Catch-22 (加藤和彦のアルバム)

Catch-22
加藤和彦コンピレーション・アルバム
リリース
録音 1967年 - 1976年
ジャンル フォーク
ロック
時間
レーベル DOUGHNUT (ドーナツ)
プロデュース 加藤和彦
加藤和彦 アルバム 年表
それから先のことは…
1976年
Catch-22
1977年
ガーディニア
1978年
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Catch-22』(キャッチ 22)は、1977年10月5日に東芝EMIから発売された加藤和彦コンピレーション・アルバムである。

解説[編集]

『Catch-22』は加藤和彦がデビュー以来在籍していた東芝EMIにおける1967年から1976年までのキャリアを総括するコンピレーション・アルバムである。ザ・フォーク・クルセダーズから、ソロ活動を経てサディスティック・ミカ・バンドに、そしてふたたびソロ活動へ至る1976年までに発表した楽曲から小倉エージ監修のもとに22曲が選ばれ、アナログ・レコード2枚組でリリースされた。CDは加藤の没後である2009年12月16日に、レコードと同内容の2枚組でリリースされている。

なお、アルバム・タイトルはジョセフ・ヘラー同名小説に因むものだが[1]、22という数字を除いて関連性はない。

アートワーク[編集]

アルバム・カバーにはアメリカの写真家、ノーマン・シーフが撮影した写真が使われ、には加藤の楽曲「それから先のことは」の歌詞の一部とともに以下のキャッチコピーが記載され、CDにも継続使用されている。

10年間にわたり日本のポップス界に偉大な影響を与え続ける加藤和彦。
自作曲で編集された22曲の集大成ヒストリー盤[2]

収録曲[編集]

楽曲の時間表記は初出CDに基づく。

DISC 1[編集]

SIDE A:ザ・フォーク・クルセダーズ時代[編集]

  1. 帰って来たヨッパライ (I ONLY LIVE TWICE) - (3:24)
    作詞:ザ・フォーク・パロディ・ギャング、作曲:加藤和彦、編曲:ザ・フォーク・クルセダーズ
    ザ・フォーク・クルセダーズ (以下フォークルと表記) のデビュー・シングル曲。アルバム『紀元貮阡年』収録。
  2. オーブル街 (RUE AUBLE) - (2:12)
    作詞:松山猛、作曲:加藤和彦、編曲:青木望
    前記アルバム収録。
  3. 遠い海へ旅に出た私の恋人 (LOVE) - (4:34)
    作詞:相沢靖子、作曲:早川義夫
    ジャックスの楽曲のカバー。1968年10月7日、東京における『フォークル さよならコンサート』での実況録音。
  4. 悲しくてやりきれない (UNBEARABLY SAD) - (3:07)
    作詞:サトウハチロー、作曲:加藤和彦、編曲:ありたあきら
    フォークルの3枚目となるシングル曲。アルバム『紀元貮阡年』収録。
  5. 花のかおりに (FLOWER IN LOVER’S HAIR) - (3:04)
    作詞:北山修、作曲:加藤和彦、編曲:青木望
    フォークルの7枚目となるシングル「何のために」のカップリング曲。前記アルバム収録。
  6. 明日晴れるか (IT WILL BE FINE TOMORROW) - (3:20)
    作詞:阿久悠、作曲:加藤和彦、編曲:加藤和彦とそのグループ
    加藤のソロ・デビュー・シングル 「僕のおもちゃ箱」 のカップリング曲。

SIDE B:第一期ソロ時代[編集]

  1. ぼくのそばにおいでよ (COME TO MY BEDSIDE) - (4:01)
    訳詞:日高仁、作詞/作曲:エリック・アンダーソン、編曲:加藤和彦と彼のグループ
    加藤のソロ名義による3枚目のシングル曲。アルバム『ぼくのそばにおいでよ』収録。
  2. ネズミ・チュウ・チュウ・ネコ・ニャン・ニャン (CHU CHU AND NIYAN NIYAN) - (4:03)
    作詞:松山猛、作曲:加藤和彦、編曲:ありたあきら
    加藤のソロ名義による2枚目のシングル曲。ただし、ここに収録されたものは前記アルバム・ヴァージョンである。
  3. 日本の幸福 (THIS IS MY LAND) - (3:29)
    作詞:佐藤信、作曲:加藤和彦、編曲:加藤和彦とそのグループ
    前記シングル「ネズミ・チュウ・チュウ、ネコ・ニャン・ニャン」のカップリング曲。前記アルバム・ヴァージョンとはテイクが異なる。
  4. 家をつくるなら (THE HOUSE SONG) - (2:23)
    作詞:松山猛、作曲/編曲:加藤和彦
    加藤のソロ名義による4枚目のシングル曲。アルバム『スーパー・ガス』収録。
  5. 不思議な日 (STRANGE DAY OF YOUR LIFE) - (2:45)
    作詞:松山猛、作曲/編曲:加藤和彦
    前記シングル「家をつくるなら」のカップリング曲。前記アルバム収録。
  6. カフェ・ル・モンドのメニュー (MENU DU CAFÉ LE MONDE) - (5:18)
    作詞:松山猛、作曲:加藤和彦、編曲:加藤和彦とそのグループ
    翁玖美子とのユニット”チッチとサリー”名義によるシングル「チッチとサリー」のカップリング曲。小野和子とのデュエット。

