日本のLNG基地一覧

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日本のLNG基地一覧(にほんのエルエヌジーきちいちらん) 本項では日本国内にある、都市ガス火力発電所に供給する液化天然ガス(LNG)の受入・貯蔵・気化を行う施設の一覧を示す。LNGタンカーでの輸送、海水との温度差を利用した気化作業を行うため、立地はいずれも沿岸部である。LNGの再ガス化に要した冷熱エネルギーを有効利用するため、一部では冷熱発電やマグロなどの冷凍倉庫への活用、液体窒素等の製造などを行っている。東京ガスの袖ケ浦基地が最大規模の気化能力を有する。 なおここではタンクローリー等で受け入れを行い、特定地域にガス供給するためのサテライト基地は割愛した。

北海道・東北[編集]

関東[編集]

  • 富津(JERA富津火力発電所) 千葉県富津市新富25 北緯35度20分35秒 東経139度50分2秒
    • 操業開始 - 1985年
    • 貯蔵能力 - 地下タンク12基 136万kl
    • 気化能力 - 13基 2,310トン/時
    • 主な受入LNG産地 - アブダビ、マレーシア、インドネシア、オーストラリア、ブルネイ
    • 主な供給先 - JERA富津火力発電所・姉崎火力発電所・袖ケ浦火力発電所・五井火力発電所・千葉火力発電所。東西連係ガス導管により東扇島基地に通じており、東扇島・横浜・川崎の各火力発電所に相互融通される。

中部[編集]

  • 上越(東北電力)新潟県上越市八千浦
    • 操業開始予定 - 2023年
    • 気化設備
    • 主な供給先 - 東北電力上越火力発電所
  • 直江津国際石油開発帝石[19]新潟県上越市八千浦12番 北緯37度12分10.2秒 東経138度16分23.5秒
    • 操業開始 - 2013年12月1日[20]
    • 貯蔵能力 - 地上タンク2基 36万kl
    • 気化設備 - 240トン/時 [21]
    • 主な受入LNG産地 - オーストラリア(アバディ、イクシス)、アバディ、イクシス完成までは中部電力から供給
    • 主な供給先 - 国際石油開発帝石のパイプラインで東京瓦斯(グループ含む)を主とする関東・甲信越・静岡・富山のガス事業者・大口需要家
  • 知多知多エル・エヌ・ジー)愛知県知多市南浜町23番地
    • 操業開始 - 1983年
    • 貯蔵能力 - 地上タンク6基 48万kl、地下タンク1基 16万kl
    • 気化能力 - 11基 1,370トン/時
    • 冷熱発電 - 7,200kw×2基
    • 主な受入LNG産地 - インドネシア、オーストラリア、カタール
    • 主な供給先 - JERA新名古屋火力発電所・知多火力発電所・知多第二火力発電所
  • 四日市(JERA)三重県四日市市霞1丁目 北緯34度58分41.6秒 東経136度39分57.8秒
    • 操業開始 - 1987年
    • 貯蔵能力 - 地上タンク4基 32万kl
    • 気化能力 - 8基 820トン/時
    • 冷熱発電 - 7,000kw
    • 主な受入LNG産地 - インドネシア、オーストラリア、カタール
    • 主な供給先 - JERA四日市火力発電所・川越火力発電所

関西[編集]

  • 泉北第二(大阪瓦斯泉北製造所第二工場)大阪府高石市高砂三丁目 北緯34度32分45.6秒 東経135度24分26.2秒
    • 操業開始 - 1977年
    • 貯蔵能力 - 地上タンク18基 158.5万kl
    • 気化能力 - 15基 1,495トン/時
    • 冷熱利用設備(泉北第一・泉北第二) - 近畿液炭(ドライアイス等の製造)、コールドエアプロダクツ(液化酸素・液化窒素等の製造)、キンレイ冷凍食品の製造)、三井化学大阪石油化学エチレンプラント) 2010年10月よりエチレンプラントでの冷熱利用が始まったことにより、泉北第一工場の冷熱使用率は100%となった[27]
      • 冷熱発電 - 7,450kW
    • 主な受入LNG産地 - インドネシア、オーストラリア、マレーシア、カタール
    • 主な供給先 - 大阪瓦斯、関西電力堺港発電所南港発電所
  • 姫路(大阪瓦斯姫路製造所)兵庫県姫路市飾磨区妻鹿日田町 北緯34度45分51.5秒 東経134度41分44.6秒
    • 操業開始 - 1984年
    • 貯蔵能力 - 地上タンク8基 74万kl74
    • 気化能力 - 5基 450トン/時
    • 主な受入LNG産地 - インドネシア、オーストラリア、カタール、ブルネイ、オマーン
    • 主な供給先 - 大阪瓦斯

中国・四国[編集]

