陸上自衛隊の装備品一覧

2013年6月、東千歳駐屯地創立59周年記念行事の様子
普通科隊員89式5.56mm小銃を装備している
右方の装甲車89式装甲戦闘車、後方の戦車90式戦車
上空を飛行しているのはAH-1S対戦車ヘリコプター(右)とUH-1汎用ヘリコプター(左)

陸上自衛隊の装備品一覧(りくじょうじえいたいのそうびひんいちらん、: List of JGSDF Equipment)は、陸上自衛隊が保有している装備品の一覧である。

なお、当項目においては現在は退役して使用されていない装備、および試作のみに終わった装備も含めて記述している。

概要[編集]

朝鮮戦争の発生とそれに伴う駐留アメリカ軍の出動により警察予備隊が創設されると、これに支給するための火器・車両を始めとした各種装備が必要となった。

当時の日本には敗戦により武装解除された日本軍の装備および設備が大量に残存していたが、GHQにより接収された兵舎や演習場といった建築物、土地の他は旧軍の資産が引き継いで使用されることはなく[注 1]、被服から車両・航空機に至るまでほぼ全てが連合軍(事実上はほぼアメリカ軍)からの供与、購入によって導入され、警察予備隊は連合国軍に準じた装備体系の軍事組織として新たに発足した。以後、保安隊を経て陸上自衛隊となった後も、装備体系は米英に準じたものとなっている。保安隊からも多くの装備を引き継いだが警備犬のように程なく廃止されたものもある。

創設初期から1960年代前半まではアメリカイギリスからの供与が装備のほとんどを占めていたが、1960年代後半より徐々に国産化が進められた。現在では航空機を除き、装備のほとんどが国産化されている。また、日本国外の製品をライセンス生産する場合もある。

装備の名称について[編集]

名称は採定年度か採定改訂年度の下二桁から採られるが(例えば90式戦車は制式化された1990年度の下2桁が名称になっている)、部隊使用承認で運用される軽装甲機動車のように、名称に年式が含まれないものもある。航空機およびライセンス生産を含む海外製の装備品についても、○○式という名称は通常付与されない。制式化がなされるまでの開発時には英字2-3文字の略号が付与され、これら英字略号は制式名称が決定したあとも当該装備を指す隊内通称として用いられていることがある。

装備品のうち、火砲や火器類・装甲車といった民間にも馴染みのある車両などの装備の一部に関して1999年-2000年にかけてインターネットで愛称の公募が行われ、公式ウェブサイトへの掲載、駐屯地祭での装備品展示説明などの広報活動に使用されている。2002年以降に導入された装備品に関しては愛称の公募は行われていない。

装備品には、公募された愛称のほか、古くから自衛隊員が独自に使用する通称がある[1][注 2][注 3][2]

また、一部の装備の名称は官公庁における常用漢字の制限により、平仮名で表記されており、制式名称としての正規の表現が平仮名混じりであるものが存在する(榴弾砲→りゅう弾砲、擲弾→てき弾 など)が、装備展示などの説明では必ずしも常用漢字のみを用いて記述はされていない。また、「拳銃」においては、時期により「けん銃」であったり「拳銃」であったりしている(現在は「拳銃」表記に統一されている)。

装備の塗色について[編集]

陸上自衛隊の砂漠用迷彩パターン
南スーダンPKOに派遣されている自衛隊車両
先頭の車両は軽装甲機動車

車輌や航空機などの装備は長らくアメリカ軍に倣ったオリーブドラブ(OD色)で塗装されており、車両番号や所属部隊略号もアメリカ軍に倣った白地のものが描かれていたが、1970年代には迷彩の研究も進められ、戦闘服には迷彩服が採用されている。車両に対する迷彩塗装も教導団所属の車両を中心に実際に塗装されてのテストが行われた。1980年代後半からは車両の塗色は土色と緑色の二色迷彩が標準となり、ヘリコプターには黒を加えた三色塗り分けの迷彩模様が施され、記号は黒色文字で描かれるようになっている。冬季にはこれに白色を加えた迷彩塗装が行われる場合もある。一部の車両にはデジタル迷彩の導入が確認されている。

海外派遣の際には色が塗り替えられる場合があり、自衛隊イラク派遣の際には車両はOD色の単色塗装に塗り替えが行われたほか、南スーダンPKOに参加している車両は白色に塗装されている。

航空機の中でも、VIP輸送用(EC-225LP)と緊急患者輸送に使用される機体(LR-2)は、かつて海上自衛隊対潜哨戒機に施されていた塗り分け塗装に類似した4色塗装である。また、2009年度より導入した練習機TH-480Bはメーカーの標準色である『メタリックブルーと金の帯』に国籍マークを入れているなど一部に例外がある。

被服、車両を始めとした装備への迷彩塗装は継続した研究とテストが進められており、同じ機種であっても塗装は不定期に変更される。

備考[編集]

輸送車両は当初、ガソリン車が主流のアメリカ軍供与装備にあわせて国産車もガソリンエンジンを搭載していたが、1956年昭和31年)にディーゼル車への移行を決定し、1960年代末までに順次ディーゼルエンジン搭載車に更新されていった。また、1973年には大型・中型・小型各型に国産の新型トラック(73式トラック)が採用され、それまで様々な形式が存在したトラック類の車種統合が進んだ。

装備運用する車両に関しては、ロータリースイッチと呼ばれる扇形のスイッチを操作することによりライトの点灯状況を平時・灯火管制時などに合わせ、4種類に切り替えることが可能[注 4]

1999年に「対人地雷の使用、貯蔵、生産及び移譲の禁止並びに廃棄に関する条約」の発効・署名により「対人地雷」に属する装備は保有できない事となったため[3]、2003年をもって全ての「対人地雷」を廃棄し、装備より除外している(訓練用模擬弾のみ継続装備)。

2008年に「クラスター弾に関する条約」の発効・署名により「クラスター爆弾」に属する装備(航空自衛隊はクラスター爆弾・CBU-87/B英語版陸上自衛隊砲弾03式155mmりゅう弾砲用多目的弾ハイドラ70ロケット弾M261弾頭多連装ロケットシステム用のクラスター弾頭型ロケット弾・M26)[4]は保有できない事となったため[5]、2015年をもって全ての「クラスター爆弾」を廃棄し、装備より除外している[6]

自衛隊車両には独自のナンバープレートが装着されているが、これは日本の道路交通法及び道路運送車両法で定められたものではなく、自衛隊法第114条第3項に基づき防衛大臣が定める基準に従えばよいことになっているため、一般車両と同じナンバープレートを装着する必要がない。 番号の配置、プレートの大きさ、装着位置は「自衛隊の使用する自動車に関する訓令[7]」で定められているため、陸・海・空自衛隊および防衛装備庁で統一されている。

小火器[編集]

拳銃[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
9mm拳銃 ※拳銃、P220、9ミリ スイスSIG社が開発したSIG SAUER P220ライセンス生産したもの。
陸海空3自衛隊で共通して採用されている装備の一つ。
1982年制式採用。
一旦は調達を終了したが2010年度予算から調達再開している。
H&K USP 特殊作戦群が装備していると見られる。
けん銃本体の他にサプレッサーと光学照準器が装備されている[8]
特殊拳銃 123(公表調達数) 機種不明であるが平成19年度随意契約[9]ザウエル&ゾーン社製であることが記載されている。
17年度40丁、19年度83丁が調達されており、18年度も調達されている。19年度の調達要求番号から陸上自衛隊向けとみられる[10]
※参考画像はSIG SAUER P226
11.4mm大口径拳銃 機種、配備部隊は不明だが平成24年の公告[11]により調達が公表されている。
※参考画像はアメリカ海兵隊のMEUピストル
9mm拳銃 SFP9 HK-SFP9 LSH 620(令和2年度、3年度調達分) Glock17berettaAPXを含む三機種の中から、ドイツ、ヘッケラー&コッホ社製のVP9拳銃を2019年に選定し、2020年に制式化。令和2年度予算で323丁を計2,000万円で調達されることが公表されている[12]

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
11.4mm拳銃 ※ガバメント、コルト (供与) 警察予備隊創設時にアメリカより供与されたもの。
M1911A1だけでなくM1911も使用。
1980年代に入り順次退役。
現在も予備兵器として一部が保管されている。
9.65mm拳銃 ※回転式、リボルバー (供与) 警察予備隊創設時にアメリカより供与されたもの。
主に警務隊で使用。
1980年代に入り順次退役。
新中央工業 ニューナンブM57 ※新型拳銃、ニューナンブ57 1957年より開発された国産拳銃。
9x19mmパラベラム弾を使用する「M57A」と.32ACP弾を使用する「M57B」の2種が開発されるも、アメリカ軍との弾薬の共通性問題[注 5]から採用は見送られる。
1970年代には導入の予定された9mm弾使用新型拳銃としてM57Aを改良したM57A1が開発されるも比較試験でSIG SAUER P220に敗れ採用されず。
※画像はM57A1

