CAT'S EYE (杏里の曲)

CAT'S EYE
杏里シングル
初出アルバム『Timely!!
B面 Dancing with the sunshine
リリース
規格 7"シングルレコード
ジャンル シティ・ポップ
アニメソング
時間
レーベル フォーライフ・レコード
作詞 三浦徳子
作曲 小田裕一郎
チャート最高順位
  • 週間1位(5週連続、オリコン
  • 1983年9月度月間1位(オリコン)
  • 1983年10月度月間1位(オリコン)
  • 1983年度年間6位(オリコン)
  • 1位ザ・ベストテン
  • 1983年年間11位(ザ・ベストテン)
  • 1位ザ・トップテン
杏里 シングル 年表
Lady Sunshine
(1983年)
CAT'S EYE
(1983年)
悲しみがとまらない
(1983年)
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CAT'S EYE」(キャッツ・アイ)は、杏里の13枚目のシングル1983年8月5日フォーライフ・レコードから発売された。

背景[編集]

表題曲の「CAT'S EYE」は、日本テレビ系放映アニメーションキャッツ♥アイ』の前期オープニングテーマ、カップリング曲の「Dancing with the sunshine」は、『キャッツ♥アイ』の前期エンディングテーマにそれぞれ起用された[1]

表題曲は、同年の『第34回NHK紅白歌合戦』でも披露され[2]、翌1984年春には、第56回選抜高等学校野球大会入場行進曲にも選出されている[3]TVアニメの主題歌が紅白歌合戦やセンバツの入場行進曲に選出されるのはこれが初めてであった(劇場版を含めたアニメソングでは、劇場版宇宙戦艦ヤマトの第3作となる『ヤマトよ永遠に』の主題歌である布施明愛よその日まで」が1980年の紅白歌合戦で歌唱されている)。

2010年2月18日からは森三中がキャッツ♥アイの3姉妹に扮して話題になった「toto BIG」(スポーツ振興くじ)のCMソングに採用され、10月23日から放送の最終シリーズには杏里本人が登場した。

制作[編集]

杏里は日本テレビ側から直々に、この曲を歌って欲しいと依頼を受けた[要出典][4]

杏里本人はほとんどアニメを見た事が無かったため、最初は戸惑いを覚えたものの、楽曲の良さに惹かれチャレンジする事に決めたとAERA dot.のインタビューで語っている[5][6]

評価[編集]

一方で『キャッツ♥アイ』のファンの中には、歌をヒットさせるためにアニメに起用されたと考える者も少なからず存在した[6]。本人は(漫画の歌)ということかなりの拒否反応を示していた。音楽ライターの不破了三は、この現象について「このポップス側・アニメ側の双方が抱いていた “違和感” こそ、新しい時代にシフトアップしていく際のギアの『軋み』のようなものだったのかもしれない」とニッポン放送内に寄せたコラムの中で分析している[6]。また、不破は本楽曲のヒット以降、アニメソングとポップスの自然な融合が加速し、1987年に放送開始された『シティーハンター』のエンディングテーマである「Get Wild」によってそれが完了したと推測している[6]

オリコンも本楽曲のヒットによって有名な歌手の楽曲がアニメに採用される流れを加速させたと分析している[7]

ディスクジャケット[編集]

ジャケットは二つ折りになっており、アニメのセルイラストが描かれている方が表ジャケット、杏里本人の写真が写っている方が裏ジャケットになる。初回プレス盤には杏里とキャッツアイの特製ステッカーが封入されていた。

写真は前作「Lady Sunshine」とオリジナルアルバム『Bi・Ki・Ni』の別ショット写真を採用している。マスメディアで「杏里のヒット曲」として紹介される際は、杏里本人の写っている裏ジャケットの方で紹介されることが多い。

記録[編集]

デビューから5年経過後にリリースされた今作は、今までに発表してきた曲調とは打って変わりアップテンポで電子ドラムシンセサイザーを多用したクールなシティ・ポップサウンドが有線放送や各ラジオ局で注目されオンエア数が増えると徐々にレコード売り上げを伸ばし、その後オリコンザ・ベストテンザ・トップテンで1位を獲得した[6]1983年の年間シングルチャート6位にも入るなど大ヒットし、杏里の存在を広く世に知らしめ、彼女の代表曲の1つになった。

