金子周次

金子 周次(かねこ しゅうじ、1909年 - 1977年)は千葉県銚子生まれの木版画家

明治42年銚子市中央町の履物店<武蔵屋>の四男として生まれた。

双葉小学校時代(旧銚子尋常高等小学校)ヤマサ醤油10代目濱口儀兵衛の三男で世界的な銅版画家の濱口陽三と同窓で、当時は画才を競った仲であった。

木版画を始めたのは45歳になってからで、1957年東京都美術館一線美術会展に入賞、1964年(昭和39年)に棟方志功主催の日本版画院展で「春宵」が新人賞を受賞。

控えめで謙虚な人柄の周次は生涯独身を貫き、愛宕山(天王台)にあった豚舎を住居兼アトリエにし制作に没頭する。アトリエからは犬吠埼が良く見え、創作の原点である「潮の香り」「強い風」が感じられる場所である。特に作品の「犬吠埼」は関東最東端のイメージが強く出ており、日本の海の原風景が感じられる。

伏見宮貞愛親王の元別邸跡に建つホテル「別邸海と森」から丁度同じような構図が確認出来る。

参考文献:広報ちょうし 平成23年10月号 第1117号