AWAKE (コンピュータ将棋ソフト)

AWAKEは、コンピュータ将棋プログラムである。

概要[編集]

コンピュータチェスエンジン「Stockfish」の探索部及びコンピューター将棋プログラムBonanzaを調整したプログラムである。Stockfishの活用は2015年現在でコンピューター将棋における重要テーマの一つであり、応用例の一つ。 なお、三手詰めルーチンを使用し、最終盤での詰みチェックの強化を図っている[1][要出典]

名称の由来[編集]

松本博文がソフトの名称の由来を尋ねたところ[いつ?]、開発者は「特に意味はありません」という回答をしていた[要出典]。その後に受けた毎日新聞のインタビューでは、「現在は『覚醒』という意味で解釈していただくと幸いです。将棋の内容自体の『覚醒』及び、棋士の『覚醒』のきっかけになればいい」と説明した[2][要出典]

開発者[編集]

開発者は巨瀬亮一(こせ りょういち)。巨瀬は、奨励会在籍経験がある。石田和雄九段門下で2002年9月に15歳・6級で入会。最高位は1級で、2008年に退会した[3]。コンピュータ将棋を開発することについては、「コンピュータを使っていかにプロ棋士が強くなって、プロ将棋のレベルが上がっていく事に貢献できるかということに、コンピュータ将棋をやっている者としてはモチベーションがある」と語っている[4]

実績[編集]

  • 第22回世界コンピュータ将棋選手権 23位(2012年)
  • 第23回世界コンピュータ将棋選手権 15位(2013年)
  • 第1回将棋電王トーナメント 8位(2013年)
  • 第24回世界コンピュータ将棋選手権 10位(2014年)
  • 第2回将棋電王トーナメント 優勝、第二代電王就位(2014年)[5]
  • 電王AWAKEに勝てたら賞金100万円!!(ニコニコ動画) 75勝1敗(2015年2月、3月)
  • 電王戦FINAL第5局にて阿久津主税八段と対局し、21手で敗れる。(2015年4月)[7]
  • 第25回世界コンピュータ将棋選手権 3位(2015年)
  • 第26回世界コンピュータ将棋選手権 14位二次予選敗退(2016年)

競技会成績[編集]

大会/年 2012 2013 2014 2015 2016
世界コンピュータ将棋選手権 23 15 10 3 14
将棋電王トーナメント F 1

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ niwango. “第2回将棋電王トーナメント コンピュータ将棋プログラム AWAKE PR 文書”. 2015年4月16日閲覧。[リンク切れ]
  2. ^ 毎日新聞 2014年11月20日. “将棋電王トーナメント 元奨励会員が逆転優勝 棋士の夢を断念、ソフト開発した巨瀬亮一”. 2014年11月21日閲覧。[リンク切れ]
  3. ^ 松本博文『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書、2015年) pp.241-242, p.250
  4. ^ 松本博文『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書、2015年) p.262
  5. ^ “「第2回将棋電王トーナメント」、巨瀬亮一氏開発のAWAKEが優勝”. 4Gamer.net. (2014年11月4日). https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20141104093/ 2014年11月5日閲覧。 
  6. ^ 吉沢亮、AI将棋のプログラミングにのめり込む! 伝説の将棋電王戦描く「AWAKE」12月公開”. 映画.com (2020年8月12日). 2020年8月14日閲覧。
  7. ^ この対局をモチーフにした映画AWAKEが2020年12月に公開された[6]
  8. ^ 天才棋士VSコンピュータ! 伝説の将棋電王戦を描く、吉沢亮主演「AWAKE」冒頭映像 : 映画ニュース”. 映画.com (2020年11月27日). 2021年1月15日閲覧。