短機関銃・機関拳銃[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
9mm機関けん銃 M9(略称)、エムナイン
※サブマシンガン、SMG
266丁 1999年制式採用。
9mm拳銃の更新用装備として開発。
陸上自衛隊向けの生産・配備は完了済。
MP5 ヘッケラー&コッホ社製
特殊作戦群が装備している。
SIG MPX シグザウエル&ゾーン社製
特殊作戦群が装備している。
4.6mm短機関銃(B)
MP7
ヘッケラー&コッホ社製との記載があることから同社のMP7と思われる。[13][14](他に4.6mm弾を使用する短機関銃がない)
一般部隊における配備は確認されていないため、特殊作戦群に配備されていると見られる。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
11.4mm短機関銃
M1A1
※トンプソン、トムソン (供与) 警察予備隊発足時にアメリカより供与。
陸上自衛隊では1970年代に入り順次退役が進んだが、海上自衛隊ではその後も使用されていた模様。
ニューナンブM66短機関銃 ※サブマシンガン、SMG、ニューナンブ 外部リンク
ニューナンブM66短機関銃
1965年完成のM65を経て1966年に開発完了。
11.4mm短機関銃M1A1およびM3の後継として1960年代に開発された9x19mmパラベラム弾を使用する短機関銃。
同時期に開発された同社の9x19mm弾を使用する国産拳銃が採用されなかったこともあり、本銃も採用されず。
11.4mm短機関銃
M3/M3A1
※グリースガン (供与) 主に機甲科の搭乗員自衛火器として使用。
2011年に折曲銃床式89式5.56mm小銃9mm機関けん銃に更新完了。
現在は予備武器として保管。

小銃[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
64式7.62mm小銃 ※ロクヨン 214,500[注 6] 戦後初の国産自動小銃豊和工業製。
陸上自衛隊では後継の89式小銃に更新されたが、予備装備として現在でも現役。
陸海空自衛隊のほか、海上保安庁警視庁などで使用されている。
89式5.56mm小銃 バディー
※ハチキュウ

144,723
(平成30年度現在)
現在の主力小銃
固定銃床式の他に折曲銃床式(画像下)もあり。
様々な追加改修装備も順次採用・導入が進められている[注 7]
陸上自衛隊のほか、海上自衛隊の一部部隊[15][16]、海上保安庁や警視庁・警察庁でも使用されている。
20式5.56mm小銃 28,057
(令和6年度現在)
下記のSCAR小銃とHK416を含む三機種の中から2019年に選定され、2020年制式化。令和2年度予算で3,283丁が9億円で調達されることが公表されている[12][17]
儀じょう銃 240[18]
(平成30年度発注数)
2019年7.62mm小銃M1に代わる儀仗用装備として導入された豊和工業製ボルトアクション式小銃。
M4A1 カービン (有償援助) 2007年2008年にQDSS-NT4 サプレッサーM203A2とともに対外有償軍事援助(FMS)で導入。
特殊作戦群が使用しているものと思われる[19][20][21]
特殊小銃 ヘッケラー&コッホ社製との記載[22]

特殊小銃(B)という記載も見られるため、M4A1カービンが「特殊小銃」であり、「特殊小銃(B)」が後継装備である。
※参考画像はH&K HK416

HK417 ヘッケラー&コッホ社製。
補給統制本部の公募情報[23]に「技術援助」の名目で記載されている。
「中央調達に係わる公告」に記載されている(一度入札中止になっている)[24]「小火器(試験用)(HK型)」だと思われる。
G36 ヘッケラー&コッホ社製。
HK417と同じく、補給統制本部の公募情報[23]に「技術援助」の名目で記載されている。
「中央調達に係わる公告」に記載されている(一度入札中止となった)[25][26][27]「小火器(試験用)(G型)」だと思われ、(G型, V)、(G型, KV)、(G型, CV)という記載も確認されている[注 8]
SCAR小銃 ベルギーのFNハースタル社製。補給統制本部の公募情報[28]に「技術援助」の名目で記載されている。
装備施設本部「中央調達に係わる公告」では「小火器(試験用)(SC型,H)」[29]「小火器(試験用)(SC型,L)」[30]とそれぞれ記載されている。
ただし、5.56mm弾仕様のL型か7.62mm弾仕様のH型かは不明。画像は7.62mm弾仕様のH型。
AK-47 研究用として、正規輸入品として防衛省内で運用されている。正規輸入価格は89式よりも高額だったといわれている。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
7.62mm小銃M1903A3 ※スプリングフィールド (供与) 1950年警察予備隊創設時に少数が供与されている。
訓練用装備として使われた他、狙撃銃としてA4型を使用。
1960年代に入り順次退役。
九九式口径.30小銃 ※九九式改、九九式30-06 75,000
(※旧日本軍装備の再利用)
警察予備隊時代に米軍供与火器の不足を補うために旧日本軍の小銃から.30-06スプリングフィールド弾対応に改造されたもの。
1952年より配備が開始されたが、戦争末期製造の粗悪品を改造したものが多く、事故・故障が多発し、1961年に実射禁止となる[注 9]
発砲を行わない教練用装備[注 10]としては1970年代末まで用いられていた。
M1騎銃 ※M1カービン、カービン銃 (供与) 自衛隊の前身である警察予備隊創設時の主力小銃。陸上自衛隊では後方部隊、教育部隊用として長らく使われた。
1950年より供与され、主要装備としては1960年代まで使用された後、教育装備としては1990年代に入り順次退役。
一部は現在も予備兵器として保管されている。
7.62mm小銃M1 ※ガーランド
(供与) 陸上自衛隊発足時の主力小銃。
1951年供与開始。1960年代に入り、64式小銃に更新され順次退役。
少数が儀仗用として使用が継続され、2019年に後継の「儀じょう銃」が採用されるまで現役装備として用いられた。

機関銃[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
62式7.62mm機関銃 ※ロクニー
約3,700丁
(平成26年度時点)
戦後初の国産機関銃
付属の二脚を用いて軽機関銃として用いる他、三脚に架装して重機関銃としても運用可能。
普通科部隊の装備する軽機関銃としてはMINIMIによる代換が進められている。
5.56mm機関銃 MINIMI ※ミニミ 4,922丁
(平成30年度時点)
ベルギーFN社が開発した分隊支援火器ライセンス生産したもの。
62式機関銃の代換として車載用も含めた汎用機関銃として用いられている。
1993年より調達開始。
2019年から後継機関銃を選定中であり[31]、2023年にFN社のMINIMI Mk3とH&KのMG4の候補の中からMINIMI Mk3に決定した。
5.56mm機関銃 MINIMI(B) 2019年から選定されていた後継機関銃のうちの一つで、2023年、"令和5年度重要装備品等の選定結果について"によってMINIMI Mk3の採用が明らかになった。
74式車載7.62mm機関銃 ※備砲、連装機銃 陸上自衛隊車両の主要車載機関銃の一つ。
62式機関銃を車載用に改良し、構造を強化したもの
海上自衛隊でもヘリコプター搭載機銃として配備されている。
※画像下段、上段は5.56mm機関銃 MINIMI
7.62mm機関銃M240B ベルギーFN社が開発した汎用機関銃を水陸両用車AAVC7A1 RAM/RS(指揮車型)にも搭載したもの。
水陸両用車AAVC7A1 RAM/RS(指揮車型)の車載機関銃。
12.7mm重機関銃M2 ※キャリバー50、重機
約4,000丁
(平成26年度時点)
陸上自衛隊車両の主要車載機関銃の一つであり、UH-60JAなどのヘリコプターにも搭載される。
自衛隊創設時から現在に至るも新規調達が続いている長寿装備。
近年調達されているものは銃身交換を容易にしたQCB(Quick Change Barrel)仕様(画像下)。
M134 ミニガン 第102飛行隊UH-60JAの搭載火器として確認された[32]
車載機載機関銃 機種不明[33]
軽装甲機動車や高機動車搭載用の試験を行っていることが調達情報で確認できる。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
M1917機関銃 ※水冷式 (供与) 警察予備隊より継続して装備。
陸上自衛隊創設時の装備の一つ[注 11]
供与時においても既に旧式化しており、1950年代後半より順次退役。
M1918A2ブローニング自動小銃 ※BAR (供与) アメリカより供与。
62式機関銃に更新され、1960年代に入り退役。
現在も少数が予備火器として保管されており、陸自教範「基本教練」には現在も執銃法が載っている。
M1919A4機関銃 ※A4 陸上自衛隊創設時の装備の一つ。
1960年代に入り順次退役が進められたが、装甲車両の車載機銃としては1980年代後半まで使用された[注 12]
M1919A6軽機関銃 ※A6 (供与) M1919A4に二脚銃床を装着して軽機関銃としたもの。
62式機関銃に更新される形で1960年代中期より順次退役。

狙撃銃[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
64式7.62mm狙撃銃 64式小銃に64式用狙撃眼鏡を装着した狙撃銃仕様。
対人狙撃銃 ※M24 1,292丁
(平成26年度時点)
アメリカ、レミントン社のM24 SWS(Sniper Weapon System)を導入したもの。
2002年度より米陸軍省から有償援助(FMS)により導入。
新対人狙撃銃 現有の対人狙撃銃の後継装備として2023年に"令和5年度重要装備品等の選定結果について"[34]において採用が明らかにされた。
対物狙撃銃 公式には機種が明記されていないが、バレット社製M95を調達して使用していることが、公式書類や公開資料から判別できる[35][36]
※画像はM95SP

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
M1903A4狙撃銃 (供与) 7.62mm小銃M1903A3にM84狙撃眼鏡を装着した狙撃銃仕様。
1960年代に入り順次退役。

散弾銃[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
散弾銃 ウィルソン・コンバット社製のレミントンM870のカスタムモデルとみられるが正確な機種は不明[35]
※画像はM870MCS