最終的には130万枚[8](オリコンでは82万枚。当時のオリコン集計でのアニメ主題歌の歴代最高売り上げ枚数を記録した)のセールスを記録する大ヒットとなった。オリコンでの1位をはじめ、テレビのランキング番組では「ザ・ベストテン」で番組300回記念の1位、「ザ・トップテン」では5週連続の1位に輝くなど、この年を代表するヒット曲のひとつとなった[6]

収録曲[編集]

7"シングルレコード
全作詞: 三浦徳子、全作曲: 小田裕一郎、全編曲: 大谷和夫
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.CAT'S EYE三浦徳子小田裕一郎
2.Dancing with the sunshine三浦徳子小田裕一郎
合計時間:

収録アルバム[編集]

曲名 収録アルバム 発売日 備考
CAT'S EYE (NEW TAKE) Timely!! 1983年12月5日 6thオリジナルアルバム
角松敏生編曲による新録。

CAT'S EYE -2000-[編集]

CAT'S EYE -2000-
杏里シングル
初出アルバム『TWIN SOUL
B面 KISS
リリース
規格 8cmCD
ジャンル J-POP
時間
レーベル フォーライフ・レコード
作詞・作曲
プロデュース
チャート最高順位
杏里 シングル 年表
もうひとつのBirthday
1996年
CAT'S EYE -2000-
(1997年)
Future For You
(1997年)
EANコード
EAN 4988018309710
テンプレートを表示

CAT'S EYE -2000-」(キャッツ・アイ2000)は、杏里の35枚目のシングル1997年8月21日フォーライフ・レコードから発売された。

背景[編集]

表題曲の「CAT'S EYE -2000-」は、全国東宝系劇場映画CAT'S EYE キャッツ・アイ』の主題歌に起用され、新たに再レコーディングされた。

カップリング曲「KISS」は、KCカードのCMソングに起用された。

収録曲[編集]

8cmCD
#タイトル作詞作曲編曲時間
1.CAT'S EYE -2000-三浦徳子小田裕一郎ANGELA JOHNSON For Cooly's Hot Box
2.KISS吉元由美杏里CHUCK BOOM
3.「CAT'S EYE-2000-」(Instrumental)   
合計時間:

杏里によるその他のセルフカヴァー・ヴァージョン[編集]

上記の他にも以下のアルバムでそれぞれセルフカヴァーされている。

他アーティストによるカバー[編集]

脚注[編集]

  1. ^ “美人三姉妹怪盗アニメ『キャッツ❤アイ』がコンパクトなBD-BOXになって華麗に参上”. 超!アニメディア (株式会社イード). (2019年4月26日). https://cho-animedia.jp/article/2019/04/26/12052.html 2022年1月29日閲覧。 
  2. ^ 第34回NHK紅白歌合戦”. NHK紅白歌合戦ヒストリー. NHK. 2022年1月29日閲覧。
  3. ^ 【センバツ入場行進曲一覧】第92回大会は「Foorin」の「パプリカ」”. スポーツニッポン (2020年1月14日). 2020年10月18日閲覧。
  4. ^ 2007年9月19日放送のNHK「SONGS」より[信頼性要検証]
  5. ^ 神舘和典 (2019年2月26日). “『CAT'S EYE』『オリビアを聴きながら』 杏里が語る名曲誕生の意外な瞬間 〈dot.〉”. AERA dot. (アエラドット). 2020年10月18日閲覧。
  6. ^ a b c d e f 不破了三 (2018年10月16日). “1983年10月17日、杏里「CAT’S EYE」が4週目のオリコン1位を獲得~「CAY’S EYE」が開いた新しい時代の『扉』”. ニッポン放送. 2020年10月18日閲覧。
  7. ^ 星野源の「ドラえもん」が提示した“オリジナル”アニソンへの原点回帰”. ORICON NEWS. 2020年10月18日閲覧。
  8. ^ 『産経新聞』1997年4月14日付東京夕刊。
  9. ^ D4DJ_gmの2020年10月28日のツイート2023年1月17日閲覧。