山口岳志

山口 岳志(やまぐち たかし、1934年1月13日 - 1993年4月5日)は、日本の地理学者東京大学教養学部教授都市地理学と北アメリカ地域研究を専攻し[1]、地理学における計量革命の初期段階にあったアメリカ合衆国カナダなどにおける研究動向を日本の学界に紹介するとともに、日本における応用研究にも取り組み、主成分分析を用いた都市機能分類などで先駆的業績を挙げた[2]

経歴[編集]

福岡県生まれ[3]1952年東京都立立川高等学校卒業[3]1958年東京大学理学部地学科地理学課程卒業[3]。同年、第1回カナダ政府留学生としてトロント大学大学院に留学、修士(MA)取得後、1960年からペンシルベニア州立大学大学院博士課程に学ぶ[2][3]1963年、東京大学教養学部アメリカ研究センター研究員[3](事実上の助手[1][4])。その後、駒澤大学(1965年 - 1973年)、北海道大学(1973年 - 1975年)を経て、1975年に東京大学教養学部助教授となり、1983年に教授に昇任した[2][3]。この間、1970年に、「都市の機能に関する地理学的研究」により理学博士(東京大学)を取得した[5][6]

1994年3月には、当時60歳であった東京大学の定年を迎える予定であったが、定年退職まで1年足らずを残して在職のまま死去した[1][5]

愛煙家であった[1]

出典・脚注[編集]

  1. ^ a b c d 谷内達 (1993年7月7日). “山口先生の御逝去を悼む”. 教養学部報 (東京大学教養学部) (377) 
  2. ^ a b c 書評・紹介等」『地理学評論 Ser. A』第66巻第10号、日本地理学会、1993年、645-662頁、doi:10.4157/grj1984a.66.10_645 
  3. ^ a b c d e f 山口岳志先生の履歴と主な業績」『東京大学教養学部人文科学科紀要』第101号、東京大学出版会、1995年、p161-165、ISSN 0563797XNAID 40002597276 
  4. ^ * 田辺裕 and 谷内達 and 正井泰夫 ほか「木内信蔵先生と山口岳志先生をしのぷ : 紙碑」『人文科學科紀要. 人文地理学』第12号、東京大学教養学部人文地理学研究室、1995年3月、147-160頁、doi:10.15083/00036378NAID 120001682580 
  5. ^ a b 谷内達 (1993年4月26日). “訃報 山口岳志名誉教授(ママ)”. 学内広報 (東京大学) (952) 
  6. ^ 都市の機能に関する地理学的研究 山口岳志”. 国立国会図書館. 2012年8月15日閲覧。