信号銃[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
21.5mm信号けん銃
(53式信号拳銃)
※53式 中折れ単発式。
陸海空3自衛隊で共通して採用されている装備の一つ。
55式信号けん銃 ※55式 外部リンク
55式信号けん銃
口径40mmの中折れ単発式。
航空機搭載用。
陸海空3自衛隊で共通して採用されている装備の一つ。

銃剣[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
64式銃剣 ※新ゴボウ剣[注 13]
64式小銃用。
同時代の他国の自動小銃銃剣に比べ刃渡りが長いのが特徴。
※画像下のものはレプリカ品
89式多用途銃剣 ※多用途銃剣、マルチ銃剣 89式小銃および20式小銃用。
銃剣としての他、金属ノコギリ、鞘と組み合わせてワイヤーカッタとするなど多用途に用いることのできる複合型銃剣。
※画像下のものはレプリカ品
儀じょう用銃剣 儀じょう銃用。
2019年にM1小銃を更新した儀じょう銃用として、7.62mm小銃M1用のM1905銃剣/M1銃剣に代わり銃本体とセットで調達された儀仗用装備。
全体的な形状はM1905銃剣を踏襲している。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
三十年式銃剣 ※ゴボウ剣 ※旧日本軍装備の再利用 九九式短小銃(改)用。
旧日本軍の装備していたものを再使用したもの。
九九式の使用中止に伴い用途廃止。
教練用としては九九式と共にその後もしばらく使用された。
M1905銃剣 ※長銃剣、儀礼用銃剣(M1905)、ガーランド銃剣 (供与) 7.62mm小銃M1903および7.62mm小銃M1用。
刀身の長いM1905の他、短縮型のM1905E1を使用。
儀仗用に少数が現在でもM1小銃と共に装備されている。
M1銃剣 ※短銃剣、ガーランド用銃剣(短) (供与) 7.62mm小銃M1用。
7.62mm小銃M1の退役に伴い用途廃止。
少数が儀仗用として7.62mm小銃M1とともに現在でも使用されている。
※画像中段上[注 14]
M4銃剣 ※カービン銃剣、短銃剣 (供与) M1騎銃用。
M3ファイティングナイフに着剣装置を装備して銃剣としたもの。
M1騎銃の退役に伴い用途廃止。

てき弾発射機[編集]

  • てき弾の"擲"が平仮名なのは、常用漢字の制限によるものである
名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
96式40mm自動てき弾銃
全自動連続射撃が可能なてき弾発射機
96式装輪装甲車に搭載される他、三脚架に架載して単体でも運用可能。
23年度富士総合火力演習ではダットサイトを装着しているのが確認されている。
M203A2 小銃の銃把部下方に装着して用いる手動単発式てき弾発射器。
89式小銃の採用に併せて導入が検討されたが、評価試験の結果不採用。
2007年から2008年にかけてM4カービン用として対外有償軍事援助(FMS)により限定的に導入。
M4カービンと併せて特殊作戦群が使用しているものと思われる。
ベレッタGLX160 小銃の銃把部下方に装着して用いる手動単発式てき弾発射器。
20式小銃の発表時に合わせて展示された。
Mk19
46
(AAVP7搭載分)
アメリカから導入した水陸両用車AAVP7A1の車載火器として導入。
銃塔にM2機関銃と共に装備されている。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
試製66mmてき弾銃 2+2
(試作のみ)
昭和40年代半ばより89mmロケット発射筒の後継として開発が進められた対戦車兵器
昭和56年度まで実用試験が続けられたが、要求性能に達せずとして開発計画中止。

手りゅう弾・てき弾[編集]

  • 手りゅう弾の"榴"、てき弾の"擲"がいずれも平仮名なのは、常用漢字の制限によるものである。
名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
MK2破片手りゅう弾 ※パイナップル、松笠、松ぼっくり 供与品の他にライセンス取得による国産品も存在する。
実弾の他、訓練弾および模擬弾が存在する。
M26破片手りゅう弾 ※卵型 少数が供与された他、ライセンス取得により国産化。
実弾の他、訓練および模擬弾が存在する。
MK3A2攻撃手りゅう弾
MK1照明りゅう弾
発煙手りゅう弾 外部リンク
発煙手りゅう弾
焼夷手りゅう弾
催涙球2型 いわゆる催涙ガス弾[注 15]
閃光発音筒 外部リンク
閃光発音筒
俗に言う「スタングレネード」。
豊和工業製[37]
06式小銃てき弾 89式小銃または64式小銃の銃口に装着して発射する小銃用てき弾
空包を用いずとも発射できる弾丸トラップ式分離飛翔方式の小銃用てき弾。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
M31対戦車小銃てき弾
64式小銃の導入に併せて導入。
現在は予備および訓練用装備として保有されている。

光学照準器[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
62式用照準眼鏡 外部リンク
62式用照準眼鏡
62式7.62mm機関銃用照準眼鏡(スコープ)。
64式用照準眼鏡 外部リンク
64式用照準眼鏡
64式7.62mm狙撃銃用照準眼鏡、倍率は2.2倍。
アメリカのM84テレスコープの国産コピー。
5.56mm機関銃MINIMI用
直接照準眼鏡
5.56mm機関銃MINIMI用の低倍率照準眼鏡。
Mark4 M3 外部リンク
Mark4 M3
対人狙撃銃とともに対外有償軍事援助で調達。
米国リューポルド社製。
89式小銃用照準補助具 16,841 89式5.56mm小銃用照準補助具(ダットサイト)。
調達は辰野、東芝電波プロダクツ。
MD-33 タスコジャパン(現サイトロンジャパン)製。
イラク派遣の際に採用され、イラク派遣仕様の89式小銃に取り付けられた[38]
ACOG 4×32LED 外部リンク
ACOG 4×32LED
2013年国際陸軍射撃大会(AASAM)で使用が確認された[注 16]
小型リフレックスサイト H&K USPにサプレッサーと共に装着されていた[39]
機種不明。
MARCH-F AASAM参加の89式5.56mm小銃及び対人狙撃銃、5.56mm機関銃MINIMIに装備された他、20式小銃のLPVO(照準眼鏡)として採用され、複数種類が調達されている。
日本国産ディオン光学技研製。
AIMPOINT M5B 20式小銃の照準補助具として採用された。
スウェーデンAIMPOINT社製。
EOTech EXPS3 水陸機動団の他、複数の部隊で20式小銃の照準補助具として使用されている。
アメリカEOTech製。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
M84狙撃眼鏡 外部リンク
M84狙撃眼鏡
(供与) 米軍よりの供与品。
7.62mm小銃M1903および7.62mm小銃M1用。
M1903A4狙撃銃に狙撃眼鏡として装備。

その他[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
携帯放射器 ※火炎放射器、焼却器 36丁
(平成20年度よりの調達数)
M2火炎放射器を改良し国産化したもの。
平成20年度(2008年度)予算から調達再開。
圧搾空気銃 FNハースタル[35]
同社の非致死性兵器FN 303英語版と推定される。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
M2火炎放射器 ※焼却器、焼却装置 (供与) 米軍よりの供与品。
60式12.7mmスポットライフル ※スポットライフル、測距銃、標定銃 外部リンク
60式12.7mmスポットライフル
アメリカのM8 スポットライフルのコピー生産品。
戦後初の国産銃器。
60式106mm無反動砲の照準に使用される。

火砲・ロケット[編集]

無反動砲・ロケット発射筒[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
84mm無反動砲 ※84RR、ハチヨン、カール君 2650 スウェーデン、FFV社のカールグスタフM2を導入したもの。
普通科以外には施設戦車後方支援部隊なども保有。
1979年導入開始、1984年よりライセンスを取得し国産化。
84mm無反動砲(B) 386
(令和5年度までの調達分)
スウェーデン、FFV社のカールグスタフM3を導入したもの。
M2の軽量化改良型。
平成25年度以降に84mm無反動砲の後継として普通科部隊などに対装甲用途に限定しない多目的装備として配備予定。
110mm個人携帯対戦車弾 ※パンツァーファウスト、空飛ぶ日産マーチ、LAM(ラム)[注 17] ドイツ、ダイナマイト・ノーベル社製のパンツァーファウスト3を導入したもの。
主に普通科部隊小銃小隊が保有。
なお、書類上は「装備」ではなく「弾薬」の扱いである。
RPG-7 少数を研究用に購入し、各種装備品に対する試験に使用している。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
57mm無反動砲 M18 ※57RR、57無反動 警察予備隊時代に供与されたものを継続して使用。
1951年供与開始、1989年退役。
75mm無反動砲 M20 ※75RR、75無反動 警察予備隊時代に供与されたものを継続して使用。
1951年供与開始、1994年退役。
ロケット発射筒 M9 ※バズーカ アメリカのM9およびM9A1対戦車ロケット発射筒を供与されたもの。
警察予備隊時代に供与され、1951年より1960年代前半頃まで使用。
89mmロケット発射筒 M20改4型 ※スーパーバズーカ、ロケラン[注 18] アメリカのM20A1およびM20A1B1 スーパー・バズーカを導入したもの。
1951年導入開始、1980年代に入り84mm無反動砲に更新され順次退役[注 19]
60式106mm無反動砲 ※106RR、106無反動 アメリカのM40 106mm無反動砲を採用しライセンス生産したもの。
73式小型トラックに搭載して運用された。
2014年退役。

