平成三十年

平成三十年
著者 堺屋太一
発行日 2002年
ジャンル 社会小説
日本の旗 日本
言語 日本語
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平成三十年』(へいせい30ねん)は、1998年に『朝日新聞』に連載された堺屋太一の近未来小説。

概要[編集]

団塊の世代の続編ともいえる内容でバブル経済の後の日本経済の推移を描いている。全体的に凋落傾向にある日本経済とその要因に関して克明に描いている。

物語[編集]

2017年平成29年)〜2018年(平成30年)の日本を舞台にし、産業情報省勤務の木下和夫の視点から描かれ、旧態依然としていて改革に及び腰で問題を先送りにする政府の無策を描き、徐々に衰退しつつある日本経済を克明に描く。国内の産業の空洞化、国際的な競争力の低下により貿易赤字に陥り、慢性的に円安で食料や原油等の資源の価格が高騰してそれに端を発したインフレにより名目GDPが伸びたことにより、一見財政危機は回避されたかに見えたが、少子高齢化による社会保険の負担の増大や受給額の減少は社会的に大きな問題になっており、政治には沈滞感、閉塞感が漂っている。

登場人物[編集]

  • 木下 和夫 (43) - 産業情報省勤務
  • 木下 平美 (40) - 和夫の妻
  • 木下 成子 (17) - 和夫の一人娘
  • 織田 信介 (52) - 産業情報大臣、野心的な政治家で総理の座を虎視眈々と狙う
  • 波多 初芽 (34) - 産業情報省勤務の女性官僚
  • 明智 三郎 (57) - 産業情報省通商局次長
  • 三好 慶三 - 総理大臣
  • 足川 義明 - 与党所属の世襲政治家

書誌情報[編集]

関連項目[編集]