向井政生

むかい まさお
向井 政生
プロフィール
生年月日 (1963-05-30) 1963年5月30日
日本の旗 日本神奈川県川崎市
没年月日 (2023-01-21) 2023年1月21日(59歳没)
日本の旗 日本東京都
最終学歴 早稲田大学第一文学部
勤務局 TBSテレビ
部署 総合編成本部 アナウンスセンター[1]
活動期間 1988年 - 2023年
ジャンル 報道
公式サイト プロフィール
出演番組・活動
出演中JNNニュース』(TBSテレビ)
(土曜夜)
出演経歴 過去の出演番組を参照

向井 政生(むかい まさお、1963年昭和38年〉5月30日 - 2023年令和5年〉1月21日)は、TBSテレビアナウンサー

来歴[編集]

神奈川県川崎市出身。桐蔭学園高等学校卒業後、1浪して早稲田大学第一文学部入学(1年留年し、1988年卒業)。

1988年4月にアナウンサー24期生としてTBSに入社。同期には佐古忠彦清原正博香川恵美子杉山真喜人がいる[2][3]

1980年代は主にスポーツ担当であったが、1990年代以降、定時ニュースなどを担当している。

TBSテレビの基本提供アナウンス(この番組はorここからはorここまでは、ご覧のスポンサーの提供でお送りしますorしました)は秋沢淳子版と共に使用頻度が高いが、これは2005年2月1日に、前日付で定年退職した宮内鎮雄版の提供アナウンスが、ほぼ向井版に差し替えられたためである。その向井版基本提供アナウンスが流されていた日曜朝の『JNNニュース』では、2006年春からは向井本人がキャスターを担当するようになり、出演者と提供読み上げ者が同一という、報道番組では珍しいケースとなった。同年秋から提供アナウンスが別の男性アナのものに差し替えられたが、現在は再び向井版が使用されている。

2019年11月に顎下腺がんが見つかり、翌2020年1月に放射線治療を受けた。見つかった当時はアナウンスセンターとTBS社内のごく一部の人物にしか伝えず、このことは同年8月にインタビュー取材の中で公表した[4][5]。2022年夏以降は仕事を控え療養に専念した。

晩年は『報道特集』など報道番組のナレーションに注力するかたわら、劇団ケ・セラ・セラの舞台『ウツワノイツワ』(2018年)、『港町ブルース』(2019年)に俳優として出演、2020年のTBSラジオ終戦特番ラジオドラマ『青空』などにも出演していた[6]

2023年1月21日、がんのため、東京都内の病院で死去[7][8]。59歳没。

人物・逸話[編集]

好物は餃子で、自身のラジオ番組でしばしば餃子にまつわるエピソードを紹介する際には、「(世界で)一番好きな食べ物は餃子」と冒頭で話すほどだった。

アニメや特撮作品が好きなことでも知られ、そのこともありTBSラジオで『ラジオ・アニメどんぶり』(2001年 - 2003年9月)のパーソナリティをアシスタントの清水香里(後に千葉紗子に交代)とともに務めるなど、アニメ関連の番組にも多数出演した。この番組の縁でTBS系アニメ『無敵王トライゼノン』では日本国総理大臣役で声優デビューを果たした[9]。他にも子会社のBSデジタル放送局・BS-i(当時)で放送されたトーク番組『アニクリ』の司会を担当。さらにTBSチャンネルでは、2007年8月から『アニちゃんねる!』シリーズにレギュラー出演し、2009年3月の最終回までアシスタントやレポーターを務めた。また『2時ピタッ!』(2006年4月 - 9月)ではおたく萌えに関する特集でレポーターとして出演、「おたくキャラ」に徹した中継が好評を呼んだ[10]

TBSテレビが毎年夏頃に開催する『TBSアニメフェスタ』の司会を務めていた[11]。他にもTBS関連作品のイベント司会を務める事もあった。例外として2006年2月19日『ローゼンメイデン感謝祭』、2007年11月18日『超ひだまつり』など、横浜BLITZで開催されたイベントの司会は、競合局であるニッポン放送で同じくアニメ好きのアナウンサーの吉田尚記が務めた。前者においてはアナの吉田が冒頭の挨拶で「司会を向井さんが担当して、自分は関係者席に座るものと思っていただけに、まさか自分が司会に抜擢されるとは思わなかった」と語っている(なお、吉田は他にも幾つかTBS関連アニメ作品イベントの司会を担当している)。

ニュースアナウンサーとしての真面目な印象とは異なり、普段はものまねが得意で、エンターテイナー「ムカイマン」に変身して周囲を盛り上げ、カラオケも上手かったという素顔も持ち合わせていた[9][6]