迫撃砲[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
81mm迫撃砲 L16 ハンマー
※81迫、81モーター
イギリスのL16 81mm 迫撃砲をライセンス取得により国産化したもの。
1990年代初頭より導入開始。
120mm迫撃砲 RT ヘヴィハンマー
※120モーター、120重迫、120迫
443門 フランストムソン-ブラーント社製MO-120-RT-61 120mm迫撃砲をライセンス取得により国産化したもの。
1992年より導入。
榴弾砲を装備しない第1空挺団および水陸機動団第15旅団においては最大の火砲である。
60mm迫撃砲(B) オーストリアのヒルテンベルガー・ディフェンス・システムズ(Hirtenberger Defence Systems)社製[35]、M6C コマンドゥ・モーターを導入したもの。
1名で運搬・射撃の可能な携行型小型迫撃砲

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
60mm迫撃砲 M2 ※60迫 米軍からの供与品。
威力・射程共に不十分だったが81mm迫撃砲の不足を補うため、1970年代頃まで使用された。
1951年供与開始、退役済。
81mm迫撃砲 M1 ※81迫 米軍からの供与品。
1990年代初頭まで使用された。
1951年供与開始、退役済。
64式81mm迫撃砲 ※64式迫撃砲、81迫 アメリカM29 81mm 迫撃砲を元に国産化したもの。
1990年代に入り81mm迫撃砲 L16に更新され退役。
107mm迫撃砲 M2 ※重迫
初期にはインチ表示で「4.2インチ迫撃砲」と呼称
アメリカのM2 107mm迫撃砲を導入したもの。
1992年より120mm迫撃砲 RTに更新が進められた。
2010年退役。
68式155mm迫撃砲 外部リンク
68式155mm迫撃砲
3 61式特殊運搬車に合わせて主に山岳戦用に開発。
制式化されるも試作砲3門のみ。
武器学校に現存している。

りゅう弾砲[編集]

  • りゅう弾砲の"榴"が平仮名なのは常用漢字の制限による。
名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
155mmりゅう弾砲 FH70 サンダーストーン
※エフエッチナナマル、エフエッチ、新15榴(シンジュウゴリュウ)

492
保有数 310
1983年より導入開始。
中砲けん引車とセットで運用されている。
補助動力装置を搭載し、砲の展開/収容操作が動力化されている他、短距離ならば牽引状態での自走が可能(画像下)。
後継装備として「19式装輪自走155mmりゅう弾砲(旧:火力戦闘車)」の名称[注 20]で装輪式自走砲の開発が進んでいる。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
75mmりゅう弾砲 M1A1 ※パックハウザー、ナナジュウゴリュウ(75榴) 153(供与) 1952年導入、1981年退役。
空挺型のM8砲架型を導入。
大口径砲を補完する軽量火砲として導入されたが、射程・威力が低いため予備装備という位置づけとなった。
試製57式105mm軽りゅう弾砲 外部リンク
二次試作砲
2 61式特殊運搬車に合わせて主に山岳戦用に開発。
試作砲2門のみ。
愛知県幸田町にある幸田町郷土資料館に二次試作砲が現存している。
155mmりゅう弾砲 M1 58式155mmりゅう弾砲
※ジュウゴリュウ(15榴)
220(供与)
+17(国産)
1952年供与開始、1998年退役。
1958年よりは少数ながら国産のコピー品も製造され、「58式155mmりゅう弾砲」の名称で制式化された。
105mmりゅう弾砲 M2A1 58式105mmりゅう弾砲
※ジュウリュウ(10榴)
378(供与)
+22(国産)
1952年供与開始、1998年退役。
1958年よりは少数ながら国産のコピー品も製造され、「58式105mmりゅう弾砲」の名称で制式化された。
退役後も礼砲用に北方・東北方・東方などの各補給処にて少数が保管されている。
155mmカノン砲 M2 ※ロングトム、ジュウゴカノン(15加)、ジュウゴガン(15ガン/15Gun) 32(供与) 1952年導入、1996年退役。
203mmりゅう弾砲 M2 ※ニジュウリュウ(20榴) 70(供与) 1954年導入、1994年退役。

高射砲[編集]

  • 陸上自衛隊において2023年現在は現役で運用されている高射砲は存在していない(予備装備としてのみ保有されている)。
名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
12.7mm高射機関砲 M55 ※四連装
[注 21] 12.7mm重機関銃M2を4連装銃架に載せたもの。
M55として供与されたものの他、M16自走高射機関砲の退役後に銃座部分のみが取り外されて台車に載せたものが予備装備として保管されている。
40mm高射機関砲 M1 ※40AAG、ボフォース 傑作高射機関砲として名高いスウェーデンボフォース社製40mm機関砲をアメリカライセンス生産したもの。
1951年より供与され、方面隊直轄の高射特科群で使用。
1982年退役。
90mm高射砲 M1 ※90AG、90高(キュウマルコウシャ)
北部方面隊高射特科を中心に配備された。
M1のほかに改良型のM2(画像下)も使用。
1956年より供与開始、1974年退役。
75mm高射砲 M51 ※75AG、75高(ナナゴコウシャ) レーダー射撃管制装置、自動装填装置を備えた高度な対空速射砲。
1958年より供与開始、1987年退役。
35mm2連装高射機関砲 L-90 ※L-90、35AAG、エリコン スイスエリコン社製GDF-001 35mm連装機関砲システムを共同開発により改良し導入、ライセンス取得により国産化。
1969年導入開始、2009年退役。

ロケット弾[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
M31 ロケット弾 ※M31、GPSロケット M26の代換として導入。
GPSにより誘導される単弾頭型自己誘導ロケット弾
2009年より導入開始。
ハイドラ70 ※70ロケット、ロケット弾 AH-1SおよびAH-64D搭載用として導入。

退役

  • ロケットりゅう弾の"榴"が平仮名なのは常用漢字の制限による。
名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
68式30型ロケットりゅう弾 ※R-30、30センチロケット、30ロケット 67式30型ロケット弾発射機より発射される。
1992年退役。
75式130mmロケットりゅう弾 ※130ミリロケット、13ロケット 75式130mm自走多連装ロケット弾発射機より発射される。
2003年退役。
M26多弾頭ロケット弾 ※M26、MLRSロケット弾 約1,200基[注 22](有償援助) MLRSより発射されるロケット弾。
訓練弾のM28も導入。
対外有償軍事援助(FMS)により導入。
クラスター弾に関する国際的合意に従った日本政府の決定により、2009年度以降順次廃棄処分。

誘導弾[編集]

対空誘導弾[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
地対空誘導弾 改良ホーク ※ホーク、ホークIII、中距離誘導弾など 約200基 1964年より原型のMIM-23Aを導入(後に「基本ホーク」と改称)。
1977年より「改良ホーク」「改善I型」(1982年)「改善II型」(1987年)と発展改良され、1991年より「改善III型」に改修。
2024年度廃止予定[41]
03式中距離地対空誘導弾 SAM-4
※中SAM

16個中隊分(2016年)
32個中隊分(調達予定総数)
ホークの後継として開発・導入された新型対空誘導弾システム。ベース車両は重装輪回収車
対空戦闘指揮装置、幹線無線伝送装置、幹線無線中継装置および射撃管制装置、捜索兼射撃用レーダー装置車、発射装置車、運搬・装てん装置車およびレーダー信号処理兼電源車で構成される。
03式中距離地対空誘導弾
(改善型)
※新中SAM改、03式改、改03式 4個中隊分(2020年) 03式中距離地対空誘導弾の能力向上型として2010年度より開発開始、計画では2016年(平成28年)度の開発完了を目指していた。
2017年(平成29年)度に1個中隊分の予算が計上され調達が始まった。
81式短距離地対空誘導弾 ショートアロー
※SAM-1、短SAM、短SAM改

63基
陸上自衛隊調達分)
戦後初の国産地対空誘導弾
フェーズドアレイレーダー、および射撃管制装置を搭載した射撃管制車と誘導弾の4連装発射装置を搭載した発射装置車、および目視照準具にて構成される。
1995年より能力向上型の「81式短距離地対空誘導弾(C)」(部隊通称:短SAM改)を導入している。
航空自衛隊および海上自衛隊でも使用されている[注 23]
93式近距離地対空誘導弾 クローズドアロー
※SAM-3、近SAM

113基 91式携帯地対空誘導弾の多連装発射装置および観測・誘導装置を高機動車に搭載したもの。
35mm2連装高射機関砲 L-90の後継として開発。
2024年度廃止予定[41]
11式短距離地対空誘導弾 ※短SAM(改II)(開発時呼称)
11セット(2020年までの調達分) 81式短距離地対空誘導弾の後継として開発。
81式と同じくレーダー車、射撃管制車、発射装置車、および目視照準具にて構成される。対空戦闘指揮統制システムとの連携も可能。
平成23年より調達開始。
航空自衛隊では一部仕様の違うものを「基地防空用地対空誘導弾」として制式化。
91式携帯地対空誘導弾 ハンドアロー
※ピーサム、携SAM、SAM-2
スティンガーの後継として1983年より開発。
93式近距離地対空誘導弾および観測ヘリコプターOH-1の搭載誘導弾に転用されている。
91式携帯地対空誘導弾(改) ※SAM-2B 77基
(2013年度時点)
91式携帯地対空誘導弾の改良型。
2007年度より調達開始。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
MIM-3 ナイキ・アジャックス ※ナイキ、長距離誘導弾 24基
うち、12基分は無償供与
1962年より導入。
1964年に全基を航空自衛隊に移管している。
携帯地対空誘導弾 スティンガー
※携SAM、FIM-92

