日産・スタンザ

日産・スタンザ
4代目 北米仕様
概要
製造国 日本の旗 日本
販売期間 1977年-1992年
ボディ
ボディタイプ 2/4ドアセダン
3/5ドアハッチバック
系譜
先代 ダットサン・サニーエクセレント
後継 日産・プレセア
日産・プリメーラ
日産・アルティマ
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スタンザSTANZA)は、日産自動車がかつて生産・販売していたセダン型/ハッチバック型の乗用車バイオレットおよびオースター姉妹車である。

初代 A10型系(1977年 - 1981年)[編集]

日産・スタンザ(初代)
A10型系
1977年8月発売型 4ドアセダン
概要
別名 ダットサン・ブルーバード(5代目)
販売期間 1977年8月 - 1981年
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 4ドアセダン
5ドアハッチバック
2ドアセダン(北米仕様)
3ドアハッチバック(輸出仕様)
駆動方式 後輪駆動
パワートレイン
エンジン 直列4気筒 1.8/1.6Lガソリン
変速機 3速AT
4速 / 5速MT
前:マクファーソンストラットコイル
後:4リンクリジッドコイル
前:マクファーソンストラットコイル
後:4リンクリジッドコイル
車両寸法
ホイールベース 2,400mm
全長 4,310mm
全幅 1,605mm
全高 1,390mm
車両重量 1,005kg
その他
ブレーキ 前:ディスク
後:ドラム
データモデル セダン1800マキシマ X-E 4速MT(後期型)
系譜
先代 ダットサン・サニーエクセレント(B210型)
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1977年8月発売。販売チャネルサニー店で、先んじて登場していたバイオレット/オースターの姉妹車にあたる。サニー店の旗艦車として豪華な内外装を与えられ、「ミニ・セドリック/グロリア」的な「小さな高級車」という性格づけがなされた。位置付けとしてはサニーの上位にあたり、B110・B210型に設定されていた「サニーエクセレント」を発展させたモデルでもある。

ボディは4ドアセダンのみで、姉妹車とは異なる角型ヘッドライトが特徴。エンジンはL型直列4気筒が用いられ、当初は1.6LのL16のみ(キャブレターとEGI付きの2種)。駆動方式は後輪駆動、サスペンションはフロントがストラット、リアは4リンク式リジットと、当時の一般的なレイアウトであった。

オーストラリアでは現地工場にて、1978年から1982年にかけて1.6Lエンジンの4ドアセダンのみが生産され、初期の2年間はダットサン・スタンザ、1980年以降は日産・スタンザをそれぞれ名乗った。

  • 1977年8月8日 - 登場。 キャッチコピーは「男と女とバラとスタンザ」。
  • 1978年5月 - 53年排出ガス規制適合でE-PA11型へ。エンジンはZ16・Z16Eに変更。
  • 1978年11月 - 1.8L車登場。型式はE-RA11。エンジンはZ18・Z18E。大型ウレタンバンパーを装着し、1600車との差別化を図った。
  • 1979年6月 - マイナーチェンジ。1600ラグジャリーを除く全車にフロントグリル埋め込みフォグランプを採用。3姉妹中で唯一パワーウィンドを装備した1800マキシマX-Eを追加。
  • 1979年8月 - 5ドアハッチバックの「スタンザリゾート」が追加された。
  • 1980年4月 - 5ドアのリゾートに脱着式サンルーフ付の1600SX/1800SX-Tとセダンに女性仕様の1600エレガントエクストラを追加。エレガントエクストラは専用のオレンジメタリックの車体色を採用。

販売終了前月までの新車登録台数の累計は一部2代目バイオレットと合算して13万1345台[1]

2代目 T11型系(1981年 - 1986年)[編集]

日産・スタンザFX(2代目)
T11型系
国外仕様5ドアSGL
国外仕様5ドアSGL リア
国外仕様4ドアGL
概要
別名 ダットサン・ブルーバード(6代目)
日産・マキシマ(初代)
販売期間 1981年6月 - 1986年
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 4ドアセダン
5ドアハッチバック(前期型)
3ドアハッチバック(後期型)
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン 直列4気筒 1.8/1.6Lガソリン
変速機 3速AT / 5速MT
前:マクファーソンストラット
後:パラレルリンクストラット
前:マクファーソンストラット
後:パラレルリンクストラット
車両寸法
ホイールベース 2,470mm
全長 4,405mm
全幅 1,665mm
全高 1,385mm
車両重量 970kg
その他
ブレーキ 前:ディスク
後:ドラム
データモデル セダン1800Z-Eマキシマ 5速MT(前期型)
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  • 1981年6月発売。姉妹車バイオレットリベルタ/オースターJX同様FF化され、4ドアセダンと5ドアハッチバックが設定された。正式車名は「スタンザFX」。エンジンは新開発のCA型を搭載し、排気量は1.6Lと1.8L。初代同様高級志向であり、オースターに比べメッキパーツが多用されていた。前期型は空力に優れたモダンなデザインが特徴で、異型ヘッドライトが採用されたが、北米仕様は灯火規制のため、規格品の角型ヘッドライトだった。
  • 1983年6月 - 日本仕様は大幅マイナーチェンジを受け、フロントマスク周りのスラント型スタイルから、U11型日産・ブルーバードの風の、この当時の日産社の類型的なスタイルに変更された。輸出仕様は従来どおりスラント型フロントマスクで、北米向けは灯火規制の改正で異型ヘッドライトが認可され、日本仕様前期型に近いデザインとなった。5ドアハッチバックを廃止し、代わりにオースターにあった3ドアハッチバックを追加。
  • 1985年11月 - オースターが先にモデルチェンジされ、スタンザは翌1986年6月にモデルチェンジ。新車登録台数の累計は3代目バイオレットリベルタ/2代目オースターJXと合算して10万6403台[2]

