青木奈緒

青木 奈緒(あおき なお、1963年4月14日 - )は日本のエッセイスト作家翻訳家

随筆家青木玉の娘、幸田文の孫、幸田露伴の曾孫[1]

来歴[編集]

東京都生まれ、学習院大学文学部ドイツ文学科卒業、同大学院修士課程修了、オーストリア政府奨学金を得てウィーンに留学。1989年より翻訳通訳などの仕事をしながらドイツに滞在。 1998年に帰国して『ハリネズミの道』でエッセイストとしてデビューし、幸田家四代の文筆家として話題になった。

その後、『縁つながりのアテの話』が2002年の日本エッセイスト・クラブのベストエッセイに選ばれるなど、作家、エッセイストとして活躍している。 最近は婦人雑誌の連載や講演会に着物で登場することも多い。

NHKの中央番組審議会委員(2005年 - 2009年)。2006年に結婚、文京区小石川在住。

文藝春秋SPECIAL」夏号に掲載されたエッセイ『身についた音』が再び'09年版ベスト・エッセイ集に選ばれた。

また、2009年1月から「婦人の友」で小説『風はこぶ』の連載を始め、新境地に挑戦した。 「風はこぶ」では背景に2004年の新潟県中越地震山古志村)が描かれており、その連載が完結する「婦人の友」4月号の発売日当日に東日本大震災が発生した。このことを評論家の立花隆が「文芸春秋」6月号の巻頭言で紹介し、以来単行本としての発刊が待望されたが、青木奈緒は暫く出版をためらい、ようやく2012年11月に長編小説として講談社から出版された。

日本航空機内誌NHK週刊ブックレビュー」(2012年3月放送終了)などで不定期に書評を担当、2012年4月から信濃毎日新聞の書評委員を務める。

2011年から2015年まで5年間、家庭画報で「家族の肖像」シリーズを連載。

2011年よりNHK放送用語委員会委員。

著書[編集]

  • 『ハリネズミの道』(講談社) 1998年、のち文庫
  • 『うさぎの聞き耳』(講談社) 2001年、のち文庫
  • 『くるみ街道』(講談社) 2001年、のち文庫
  • 『動くとき、動くもの』(講談社) 2002年、のち文庫
  • 『幸田家のきもの』(講談社) 2011年
  • 『風はこぶ』(講談社) 2012年
  • 『幸田家のことば』(小学館) 2017年
  • 『誰が袖わが袖』(淡交社) 2017年

翻訳[編集]

  • 「リトル・ポーラ・ベア」(ハンス・デ・ビア、ノルドズッド・ジャパン)
    • 『わたしもいっしょに、つれていって』 2001年
    • 『ラルス、どこへゆくの?』 2001年
    • 『もどっておいで!』 2001年
    • 『かえりみちをさがそう』 2002年
    • 『ラルスとおくびょううさぎ』 2002年

脚注[編集]