対外有償軍事援助(FMS)により導入。
1981年導入開始、2009年退役(AH-64D搭載用は現役)。
海上自衛隊や航空自衛隊でも導入された。

対戦車誘導弾[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
79式対舟艇対戦車誘導弾 ※ATM-2、HMAT、重MAT

戦後2代目に開発された大型の対戦車誘導弾
装甲目標の他、近接信管を用いて舟艇への攻撃も可能。
発射機、照準器、送信器他で構成され、発射機には1型および2型、車載型がある。
車載型は89式装甲戦闘車の搭載武装として使用されている(画像3段目)。
有線式の半自動指令照準線一致(SACLOS)誘導方式

2023年3月をもって1型・2型が退役。車載型のみの運用となる。

87式対戦車誘導弾 タンクバスター
※ATM-3、MMAT、中MAT
発射機とレーザー照射機より構成される。
64式対戦車誘導弾の後継として開発。
ターゲットの温度に依存しないため,何時でも使用できる。セミアクティブ・レーザー・ホーミング(SALH)誘導方式
01式軽対戦車誘導弾 ラット
※ATM-5、LMAT、軽MAT、01ATM、01(まるひと)

1,073
(2010年度時点)
赤外線画像誘導方式を用いた"撃ち放し式"の誘導弾。
小銃小隊の対戦車任務用として当初は84mm無反動砲の後継装備とされていたが、84mm無反動砲(B)の導入決定により、別系統の装備となったと見做されるが,調達中。
96式多目的誘導弾システム 96マルチ
※MPMS、ATM-4

37セット
(最終調達年度までの調達数)
野砲のように曲射弾道を描いて飛翔する長射程の大型誘導弾。
1システムは発射機および地上誘導装置、射撃指揮装置、情報処理装置、装填機、観測機材で構成される。赤外線画像誘導光ファイバー有線式
中距離多目的誘導弾 ※ちゅうた、MMPS、XATM-6、新中MAT(開発時名称)

113セット
(2018年度時点)
87式対戦車誘導弾の後継として開発され、後に79式対舟艇対戦車誘導弾と87式対戦車誘導弾を統合する装備として開発計画を整備。
高機動車に発射機と照準・誘導装置一式を搭載して運用される[注 24]。誘導方式は光波ホーミング誘導電波ホーミング誘導を併用でき、同時多目標への“撃ち放し式”射撃が可能。
普通科連隊直轄の対戦車中隊およびナンバー中隊対戦車小隊を更新予定で、平成21年度(2009年)より調達開始。
BGM-71 TOW ※BGM-71
約700 1982年よりAH-1Sと共に導入。
有線SACLOS誘導方式

AH-1Sの主対戦車兵装。

ヘルファイア ※AGM-114
約80 2001年、AH-64Dと共に採用。
AH-64Dの主対戦車兵装。
海上自衛隊でもSH-60Kに搭載する対艦兵装として使用中。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
64式対戦車誘導弾 ※MAT、ATM-1、64MAT
戦後初の国産対戦車誘導弾。有線による手動誘導方式。
地上設置の他73式小型トラックや装甲車に搭載しての運用も可能。
2009年末退役済。

地対艦誘導弾[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
88式地対艦誘導弾 シーバスター
※88SSM、SSM-1

100セット システム全体は発射機、装填機、捜索・標定レーダー装置、中継装置、指揮統制装置、射撃統制装置で構成される。
誘導弾本体は80式空対艦誘導弾の派生型である。
12式地対艦誘導弾 12SSM[42]、SSM-1改 発射機車両22両+誘導弾72基
(2019年度までの調達数)
88式地対艦誘導弾の後継として「88式地対艦誘導弾(改)(SSM-1(改)」の名称で開発が進められていたもの。
発射機車両は03式中距離地対空誘導弾と共通の車体を使用している。

その他[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
イージス・アショア 2018年7月に日本政府はイージス・アショア用にAN/SPY-7(V)1を2基購入する計画を承認。
2025年から運用を開始する予定であったが、2020年6月に導入計画の停止が発表された。

地雷および指向性散弾[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
対人障害システム システム構成要素の「障害」には2種類あり、障害I型は80式対人地雷[注 25]を、障害II型は指向性散弾を遠隔操作運用できるようにしたもの。
指向性散弾 ※クレイモア スウェーデン製のFFV 013ライセンス生産品。
小型指向性散弾 ※クレイモア 遠隔操作式の対人障害。
92式対戦車地雷
87式ヘリコプター散布対戦車地雷 ※散布地雷 ヘリコプターの機体左右に装着された散布装置によって散布・敷設される空中散布式地雷。
94式水際地雷 ※水際地雷(すいさいじらい)
地雷」の名称だが、事実上は機雷に属する装備。
I型(画像上)は沈底式、II型(画像下)は係維式。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
M6A2対戦車地雷 退役済[注 26]
63式対戦車地雷 退役済[注 26]
72式対戦車地雷 退役済。
画像のものは演習用のもの[注 27]
87式ヘリコプター散布対人地雷 ヘリコプターの機体左右に装着された散布装置によって散布・敷設される空中散布式地雷。
2003年退役[43]
M3対人地雷 退役済。
63式対人地雷 退役済[注 26]
67式対人地雷 退役済[注 27]
80式対人地雷 2003年退役[43][注 27]

地雷関連装備[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
94式水際地雷敷設装置 ※水陸両用車(車両のみ)、水際
70式自走浮橋と同様の構造の水陸両用車に水際地雷機雷の一種)の敷設装置を搭載したもの。
83式地雷敷設装置 ※耕うん機 車両によって牽引されて用いられる埋設式地雷敷設装備。
87式地雷散布装置 ※散布装置、種蒔き機 UH-1 ヘリコプターの機体側面に装着して使用される空中散布式地雷敷設装備。
70式地雷原爆破装置 ※70(ナナマル)投射、花火など ロケット弾を用いて爆索を展伸し、地雷原を爆破処理する装置。
ロケット弾、発射器、爆索で構成される。
92式地雷原処理車 マインスィーパー
※MBRS[注 28]

73式けん引車の車台を流用した車体に地雷原処理用ロケット弾発射機を搭載した車両。
92式地雷原処理ローラ ※マインローラー
装軌車両の車体前面に装着して地雷原開削を行うための装備。
90式戦車および74式戦車、89式装甲戦闘車に装着されたものが確認されている。
M1破壊筒 ※バンガロー、破壊筒など 円柱状の外筒に爆薬を充填した障害物爆破器材。
89式地雷探知機(89式地雷原探知機セット ※地雷探知機 金属探知機の一種。
音波により地中の埋設物を捜索する装置。
地雷探知機画像型 ※地雷探知機、地中カメラ 電波と磁気を用いて地中の埋設物を捜索する装置
視覚的に埋設物を確認することが可能。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
地雷処理戦車 61式戦車の砲塔を後方に回し、前方にディスクローラ式の地雷処理機材を装着した地雷処理戦車が開発されたが、試作に終わっている。

装甲車両[編集]

戦車[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
90式戦車 キュウマル[注 29]
※90TK
341 戦後三代目の国産戦車。
北部方面隊を中心に配備部隊は限定されている。
10式戦車 ヒトマル[注 29]
※10TK
136 陸上自衛隊の最新鋭戦車。C4I搭載。
平成23年度より順次部隊配備されている。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
M24軽戦車 チャーフィー 375(供与) 陸上自衛隊の前身である警察予備隊保安隊より継続装備。
1952年導入、1974年全車退役。
導入当初の呼称は「M24特車」。
M4A3E8中戦車 シャーマン
※M4、エムヨン
232(供与) 1954年導入、1972年全車退役。
導入当初の呼称は「M4特車」。
M41軽戦車 ウォーカー・ブルドッグ 147(有償供与) 1961年導入、1983年全車退役。
導入当初の呼称は「M41特車」。
61式戦車 ※61TK、ロクイチ 560 戦後初の国産戦車。
2000年度全車退役[44]
74式戦車 ナナヨン

[注 29]
※74TK


873 装備の完全国産化を目指し開発された戦後二代目の国産戦車
順次退役が始まっており、これまでに多くの車両が退役した。
ドーザープレート装備型などの他、パッシブ式赤外線暗視装置の装備などの近代化改修を施した「74式戦車(G)(74式戦車改)」(画像下)が制式化されているが、改修が施されたものは試作1両+生産4両の計5両に留まる。

2024年3月全車退役。

装甲車[編集]

装軌装甲車[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
73式装甲車 ※73APC、APC 338 60式装甲車に次いで開発された装甲兵員輸送車
シャーシは多くの派生車両に流用されている。
89式装甲戦闘車 ライトタイガー
※89FV、FV
68 陸上自衛隊の装備する唯一の歩兵戦闘車

主に90式戦車や普通科隊員と共にロシアなどの 仮想敵国と戦闘を行うことが想定されているため
北部方面隊の一部と富士教導団にのみ配備されている。

水陸両用車(AAV7) ※AAV 58 水陸機動団に集中配備された水陸両用車。主力は水陸両用装甲兵員輸送車。
正確な車種名は「AAV7A1 RAM/RS」で、「AAVP7A1 RAM/RS」(人員輸送型)、「AAVC7A1 RAM/RS」(指揮通信型)、「AAVR7A1 RAM/RS」(回収型)の3タイプがある。
人員輸送型46両、指揮通信型6両、回収型6両の計58両が調達された。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
60式装甲車 ※ロクマル、60APC 428 戦後初の国産装甲車2007年全車退役。
化学防護車 化学防護車(装軌)
※化学防護車(旧)、60式化防車
3 60式装甲車を改装して所定の装備を搭載したもの。
1968年より装備が開始されたが試験的採用に留まる。

