摂津富田駅

摂津富田駅
北口(2023年2月)
せっつとんだ
Settsu-Tonda
JR-A38 高槻 (2.9 km)
(1.7 km) JR総持寺 JR-A40
地図
所在地 大阪府高槻市富田町一丁目1-18
北緯34度50分15.62秒 東経135度35分36.06秒 / 北緯34.8376722度 東経135.5933500度 / 34.8376722; 135.5933500座標: 北緯34度50分15.62秒 東経135度35分36.06秒 / 北緯34.8376722度 東経135.5933500度 / 34.8376722; 135.5933500
駅番号 JR-A39
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
所属路線 A 東海道本線JR京都線
キロ程 538.1 km(東京起点)
京都から24.5 km
電報略号 トタ
駅構造 地上駅橋上駅[1]
ホーム 2面4線[1](乗降は2面2線のみ)
乗車人員
-統計年度-
17,637人/日(降車客含まず)
-2022年-
開業年月日 1924年大正13年)7月25日
備考
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南口(2014年9月)

摂津富田駅(せっつとんだえき)は、大阪府高槻市富田町一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)東海道本線である。駅番号はJR-A39。「JR京都線」の愛称区間に含まれている。

概要

高槻市内では2つしかないJRの駅で、市西部の玄関口である。

京阪間では最もJRと阪急の駅(富田駅)が近接する駅の1つで、乗換の検索ソフトでは両駅が乗り換え駅として表示されるものもある。しかし、どちらも普通しか停車せず、隣の高槻駅・阪急高槻市駅は新快速・阪急特急停車駅なのでそちらが使われることも多い。

当駅とその付近の高架化(※当駅を含む3.2kmが検討範囲)が検討されている[3]

歴史

駅名は旧摂津国と当時の所在地名であった三島郡富田村に由来している。三重県に既に富田駅(とみだえき、JR東海関西本線)が1894年7月5日に開業しており、旧国名の「摂津」をつけて区別したものである[注 1]。なお1928年1月16日開業の阪急(旧新京阪鉄道)富田駅は摂津富田駅の3年半後の開業で、開業当時の駅名は富田町駅であった。富田町駅は富田町の高槻市編入により1957年7月1日に富田駅に改称されている。

年表

駅構造

島式ホーム2面4線を有する地上駅になっている。駅舎は橋上駅である。分岐器絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。

一般の改札口は橋上中央部にある。また、ホーム東端の跨線橋には松下口という出場専用の改札があり、平日朝はパナソニック明治の社員が、休日は真如苑(悠音精舎)行きの臨時バスに乗車する乗客が利用する。これ以外の時間帯は閉鎖されている。

直営駅であるが駅長は配置されておらず、高槻駅が地区駅を介さずに当駅を管理している。ICOCA利用エリア内に含まれており、相互利用可能なカードにも対応している。松下口もこれらのカードに対応しているが、乗車駅から当駅までの運賃よりICカードの残金が少ない場合は、係員に現金精算をした上で精算証明書をもらい、あとで一般の改札口で発駅キャンセル処理をしてもらう必要が生じる。

自動券売機みどりの券売機みどりの券売機プラスが設置されている[2]

このほか、駅内コンビニであるハートインゆうちょ銀行ATMが設置されている。また、改札外は北口・南口ともに上りエスカレーターエレベーター、改札内は上下エスカレーターとエレベーターが設置されている。

ホーム

2つのホームの西側の上屋根を支える支柱として、日本の鉄道開業当初に多く用いられた双頭レールが再利用されている。

のりば 路線 方向 線路 行先
1 AJR京都線 下り 外側線 (通過列車のみのため閉鎖)
2 A JR京都線 下り 内側線 大阪三ノ宮方面[9]
3 上り 高槻京都方面[9]
4 AJR京都線 上り 外側線 (通過列車のみのため閉鎖)
  • 上表の路線名は旅客案内上の名称(愛称)で記載している。
  • 1・4番ホームは新快速・朝ラッシュ時の快速・特急などの通過列車専用ホームであり通常は停車用には使用しない(日中以降の快速については2・3番ホームを通過)。

利用状況

2022年(令和4年)度の1日平均乗車人員17,637人である。

JR京都線の普通しか停車しない駅の中では吹田駅に次いで多かった時期もあったが、当駅に隣接するJR総持寺駅の開業や他駅の再開発等により現在は千里丘駅岸辺駅の数字も下回る。

