(84922) 2003 VS2

(84922) 2003 VS2
19.8等級の明るさで見える2003 VS2 (VS2と書かれている点)
19.8等級の明るさで見える2003 VS2
(VS2と書かれている点)
仮符号・別名 2003 VS2[1]
分類 小惑星
軌道の種類 太陽系外縁天体(TNO)[1]
冥王星族[2][3]
軌道要素と性質
元期:TDB 2456200.5 (2012年9月30.0日)[1]
軌道長半径 (a) 39.62414176340711 ± 0.00077719 AU[1]
近日点距離 (q) 36.40950161495469 ± 0.00034443 AU[1]
遠日点距離 (Q) 42.83878191185953 ± 0.00084024 AU[1]
離心率 (e) 0.08112832241633931 ± 0.000015742[1]
公転周期 (P) 91104.1645757176 ± 0.26804[1]
(249.4296086946409 ± 0.000073385 年[1])
軌道傾斜角 (i) 014.79248502384613 ± 0.000010675 度[1]
近日点引数 (ω) 112.6551606410489 ± 0.0018821 度[1]
昇交点黄経 (Ω) 302.6997394212696 ± 0.000045039 度[1]
平均近点角 (M) 027.88172831298165 ± 0.0016063 度[1]
前回近日点通過 JED 2453144.551208662986 ± 0.40224[1]
(2004年5月19日[1])
次回近日点通過 JED 2544626 ± 11
(2254年11月6日)
物理的性質
直径 523.0+35.1
−34.4
km[4]
610 km[5]
420 - 940 km[6]
725 ± 200 km[7]
質量 6.0 × 1020 kg?
自転周期 7.42 時間[1]
絶対等級 (H) 4.011 ± 0.44656[1]
4.11 ± 0.38[4]
4.4[7]
4.73 ± 0.02[8]
アルベド(反射能) 0.147+0.063
−0.043
[4]
表面温度 41 ~ 44 K[9]
(-232 ~ -229 ℃)
色指数 (B-R) 1.52 ± 0.03[8]
色指数 (B-V) 0.93 ± 0.02[4][8]
色指数 (V-R) 0.59 ± 0.02[4][8]
s 21.7 ± 2.1[4]
発見
発見日 2003年11月14日[1]
初観測日 1991年9月17日[2]
発見者 NEAT[1]
発見方法 自動検出
他のカタログでの名称
84922[1][2]
2003 VS2[1]
K03V02S[3]
Template (ノート 解説) ■Project

(84922) 2003 VS2とは、太陽系外縁天体に属する小惑星の1つである[1]

軌道の性質[編集]

2003 VS2は、海王星と2:3の軌道共鳴をしている冥王星族の小惑星である[2][3]冥王星よりも若干遠い59億3600万km(39.682AU)の軌道長半径をもつ[1]離心率軌道傾斜角は冥王星よりも小さく、それぞれ0.082と14.78度である[1]。公転周期はほぼ250年である[1]2004年11月13日[1]近日点を通過したばかりで、次回は2254年頃になる。

物理的性質[編集]

2003 VS2の直径は良くわかっていない。ハーシェル宇宙望遠鏡による2012年の最新の観測では488.6kmから558.1kmであり、恐らく523.0kmである[4]。この程度の直径の場合、自身の質量によって静水圧平衡形状(球形)になっている可能性があるため、準惑星の候補となっている。この大きさは、小惑星帯の小惑星ベスタより若干小さく、土星衛星エンケラドゥスよりは大きい。ベスタは岩石天体、エンケラドゥスは氷天体であるが、どちらもほぼ球形をしている。

2003 VS2の表面はスペクトル分析から水の[4]で出来ているが、表面の色は赤色[4][8]をしている。これは太陽系外縁天体ではよく見られる性質である。アルベドは15%程度である[4]。仮に直径が523.0kmの場合、平均密度が2g/cm3と仮定すると、推定質量は6.0×1020kgとなる。光度の変化から、自転周期は7時間25分であると推定されている[1]。また、表面温度は約-230℃と推定される[9]

観測[編集]

2003 VS2地球近傍小惑星追跡によって2003年11月14日に発見された[1]。しかし実際には1991年9月17日に最初の観測がされていた[2]。直径の測定は2007年スピッツァー宇宙望遠鏡が初めて行い、このときには525kmから925kmと測定した[7]。しかし、現在では上記の通り、若干小さい523.0kmが最も正しいと考えられている[4]

脚注[編集]

出典[編集]

関連項目[編集]