文学賞殺人事件 大いなる助走

文学賞殺人事件 大いなる助走』(ぶんがくしょうさつじんじけん おおいなるじょそう)は、1989年1月28日に公開された日本映画である。筒井康隆の小説『大いなる助走』を原作とする。製作はアジャックス、配給は東映クラシックフィルム[1]

あらすじ[編集]

地方都市・焼畑市の大徳商事に勤める市谷京二は大学教授夫人の時岡玉枝の原稿を拾った事を端緒に同人誌の会である「焼畑文芸」に参加する。大徳商事を批判する様な「大企業の群像」という作品が文学誌に掲載されたことにより文壇の寵児となる。同人誌仲間は彼を妬み足を引っ張ろうとさえする。賞を取る為にはオカマまで掘らせなくてはならない文学界の実情を知り彼の性格は歪んでゆく。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

挿入曲[編集]

ラヴェルの『亡き王女のためのパヴァーヌ』が劇中に何度か流れる。ラストはベートーヴェン交響曲第9番第4楽章で締めくくられる。

備考[編集]

  • 当時としては珍しいタイプの凝った妄想オチ、夢オチが使用された。
  • 最初に発売されたDVDは即廃盤となり、永らくプレミア高額化が進み入手困難な状況が続いたが2018年5月に幻の映画復刻レーベルDIGからオリジナルプリントからテレシネしたNEWプリンターおよび新装特典付きで復刻された

脚注[編集]

  1. ^ 岡田茂『悔いなきわが映画人生 東映と、共に歩んだ50年』財界研究所、2001年、463頁。ISBN 4-87932-016-1