江村洋

江村 洋(えむら ひろし、1941年8月6日 - 2005年11月3日)は、日本の比較文学・ドイツ文学者。

東京生まれ。1965年東京大学教養学部ドイツ分科卒、70年同大学院比較文学比較文化博士課程中退、同年「若き日のゲーテヘルダー」でゲーテ賞を受賞、ドイツ留学。75年頃より東洋大学文学部助教授、教授。在職中に病床に伏しそのまま死去した。

歴史が専門ではないが、ハプスブルク家に関する一般向け読物の著者として人気がある。1990年の『ハプスブルク家』はロングセラーとなっている。平易で分かりやすい文章が特徴であった。

著書[編集]

単著[編集]

  • 『中世最後の騎士――皇帝マクシミリアン一世伝』(中央公論社 1987年)
  • 『ハプスブルク家』講談社現代新書 1990年)
  • 『マリア・テレジアとその時代』(東京書籍 1992年)
  • 『カール五世――中世ヨーロッパ最後の栄光』(東京書籍 1992年)
  • 『ハプスブルク家の女たち』(講談社現代新書 1993年)
  • 『フランツ・ヨーゼフ――ハプスブルク「最後」の皇帝』(東京書籍 1994年)
  • 『ハプスブルク家史話』(東洋書林 1998年)

訳書[編集]

  • アーダム・ヴァントルツカ『ハプスブルク家――ヨーロッパの一王朝の歴史』(谷沢書房 1981年)
  • アン・ティツィア・ライティヒ『女帝マリア・テレジア』(谷沢書房 1984年)
  • ゲオルク・マルクス『ハプスブルク夜話――古き良きウィーン』(河出書房新社 1992年)
  • ジクリト=マリア・グレーシング『ハプスブルク愛の物語――王冠に優る恋』(東洋書林 1999年)
  • ジクリト=マリア・グレーシング『ハプスブルク愛の物語――悲しみの迷宮』(東洋書林 1999年)