怪人二十面相・伝

怪人二十面相・伝』(かいじんにじゅうめんそう・でん)は、1988年に発売された北村想の小説作品。戦前と戦後の作品で、怪人二十面相の行動理念やトリックが異なる点から、怪人二十面相が二人いるのではないかと考えた北村想[1]が、自身の説を元に小説化した作品でもある。

あらすじ[編集]

登場人物[編集]

武井丈吉 / 初代二十面相
『怪人二十面相・伝』の主人公。サーカス以上の舞台を求め、自分の能力を怪盗として活かすようになっていく。
遠藤平吉 / 二代目二十面相
『怪人二十面相・伝 Part II』の主人公。原作『サーカスの怪人』で、怪人二十面相の正体とされた人物。初代明智から初代二十面相が残した資料を受け取り、初代二十面相の芸術性や人柄にほれ込み二代目を目指すようになる。
小林芳雄 / 二代目明智小五郎
もとは少年探偵団の団長だったが、明智が老いて病に侵されたと知ると、その名声を自分のものにしようと企み、明智の養子となる。

書籍情報[編集]

ラジオドラマ[編集]

青春アドベンチャーシリーズの1作として1993年9月7日から9月18日まで放送された。

青銅の魔人』での二代目二十面相と二代目明智小五郎との対決が主軸に描かれている。

映画[編集]

2008年12月20日公開された。しかし、作品内容は「遠藤平吉が二十面相になる」以外共通点は無い。

脚注[編集]

  1. ^ 怪人二十面相が複数存在するという説を唱えたのは、北村想だけではなく、本作以前に綾辻行人、本作以降にも黄金髑髏の会などが、怪人二十面相が複数いるのかどうかという謎について取り扱っている。詳しくは、怪人二十面相#二十面相は複数人いるのか?を参照。