文化部文化資産局

文化部文化資産局
文化部文化資產局
組織の概要
管轄中華民国の旗 中華民国
本部所在地台中市南区
行政官
  • 施國隆[1](局長)
上位組織文化部
ウェブサイトwww.boch.gov.tw (中国語)

文化部文化資産局(ぶんかぶぶんかしさんきょく、Bureau of Cultural Heritage(BOCH)) は中華民国台湾)の文化部に属し、歴史的建造物、遺跡、古くからの生活共同体、遺物および文化的景観を保存・修復する責任を果たす機関。守備範囲はさらに伝統芸能や民俗文化、その他台湾の伝統的文化にも及ぶ。[2]

文化資産とは日本語でいう文化財のことである[3]。台湾における文化財の保護について、1982年の「文化資産保存法」公布を端緒とし、2005年に一部を除き行政院文化建設委員会の管轄とした。2007年に委員会は「行政院文化建設委員会文化資産総管理設立準備室」を設立、2012年5月20日に「文化部文化資産局」として正式にスタートした。文化財の保護だけでなく周知・啓蒙なども行っている。[4]

委員会から局への「格上げ」は政府の文化財への関心の高さを示すものと評価されている[5]

組織[編集]

組織は局長をトップとし、その下に副局長、主任秘書を置き、さらに下記の部課局がある。[4]

  • 総合企画部(綜合規劃組)
  • 古跡集落部(古蹟聚落組)
  • 古物遺跡部(古物遺址組)
  • 伝統芸術民俗部(傳藝民俗組)
  • 文化資産保存研究センター(文化資產保存研究中心)
  • 秘書室
  • 主計室
  • 公務倫理室(政風室)
  • 人事室

文化財の分類[編集]

「文化資産保存法」では以下のように文化財を分類し登録しており[5]、後述「外部リンク」節の「文化資產總覽」から検索できる。ただし、分類は法律と一致していない。「自然地景」は行政院農業委員会管轄であるため[4]

  1. 古蹟、歴史建築、聚落
  2. 遺跡
  3. 文化景観
  4. 伝統芸術
  5. 民俗及び関連する文物
  6. 古物
  7. 自然地景

2016年11月時点における検索ページ上の分類と件数を挙げる[6]。2014年12月時点の統計を元にした研究では、建築物全体の約半数が日本統治時代のものであるという[5]

  • 古蹟:855件
  • 歴史建築:1284件
  • 聚落(集落)建築群:13件(うち、重要1、一般12)
  • 考古遺跡:45件(うち、国定8、直轄市定21、県市定16)
  • 文化景観:58件
  • 伝統表演芸術、伝統工芸:308件
  • 民俗:186件
  • 古物:1546件
  • 保存技術:98件

脚注[編集]

  1. ^ 局長介紹”. 文化部文化資產局. 2016年11月6日閲覧。
  2. ^ Bureau of Cultural Heritage”. English.moc.gov.tw. 2013年8月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年4月22日閲覧。
  3. ^ 王恵君; 二村悟; 後藤治 監修『図説台湾都市物語 : 台北・台中・台南・高雄』河出書房新社〈ふくろうの本〉、2010年、5頁https://ci.nii.ac.jp/ncid/BB01154634 
  4. ^ a b c 文化遺産、文化省の局の”. 文化部文化資產局. 2016年11月6日閲覧。
  5. ^ a b c 宮畑加奈子「台湾文化資産保存法における歴史的,文化的価値を有する「建築物」概念の変容について : 植民統治期の遺物から土地の記憶ヘ」『広島経済大学研究論集 HUE journal of humanities, social and natural sciences』、広島経済大学経済学会、95-111頁、2015年。ISSN 0387-1444https://ci.nii.ac.jp/naid/120005588681/ 
  6. ^ 文化資產總覽”. 文化部文化資產局. 2016年11月6日閲覧。

外部リンク[編集]

座標: 北緯24度08分00秒 東経120度40分51秒 / 北緯24.133347度 東経120.680780度 / 24.133347; 120.680780