装輪装甲車[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
82式指揮通信車 コマンダー
※CCV、シキツウ
231 戦後初の国産装輪装甲車普通科機甲科特科他で本部指揮車として使用。
富士教導団隷下部隊より96式装輪装甲車による更新が開始されている。
87式偵察警戒車 ブラックアイ
※RCV
111 82式指揮通信車の派生型。発煙弾発射機の異なる前期型と後期型が存在する。
前期型は順次後期型に改修されている。
96式装輪装甲車 クーガー
※WAPC


389 96式40mm自動てき弾銃を装備した「A型」(画像上)と、12.7mm重機関銃M2を装備した「B型」(画像中)の二種類が存在する。
派生型に海外派遣仕様として装甲を追加したII型(画像下)がある。
軽装甲機動車 ライトアーマー
※LAV(ラブ)、ケイキ
1,835 2001年度より調達開始。海外派遣仕様を始め、異なる複数の仕様がある。
航空自衛隊でも警備車両として導入され、現在、戦後最も生産された国産装甲車両となっている。
輸送防護車 8 在外邦人等の救援輸送任務用としてタレス・オーストラリア社製のブッシュマスター歩兵機動車を平成25年度補正予算および平成28年度予算で調達したもの[45]
宇都宮駐屯地に駐屯している中央即応連隊に配備[46]
化学防護車 ※CRV、化防車 約30 82式指揮通信車の派生型。1987年制式採用。
装備と細部が改修されたB型も存在する。
NBC偵察車 ※NBC RV[47] 19
約50(調達予定総数)
化学防護車および生物偵察車の後継装備。2010年度より装備開始。
1両でNBC(核/生物/化学兵器)兵器汚染状況に対応可能。
16式機動戦闘車 ※MCV[47]、キドセン 240
99(26中期防調達予定数)[48]
いわゆる「装輪戦車」として有事の際に迅速な展開能力を持つ戦闘車両として開発。
2015年度に開発完了、2016年度(平成28年)より装備開始。
AMV XP ※AMV[49] 54(令和6年度予算)
810(派生型を含む調達予定総数)[50]
装輪装甲車 (改)の開発中止を受け改めてWAPCの後継となる次期装輪装甲車として2019年に他2車種と共に選定[49]。評価試験の後、2022年に採用が発表された[51][52]
日本製鋼所によるライセンス生産が予定されている[53]
共通戦術装輪車(歩兵戦闘車) 24(令和6年度予算)
共通戦術装輪車(機動迫撃砲) 8(令和6年度予算)

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
M3A1装甲車 ※ハーフトラック、APC 36(警察予備隊供与分) 警察予備隊、保安隊より継続装備。
主に戦車部隊や特科部隊の本部車両として使用。
1950年導入、1981年全車退役。
M8装甲車 8(警察予備隊供与分) 警察予備隊、保安隊より継続装備。
大量導入が予定されたが、特車(戦車)の本格導入により少数供与に終わる。
1950年導入、1967年全車退役。
M20装甲車 4(警察予備隊供与分) 警察予備隊、保安隊より継続装備。
M8装甲車と併せて大量導入が予定されたが、少数供与に終わる。
1950年導入、1967年全車退役。

自走砲[編集]

自走無反動砲[編集]

自走無反動砲は1車種が装備されていたが2008年をもって全て退役している。

退役
名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
60式自走106mm無反動砲 ※106SP、自走無反動、連装106mm マメタン 他 253 初期量産型のA型、改良型のB型、エンジンを変更したC型の3種が存在する。
2008年全車退役。

自走迫撃砲[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
96式自走120mm迫撃砲 ゴッドハンマー
※120MSP、自走RT
24 73式けん引車などと共通の車体に120mm迫撃砲を搭載したもの。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
60式自走81mm迫撃砲 ※81MSP 18 60式装甲車に81mm迫撃砲を搭載したもの。
2008年全車退役。
60式自走107mm迫撃砲 ※107MSP、60式自走4.2インチ迫撃砲 18 60式装甲車に107mm迫撃砲を搭載したもの。
2008年全車退役。

自走りゅう弾砲[編集]

  • 自走りゅう弾砲の"榴"が平仮名なのは常用漢字の制限による。
名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
99式自走155mmりゅう弾砲 ロングノーズ
99HSP
※新SP、新15りゅう、自走15りゅう、など
136[注 30] 75式自走155mmりゅう弾砲の後継として開発された長砲身・長射程の自走砲。
射撃や装填の自動化が進み、データリンク装置を始めとした高度な砲兵システムに対応している。
19式装輪自走155mmりゅう弾砲 19WHSP

※火力戦闘車[注 20]、装輪155mmりゅう弾砲

44+5(試作車)
調達予定総数200[54]
155mmりゅう弾砲FH70の後継として開発中の装輪式自走砲。
高度ネットワーク化された砲兵システム下での運用を前提とし、当初は重装輪回収車と共通の車体に99式自走155mmりゅう弾砲と共通の砲を搭載した車両となる予定であったが、計画時の「火力戦闘車」から装輪155mmりゅう弾砲に名称が変更されて[注 20]実際の試作車を製造するにあたり、車体をMAN社製の8輪トラックに変更している。
開発作業は平成30年度(2018年度)まで継続され、平成30年度からは試作車による評価試験が行われている[55]

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
試製56式105mm自走砲 SY(試作通称) 1[注 31] M24軽戦車に58式105mmりゅう弾砲を搭載した戦後初の国産自走砲。
要求性能を達成できず、試作のみで計画中止。
M44A1 155mm自走りゅう弾砲 10(供与) M41軽戦車の発展型の車体に155mm榴弾砲を搭載。
1965年導入、1980年代に入り75式自走155mmりゅう弾砲により代換され順次退役、1986年全車用途廃止。
M52A1 105mm自走りゅう弾砲 30(供与) M41軽戦車の発展型の車体に限定旋回式砲塔に105mm榴弾砲を搭載。
1966年導入、1977年より75式自走155mmりゅう弾砲により代換され順次退役、1984年全車用途廃止。
74式自走105mmりゅう弾砲 ※105SP、自走10りゅう、など 22 75式自走155mmりゅう弾砲と並行して開発・配備された小型自走砲。
西側各国において105mm口径榴弾砲の存在価値が低下した事で少数の生産に留まる。
1999年全車退役。
75式自走155mmりゅう弾砲 75SPH
※SP、自走15りゅう、など
201 74式自走105mmりゅう弾砲と並行して開発・配備された。
長砲身化改装の計画もあったが新自走砲の開発が決定され、99式自走155mmりゅう弾砲への更新が進められる。
2016年全車退役。
203mm自走りゅう弾砲 サンダーボルト
※20りゅう、203HSP、など
91 1984年配備開始。
ライセンス取得による国産だが、砲身のみは米国からの有償供与、2024年全車用途廃止。

自走ロケット弾発射機[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
多連装ロケットシステム 自走発射機 M270 MLRS マルス
※新多連装、MLRS
99 システム全体は発射機、弾薬車、指揮装置で構成される。1992年より導入。
M31 ロケット弾の運用を可能にするための改修が進められている。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
67式30型ロケット弾発射機 ※R-30、67RL 外部リンク
67式30型ロケット弾発射機
48 4tトラックに68式30型ロケットりゅう弾の2連装発射機を搭載したもの。
発射機および装填機で構成される。1992年全車退役。
75式130mm自走多連装ロケット弾発射機 ※75MSSR、MSSR、多連装 66 MLRSの導入に伴い部隊改編や装備変更[注 32]により退役が進み、2003年頃に第2特科連隊第5大隊の改編[注 33]に伴い全車退役。

自走高射機関砲[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
87式自走高射機関砲 スカイシューター
※87AW、ガンタンク、ハエ叩き、など
52 74式戦車の発展型の車体に35mm連装機関砲レーダーを装備した砲塔を搭載した戦後初の国産自走高射機関砲

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
M15A1対空自走砲 ※AAG、37AASP 98(供与) M3A1装甲車に37mm機関砲と12.7mm重機関銃装備の高射砲塔を搭載したもの。
保安隊より継続装備。
1952年導入、1990年全車退役。
M16対空自走砲 ※AAG、自走4連装 168(供与) M3A1装甲車にM45 12.7mm四連装機関銃座を搭載したもの。
保安隊より継続装備。
1952年導入、1974年全車退役。
退役済だが銃座部分のみが「M55」の名称で予備装備として現在でも保管されている。
M19A1自走高射機関砲 ※40AAG、連装、対空チャーフィー 35(供与) M24軽戦車の車体に40mm連装高射機関砲を搭載したもの。
1953年導入、1979年全車退役。
M42自走高射機関砲 ※40AASP、40AAG 22(供与) M41軽戦車の車体に40mm連装高射機関砲を搭載したもの。
1960年導入、1994年全車退役。

砲けん引車・弾薬車[編集]