3代目 T12型系(1986年 - 1990年)[編集]

日産・スタンザ(3代目)
T12型系
1986年6月発売型 GXE(北米仕様)
1988年1月改良型 1.8スプレモ
概要
別名 欧州名:日産・ブルーバード(7代目)
日産・マキシマ(2代目)
中東名:日産・リベルタ
販売期間 1986年6月 - 1990年5月[3]
ボディ
乗車定員 5名
ボディタイプ 4ドアセダン
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン 直列4気筒 1.8/1.6Lガソリン
変速機 4速AT / 5速MT
前:マクファーソンストラット
後:パラレルリンクストラット
前:マクファーソンストラット
後:パラレルリンクストラット
車両寸法
ホイールベース 2,550mm
全長 4,400mm
全幅 1,690mm
全高 1,390mm
車両重量 1,220kg
その他
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
データモデル 1800スプレモ ツインカムターボ 5速MT(前期型)
系譜
後継 日本:日産・プリメーラ
オースターと統合。
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  • 1986年6月 - 3代目登場。またサブネームの「FX」が取れ車名が「スタンザ」に戻った。ボディは4ドアセダンのみとなり、U11型ブルーバードと基本設計が共通化された。同じ共通設計の姉妹車である3代目オースターとの相違点はフロントノーズの造形が逆スラント形状、Cピラーより後方のデザインが変更され、リアデッキの造形が非スポイラー形状となっており、トランクリッドの開口部がバンパーレベルからでなく、アッパーレベルからになっている。エンジンは、1.6L SOHC(CA16S・「1.6スプレモ」)と1.8Lがあり、後者にはSOHC(CA18i・「1.8スプレモ」)、SOHCターボ(CA18ET・「1.8スプレモ・ターボ」)、DOHC16バルブターボ(CA18DET・「1.8スプレモ・ツインカムターボ」)が設定された。SOHCエンジン全車にツインプラグを採用する。米国では3代目オースターがスタンザの名前で発売された。
  • 1987年2月 - 10周年記念特別仕様車「エクストラサルーン」を発売。
  • 1988年
    • 1月 - マイナーチェンジ。同時期にマイナーチェンジを実施したT12型オースターと同じ形状の前後バンパーを用いる。そのためか全長はマイナーチェンジ後のT12型オースターと全く同じ数値(マイナーチェンジ後の全長は4,460mm)となっている。CA18ET型SOHCターボエンジンが廃止された代わりにノンターボDOHC16バルブのCA18DE型エンジンが加わる。グレード名は「1.8スプレモ・ツインカム」。
    • 10月 - 一部改良。AT車にシフトロック追加。
  • 1990年5月 - 日本国内でのスタンザは生産・販売終了。豪華な内装故にブルーバードと比較して10-15%ほど高価だったことから、販売期間中の新車登録台数の累計は一部T12型オースターと合算して4万2194台[4]。後継はオースターと統合してプリメーラ

4代目 U12型系(1989年 - 1992年)[編集]

日産・スタンザ(4代目)
U12型系
北米仕様 フロント
北米仕様 リア
概要
別名 日産・ブルーバード(8代目)
日産・マキシマ(3代目)
販売期間 1989年 - 1992年3月(生産終了)
ボディ
ボディタイプ 4ドアセダン
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン 2.4L KA24E 直列4気筒
変速機 4速AT / 5速MT
車両寸法
ホイールベース 2,550mm
全長 1990-91年:4,57m
1992年:4,59m
全幅 1,70m
全高 1,37m
その他
姉妹車 日産・ブルーバード
系譜
後継 日産・スタンザアルティマ
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北米ではフルモデルチェンジで名称が残された。T12型と同じくブルーバードと基本設計を共有し、完全な姉妹車となった。ハードトップとセダンをラインナップしたブルーバードに対し、スタンザはセダンのみのラインナップとなっていた。ブルーバードとの大きな違いはフロントフェイスであり、バンパー、ヘッドライト(ターンシグナルはブルーバードと同じ型)、フロントグリルが異なる。また、リアのナンバープレートについてもブルーバードの位置(この位置にはガーニッシュが備わる)とは異なり、バンパー下部に移動している。

U12型ブルーバードは1991年9月で生産を終了しU13型にフルモデルチェンジしたが、スタンザはU12型のまま生産が継続され、1992年3月27日に生産を終了した。

5代目 スタンザアルティマ U13型系(1992年 - 1993年)[編集]

1993年型 アルティマ GXE

1992年、ブルーバードからやや遅れてU13型にフルモデルチェンジし、「アルティマ」のサブネームが付与された。U12型と同様、4ドアセダンのみの販売であったため外装設計を共有していたのはブルーバードSSSであった。このスタンザアルティマはブルーバードSSSよりも車幅が広く、フロントグリル、バンパーなど細かなところが異なっていた。正式な車名は「スタンザアルティマ」であるが、リアのエンブレムには「スタンザ」は小さく、「アルティマ」は大きく書かれている。

1993年を最後に「スタンザ」の名称が外れ、翌1994年からは「アルティマ」の単独ネームとなった。

車名の由来[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ トヨタ・スープラの名称の由来。
  2. ^ 綴りは「supremo」。ラテン語の「supra」[注釈 1]に由来し、英語の「super」の語源でもある。

出典[編集]

  1. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第75報13ページより。
  2. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第40号11ページより。
  3. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第79号9ページより。
  4. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第74号7ページより。

姉妹車[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]