1日平均乗車人員

各年度の1日平均乗車人員は以下の通りである。

増減率の増加減少は、前年度の乗車人員と比較して増(増加)、減(減少)を表す。

年度別1日平均乗車人員[統計 1][統計 2]
年度 1日平均
乗車人員
増減率 順位 定期利用状況 出典
1日平均 定期率 JR 大阪府
1988年(昭和63年) 17,020 - - 11,370 66.8% - [大阪府 1]
1989年(平成元年) 17,970 増加5.6% 11,926 66.4% [大阪府 1]
1990年(平成02年) 18,924 増加5.3% 12,434 65.7% [大阪府 2]
1991年(平成03年) 19,561 増加3.4% 12,826 65.6% [大阪府 3]
1992年(平成04年) 20,512 増加4.9% 13,404 65.3% [大阪府 4]
1993年(平成05年) 21,175 増加3.2% 13,192 62.3% [大阪府 5]
1994年(平成06年) 21,067 減少0.5% 13,057 62.0% [大阪府 6]
1995年(平成07年) 21,608 増加2.6% 13,198 61.1% [大阪府 7]
1996年(平成08年) 22,569 増加4.4% 13,828 61.3% [大阪府 8]
1997年(平成09年) 22,242 減少1.4% 13,563 61.0% [大阪府 9]
1998年(平成10年) 21,995 減少1.1% 13,273 60.3% [大阪府 10]
1999年(平成11年) 21,774 減少1.0% 13,012 59.8% [大阪府 11]
2000年(平成12年) 21,543 減少1.1% 12,792 59.4% [大阪府 12]
2001年(平成13年) 21,331 減少1.0% 12,554 58.9% [大阪府 13]
2002年(平成14年) 20,816 減少2.4% 12,220 58.7% [大阪府 14]
2003年(平成15年) 20,952 増加0.7% 12,450 59.4% [大阪府 15]
2004年(平成16年) 20,835 減少0.6% 12,530 60.1% [大阪府 16]
2005年(平成17年) 20,517 減少1.5% 12,418 60.5% [大阪府 17]
2006年(平成18年) 20,566 増加0.2% 12,769 62.1% [大阪府 18]
2007年(平成19年) 20,785 増加1.1% 12,797 61.6% [大阪府 19]
2008年(平成20年) 20,570 減少1.0% 12,731 61.9% [大阪府 20]
2009年(平成21年) 20,032 減少2.6% 12,647 63.1% [大阪府 21]
2010年(平成22年) 20,191 増加0.8% 12,792 63.4% [大阪府 22]
2011年(平成23年) 19,985 減少1.0% 12,845 64.3% [大阪府 23]
2012年(平成24年) 20,040 増加0.3% 12,883 64.3% [大阪府 24]
2013年(平成25年) 20,599 増加2.8% 50位 13,368 64.9% [JR 1] [大阪府 25]
2014年(平成26年) 20,348 減少1.2% - 13,354 65.6% - [大阪府 26]
2015年(平成27年) 20,549 増加1.0% 13,485 65.6% [大阪府 27]
2016年(平成28年) 20,768 増加1.1% 13,651 65.7% [大阪府 28]
2017年(平成29年) 20,821 増加0.3% 13,807 66.3% [大阪府 29]
2018年(平成30年) 20,009 減少3.9% 13,316 66.6% [大阪府 30]
2019年(令和元年) 20,170 増加0.8% 13,321 66.0% [大阪府 31]
2020年(令和02年) 15,720 減少22.1% 11,010 70.0% [大阪府 32]
2021年(令和03年) 16,193 増加3.0% 11,134 68.8% [大阪府 33]
2022年(令和04年) 17,637 増加8.9% 11,676 66.2% [大阪府 34]

年間乗車人員

近年の1年間の乗車人員は以下の通り。

なお下表内の数値の単位は全て「千人」である。

年度別年間乗車人員[統計 3]
年度 乗車人員 うち定期 出典
2007年(平成19年) 7,607 4,684 [高槻市 1]
2008年(平成20年) 7,508 4,647 [高槻市 1]
2009年(平成21年) 7,312 4,616 [高槻市 1]
2010年(平成22年) 7,370 4,669 [高槻市 1]
2011年(平成23年) 7,315 4,701 [高槻市 1]
2012年(平成24年) 7,315 4,702 [高槻市 2]
2013年(平成25年) 7,518 4,879 [高槻市 3]
2014年(平成26年) 7,427 4,874 [高槻市 4]
2015年(平成27年) 7,521 4,936 [高槻市 5]
2016年(平成28年) 7,580 4,983 [高槻市 6]
2017年(平成29年) 7,600 5,040 [高槻市 7]
2018年(平成30年) 7,303 4,860 [高槻市 8]
2019年(令和元年) 7,382 4,875 [高槻市 9]
2020年(令和02年) 5,738 4,019 [高槻市 10]
2021年(令和03年) 5,910 4,064 [高槻市 11]
2022年(令和04年) 6,438 4,262 [高槻市 12]