  • けん引車の"牽"が平仮名なのは常用漢字の制限による
名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
中砲けん引車 野戦特科でFH70の牽引に使用。ベースは7tトラック。
99式弾薬給弾車 ※ASV、FAASV 17 99式自走155mmりゅう弾砲に随伴して継続的に弾薬を供給するための車両。
自動給弾装置により弾薬の高速補給が可能。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
18tけん引車 M4 特科で155mm加農砲M2および203mmりゅう弾砲M2、高射特科で90mm高射砲M1の牽引に使用。
1953年導入、1970年代に入り順次退役。
13tけん引車 M5 特科で155mmりゅう弾砲M1の牽引に使用。後には155mm加農砲M2の牽引にも用いられた。
改良型のM5A1も運用。
1953年導入、1970年代に入り順次退役。
25tけん引車 M8 高射特科で75mm高射砲M51の牽引に使用。
M51の退役が進むと特科で重砲牽引にも使われた。
1953年導入、1978年全車退役。
73式けん引車 73 M4、M5、M8の後継として開発された国産の装軌式装甲牽引車。
退役済。
一部の車両は退役後に87式砲側弾薬車の試作車に改修されている。
※画像は改造された試作車
87式砲側弾薬車 ※ASV 55以上 203mm自走りゅう弾砲に随伴して弾薬と乗員を輸送し、継続的に弾薬を供給するための車両。

戦車回収車[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
78式戦車回収車 ※78TR 約50 74式戦車の回収車型。
90式戦車回収車 リカバリー
※90TR
約30 90式戦車の回収車型。
11式装軌車回収車 ※CVR 2
(2015年時点)
10式戦車の回収車型。2013年開発完了。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
M32戦車回収車 ※TR、回収シャーマン、シャーマンレッカ 80(供与) M4中戦車の回収車型。
1954年導入、1980年全車退役。
70式戦車回収車 ※SR、70TR 4 61式戦車の回収車型。
退役済。

その他[編集]

  • 以下の車両は国産車両開発の参考用に少数が研究・試験用に導入されたもので、部隊による実際の運用は行われていない。
名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
M36駆逐戦車 2(供与) 国産戦車開発の参考として少数が供与。
用途廃止により退役。
退役後は武器学校にて保存展示。
M47中戦車 1(供与) M24、M4に次ぐ主力戦車として採用が打診されたが導入されず、戦車国産化の参考用に少数が供与される。
用途廃止により処分[注 34]
M37 105mm自走榴弾砲 1(供与) 試製56式105mm自走砲の参考として供与。
退役済[注 34]
M39装甲車 主に研究用として少数が供与。
退役済。
M59装甲車 1(供与) 60式装甲車開発の研究用に少数が供与。
用途廃止により処分[注 34]
LVT(A)-5装軌式水陸両用車 1(供与) LVT水陸両用装甲車のうち75mm自走砲型のLVT(A)-5を水陸両用機構の参考として供与。
用途廃止により退役。
退役後は武器学校にて保存展示。
※画像はLVT(A)-4
装輪装甲車 (改) ※IWAPC、新装輪 96式装輪装甲車の後継として開発。
2014年から2016年にかけて試作が、2016年から2018年の間に各種技術・実用試験が行われたが、2017年に試作車の防弾板等に不具合があるとして開発完了時期が令和3年度(2021年)以降に延期され[56][57]、2018年6月には開発計画が白紙になったことが発表された[58]
計画では標準型(人員輸送ユニット)の他に通信支援型(通信ユニット)、施設支援型(施設ユニット)の派生型が開発される予定となっていた。
共通装軌車 73式装甲車の後継として開発。

輸送車両[編集]

トラック[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
1/2tトラック(旧) 73式小型トラック
※ジープ、小トラ
三菱J24ジープベースの小型汎用輸送車両。
1997年のメーカーの生産終了により、以降の調達車両は(新)に切り替えられる。
1/2tトラック(現行型) (新)73式小型トラック
※パジェロ、小トラ
1996年より導入された三菱・パジェロベースの新型。
製造は民生用と同じくパジェロ製造
汎用軽機動車 6 2018年に試験的に調達されたカワサキ・MULEベースの車両。
2020年3月以降、水陸機動団において試験評価中[59][60]
高機動車 疾風(はやて)
※HMV、高機(コウキ)
1993年より導入、トヨタ(製造は日野)製。
派生型として重迫牽引車[61]や各種装備の搭載車両、更に民生用としてメガクルーザーが生産され、海上自衛隊航空自衛隊および、いくつかの官公庁が導入している。
1 1/2tトラック 73式中型トラック
※1トン半、キャリア、中トラ、ヤオトラ

(画像下が(新))
トヨタと日野の共同開発(製造は日野、納入はトヨタ)。
派生型は1 1/2t救急車(※通称「アンビ[注 35]」)など。
3/4tトラックの更新として導入。
現在は高機動車と共通のシャーシを使用した(新)に生産が切り替えられている[注 36]
3 1/2tトラック(旧) 73式大型トラック
※3トン半、カーゴ、大トラ
いすゞ製。
派生型は除染車軽レッカ3 1/2tダンプ車3 1/2t水タンク車など。
調達時期によって初期型、改良型に分かれており、エンジン・変速装置などの仕様と外観の一部が異なる。
3 1/2tトラック(現行型) (新)73式大型トラック
※3トン半、カーゴ、大トラ
いすゞ製。
1999年より導入されている車両はキャビンの形状とエンジンおよび変速機が異なる(新)に切り替えられている。
変速装置は6速AT(一般部隊用)と5速MT(一般部隊および教習用)を採用。
調達時期によってエンジン・変速装置などの仕様が異なる。
旧型同様、数多くの派生型あり。
特大型トラック(6×4) 日野製、いすゞ製、三菱製が存在。
総輪駆動ではなく後2軸駆動なので低い車高が特徴。
人員をはじめ、73式装甲車78式雪上車などの輸送に使用。
7tトラック 74式特大型トラック、ナナトン
※特大
三菱ふそう製(スーパーグレートがベース車)。派生型は重レッカ特大型ダンプ中砲けん引車など。
現在自衛隊で装備されているトラックでは最も積載量の大きいもの。
全長を若干短くした「7tトラック(短)」もあり。
10tトラック
(PLS付)
※特殊トラック 2両(2014年7月時点) 規格化貨物の輸送/積載装置を装備した4軸大型トラック。
パレット化された大型貨物や弾薬の輸送に用いられる。
重装輪回収車の派生型の1つ。2014年より配備開始。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
ジープ
(1/4トントラック)
※ジープ、ウイリス[注 37] アメリカ、ウィリス社のウイリスMBおよびフォードGPWを供与されたもの。
1950年供与開始、1980年全車用途廃止。
1/4tトラック ※ジープ、三菱ジープ、小トラ、1/4トン アメリカ、ウィリス社のノックダウン/ライセンス生産品である三菱CJ3A/Bの自衛隊(警察予備隊保安隊)向け生産型J4。
1968年-1972年までは右ハンドル、ディーゼル車のJ54Aを調達。
1953年調達開始、1980年全車用途廃止。
ダッジWC 3/4tトラック
(3/4tトラック)
※ダッジ(ダッヂ)、ウェポンキャリア (画像はWC51)
警察予備隊発足時の供与品。
自衛隊発足後も長らく使われた。
1950年供与開始、1970年代後期に全車用途廃止。
3/4tトラック ※ウェポンキャリア、キャリア ダッジWCの更新のため導入。
トヨタFQ10/HQ15と日産Q4W70シリーズの2種類があった。
主にトヨタ製が本州以南、日産製が北海道の部隊に配備。
1950年導入開始、1979年/1987年(HQ15)全車用途廃止。
GMC 2.5tトラック
(2t半トラック)
※GMC、2トン半、ボンネット、長鼻など 1,650(供与) 警察予備隊発足時の供与品。
自衛隊発足後も長らく使われた。
1950年供与開始、1978年全車用途廃止。
2トン半トラック ※2トン半、ボンネット、長鼻など

特に広く使われたいすゞTWD21型(6×6)は非公式に56式と呼称。

供与のGMCトラックの更新として導入されたいすゞTW・TXシリーズの自衛隊(警察予備隊、保安隊)向け生産型。
初期にはトヨタBM型や日産180型も使用された。1951年導入開始、1988年全車用途廃止。
※画像は航空自衛隊の車両
4tトラック 外部リンク
日野ZC10
(民間型)
日野自動車製ZCシリーズを採用。他に三菱自動車製W11シリーズなども使用される。
派生型は4tレッカ、4tダンプ、67式30型ロケット弾発射機など。
1951年導入開始、1972年調達終了。
5tトラック 初期にアメリカ軍からM543などが少数供与された。
退役済。
6tトラック 外部リンク
三菱W121
三菱自動車製W12シリーズ、次いでW121シリーズを採用。
派生型は大型レッカ、導板橋トラックなど。
74式特大型トラックに更新され退役。
10tトラック(旧) 外部リンク
TZ10(民間型)
初期に民生デイゼル工業製のTZ10ダンプトラックとTN93コンクリートミキサー車を限定採用。
1950年代-1960年代初期にかけて運用。
1970年代までに退役。

