Wikipedia:デジタルオブジェクト識別子

デジタルオブジェクト識別子(DOI)はインターネット上の出版物の識別子であり、そのコンセプトはISBNのそれと似ています。ウィキペディアではDOIを使用して出版物へのリンクを張ることができ、出典にDOIが指定されている場合はそれを使用することが推奨されます(書籍にISBNがある場合、それを使うことが推奨されるのと同じように)。ただし、DOIのリンク先が有料アクセス英語版の場合もあり、その場合は{{PMC}}や{{PMID}}など無料アクセスのリンク先が存在する可能性もある識別子の併記が推奨されます。

記事におけるDOIの使い方[編集]

DOIを使用して脚注で出典を示す方法はいくつかあります。一般的にはdoi.orgウェブサイトのURLを直接記述することは避けるべきとされ、下記の方法でリンクを生成すべきとされます。下記の方法を使うことで、doi.orgのURLに何らかの変更があった場合でも1か所を編集するだけで対応できます。

"doi:"のウィキ間リンク

下記のようなマークアップは

[[doi:10.1016/j.iheduc.2008.03.001]]

下記のように処理され、表示されます。

doi:10.1016/j.iheduc.2008.03.001

なお、DOIでは大文字と小文字を区別しません。

{{doi}}テンプレート

例:

{{doi|10.1016/j.iheduc.2008.03.001}}

表示:

doi:10.1016/j.iheduc.2008.03.001

この場合、"doi:"の文字は外部リンクの一部ではなく、デジタルオブジェクト識別子への内部リンクとなっています。このテンプレートは出典テンプレートの内部でも使われています。

なお、上記の使い方はCrossRefからのDOI表示ガイドライン改正版には適合しません。CrossRefのガイドラインではDOIをURLで記述することを推奨しています[1]。例: https://doi.org/10.1016/j.iheduc.2008.03.001

DOIを使う理由[編集]

DOIを使うことで、ウィキペディアにおける出典でよくみられる下記の問題を回避することができます。

  • 出版者やウェブサーバーが移転したり、内容を変更したりした場合、リンク切れ英語版HTTP 404エラー)になりますが、DOIでは自動的に新しいURLにリンクします。
  • 出典のコピーペーストで生じる誤りを回避します。
  • 過失か故意による著作権侵害。DOIは常に著作権所有者が問題ないとしているソースにリンクします。
  • 検証可能性の向上。DOIは常に正しいソースにリンクするため、摘要や出典の内容が変更されることを回避します。
  • DOIリンクはISBNの書籍ソースと同じく、いくつかのソースが存在する場合では利用者が選ぶことができます。
  • 学術組織からの利用者は組織による購読でフルテキストを閲覧できます。

DOIを使うべきでない場合[編集]

下記の場合ではDOIを避けるべきとされています。

  • 正しい記事にリンクしていない場合
  • 記事へのオープンアクセスを提供するページが存在しますが、DOIのリンクでは有料アクセス英語版の場合。その場合、オープンアクセスを提供するページを使うべきで、できるだけ多くのメタデータ(タイトル、作者名、出版者名)を記述して当該ページがリンク切れになることに備える。

脚注[編集]

  1. ^ Crossref DOI Display Guidlines” (英語). Crossref website. CrossRef. 2018年9月2日閲覧。

外部リンク[編集]