神様のパズル

神様のパズル
著者 機本伸司
イラスト D.K
発行日 2002年11月25日
発行元 角川春樹事務所
ジャンル サイエンス・フィクション
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 上製本
ページ数 307
次作 パズルの軌跡
コード ISBN 978-4758410038 (単行本)
ISBN 978-4758432337 (ハルキ文庫)
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神様のパズル』(かみさまのパズル)は、機本伸司によるSF小説。また、これを原作とした漫画日本映画

小説[編集]

2002年11月に角川春樹事務所から単行本、2006年5月に同社からハルキ文庫版が出版された。単行本・文庫本表紙イラストは共にD.K。第3回小松左京賞受賞作である。

2008年にゲーム化と映画化がなされた際、単行本の売り上げが年間ベストセラー第3位を記録している[1]

続編として『穂瑞沙羅華の課外活動』シリーズ全5作(2009年 - 2017年)が刊行されている。また、スピンオフ作品に『神様のパラドックス』(2008年)がある。

あらすじ[編集]

履修単位を落とし、卒業が危ぶまれる大学生・綿貫は、受講ゼミの教授からとある「お願い」をされてしまう。そのお願いとは、天才と謳われた不登校の少女・穂瑞沙羅華をゼミに参加させて欲しいというものだった。説得は無理かと思われたが、ひょんなことから生まれた疑問「宇宙は人間に作れるのか?」を投げかけたところ、彼女はゼミに姿を現した。そして綿貫は、彼女と共に宇宙が人間に作れることをゼミで証明する羽目になってしまう。

登場人物[編集]

綿貫基一(わたぬき もとかず)
本作の主人公。K大学理学部物理学科に通う大学4年生。物語は、彼が記した日記という形で進行していく。
穂瑞沙羅華(ほみず さらか)
人工授精により誕生した天才児。その頭脳は16歳でありながら、飛び級で大学生となっている。
森矢教授と母親が再婚した後、大学を退学し高校へ編入。
佐倉(さくら)
綿貫の友人。口が上手く、コンパの約束を取り付けるなど、女性の扱いに長けている様。
須藤(すどう)
綿貫と同じゼミの生徒。SF小説に造詣が深く、いわゆるおたくな人物。関西弁を使う。
保積(ほづみ)
綿貫と同じゼミの生徒。綿貫が片想いをしている女性。
鳩村(はとむら)
綿貫が受講するゼミの女性教授。人当たりの良い性格で、テレビにもコメンテイターとしてたまに出演している。
森矢(もりや)
鳩村研究室の准教授。ただし単行本では助教授となっている。
相理(あいり)
鳩村研究室の助手。大学院を出て、助手になった。ただし単行本では大学院を出ていない設定となっている。
橋詰(はしづめ)
大学の講義の時、いつも一番前の席で聴講している老人。綿貫らに物語のきっかけとなる疑問を呈した。

漫画[編集]

内田征宏の作画で漫画化された。2007年9月11日よりYahoo!コミック内「FlexComixブラッド」で連載を開始し、2008年6月より「FlexComixネクスト」へ移籍して、2010年9月14日掲載分で終了した。

単行本はFlex Comixレーベルから全4巻で、第3巻まではソフトバンククリエイティブから、第4巻はほるぷ出版から刊行されている。

  1. 2008年6月4日発売 ISBN 978-4797348781
  2. 2009年4月9日発売 ISBN 978-4797354041
  3. 2009年12月11日発売 ISBN 978-4797357578
  4. 2012年9月12日発売 ISBN 978-4593857043

映画[編集]

概要[編集]

2008年6月7日公開。角川春樹事務所製作映画が東映配給で公開されるのは、『男たちの大和/YAMATO』以来2年半ぶりとなる。

2006年にゲーム化とともに映画化が発表された。2007年8月22日にクランクインし、神戸大学六甲台本館(登録有形文化財)、京都府茨城県三の丸庁舎、SPring-8高エネルギー加速器研究機構などでロケが行われ、同年10月末にクランクアップした。

本篇のDVDは2008年11月21日発売。

興行収入は5000万円以下に止まった[2]

キャスト[編集]

2006年に角川春樹事務所エイベックスにより開催された女優オーディションでは、同オーディションの審査員特別賞受賞者が本作品の主演・主題歌を務めると告知されていた。しかし審査の結果、特別賞は「該当者なし」とされ、急遽設けられた審査員賞を下宮里穂子が受賞した。そのため、2007年には谷村美月がヒロイン・穂瑞沙羅華を、主人公・綿貫基一を市原隼人が演じる内容で製作発表が行われた。なお、下宮の本作品への参加は発表されていない。

スタッフ[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『最後の角川春樹』、2021年11月発行、伊藤彰彦、毎日新聞出版、P274
  2. ^ 『最後の角川春樹』、2021年11月発行、伊藤彰彦、毎日新聞出版、P275

外部リンク[編集]