琉球音階

現在一般に琉球音階(りゅうきゅうおんかい)と呼ばれる音階は五音音階の一種であり、沖縄県全域及び、鹿児島県奄美群島沖永良部島与論島に伝わるレとラを除いたド・ミ・ファ・ソ・シ・ドの5音で構成される音階である。近年は本土でもポップスに採り入れられる場合が出てきている。

しかし、沖縄において伝統的にもっとも多く使われてきた音階は、この5音にレを加えたド・レ・ミ・ファ・ソ・シ・ドの6音で構成され、山内盛彬により嬰陰旋法と呼ばれている音階であって、「ハイサイおじさん」など近現代の沖縄音楽においても一般的に使われている。このように、いわゆる琉球音階という言葉は、必ずしも沖縄の音階の実相を反映しているものとは言えない。

沖縄県は19世紀まで琉球王国であり、本土とは異なる独自の文化が栄えていた。14世紀頃の沖縄は、(南山王国中山王国北山王国)の三山に分かれていたが、1416年に中山王国の尚巴志が北山王国を滅ぼし、1429年には、南山王国を滅ぼし、琉球が統一された。奄美群島では、沖永良部島と与論島が琉球音階であるのは、北山王国の領域であったためと考えられる。奄美群島でも徳之島以北は、本土と同じ五音音階の陽音階であるヨナ抜き音階である。

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