血脈相承 (日蓮正宗)

日蓮正宗における血脈相承(けちみゃくそうじょう)とは、宗祖日蓮が第2祖日興本門戒壇の大御本尊をはじめとする仏法の一切を譲った、とすること[1]

位置付け[編集]

日蓮正宗では、第2祖日興は、1282年弘安5年)の二箇相承に基づき宗祖日蓮から「唯授一人の血脈相承」を受け[2]、以後、大石寺歴代(第3祖日目・第4世日道・第5世日行)に順次伝えて現法主第68世日如に至っている、とする[3][4][5]。これによって、日蓮正宗の正統性と、時の法主による本尊に関する一切の専有性が保証される、とする[6]。現創価学会は「唯授一人の血脈相承」を否定し、もしくは認めた上でその断絶や汚れを主張している[7]

根拠[編集]

日蓮正宗が採用する血脈相承に関する根拠は、以下の通り。

  • 「血脈並びに本尊の大事は日蓮嫡々座主伝法の書、塔中相承の稟承唯授一人の血脈なり。相構へ相構へ、秘すべし伝ふべし」(『本因妙抄』[8][注釈 1][9][10]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ (日蓮宗事典刊行委員会 1981, p. 362)には、「本書は最澄に仮託された〔略〕『三大章疏七面相承口決』〔略〕の形式に準拠していることによって、〔日蓮〕聖人の撰述ではなく、後世の偽作であることが明らかであり、またそれは文中の用語によっても知られる。日興門流の〔略〕広蔵日辰〔略〕〔は〕日蓮聖人の真撰であるか疑問であると述べているほどである」とある。

出典[編集]

参考文献[編集]

  • 折伏教本編纂委員会 編『創価学会員への折伏教本』(第6版)大日蓮出版、富士宮、2004年9月10日。ISBN 9784904429181NCID BA70379862OCLC 269440586https://web.archive.org/web/20160229224834/http://tidouji.la.coocan.jp/syakbk/mokuji.html2015年2月2日閲覧 
  • 宗旨建立750年慶祝記念出版委員会 編『日蓮正宗入門』阿部日顕(監修)(第2版)、大石寺、2002年10月12日。ISBN 978-4904429778NCID BA56841964OCLC 675627893https://web.archive.org/web/20041105054029/http://www.geocities.jp/shoshu_newmon/2014年12月5日閲覧 (ISBNは、改訂版のもの。)
  • 日蓮 著、平成新編日蓮大聖人御書編纂会 編『本因妙抄』(PDF)阿部日顕(監修)、大日蓮出版、富士宮〈平成新編日蓮大聖人御書〉、1994年(原著1282年10月11日)、1676-1684頁。ISBN 9784904429228NCID BB09115884OCLC 674739794http://tidouji.la.coocan.jp/gosyo/sinnpenn/1676.pdf2015年2月2日閲覧 
  • 日蓮宗事典刊行委員会 編『日蓮宗事典』日蓮宗宗務院、1981年10月13日。ASIN B000J7QTDQNCID BA61075492OCLC 17071163 
  • 日蓮正宗宗務院『日蓮正宗要義』(改訂)日蓮正宗宗務院、1999年12月19日。ISBN 978-4904429501NCID BA39623413OCLC 675616041 
  • 日蓮正宗宗務院 編『法華講員の心得』(改訂版第5刷)大日蓮出版、2008年2月16日(原著1988年10月1日)。ISBN 978-4904429150OCLC 676522972 
  • 日蓮正宗法義研鑽委員会 編『創価学会のいうことはこんなに間違っている:法華講員必携「折伏実践の書」:創価学会『教宣ハンドブック』破折』(改訂再版)大日蓮出版、2006年12月19日(原著2000年1月6日)。ISBN 978-4904429112OCLC 676523237 

外部リンク[編集]