けん引車両・トレーラー[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
軽レッカ 後方支援連隊の整備大隊などの後方支援部隊に配備され、整備などに使用される。
ベース車は73式大型トラック。
重レッカ 後方支援連隊などの後方支援部隊に配備され、戦闘車両の整備などに使用される。
ベース車は74式特大型トラック。
重装輪回収車 ※HWR 96式装輪装甲車を始めとする装輪装甲車などを支援するための大型レッカー車
平成14年(2002年)制式化。
車体は03式中距離地対空誘導弾の発射装置車などのベース車両に用いられている。
中型セミトレーラ ※重機運搬車、トレーラー、中型トレーラ
最大積載量20tのけん引式2軸8輪トレーラ。
荷台部を低床型とした「中型セミトレーラ 1型」と荷台部を中低床型とした「中型セミトレーラ 2型」が存在する。
73式特大型セミトレーラ ※戦車運搬車、大型トレーラ 最大積載量40tの3軸12輪トレーラ。
74式戦車や99式自走155mmりゅう弾砲を運搬可能。
特大型運搬車 ※戦車運搬車(大)、特大トレーラ 最大積載量50tの4軸16輪トレーラ。
90式戦車を砲塔と車体が一体のまま運搬可能。
90式戦車が配備される方面隊方面輸送隊にのみ配備。
トーイングトラクタ ※トーイングカー
航空機の牽引に用いられる車両。
民間で用いられている「トーバー・トラクター」とほぼ同じもの。
2.5t用(画像上)および1t用(画像下)がある。
1/4tトレーラ ※小トレーラ 73式小型トラックなどで牽引される1軸2輪の被けん引型運搬車
1tトレーラ ※中トレーラ 73式中型トラック・73式大型トラックなどでけん引される1軸2輪の被牽引型運搬車。
機構の異なる高機動車専用型が存在する。
1t水タンクトレーラ タンクトレーラ
※水タンク
73式中型トラック・73式大型トラックなどでけん引される1軸2輪の被牽引型水タンク車。
2t弾薬トレーラ
2.5tトレーラ ポールタイプトレーラ
※大トレーラ
73式大型トラック・74式特大型トラックでけん引される1軸2輪の被牽引型運搬車。
鉄条網構築セット 鉄条網トレーラ 外部リンク
鉄条網構築セット
鉄条網を即時に展開できる3軸6輪の被牽引型運搬車。2012年配備開始。
M1A1運搬車 ※重迫用リヤカー 107mm迫撃砲M2搬送用の1軸2輪の人力運搬車。
駐屯地内備品として使用されているリヤカーとは違い、正式な装備品。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
M25戦車運搬車 ドラゴンワゴン
約20(供与) 3軸10輪の牽引車兼装輪式回収車であるM26と最大積載量40tの2軸8輪トレーラーであるM15により構成される。
非装甲車体のM26A1(画像下)も使用。
1954年よりM4A3E8中戦車と共にアメリカ軍より供与。
73式特大型セミトレーラに更新される形で1970年代初頭より順次退役。

雪上車[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
78式雪上車 ※大雪 52(平成15-17年調達分) 1996年より、改良型の「78式雪上車(B)型」の配備が開始されている。
10式雪上車 78式雪上車の後継として2010年より導入。
軽雪上車 ※軽雪、スノーモービル 民生品に所定の改装を施したもの。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
M29C 1+8 アメリカスチュードベーカー社製の多用途装軌車両。
雪上車として導入されたが、国産雪上車整備の方針により少数使用に終わる。
1960年代に入り順次退役。
60式3t雪上車 64+409 大原鉄工所製装軌式雪上車。
先行量産型の制式名称は「58式3t雪上車」。
航空自衛隊においても同型の車両が運用された。
1994年度に退役。
61式大型雪上車 91 60式3t雪上車の拡大改良型。
1980年代に退役。

その他[編集]

  • 以下の車両は国産車両開発の参考用に少数が研究・試験用に導入されたもので、部隊による実際の運用は行われていない。

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
泥濘地作業車乙型 ※SA車 1 日本陸軍の開発した「湿地車」を参考に開発された、浮嚢付履帯を装備する水陸両用車両。
試験の結果能力不足と判断され試作のみ。
試製56式特殊運搬車 SZ-1/RZ-1 外部リンク
RZ-1
1 山間部もしくは空挺団での迫撃砲および75mmりゅう弾砲M1A1の牽引用に開発された小型貨物車。
装輪式のRZ-1と装軌式のSZ-1が試作され、比較試験の結果、装輪型のRZ-1が採用されるも量産されず。
61式特殊運搬車 RZ-2 外部リンク
61式特殊運搬車
4 オープントップ、オープンキャビンの2軸4輪貨物輸送車両。
試製56式特殊運搬車のうち装輪式の二次試作車RZ-2が制式化されたもの。
運用試験の結果、能力不足と判断され量産中止。

二輪車[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
偵察用オートバイ ※オート、ホンダ(XLR250)、カワサキ(KLX250)
偵察・連絡に用いられるオフロード型のオートバイ
XLR250R(画像上)からKLX250(画像下)へ更新中。
警務用オートバイ ※白バイ、警バイ 警務隊において交通統制業務や車両の誘導・先導に用いられる。
VFR400CB400SF(画像左)、XJR400R(画像右)などが採用されている。

舟艇[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
渡河ボート ※半型舟、全型舟、半ボート、全ボート、単舟、長舟など FRP製のカッター型短艇。
2艘1セットで装備され、2艘を連結してナロウ型のボートとしても使用可能。
軽門橋の浮体としても使用される。
偵察ボート(2人乗) ※ラフト、ゴムボート インフレータブル式の小型ゴムボート
偵察ボート(5人乗) ※ラフト、ゴムボート(大) インフレータブル式の中型ゴムボート。
偵察ボート(8人乗)
水上機動用ボート 形式はZODIAC社製インフレータブルボート FC-470。
水中用スクータ 水中よりの偵察、潜入任務に用いられる。
戦闘強襲偵察用舟艇 CRRC 軽武装の上陸部隊偵察を見通し外からビーチ桟橋、沖合の施設や大型船舶に移動させる任務に用いられる。

鉄道車両[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
9600形蒸気機関車
9677
※蒸気機関車、SL、キューロク 1 1959年国鉄より譲渡。
1966年退役。
1970年解体。
0-4-0(B)蒸気機関車 ※タンク機、ゼロヨン 外部リンク
0-4-0(B)蒸気機関車
1 1956年三菱重工業より譲渡。
1966年退役。
1993年廃棄処分。
現在は民間施設で保存。
軽車両 ※軌道ジープ 1 米軍供与の1/4トントラック(ジープ)を軌道・道路両用車に改造したもの。
1960年導入。
1966年の部隊解隊以後は通常の乗用車として別部隊にて使用。
一〇〇式鉄道牽引車 ※一〇〇式、牽引車 外部リンク
一〇〇式鉄道牽引車
1 日本陸軍が開発した軌道・道路両用の牽引車。
1960年国鉄より譲渡。
1966年退役。
朝霞駐屯地内にて保存展示。
ワム3500形有蓋貨車
ワム5014
※ワム 外部リンク
ワム3500形有蓋貨車
1 1960年導入。
1966年退役。
十五トン積無蓋貨車 ※トラ 1960年より順次導入。
1966年退役。
九七式軽貨車 1960年西武鉄道より譲渡。
1966年退役。
輸送学校にて保存展示、数両が阪堺電気軌道にて使用されている。
軌道用モーターカー ※モーターカー 鉄道会社で保線作業に使用される小型動力付き車両と同様のもの。
1960年導入。
1966年退役。
輸送学校で保存展示、1993年以後所在不明。
二人用足踏み式線路巡回車 ※巡回車、足漕ぎ 鉄道会社で使用される軌道自転車と同じもの。
1960年導入
1966年退役。
輸送学校にて保存展示、1993年以後所在不明。

施設科装備[編集]

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
75式ドーザ ビッグブル
※装甲ドーザ、ドーザ
装甲キャビンを持つ中型ブルドーザー
施設作業車 前線での土木作業を行うための車両。1999年配備開始。
坑道掘削装置 ※ドリル、ジェットモグラ 坑道を構築するために地面を掘削するための機材。1991年配備開始。
道路障害作業車 ※ドリル、アースオーガー 1985年より導入開始。
小型ショベルドーザ ※バックホー、ユンボ 民生品に所定の改装を施したもの。
小型ドーザ ※小ドーザ、ショベル付ドーザ 民生品に所定の改装を施したもの。
中型ドーザ ※中ドーザ 民生品に所定の改装を施したもの。
大型ドーザ ※大ドーザ 外部リンク
大型ドーザ
民生品に所定の改装を施したもの。
グレーダ 民生品がほぼそのまま使われている。
掩体掘削機 ※パワーショベル、ユンボ、バックホー アームの先端のアタッチメントの交換により多種多様の掘削作業が可能な装軌式土木作業機械。
散水車 画像は73式大型トラック(新)がベースの車両
油圧ショベル ※パワーショベル 民生品がほぼそのまま使われている。
資材運搬車 履帯式の軽貨物運搬車。
大型の車両が運用できない山間部などで各種輸送任務に用いられる。
市販のゴムクローラーキャリアダンプと同型のもの。
バケットローダ ※バケット 民生品に所定の改装を施したもの。
トラッククレーン 民生品がほぼそのまま使われている。
ロードローラ 民生品がほぼそのまま使われている。
自走式破砕機 ※破砕機、粉砕機 瓦礫などを細かく砕いて処理するための機材。
民生品がほぼそのまま使われている。
双腕作業機 民生品がほぼそのまま使われている[62]

退役

名称 愛称(※は部隊内通称) 画像 調達数 注釈
67式装甲作業車 ※SD 1 クレーンとドーザープレートを装備する戦闘工兵車
制式化されたものの量産が中止されたため試作のみ。
実用車は61式戦車の車体を用いる予定であったが、試作車はM4A3E8戦車を改造して製作された。

架橋装備