小濱妙美

小濱 妙美
生誕 (1958-06-19) 1958年6月19日(65歳)
出身地 日本の旗 日本 香川県 坂出市
学歴 東京藝術大学
ジャンル クラシック音楽
職業 声楽家ソプラノ
音楽教育者
事務所 1993-1998 ブラウンシュヴァイク劇場

小濱 妙美(こはま たえみ、1958年(昭和33年)6月19日[1][2] - )は、日本の声楽家ソプラノ)、音楽教育者

経歴[編集]

香川県坂出市[3]出身。東京藝術大学卒業、同大学院修了[4]中村義春畑中良輔、小野光子に師事。エリーザベト・シュヴァルツコプフに才能を認められ、1984年(昭和59年)よりスイスに留学。ミラノではアントニオ・トニーニにイタリアオペラを学ぶ。1993年(平成5年)ドイツニーダーザクセン州ブラウンシュヴァイク劇場と専属契約(1993年8月→ゲスト契約1998年7月[5])を交し、ワーグナータンホイザー』エリーザベトでヨーロッパデビュー。同劇場のほか、欧米各地の歌劇場やコンサート、音楽祭で活躍[4]。2011年(平成23年)まで約25年の間、海外を拠点に活動する(スイス、イタリア、ドイツ、 ニューヨーク[6]

日本では、1990年(平成2年)モーツァルトドン・ジョヴァンニ』ドンナ・アンナでオペラ・デビュー。プッチーニ蝶々夫人』、ベッリーニノルマ』タイトルロール、ビゼーカルメン』ミカエラ、1997年(平成9年)新国立劇場開場記念公演ワーグナー『ローエングリン』エルザで出演。パリ・オペラ座バレエ団 ベジャール振付『第九』やベルゲン・フィルなどと共演。新国立劇場では『蝶々夫人』のタイトルロール、チャイコフスキーエフゲニー・オネーギン』タチヤーナ、『ドン・ジョヴァンニ』ドンナ・アンナ、プッチーニ『トスカ』タイトルロール、びわ湖ホールでは2000年(平成12年)ヴェルディ『ジャンヌ・ダルク[7](ジョヴァンナ・ダルコ)[5]』タイトルロール、ヴェルディ『エルナーニ』エルヴィラ(若杉弘指揮[7])、また牧野由多可『黒塚』などに出演。2003年(平成15年)1月 新国立劇場 一柳慧『光』ホアン、3月『ノルマ』タイトルロール、7月新国立劇場『トスカ』、8月文化庁公演『蝶々夫人』、11月びわ湖ホール ヴェルディ『シチリアの夕べの祈り』などに出演。2004年(平成16年)1月藤原歌劇団ニューイヤーオペラ ヴェルディ『椿姫』、9月モルドヴァで『トスカ』に出演。10月びわ湖ホール ヴェルディ『十字軍のロンバルディア人』、11月メキシコにてフランシスコ・アライサドニゼッティランメルモールのルチア』『蝶々夫人』初共演、またリサイタルも行った。2005年(平成17年)秋、恒例となったびわ湖ホール ヴェルディ『スティッフェーリオ』リーナを歌う。2006年(平成18年)秋、藤原歌劇団 ロッシーニランスへの旅』コルテーゼ夫人、2009年(平成21年)6月には新国立劇場にて清水脩『修禅寺物語』(坂田藤十郎演出)かつら役で出演、また10月にも新国立劇場尼崎公演『蝶々夫人』タイトルロール出演。2010年(平成22年)夏、瀬戸内国際芸術祭ではオペラと文楽のコラボレーションで『蝶々夫人』を実現させ、また11月には藤沢オペラ マスカーニカヴァレリア・ルスティカーナ』サントゥッツァに初挑戦。2012年(平成24年)5月には尾上和彦『月の影-源氏物語-』藤壺、同年9月には石山寺本堂にて『月の影-源氏物語-』六条御息所で出演。2013年(平成25年)11月大友直人指揮千住明『万葉集』大伯皇女。2015年3月、尾上和彦『藤戸』のおんな役を演じた[4]