DISC 2[編集]

SIDE C:サディスティック・ミカ・バンド時代[編集]

  1. サイクリング・ブギ (CYCLING BOOGIE) - (2:22)
    作詞:つのだ ひろ、作曲/編曲:加藤和彦
    サディスティック・ミカ・バンドのデビュー・シングル曲。
  2. 影絵小屋 (SHADOW SHOW) - (5:02)
    作詞:松山猛、作曲/編曲:加藤和彦
    ミカ・バンドのファースト・アルバム『SADISTIC MIKA BAND』収録。
  3. 空の果てに腰かけて (I'M SITTIN' ON THE EDGE OF SKIES) - (3:17)
    作詞:松山猛、作曲/編曲:加藤和彦
    前記アルバム収録。
  4. 颱風歌 (TYPHOON) - (3:59)
    作詞:松山猛、作曲:加藤和彦・小原礼、編曲:加藤和彦
    ミカ・バンドのセカンド・アルバム『黒船』収録。
  5. 四季頌歌 (FOUR SEASONS) - (5:45)
    作詞:松山猛、作曲/編曲:加藤和彦
    前記アルバム収録。

SIDE D:第二期ソロ時代[編集]

全曲作詞:安井かずみ、作編曲:加藤和彦

  1. シンガプーラ (SINGAPURA) - (3:49)
    加藤のソロ名義による5枚目のシングル曲。アルバム『それから先のことは…』収録。
  2. それから先のことは (SOREKARA SAKI NO KOTOWA) - (5:02)
    前記アルバム収録。
  3. 光る詩 (HIKARU UTA) - (3:42)
    前記アルバム収録。
  4. ジャコブ通り (JACOB DORI) - (3:45)
    前記アルバム収録。
  5. キッチン&ベッド (KITCHEN & BED) - (4:19)
    前記シングル「シンガプーラ」のカップリング曲。前記アルバム収録。

ボーナス・トラック[編集]

2017年6月28日にユニバーサルミュージックジャパンから発売されたリイシュー盤『Catch-22+2』(UICY-7010〜11) には以下の2曲のボーナス・トラックが追加されている。
時間表記は前記CDに基づく。

  1. あの素晴しい愛をもう一度 - (3:12)
    作詞:北山修、作曲:加藤和彦、編曲:葵まさひこ
    ”加藤和彦と北山修”名義によるシングル曲。
  2. 僕を呼ぶ故郷 - (2:35)
    作詞:北山修、作曲:加藤和彦、編曲:葵まさひこ
    前記シングルのカップリング曲。北山と加藤が亀渕昭信と斉藤安弘によるユニット、”カメ&アンコー”に提供した楽曲のセルフカバー。

クレジット[編集]

ミュージシャン[編集]

発売履歴[編集]

形態 発売日 レーベル 品番 アートワーク 解説 リマスタリング 初出/再発 備考
LP 1977年10月05日 DOUGHNUT DTP-60230〜31 Norman Seeff なし なし 初出 A式ジャケット
CD 2009年12月16日 DOUGHNUT TOCT-26929〜30 Norman Seeff なし 記載なし 初出
CD 2017年06月28日 EXPRESS UPCY-7310〜11 Norman Seeff 小松喜冶 記載なし 再発 【名盤発見伝 ジャパニーズ・グラフィティー】

参考文献[編集]

  • 文藝別冊 (編) 編『加藤和彦 あの素晴しい音をもう一度』河出書房新社、2010年2月。ISBN 978-4-30-997731-7 
  • 前田祥丈 (聞き手・構成) 編『エゴ〜加藤和彦、加藤和彦を語る』スペースシャワーネットワーク、2013年7月。ISBN 978-4-90-670088-2 

脚注[編集]

  1. ^ 『加藤和彦 あの素晴しい音をもう一度』
  2. ^ ただし、「遠い海へ旅に出た私の恋人」は早川義夫の曲で、「ぼくのそばにおいでよ」はアメリカのシンガー・ソングライター、エリック・アンダーソンの曲である。

外部リンク[編集]

UNIVERSAL MUSIC JAPAN