植物生体液

樹液が滲出した木で繁殖した菌(樹液酵母菌)
矢毒として利用されたトウダイグサ属の乳液
ケシ坊主(果実)に傷をつけて流れ出た麻薬となる樹脂。

植物生体液(しょくぶつせいたいえき、英語: Sap)とは、植物体液である。樹木の場合は、樹液と呼ばれる。

道管に流れる導管液(道管液)、篩管に流れる篩管液[1]、乳管に流れる乳液、樹脂道英語版に流れる樹脂[2]などがある[3]。搾り取ったり、自然に植物から出た液体を汁液という[4]

植物の利用[編集]

栄養の移動、毒などを放出し動物からの防御などの役割があるとされる[2]

利用[編集]

動物の利用[編集]

食料とする動物には、キツツキ科シルスイキツツキ属の鳥や昆虫のアブラムシなどの樹液食動物英語版がいる。昆虫の樹液食動物は、体外に甘露を分泌する場合がある。

研究者は、採取中のアブラムシの口針をレーザーメスで切断するAphid Technique(アブラムシ技法)で漏出した篩管液を採取する[9]

出典[編集]

  1. ^ 米山忠克、山崎晴民、宗芳光、藤原伸介、建部雅子「作物生体液(導管液, 葉柄汁液, 葉身汁液)の微量要素濃度」『日本土壌肥料学雑誌』第68巻第5号、1997年、508-513頁、doi:10.20710/dojo.68.5_508 
  2. ^ a b 鎌田直人「保全講座3 : 昆虫による加害と植物による防御 (II)」『樹木医学研究』第13巻第1号、2009年1月31日、21-27頁、doi:10.18938/treeforesthealth.13.1_21 
  3. ^ 植物 Q&A 樹液について”. みんなのひろば. 日本植物生理学会. 2024年4月29日閲覧。
  4. ^ 汁液. コトバンクより。
  5. ^ 石器時代に赤土から強力接着剤?”. ナショナル ジオグラフィック日本版サイト (2009年5月11日). 2024年4月29日閲覧。
  6. ^ Almeida, Mara Ribeiro; Darin, Joana D'Arc Castania; Hernandes, Lívia Cristina; Ramos, Mônica Freiman de Souza; Antunes, Lusânia Maria Greggi; Freitas, Osvaldo de (2012-08-02). “Genotoxicity assessment of Copaiba oil and its fractions in Swiss mice”. Genetics and Molecular Biology 35 (3): 664–672. doi:10.1590/S1415-47572012005000052. ISSN 1678-4685. PMC PMC3459418. PMID 23055807. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMCPMC3459418/. 
  7. ^ 根・導管液・導管”. 筑波大学生命環境科学研究科 佐藤忍研究室. 2024年4月23日閲覧。
  8. ^ Craighead, John J. “JUNGLE SURVIVAL”. CIA. 2024年4月29日閲覧。
  9. ^ 茅野 充男, 林 浩昭, 藤原 徹「4. 篩管による物質転流と生長」『化学と生物』第26巻第5号、1988年、318–324頁、doi:10.1271/kagakutoseibutsu1962.26.318ISSN 0453-073X 

関連項目[編集]

  • 粘液粘毛(植物の体表で粘液を出す毛)
  • 樹洞 - 樹液が溜まって、発酵する場合がある。
  • 穿孔性昆虫英語版(穿孔性害虫)
  • Cohesion-tension theory - 1980年代から通説となっている植物が水を上に持ち上げる仕組みの理論。