戦備等級 (中国人民解放軍)

中華人民共和国の軍事
中国人民解放軍軍徽
中国人民解放軍軍徽
最高軍事指導機関
中央軍事委員会中国語版国家
国務院機関
国防部 国防科工局
国家国防動員委員会 国家辺海防委員会
中華人民共和国の武装力
中国人民解放軍の旗 中国人民解放軍
中国人民武装警察部隊の旗 中国人民武装警察部隊
中国民兵
戦区
東部戦区 南部戦区 西部戦区
北部戦区 中部戦区
軍種
中国人民解放軍陸軍の旗 陸軍 中国人民解放軍海軍の旗 海軍 中国人民解放軍空軍の旗 空軍
中国人民解放軍ロケット軍の旗 ロケット軍
中央軍事委員会直轄部隊
航空宇宙部隊
サイバー空間部隊
情報支援部隊
統合兵站支援部隊
中央軍事委員会直属院校
国防大学 軍事科学院 国防科技大学
ドメイン別戦力
陸軍 海軍陸戦隊 空軍空挺隊

海軍 陸軍艦艇部隊

空軍 海軍航空隊 陸軍航空隊

ロケット軍
海軍潜水艦基地 空軍爆撃機師団

航空宇宙部隊

サイバー空間部隊
駐特別行政区部隊
駐香港部隊 駐マカオ部隊
階級制度
人民解放軍 武装警察
軍事思想と歴史
人民戦争理論 人海戦術
解放軍の歴史
ゲリラ 運動戦 超限戦
関連法規
国防法 兵役法
国防動員法 国防教育法 人民防空法
国防交通法 国家インテリジェンス法
サイバーセキュリティ―法
データセキュリティー法 暗号法
国家安全法 香港国家安全維持法
反テロリズム法 スパイ防止法
現役士官法 予備役士官法
人民武装警察法 海警法
民兵工作条例
士官階級条例 軍政治工作条例

戦備等級は、中国人民解放軍の戦闘準備状況の測定方法である。低から高まで4級戦備、3級戦備、2級戦備、1級戦備に分けられている。等級により軍のとる行動が異なる。

人民解放軍の戦備等級は、中華人民共和国の戦備等級の一つのサブシステムである。その他のサブシステムは、3つの等級に分けられる中国公安消防部隊戦備等級[1]および中国民兵戦備等級である。[2]

等級の測定[編集]

中国人民解放軍の戦備等級は4つの等級に分けられ、異なる等級は人民解放軍がとるべき措置と行動を明確に示している。これらの措置と行動はまた、等級とともに増加する。中華人民共和国国防部は、外国の軍事行動とその規模、中華人民共和国への影響の大きさ、また中国を攻撃する可能性に応じて等級を上げるか下げるかを決定する。

異なる地域の部隊や異なる軍種の部隊は、異なる戦闘準備状況を維持することができる。中国本土に対する外国の軍事行動の影響が、特定の地域や特定の局面に限定される可能性があるためである。

戦備等級が要求する人民解放軍によって実施される措置や行動は、非常に基本的なものであり得る。たとえば、戦闘準備状況の検査を実施する、パトロールを強化する、また通信を維持するなど。しかし、これらの措置や行動は必要に応じて非常に厳しくなる可能性があり、軍隊の緊急な拡張、戦闘準備などが含まれる。

人民解放軍の戦備等級の4つのレベルは: [3]

戦備等級 条件 状態 行動
1級戦備 国際情勢は非常に緊張しており、外国が中国と戦争を起こす可能性は非常に高い 戦争準備状態に入る 当直人員を常時に配置し、偵察を強化する。軍を緊急に拡張し、すべての予備役を動員する。武器の使用を準備し、陣地を強化する
2級戦備 国際情勢はかなり緊張しており、外国の軍事行動は中国に直接的な影響を与えている 戦備動員状態に入る 当直人員を配置し、通信を強化し、偵察を拡大する。軍を拡張し、予備役の動員に備える。戦備物資を用意し、陣地を設置し、臨戦訓練を行う
3級戦備 国際情勢は緊張しており、外国の軍事行動は中国に間接的な影響を与えている 戦備動員状態に入る 当直人員が待機状態に入る、通信を強化し、偵察を実施する。軍事施設への交通を制限する。軍の拡張、戦備物資、陣地の設置を用意する
4級戦備 外国が大規模な軍事行動を行って、中国に影響を与える可能性がある 通常状態を維持する 当直を調整し、戦闘準備検査状況のを実施する。パトロールと国境警備を強化し、通常の通信を維持する

外国の大規模な軍事作戦がない場合、人民解放軍は戦備等級を使用せず、通常の状態を維持する。平時には、人民解放軍は追加の措置を講ずる必要はなく、通常の操作を維持する。通常の状況下では、戦備等級は徐々に増加するだけである。しかし、特定の特殊な状況下では、人民解放軍の戦備等級は必ずしも段階的に増加するとは限らず、例えば4級戦備が飛躍的に1級戦備へと上げられることも可能である。

参考文献[編集]

  1. ^ 公安部发布《公安消防部队执勤战斗条令》(全文)
  2. ^ 民兵政治教育常识 Archived 2013年9月15日, at Archive.is
  3. ^ 解放軍戰備等級”. 東方日報 (2012年5月11日). 2013年9月15日閲覧。