熱雷

熱雷(ねつらい、英語: Heat lightning)とは、夏季に地面が日射で局地的に強く熱せられ、湿気を含んだ下層の空気が上昇して雷雲が発達し生じる雷雨。上空に寒冷空気が流入し、大気が不安定な状態になっている場合に強い雷雨となる。また、山岳部では地形による強制上昇により平野部より熱雷が起こりやすい。範囲は狭く、毎時40kmほどの速さで移動する。大雨をもたらすことがあり、突風を伴うこともある。日本列島においては、高温、多湿の小笠原気団におおわれているときに多くみられる。

これに対して、寒冷前線に沿う上昇気流で発生する雷は界雷(かいらい)とよばれる。しかし実際には双方の原因が複合していることも多く、その場合には熱的界雷、または熱界雷とよばれる。夏の激しい雷雨は、ほとんどが熱的界雷によるもので、停電や交通障害、浸水などの大きな被害を出すことがある。

なお、雷雲を形成する上昇気流の成因によって雷雲は、熱雷・界雷とその他にも渦雷(からい)の3つに分類される。

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