
  13. ^ 目次・著者紹介”. 紀伊國屋書店. 2024年3月30日閲覧。

外部リンク[編集]