2017年シンガポールグランプリ

シンガポールの旗 2017年シンガポールグランプリ
レース詳細
日程 2017年シーズン第14戦
決勝開催日 9月17日
開催地 シンガポール市街地コース
シンガポールの旗 シンガポール
コース 市街地コース
コース長 5.065km
レース距離 58周(293.770km)
※当初の予定は61周(308.828km)
決勝日天候 雨のち曇(ウェット→ドライ)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1:39.491
ファステストラップ
ドライバー イギリスの旗 ルイス・ハミルトン
タイム 1:45.008(Lap 55)
決勝順位
優勝
2位
3位

2017年シンガポールグランプリ (2017 Singapore Grand Prix) は、2017年のF1世界選手権第14戦として、2017年9月17日シンガポール市街地コースで開催された。

正式名称は「2017 FORMULA 1 SINGAPORE AIRLINES SINGAPORE GRAND PRIX[1]

レース前[編集]

このレースでピレリが供給するドライタイヤのコンパウンドは、ソフト、スーパーソフト、ウルトラソフトの3種類[2]

FIAはトラックリミット防止のため、ターン2の後にコーンを設置した。また、数カ所に再舗装を施し、ピットレーンの幅が275mm拡張されている[3]

シンガポールGPの開催契約が2021年まで延長されることになった[4]

2018年シーズンに関する動向

フリー走行[編集]

開催日時は現地時間 (UTC+8、以下同じ)。

1回目[編集]

2017年9月15日 16:30

気温29度、路面温度32度、曇天のドライコンディション。昼過ぎにスコールがあったがセッション開始時には路面は乾いた(ただし縁石はまだ濡れている)[9]トロ・ロッソカルロス・サインツJr.に代わってショーン・ゲラエルが、ハースケビン・マグヌッセンに代わってアントニオ・ジョヴィナッツィがこのセッション限定で走った。フォース・インディアはシャークフィンの上に極小ウィングレットを30枚以上付けている。8番手となったフェルナンド・アロンソは「パワーがない」「トップタイムを出せた!」と不満を漏らす。トップタイムはダニエル・リカルドの1分42秒489。

2回目[編集]

2017年9月15日 20:30

気温29度、路面温度31度、ドライコンディション[10]。このセッションでもレッドブル勢が好調で、リカルドとマックス・フェルスタッペンによるタイム更新の応酬となった。開始44分後にセバスチャン・ベッテルがバリアに接触、バーチャルセーフティカー(VSC)が導入された。トップタイムはリカルドの1分40秒852[11]

3回目[編集]

2017年9月16日 18:00

予選[編集]

2017年9月16日 21:00

セバスチャン・ベッテルポールポジションを獲得した。メルセデスルイス・ハミルトンが5位、バルテリ・ボッタスが6位に終わった。

結果[編集]

Pos. No. ドライバー コンストラクター Q1 Q2 Q3 Grid
1 5 ドイツの旗 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:43.336 1:40.529 1:39.491 1
2 33 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル-タグ・ホイヤー 1:42.010 1:40.332 1:39.814 2
3 3 オーストラリアの旗 ダニエル・リカルド レッドブル-タグ・ホイヤー 1:42.063 1:40.385 1:39.840 3
4 7 フィンランドの旗 キミ・ライコネン フェラーリ 1:43.328 1:40.525 1:40.069 4
5 44 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:42.455 1:40.577 1:40.126 5
6 77 フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:43.137 1:41.409 1:40.810 6
7 27 ドイツの旗 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1:42.586 1:41.277 1:41.013 7
8 14 スペインの旗 フェルナンド・アロンソ マクラーレン-ホンダ 1:42.086 1:41.442 1:41.179 8
9 2 ベルギーの旗 ストフェル・バンドーン マクラーレン-ホンダ 1:42.222 1:41.227 1:41.398 9
10 55 スペインの旗 カルロス・サインツ トロ・ロッソ 1:42.176 1:41.826 1:42.056 10
11 30 イギリスの旗 ジョリオン・パーマー ルノー 1:42.472 1:42.107 11
12 11 メキシコの旗 セルジオ・ペレス フォース・インディア-メルセデス 1:43.594 1:42.246 12
13 26 ロシアの旗 ダニール・クビアト トロ・ロッソ 1:42.544 1:42.338 13
14 31 フランスの旗 エステバン・オコン フォース・インディア-メルセデス 1:43.626 1:42.760 14
15 8 フランスの旗 ロマン・グロージャン ハース-フェラーリ 1:43.627 1:43.883 15
16 20 デンマークの旗 ケビン・マグヌッセン ハース-フェラーリ 1:43.756 16
17 19 ブラジルの旗 フェリペ・マッサ ウィリアムズ-メルセデス 1:44.014 17
18 18 カナダの旗 ランス・ストロール ウィリアムズ-メルセデス 1:44.728 18
19 94 ドイツの旗 パスカル・ウェーレイン ザウバー-フェラーリ 1:45.059 19
20 9 スウェーデンの旗 マーカス・エリクソン ザウバー-フェラーリ 1:45.570 20 1
107% time: 1:49.150
ソース[12][13]
追記
  • ^1 - エリクソンは予選前に6戦以内のギアボックス交換を行ったため5グリッド降格[14]

