平泉駅

平泉駅
駅舎(2024年2月)
ひらいずみ
Hiraizumi
山ノ目 (4.3 km)
(7.6 km) 前沢
地図
所在地 岩手県西磐井郡平泉町平泉字泉屋76
北緯38度59分17.13秒 東経141度7分3.13秒 / 北緯38.9880917度 東経141.1175361度 / 38.9880917; 141.1175361座標: 北緯38度59分17.13秒 東経141度7分3.13秒 / 北緯38.9880917度 東経141.1175361度 / 38.9880917; 141.1175361
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
所属路線 東北本線
キロ程 452.3 km(東京起点)
電報略号 ライ
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線[1]
乗車人員
-統計年度-
359人/日(降車客含まず)
-2022年-
開業年月日 1898年明治31年)5月28日[1]
備考
テンプレートを表示

平泉駅(ひらいずみえき)は、岩手県西磐井郡平泉町平泉字泉屋にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)東北本線である[2]

東北新幹線開業前は急行いわて」「もりおか」などの急行列車も停車していた。

歴史[編集]

リニューアル前の駅舎(2006年8月)

駅構造[編集]

相対式ホーム2面2線を持つ地上駅である[1]。かつてホームをはさんで2番線の反対側に3番線があったが、現在は線路が撤去されている[1]

一ノ関駅管理の業務委託駅JR東日本東北総合サービス委託)。みどりの窓口自動券売機NEWDAYSがある。駅構内にはかつてNREみちのく運営の「そば処(軽食・みやげ店併設)」があったが、2007年3月限りで閉店した。また簡易Suica改札機が設置されている。

駅舎[編集]

駅舎は、1966年(昭和41年)に建設された鉄筋コンクリート構造平屋建[7] である。

駅舎のリニューアル[編集]

2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の際には、柱の座屈破壊、壁や柱等の構造体のひび割れや崩落など、駅舎が多大な被害を受けた[7]。これと前後して、平泉が中尊寺毛越寺を始めとした文化遺産を世界遺産へ登録することを目指していたことにあわせて、駅舎を外部、内部ともにリニューアルする計画を立てていた。このため、災害復旧工事と合わせた駅舎のリニューアル工事が同年5月より実施された[7]

リニューアル工事にあたっては、「自然・歴史・文化との調和」をコンセプトに置き、待合スペースの拡張や観光案内所の駅舎内への設置などにより、平泉観光の拠点駅としての役目を充実させた[7]。また、駅舎周辺は歴史景観地区に該当していることから、駅外観については周囲等の景観等を考慮した上で、茶色を基調とし、外壁面にルーバーを設置した[7]駅名標は、中尊寺の金色堂をイメージできるように木目調の板に「平泉駅」の金文字をかたどったものとした[7]

エコステモデル駅整備[編集]

JR東日本では、「グループ経営ビジョン2020 - 挑む - 」内において、さまざまな環境保全技術を導入したエコステを開始することをうたっており[8]、最初に中央本線四ツ谷駅がその対象となっていた[8]。その後、平泉が世界遺産に登録されたこともあり、2011年12月に急遽平泉駅を対象とすることが決定され[7]2012年(平成24年)4月16日より工事に着手した[9]。この際の基本コンセプトとして、駅使用電力を自然エネルギーで賄うことにより、「ゼロ・エミッション」を達成することとしていた。このため、駅東側に太陽光発電の設置 (78 kW)、蓄電池 (240kWh) の設置および駅舎内や事務室にLED照明を導入することとなった[9]。その後、同年6月28日に完成して、発電を開始した[1]

のりば[編集]

番線 路線 方向 行先
1 東北本線 下り 北上花巻盛岡方面[10]
2 上り 一ノ関方面[10]

利用状況[編集]

JR東日本によると、2022年度(令和4年度)の1日平均乗車人員359人である[利用客数 1]