コンサートにおいても、1998年(平成10年)12月カーネギー・ホール第九』、サントリーホール・ヴェルディ『マクベス』『ナブッコ』、ヴェルディ『レクイエム』や「ガラ・コンサート」等に出演。2006年(平成18年)5月カーネギーホールにてリサイタル。2007年(平成19年)から、サロンコンサートやサロンオペラ『蝶々夫人』『椿姫』『トスカ』など新感覚のパフォーマンスに挑戦。2009年(平成21年)12月23日には水戸芸術館でクリスマス・プレゼント・コンサート2009に出演(【企画・おはなし】畑中良輔、【出演】小濱妙美(ソプラノ)、栗林朋子(アルト)、岡田尚之テノール)、島田真千子ヴァイオリン)、小林幹(尺八)、小原孝久邇之宜、中村佳代、若井優也、久保田彩子(ピアノ)、鈴木良朝(合唱指揮)、あひる会合唱団(合唱)、長田真実(オルガン))[8]。2011年(平成23年)12月9日には京都での初リサイタル。2012年(平成24年)11月国民文化祭徳島県三好市)、12月デュリュフレレクイエム』ソリスト。2013年(平成25年)7月ヴェルディイヤーにちなんだサントリーホールでのコンサート。2015年(平成27年)8月23日出身地の坂出市民ホールにて「ハートフルスペシャルコンサート」を開催。2016年6月19日には「オペラティックガラ・コンサート」にて『カルメン』タイトルロールを歌った。2018年(平成30年)6月19日、門下生たちにより京都コンサートホール小ホールで還暦スペシャルリサイタルが開催された。2018年(平成30年)12月9日に「-アート県かがわ出身の名歌手たち-『日本を代表するオペラ歌手による祝賀演奏会』」に出演(指揮:菊池彦典、オーケストラ:高松交響楽団、出演者:林康子多田羅迪夫大島洋子、小濱妙美、佐竹由美、若井健司、高橋薫子、山下牧子、谷原めぐみ、岡田昌子、藤谷佳奈枝[9])。2019年(平成31年)4月28日故郷の香川県で「小濱妙美-響威のうたごえ-Peaceful」と題してリサイタルを開催(宇多津町ユープラザうたづ)。

レコーディングにおいては、イタリアオペラのアリアだけでなく、日本歌曲や、師シュヴァルツコプフ譲りのヴォルフなどドイツ歌曲にも取り組んでいる。

放送においても、2005年(平成17年)1月第48回NHKニューイヤーオペラコンサートに初出演[4]。またテレビやFMラジオなどでも活躍中[7]

公益財団法人日本オペラ振興会藤原歌劇団団員(1989年(平成元年)12月 - 2020年(令和2年)現在[5][10])。

2011年(平成23年)4月より京都市立芸術大学准教授に着任、日本に居を移す[6]。2014年(平成26年)4月より教授[4]沖縄県立芸術大学非常勤講師[5]。後進の育成にも注力している。

主な受賞歴[編集]

  • 1972年(昭和47年)11月 全四国音楽コンクール中学校声楽の部第1位入賞[4]
  • 1972年(昭和47年)12月 西日本こども音楽コンクール声楽の部最優秀賞[4]
  • 1975年(昭和50年)11月 全四国音楽コンクール高校声楽の部第1位入賞[4]
  • 1984年(昭和59年)8月 ザルツブルク国際夏期アカデミーコンクール声楽部門第1位入賞[4]
  • 1990年(平成2年)6月 第9回チャイコフスキー国際コンクール声楽部門女声の部第6位入賞[4](※声楽部門の入賞は日本人初[11]
  • 1991年(平成3年)1月 第3回村松賞[4]
  • 1992年(平成4年)9月 第20回ジロー・オペラ賞[4]
  • 1995年(平成7年)12月 第1回ロシヤ歌曲賞[4]
  • 1996年(平成8年)11月 平成8年度よんでん芸術文化奨励賞(四国電力[4]

主な社会活動[編集]

主なディスコグラフィー[編集]

脚注・出典[編集]

  1. ^ 関西音楽新聞 - Classic Note”. facebook. 2020年3月28日閲覧。
  2. ^ 小濱妙美”. 誕生日データベース. 2020年3月28日閲覧。
  3. ^ ユープラザうたづ(ライブラリーうたづ)”. facebook. 2020年3月28日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n 小濱妙美”. 京都市立芸術大学. 2020年3月27日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 小濱妙美”. 沖縄県立芸術大学. 2020年3月28日閲覧。
  6. ^ a b KAGAWA アンバサダーからのお便り ~小濱 妙美さん~”. 香川県. 2020年3月28日閲覧。
  7. ^ a b c 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団第138回定期演奏会パンフレット(2013年)
  8. ^ クリスマス・プレゼントコンサート2009”. 水戸芸術館. 2020年3月28日閲覧。
  9. ^ 日本を代表するオペラ歌手による祝賀演奏会(ガラコンサート)”. 香川県県民ホール レグザムホール. 2020年3月28日閲覧。
  10. ^ JOF 公益財団法人日本オペラ振興会”. JOF 公益財団法人日本オペラ振興会. 2020年11月20日閲覧。
  11. ^ 2019年1月18日発行 №36”. 日本・ロシア音楽家協会(ヤロム)会報. 2020年3月28日閲覧。
  12. ^ 松方ホール音楽賞”. 神戸新聞社. 2020年3月28日閲覧。
  13. ^ a b c 小濱妙美”. Amazon. 2020年3月28日閲覧。

外部リンク[編集]