出演番組[編集]

この項目ではTBSアナウンサー名鑑(1998、2002 - 2009年版)、TBS50年史(資料編・ハイブリッド検索編「TBSアナウンサーの動き」)に掲載されたデータに基づき、加筆・修正したものである。

テレビ[編集]

ラジオ[編集]

以下TBSラジオ

注釈[編集]

  1. ^ 2013年の『Oh!ベイスターズ2013』より担当。
  2. ^ 2016年5月場所で久しぶりに担当。
  3. ^ 放送開始時から2012年3月までは平日の5曜日すべて出演していた。
  4. ^ 前番組『ミュージックナビ』から継続。
  5. ^ 羽山みずきのパートナーとして出演。ゲストが出演する場合は出演しない。

出典[編集]

  1. ^ “TBSテレビ 企業情報 組織図”. TBSテレビ. (2021年11月1日). https://www.tbsholdings.co.jp/tbstv/corporate/organization.html 2022年5月20日閲覧。 
  2. ^ 東京放送 編「III 放送関係 7.アナウンサーの活動記録」『TBS50年史 資料編』東京放送、2002年1月、239頁。"1988.4<24期生> 5人入社(男4・女1) 清原正博 佐古忠彦 向井政生 香川恵美子 杉山真喜人(一般職採用)"。 
  3. ^ 東京放送 編「III 放送関係 7.アナウンサーの活動記録」『TBS50年史 付属資料・ハイブリッド検索編』(DVD-ROM & PDF)東京放送、2002年1月、30頁。"88.4<24期生>4人入社 清原正博 佐古忠彦 向井正生 香川恵美子 杉山真喜人…(一般職採用)"。 
  4. ^ “<TBS>国山ハセン、宇内梨沙アナら 反戦のラジオドラマ「青空」で熱演”. 毎日スタイル. 毎日新聞社. (2020年8月11日). https://mainichi-style.jp/1222 2020年8月12日閲覧。 
  5. ^ “ラジオドラマ『青空』インタビューVol.4 向井政生、がん闘病で感じた葛藤と戦争を語り継ぐ使命「不戦の誓いには…」”. ORICON NEWS. オリコン. (2020年8月16日). https://www.oricon.co.jp/news/2169566/full/ 2020年8月16日閲覧。 
  6. ^ a b TBSの向井政生さん死去 まじめにアナウンスの裏の意外な素顔,東スポWEB,2023年1月23日
  7. ^ "TBS・向井政生アナ、がんで死去 59歳…2019年に顎下腺がんで手術 スポーツ、ニュース番組で活躍". Sponichi Annex. スポーツニッポン新聞社. 22 January 2023. 2023年1月22日閲覧
  8. ^ "TBS向井政生アナ死去、がんのため 59歳". ニッカンスポーツ・コム. 日刊スポーツ新聞社. 22 January 2023. 2023年1月22日閲覧
  9. ^ a b TBSアナウンサーの向井政生さん死去 59歳 19年に顎下腺がん手術,スポーツニッポン,2023年1月23日
  10. ^ 安東弘樹アナ 元同僚の向井政生さん追悼 “ヲタクキャラ”中継に感謝「真剣に口論をしたのも良い想い出」,スポーツニッポン,2023年1月23日
  11. ^ 新作アニメが目白押し! 声優陣も大勢駆けつけたTBSアニメフェスタをレポート!!”. 電撃オンライン. アスキー・メディアワークス (2008年9月4日). 2013年3月15日閲覧。
  12. ^ a b c d e f g 東京放送 編「III 放送関係 7.アナウンサーの活動記録」『TBS50年史 資料編』東京放送、2002年1月、239頁。"向井政生 R「夜はこれから」「大相撲中継」「現場にアタック」「お笑いDOJO」 TV「おはようニュース&スポーツ」「もぎたてサラダ」「ジャスト」"。 
  13. ^ a b c d e f g h i j 東京放送 編「III 放送関係 7.アナウンサーの活動記録」『TBS50年史 付属資料・ハイブリッド検索編』(DVD-ROM & PDF)東京放送、2002年1月、30頁。"向井正生… R「ヤンアナジョッキー(92)」「夜はこれから(92)」「ザ・ヒットパレード(94)」「アニメExpress」「大相撲中継」「現場にアタック(97)」「お笑いDOJO」 TV「おはようニュース&スポーツ(88)」「筋肉番付(95)」「もぎたてサラダ(97)」"。 

参考文献[編集]

  • 東京放送 編『TBS50年史』東京放送、2002年1月。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]