5分前精神

5分前精神(ごふんまえせいしん)とは、旧大日本帝国海軍の伝統で、定刻の5分前には準備を終えておき、定刻と同時に作業を始められる状態にしようとする精神のこと。

元は出港時刻(係留を解く時刻)の5分前に、乗艦するためのタラップが離岸するので、出港時刻の5分前には必ず帰艦する規則があったことによる。正当な理由無く5分前に帰艦しなかった場合(後発航期)は海軍刑法第73条-第77条により、敵前逃亡と同等とされ死刑が規定されていた。

挙手の礼帽振れ5分前精神と共に海上自衛隊へ受け継がれている。

海上保安庁でも5分前精神の徹底が海上保安大学校で訓練される。

民間でも練習船などで5分前行動の教育が行われている[1]

航空自衛隊では、滞空時間に制限がある航空機の性質から「定時・定点・必達」すなわち、「定められた時間に定められた場所に必ず到達する」を基本精神としている。

プロ野球の読売ジャイアンツでも、「10分前集合が基本」や「30分前が本当の集合時間」といった考えがある[2]

脚注[編集]

  1. ^ 2007 年度 基礎乗船実習テキスト練習船おしょろ丸第 182 次 基礎乗船実習航海 - 北海道大学水産学部
  2. ^ ジャイアンツは30分前行動が基本……プロ野球界が遅刻に厳しい3つの理由

関連項目[編集]