  • 新居浜新居浜LNG[35]愛媛県新居浜市(予定)
    • 操業開始 - 2022年
    • 貯蔵能力 - タンク1基 23万kl
    • 主な供給先 - 住友共同電力、住友化学愛媛工場、ローリー輸送で四国各地の需要家に供給予定
    • 新居浜LNG出資比率 東京ガスエンジニアリングソリューション50.1%・四国電力30.0%・住友化学9.9%・住友共同電力5.0%・四国ガス5.0%

九州・沖縄[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b 「釧路LNG基地」の建設について(JX日鉱日石エネルギー)
  2. ^ 釧路LNG基地の建設について(北海道ガス)
  3. ^ 石狩LNG基地の営業運転開始について2012年11月30日付北海道ガスニュースリリース
  4. ^ 石狩LNG基地 第2タンクの建設について
  5. ^ 北海道における冬期天然ガス安定供給対策について
  6. ^ 会社概要(北海道ガス)
  7. ^ 2003年1月27日東京ガスプレスリリース
  8. ^ “最大級288メートルLNGタンカーが接岸/青森県八戸港”. 東奥日報 (東奥日報社). (2015年4月25日)
  9. ^ 東北電力(株)八戸火力発電所向け天然ガス売買契約締結について(JX日鉱日石エネルギー)
  10. ^ 2011年度第2四半期決算説明資料(東北電力)
  11. ^ 東北電力株式会社新仙台火力発電所リプレース計画環境影響評価準備書に係る審査書(案)
  12. ^ 相馬LNG受入基地 ならびに接続パイプラインの建設事業に関する最終投資決定について (PDF) 2013年11月27日付石油資源開発ニュースリリース
  13. ^ 東部ガス秋田LNG基地の建設用地取得について2013年3月4日 東部ガス
  14. ^ 2009年4月27日東京ガスプレスリリース (PDF)
  15. ^ 扇島工場の4号LNG地下タンクの屋根揚げ施工完了について2012年3月26日東京ガスプレスリリース
  16. ^ 日立LNG基地の建設予定地に関する売買契約締結について(東京ガス)
  17. ^ 上越火力発電所1-1号の営業運転開始日について 2012年6月29日(中部電力)
  18. ^ LNG船の第1船、直江津港に入港(上越タイムス)
  19. ^ 直江津LNG受入基地(国際石油開発帝石)
  20. ^ 「直江津LNG基地」(新潟県上越市)の竣工式について(国際石油開発帝石)
  21. ^ LNG受入基地-国際石油開発帝石 2012年3月5日閲覧
  22. ^ 富山新港火力発電所LNG1号機開発計画に係る環境影響評価方法書に対する経済産業大臣勧告について(北陸電力)
  23. ^ 設備概要(清水エル・エヌ・ジー)
  24. ^ 清水建設二百年史
  25. ^ 知多緑浜工場 No.2地下式LNGタンクへの初受入れ(2009年8月28日付東邦ガスプレスリリース)
  26. ^ 川越火力発電所LNGタンク増設工事の完工(中部電力)
  27. ^ 地域連携による世界初のエチレンプラントでのLNG冷熱を利用した大規模な省エネルギープロセスの導入について(2011年4月25日付大阪ガスプレスリリース)
  28. ^ 堺LNGセンターの営業運転開始について 関西電力 2006年1月12日
  29. ^ 水島エルエヌジー
  30. ^ 広島ガスの歩み
  31. ^ 坂出LNG
  32. ^ 坂出LNG基地営業運転を開始/四国電力2010年3月26日四国新聞、2011年3月15日閲覧
  33. ^ 坂出LNG基地の営業運転開始について
  34. ^ a b 四国ガスの工場
  35. ^ 新居浜LNG株式会社の設立について
  36. ^ 2010年11月19日西部ガスプレスリリース
  37. ^ a b c 寺田剛、石田宗久(2014年11月8日). “ひびきLNG基地:本格運用開始−−西部ガス”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  38. ^ 石田宗久(2014年11月7日). “西部ガス:「ひびきLNG」響灘で完成式典−−北九州”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  39. ^ a b LNG基地利用の申し込み要領 (PDF) (西部ガス)
  40. ^ a b 沿革(西部ガス)
  41. ^ 大分エル・エヌ・ジー
  42. ^ 旭化成株式会社延岡地区における天然ガス火力発電所の導入および天然ガス供給を担う合弁会社設立について(旭化成)
  43. ^ 供給エリア外へのLNG供給(日本ガス)
  44. ^ 液化天然ガス(LNG)売買契約書の締結について(沖縄電力)
  45. ^ 吉の浦火力発電所1号機の営業運転開始について(沖縄電力)
  46. ^ 吉の浦火力発電所におけるLNGの初受入れについて(沖縄電力)

特に断りのないものは、冷熱利用関係は知多エル・エヌ・ジー株式会社10年史『明日への飛躍』(1990年8月30日発行)、それ以外は知多エル・エヌ・ジー株式会社20年史『明日への飛躍II』(2000年6月30日発行)、我が国のLNGターミナルの概要に拠った。

外部リンク[編集]