決勝[編集]

2017年9月17日 20:00

レースはウェットコンディションでのスタートとなった。これは2008年の初開催以来、初めてのことである。 スタート直後のターン1でフェラーリ勢とマックス・フェルスタッペンが接触、フェルナンド・アロンソもこのクラッシュに巻き込まれて4台ともにリタイアとなった。なお、1周目にフェラーリの全車両がレースから姿を消すことはF1の歴史でこれが初のことである。この多重事故で5位スタートのルイス・ハミルトンに逆転劇が起こり、悠々とトップを独走して逆転勝利、3連勝。ノーポイントに終わったセバスチャン・ベッテルとの差は28ポイントに広がり、チャンピオン争いで優位に立った。なお、スタート直後のフェラーリ勢とマックス・フェルスタッペンフェルナンド・アロンソによる多重クラッシュの原因についてはレース後に審議の対象となるが、おとがめ無しの裁定が下された[15]

結果[編集]

Pos. No. ドライバー コンストラクター 周回数 タイム/リタイア Grid Pts.
1 44 イギリスの旗 ルイス・ハミルトン メルセデス 58 2:03:23.544 5 25
2 3 オーストラリアの旗 ダニエル・リカルド レッドブル-タグ・ホイヤー 58 +4.507 3 18
3 77 フィンランドの旗 バルテリ・ボッタス メルセデス 58 +8.800 6 15
4 55 スペインの旗 カルロス・サインツ トロ・ロッソ 58 +22.822 10 12
5 11 メキシコの旗 セルジオ・ペレス フォース・インディア-メルセデス 58 +25.359 12 10
6 30 イギリスの旗 ジョリオン・パーマー ルノー 58 +27.259 11 8
7 2 ベルギーの旗 ストフェル・バンドーン マクラーレン-ホンダ 58 +30.388 9 6
8 18 カナダの旗 ランス・ストロール ウィリアムズ-メルセデス 58 +41.696 18 4
9 8 フランスの旗 ロマン・グロージャン ハース-フェラーリ 58 +43.282 15 2
10 31 フランスの旗 エステバン・オコン フォース・インディア-メルセデス 58 +44.795 14 1
11 19 ブラジルの旗 フェリペ・マッサ ウィリアムズ-メルセデス 58 +46.536 17
12 94 ドイツの旗 パスカル・ウェーレイン ザウバー-フェラーリ 56 +2 Laps 19
Ret 20 デンマークの旗 ケビン・マグヌッセン ハース-フェラーリ 50 パワーユニット 16
Ret 27 ドイツの旗 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 48 パワーユニット 7
Ret 9 スウェーデンの旗 マーカス・エリクソン ザウバー-フェラーリ 35 アクシデント 20
Ret 26 ロシアの旗 ダニール・クビアト トロ・ロッソ 10 アクシデント 13
Ret 14 スペインの旗 フェルナンド・アロンソ マクラーレン-ホンダ 8 接触ダメージ 8
Ret 5 ドイツの旗 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 0 アクシデント 1
Ret 33 オランダの旗 マックス・フェルスタッペン レッドブル-タグ・ホイヤー 0 アクシデント 2
Ret 7 フィンランドの旗 キミ・ライコネン フェラーリ 0 アクシデント 4
ソース[16]
ファステストラップ[17]
ラップリーダー[18]
追記
  • 2時間を超えたため58周でレース終了。当初の予定は61周

