湿式精錬

湿式精錬(しっしきせいれん)は、金属精錬作業を、アルカリ溶媒などの水溶液中で行うこと。高温を用いる乾式精錬対語。鉱石から金属を取り出すまでの工程を湿式製錬という。シアン化合物を用いたの製錬(青化法)が代表的な湿式製錬である[1]

主に、電気分解塩(えん)の生成による結晶分離不溶性塩の生成による水溶液からの沈殿分離など。

種類[編集]

以下に、大まかな分類を示す[2][3]

  • 沈殿分離法:砂金を採取するパンニング皿のように比重を利用した手法
  • 浸出法:酸・アルカリ・水などに金属を浸出させ金属を取り出す手法
  • 溶媒抽出法:水溶液に溶かした金属を、水溶液と混ざらず目的の金属を取り込み易い溶媒と撹拌し、目的の金属の純度を上げる手法
  • イオン交換樹脂法:水溶液をイオン交換膜を通過させ分離する手法
  • 金属化合物採取法:水溶液中に還元剤やイオン化傾向の違う金属を投入し析出させる手法

脚注[編集]

  1. ^ 湿式製錬(コトバンク:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
  2. ^ 田中和明『よくわかる最新レアメタルの基本と仕組み : 用途、製造技術、リサイクルの基礎知識 : 初歩から学ぶレアメタルの常識』秀和システム〈How-nual図解入門〉、2007年、98頁。ISBN 9784798018096NCID BA83756653全国書誌番号:21351424 
  3. ^ 芝田隼次, 奥田晃彦「貴金属のリサイクル技術」『資源と素材 : 資源・素材学会誌』第118巻第1号、資源・素材学会、2002年1月、1-8頁、doi:10.2473/shigentosozai.118.1ISSN 09161740NAID 10007670224 

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]