駅周辺

北口方面

継体天皇の陵は2つの説があるが(太田茶臼山古墳今城塚古墳)、いずれも当駅北口から高槻市営バスでアクセス可能。

南口方面

阪急富田駅へは南口から徒歩3分程度。両駅間に富田商店街があり、中小商店や銀行の支店などが並ぶ。

バス路線

北口ロータリーに高槻市営バスのターミナルがあり、関西大学高槻キャンパスや大阪医科薬科大学阿武山キャンパスへ向かう多くの学生が乗り換えで利用する。タクシー乗り場も併設されている。南口からは富田駅付近にある「阪急富田駅」停留所へ連絡できる。

かつては北口ロータリーに国際興業バス阪急バスが乗り入れていた。阪急バスは65系統・三咲町経由JR茨木行きが2021年12月18日付で廃止されて発着が無くなっている[11]

この他、ロータリーから100メートルほど西側に藍野大学へ向かうスクールバス乗場がある。

高槻市営バス

停留所名は「JR富田駅[12][13]

ロータリー南側(駅舎付近)にバスおりばが、ロータリー西側に1番のりばがある。2024年まではロータリーから北に向かった所、高槻市立第四中学校のプール下に1・2番のりばがあった。

ロータリー部から東に入った所は旧国鉄貨物跡地で、現在は主に市営バス阿武山・塚原線が使用するスペースとなっている。系統によってのりばが分けられており、3番のりばは塚原線、4番のりばは阿武山線、最も奥にある臨時のりばは真如苑行き直行便が停車する。2番のりばの廃止に伴い、2024年以降は3番のりばから国道線も発着する。

市営バス案内所はおりば付近に設置されている。

一般路線バスは臨時便を除き全て緑が丘営業所の管轄。

これらは主に市北西部の住民や大学生の足として機能している。2022年度の乗降客数は2,387,183人(1日あたり6,540人)で、市営バスではJR高槻駅北JR高槻駅南に次いで3番目に多い[14]

長らく当駅を跨いでJR高槻駅北方面と阿武山・奈佐原方面を直通する便が数多く運行されていたが、2024年以降は全て当駅止まりとなり乗り換えが必要になっている。

他に、平日は北口ロータリーに高槻赤十字病院への無料シャトルバスが発着している(芝生営業所の管轄)。当駅前発車後、JR総持寺駅へ向かう便もある。

のりば 路線名 系統・行先 備考
1 奈佐原線 72:奈佐原/南平台三丁目西 循環運行を行う[注 2]。夜間1本は南平台三丁目西止まり
萩谷線 71関西大学 平日のみの運行で、学休期は多くが運休になる。整理券車(対キロ制運賃)
73:萩谷 整理券車
75萩谷総合公園 1日3本のみ。整理券車
3 国道線 11:JR高槻駅北
11B:JR高槻駅北 郡家経由。本数わずか
阿武山・塚原線 74:西塚原 阿武野校前経由。朝夕のみ
74A:西塚原 宮田公民館前経由
4 81:公団阿武山・日赤病院方面循環 阿武野校前経由
82上の池公園 阿武野校前経由
91:公団阿武山・日赤病院方面循環 宮田公民館前経由
92:上の池公園 宮田公民館前経由
94大阪医科薬科大学(薬学部) 平日のみ
直行大阪医科薬科大学(薬学部) 学休期を除く平日朝のみ。終点までノンストップ
臨時 臨時・直行真如苑 終点までノンストップ

隣の駅

西日本旅客鉄道(JR西日本)
A JR京都線(東海道本線)
新快速・快速
通過
普通
高槻駅 (JR-A38) - 摂津富田駅 (JR-A39) - JR総持寺駅 (JR-A40)

脚注

記事本文

注釈

  1. ^ ちなみに、和歌山県には紀伊富田駅(きいとんだえき、JR西日本・紀勢本線)が1933年12月20日に開業している。これも同じ地名に由来する駅が2つ以上存在する場合は旧国名を頭に付けて区別する、という慣例に従っている。旧国名としての「摂津」を冠した駅は、摂津本山駅JR神戸線)と当駅のみであり、私鉄には存在しない。
  2. ^ ただし行先表示機等には「循環」とは表示されない。