第14戦終了時点のランキング[編集]

  • :ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。

脚注[編集]

  1. ^ Singapore”. The Official F1 Website. 2017年9月16日閲覧。
  2. ^ 2017年 F1シンガポールGP:各ドライバーのタイヤ選択”. F1-Gate.com (2017年9月15日). 2017年9月16日閲覧。
  3. ^ FIA、F1シンガポールGPでトラックリミットを厳しく規制”. AUTOSPORTweb (2017年9月15日). 2017年9月16日閲覧。
  4. ^ F1シンガポールGP、開催契約を延長。2021年までの継続が確定”. AUTOSPORTweb (2017年9月15日). 2017年9月16日閲覧。
  5. ^ メルセデスF1、ボッタスの残留を発表。1年契約で2019年に向けて選択肢残す”. AUTOSPORTweb (2017年9月13日). 2017年9月16日閲覧。
  6. ^ マクラーレンとホンダF1、袂を分かつ。2018年はマクラーレン・ルノー、トロロッソ・ホンダが誕生”. AUTOSPORTweb (2017年9月15日). 2017年9月16日閲覧。
  7. ^ カルロス・サインツJr.、トロロッソを離れ、2018年のルノーF1移籍が正式決定”. AUTOSPORTweb (2017年9月15日). 2017年9月16日閲覧。
  8. ^ フォース・インディアF1、ペレスの残留を発表。2018年もオコンとのペアを継続”. AUTOSPORTweb (2017年9月17日). 2017年9月17日閲覧。
  9. ^ F1シンガポールGP FP1:リカルドがトップタイム、パワー不足に不満を訴えるアロンソは8番手”. AUTOSPORTweb (2017年9月15日). 2017年9月18日閲覧。
  10. ^ F1シンガポールGP FP2:初日最速はリカルド。マクラーレン・ホンダ勢は6、7番手と好調な出だし”. AUTOSPORTweb (2017年9月15日). 2017年9月18日閲覧。
  11. ^ 2017 FORMULA 1 SINGAPORE AIRLINES SINGAPORE GRAND PRIX - PRACTICE 2”. The Official F1 Website (2017年9月15日). 2017年9月18日閲覧。
  12. ^ 2017 FORMULA 1 SINGAPORE AIRLINES SINGAPORE GRAND PRIX - QUALIFYING”. The Official F1 Website (2017年9月16日). 2017年9月17日閲覧。
  13. ^ 2017 FORMULA 1 SINGAPORE AIRLINES SINGAPORE GRAND PRIX - STARTING GRID”. The Official F1 Website (2017年9月16日). 2017年9月17日閲覧。
  14. ^ Stewards Decision Doc20 - M.Ericsson”. FIA (2017年9月16日). 2017年9月17日閲覧。
  15. ^ “スタートの事故はおとがめなし”. ESPN F1. (2017年9月18日). http://ja.espnf1.com/singapore/motorsport/story/239554.html 2017年9月18日閲覧。 
  16. ^ 2017 FORMULA 1 SINGAPORE AIRLINES SINGAPORE GRAND PRIX - RACE RESULT”. The Official F1 Website (2017年9月17日). 2017年9月18日閲覧。
  17. ^ 2017 FORMULA 1 SINGAPORE AIRLINES SINGAPORE GRAND PRIX - FASTEST LAPS”. The Official F1 Website (2017年9月17日). 2017年9月18日閲覧。
  18. ^ Lap Chart”. FIA (2017年9月17日). 2017年9月18日閲覧。
前戦
2017年イタリアグランプリ
FIA F1世界選手権
2017年シーズン
次戦
2017年マレーシアグランプリ
前回開催
2016年シンガポールグランプリ
シンガポールの旗 シンガポールグランプリ 次回開催
2018年シンガポールグランプリ