2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。

乗車人員推移
年度 1日平均
乗車人員
出典
2000年(平成12年) 507 [利用客数 2]
2001年(平成13年) 488 [利用客数 3]
2002年(平成14年) 460 [利用客数 4]
2003年(平成15年) 460 [利用客数 5]
2004年(平成16年) 450 [利用客数 6]
2005年(平成17年) 499 [利用客数 7]
2006年(平成18年) 465 [利用客数 8]
2007年(平成19年) 463 [利用客数 9]
2008年(平成20年) 464 [利用客数 10]
2009年(平成21年) 424 [利用客数 11]
2010年(平成22年) 411 [利用客数 12]
2011年(平成23年) 472 [利用客数 13]
2012年(平成24年) 571 [利用客数 14]
2013年(平成25年) 513 [利用客数 15]
2014年(平成26年) 472 [利用客数 16]
2015年(平成27年) 472 [利用客数 17]
2016年(平成28年) 473 [利用客数 18]
2017年(平成29年) 450 [利用客数 19]
2018年(平成30年) 437 [利用客数 20]
2019年(令和元年) 405 [利用客数 21]
2020年(令和02年) 285 [利用客数 22]
2021年(令和03年) 294 [利用客数 23]
2022年(令和04年) 359 [利用客数 1]

駅周辺[編集]

11 - 12世紀に栄えた奥州藤原氏の遺構が数多く点在する。平泉駅から中尊寺に続く1.4kmが中尊寺通りとして整備されている[11]

バス路線[編集]

のりば 運行事業者 路線・行先 備考
1 岩手県交通
  • 「厳美渓・達谷・平泉線」は通年運行
  • 「平泉・げいび渓線」は期間運行
2
 
東日本急行 高速バス「平泉中尊寺号」:仙台駅東口 季節運行

その他[編集]

  • 「藤原三代の栄華を現出した古都・平泉の玄関口にふさわしく、屋根に平安朝様式を取り入れた駅舎」として、東北の駅百選に選定された[13]
  • 第二次世界大戦中、アメリカ軍機に受けた跨線橋の機銃掃射の弾痕が現在、平泉駅待合室に展示されている。
  • 東北本線における仙台近郊区間、およびSuicaの仙台エリアは当駅が最北端である。

隣の駅[編集]

東日本旅客鉄道(JR東日本)
東北本線
山ノ目駅 - 平泉駅 - 前沢駅

脚注[編集]

記事本文[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l 『JR全駅・全車両基地』 13頁
  2. ^ a b 『JR全駅・全車両基地』 22頁
  3. ^ a b “平泉 爆撃 必死に逃げた 戦争を考えるつどい 橋本さん(元町教育長)講演” 岩手日報 (岩手日報社): p19. (2019年7月2日 朝刊)
  4. ^ a b 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、410頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  5. ^ “JR平泉駅 一新 景観配慮の外観 観光案内所新設”. 岩手日報 (岩手日報社): p. 18. (2011年11月2日) 
  6. ^ Suica の一部サービスをご利用いただける駅が増えます - 2013年11月29日東日本旅客鉄道株式会社
  7. ^ a b c d e f g 鉄道建築ニュース2012年11月号、Page38-41、平泉駅改良工事及び「エコステ」モデル駅整備工事、鉄道建築協会
  8. ^ a b エキは、エコへ。〜「エコステ」モデル駅の工事着手について〜、2011年2月8日、東日本旅客鉄道株式会社、2013年2月15日閲覧
  9. ^ a b 「エコステ」モデル駅の工事着手について、2012年5月8日、東日本旅客鉄道株式会社、2013年2月15日閲覧
  10. ^ a b JR東日本:駅構内図・バリアフリー情報(平泉駅)”. 東日本旅客鉄道. 2024年4月1日閲覧。
  11. ^ 中尊寺通り、すっきり 電線地中化が完了、平泉観光振興に期待(岩手日報)2023年12月17日閲覧。
  12. ^ 『JR全駅・全車両基地』 12頁
  13. ^ 東北の駅100選|平泉駅

利用状況[編集]

  1. ^ a b 各駅の乗車人員(2022年度)”. 東日本旅客鉄道. 2023年7月14日閲覧。
  2. ^ 各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  3. ^ 各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  4. ^ 各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  5. ^ 各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  6. ^ 各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  7. ^ 各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  8. ^ 各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  9. ^ 各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  10. ^ 各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  11. ^ 各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  12. ^ 各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  13. ^ 各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  14. ^ 各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  15. ^ 各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  16. ^ 各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  17. ^ 各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  18. ^ 各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  19. ^ 各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月6日閲覧。
  20. ^ 各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月10日閲覧。
  21. ^ 各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月11日閲覧。
  22. ^ 各駅の乗車人員(2020年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月23日閲覧。
  23. ^ 各駅の乗車人員(2021年度)”. 東日本旅客鉄道. 2022年8月6日閲覧。

参考文献[編集]

  • 『週刊 JR全駅・全車両基地』 23号 盛岡駅・平泉駅・山寺駅ほか74駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年1月20日。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]