出典

  1. ^ a b 『週刊 JR全駅・全車両基地』 02号 大阪駅・神戸駅・鶴橋駅ほか77駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年8月12日、23頁。 
  2. ^ a b c 摂津富田駅|駅情報:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2023年5月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月15日閲覧。
  3. ^ 案件2 富田地区のまちづくりについて”. 高槻市. pp. 4-5 (2021年3月20日). 2022年10月21日閲覧。
  4. ^ 「摂津富田駅改良工事完成」『交通新聞』交通協力会、1970年7月2日、3面。
  5. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '98年版』ジェー・アール・アール、1998年7月1日、185頁。ISBN 4-88283-119-8 
  6. ^ 琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線・大阪環状線の駅のホームで使用している「入線警告音」の音質を見直します
  7. ^ JR京都線、摂津富田~茨木駅間新駅の駅名決定について- 西日本旅客鉄道ニュースリリース 2017年8月8日
  8. ^ ~駅のホームの安全性向上にむけて~ 「ホーム安全スクリーン」の使用開始について”. 西日本旅客鉄道 (2023年12月21日). 2024年4月8日閲覧。
  9. ^ a b 摂津富田駅|構内図:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2023年1月11日閲覧。
  10. ^ りそな銀行高槻富田支店と関西みらい銀行富田支店によるグループ共同店舗について”. りそな銀行・関西みらい銀行共同リリース. (2020年6月26日)
  11. ^ 箕面市域、豊能町域、茨木市域、吹田市域ほか 運行内容の変更について” (PDF). 阪急バス (2021年11月30日). 2022年1月11日閲覧。
  12. ^ 市営バスターミナルのご案内
  13. ^ JR富田駅 系統一覧
  14. ^ 停留所ごとの乗降人数ランキング

利用状況

データで見るJR西日本
  1. ^ データで見るJR西日本2014”. 2014年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月3日閲覧。
大阪府統計年鑑
  1. ^ a b 大阪府統計年鑑(平成2年) (PDF)
  2. ^ 大阪府統計年鑑(平成3年) (PDF)
  3. ^ 大阪府統計年鑑(平成4年) (PDF)
  4. ^ 大阪府統計年鑑(平成5年) (PDF)
  5. ^ 大阪府統計年鑑(平成6年) (PDF)
  6. ^ 大阪府統計年鑑(平成7年) (PDF)
  7. ^ 大阪府統計年鑑(平成8年) (PDF)
  8. ^ 大阪府統計年鑑(平成9年) (PDF)
  9. ^ 大阪府統計年鑑(平成10年) (PDF)
  10. ^ 大阪府統計年鑑(平成11年) (PDF)
  11. ^ 大阪府統計年鑑(平成12年) (PDF)
  12. ^ 大阪府統計年鑑(平成13年) (PDF)
  13. ^ 大阪府統計年鑑(平成14年) (PDF)
  14. ^ 大阪府統計年鑑(平成15年) (PDF)
  15. ^ 大阪府統計年鑑(平成16年) (PDF)
  16. ^ 大阪府統計年鑑(平成17年) (PDF)
  17. ^ 大阪府統計年鑑(平成18年) (PDF)
  18. ^ 大阪府統計年鑑(平成19年) (PDF)
  19. ^ 大阪府統計年鑑(平成20年) (PDF)
  20. ^ 大阪府統計年鑑(平成21年) (PDF)
  21. ^ 大阪府統計年鑑(平成22年) (PDF)
  22. ^ 大阪府統計年鑑(平成23年) (PDF)
  23. ^ 大阪府統計年鑑(平成24年) (PDF)
  24. ^ 大阪府統計年鑑(平成25年) (PDF)
  25. ^ 大阪府統計年鑑(平成26年) (PDF)
  26. ^ 大阪府統計年鑑(平成27年) (PDF)
  27. ^ 大阪府統計年鑑(平成28年) (PDF)
  28. ^ 大阪府統計年鑑(平成29年) (PDF)
  29. ^ 大阪府統計年鑑(平成30年) (PDF)
  30. ^ 大阪府統計年鑑(令和元年) (PDF)
  31. ^ 大阪府統計年鑑(令和2年) (PDF)
  32. ^ 大阪府統計年鑑(令和3年) (PDF)
  33. ^ 大阪府統計年鑑(令和4年) (PDF)
  34. ^ 大阪府統計年鑑(令和5年) (PDF)
高槻市統計書

関連項目

外部リンク