濱田滋郎

濱田 滋郎(はまだ じろう、1935年 - 2021年3月21日)は、日本の音楽評論家スペイン文化研究家。日本フラメンコ協会会長、スペイン音楽こだまの会主宰。父親は童話作家浜田広介である[1]東京都出身。

経歴[編集]

1935年東京都大田区田園調布に5人兄弟姉妹の次男として生まれる(弟の濱田三彦ギタリスト)[2]日比谷高校を健康上の理由により中退。その後、独学スペイン語フランス語などの語学ギターを習得する[3]1953年ごろよりスペインやラテン・アメリカの文学・音楽の研究を志す。1960年ごろより翻訳、雑誌への寄稿、レコード解説などの仕事につく。1978年より東京芸術大学桐朋学園大学東京外国語大学東京大学などで講師を務める[4]1984年、著書「フラメンコの歴史」(晶文社)が第3回蘆原英了賞を受賞。1985年より「スペイン音楽こだまの会」主宰。1988年キューバハバナで開催された国際ギター・コンクールおよびフェスティバルに審査員・講演者として招待される[5]1990年より「一般社団法人 日本フラメンコ協会」会長。

主要著書は「スペイン音楽のたのしみ」、「エル・フォルクローレ」など。訳書はマヌエル・カーノ著「フラメンコギターの歴史」ほか多数[1]

2021年3月21日神奈川県川崎市の自宅で死去。86歳没[6]

テレビ・ラジオ出演[編集]

  • NHK市民大学 フォルクローレ(1989年10月-12月、NHK
  • 名曲ギャラリー(NHK.FM)
  • 世界の民族音楽(NHK.FM)

書籍[編集]

著書[編集]

  • 『イギリス・アメリカの民話』(共編) さ・え・ら書房 1970.2
  • 『絵でたどるギター音楽のあゆみ』(編著) 現代ギター社 1976.1 (現代ギター 第109号別冊附録)
  • 『エル・フォルクローレ』晶文社 1980.1
  • 『スペイン音楽のたのしみ』音楽之友社 1982.10
  • 『フラメンコの歴史』晶文社 1983.6
  • 『エル・フォルクローレ』 晶文社 1980.1
  • 『フォルクローレ : 〜南米の魂を聴く〜』(日本放送協会編集) 日本放送出版協会 1989.10
  • 『フラメンコ・アーティスト列伝』パセオ 1993.6
  • 『フラメンコの歴史』晶文社 2007.1 (オンデマンド版 晶文社オンデマンド選書)
  • 『濱田滋郎の本 : ギターとスペイン音楽への道』現代ギター社 2007.6
  • 『CDでわかるギターの名器と名曲 : オールカラー』(共著) ナツメ社 2011.5
  • 『スペイン音楽のたのしみ : 気質、風土、歴史が織り成す多彩な世界への"誘い"』音楽之友社 2013.1
  • 『岡田昌己スペインを踊る』知道出版 2013.10
  • 『約束の地 アンダルシア』アルテスパブリッシング2020.4

翻訳[編集]

  • 『南欧童話集』(共訳) 講談社 1960.3
  • 『スペイン音楽』白水社 1961.8
  • 『北欧・南欧童話集』(共訳) 講談社 1965.7
  • 『ドン=キホーテ . ピノッキオ . オルガンひきのペレス . さようならコルディーラ』講談社 1965.4
  • 『インディオの道』集英社 1967.7
  • 『ハープリュートギター』白水社 1972.4
  • 『きんいろ目のバッタ』 偕成社 1973
  • 『ターレガの生涯』現代ギター社 1977.3
  • 『フェルナンド・ソル : 動乱の時代を生きた不滅のギタリスト』 現代ギター社 1979.3
  • 『インディオの道』晶文社 1979.5
  • 『嵐のマドリード』西和書林、星雲社(発売) 1984
  • 『スペインのある農夫へのレクイエム』西和書林、星雲社(発売) 1985.1
  • 『ギター : ルネサンスから現代まで』音楽之友社 1985.11
  • 『フラメンコ・ギターの歴史』マヌエル・カーノ記念音楽事業団 1990.11
  • 『ビクトル・ハラ-VICTOR JARA-平和に生きる権利』音楽センター 2008.7
  • 『タレガの生涯』現代ギター社 2009.4

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • 濱田滋郎『濱田滋郎の本 : ギターとスペイン音楽への道』現代ギター社、2007年6月25日。ISBN 978-4-87471-442-3 

外部リンク[編集]