巡警 (南洋群島)

助教員(左)と巡警(中央・右)。黒線1本の袖章の制服の人物が巡警である。

巡警(じゅんけい)は、南洋群島の警察に配属された警察職員。

概要[編集]

南洋群島の現地住民である「島民」によって構成された。官公庁職員の官等では傭人とされた。任用資格は、公学校卒業程度の学力を有する40歳未満の島民男性で、身長5尺2寸(約157センチ)以上の健康体で、身元に問題のない人物である。

巡警に採用された者は、先任の巡警の下で実地研修を行い、またそれに並行して毎日2時間以上の学科(日本語、関連法規、服務規律など)や術科(戒具使用法など)教育が3か月間施された。

かつては島民が起こした事件の捜査補助に限られていたが、後に警察業務一般の補助を任されるようになった。

1934年(昭和9年)より、3年以上勤務し成績優秀な巡警については、「巡警長」に昇任させることが可能になった。

参考文献[編集]

  • 南洋庁長官官房編『南洋庁施政十年史』南洋庁、1932年
  • 外務省条約局法規課『委任統治領南洋群島 前編』外務省、1962年
  • 外務省条約局法規課『委任統治領南洋群島 後編』外務省、1963年

関連項目[編集]