岡本耕造

岡本 耕造(おかもと こうぞう、1908年11月10日 - 1993年2月24日)は、病理学者。京都大学名誉教授近畿大学名誉教授。

経歴[編集]

富山県出身。第四高等学校 (旧制)を経て、1931年京都帝国大学医学部医学科卒業。清野謙次の弟子として京大病理学教室に入った。1935年2月1日付で、歩兵第7連隊幹部候補生として応召、同年12月復職[1]1938年3月3日ドイツ語論文「組織鉄に関する研究」で医学博士号取得[2]

京大講師在任中の1938年春[3]、清野と医学部長戸田正三の説得でやむなく関東軍防疫給水部本部(731部隊)に参加[4]。第一部第六課岡本班で病理研究に従事した。極東国際軍事裁判で戦犯として訴追された[5]

戦後、兵庫県立神戸医科大学教授、東北大学教授を歴任[6]1956年京都大学教授、1968年同医学部長。1972年退官、近畿大学医学部教授[5]、のち医学部長[4]。京都大学名誉教授、近畿大学名誉教授[5]

糖尿病の実験病理学的研究」で1962年日本医師会医学賞。「高血圧および脳卒中のモデル動物の生成とその応用研究」で1972年日本学士院賞、1978年第19回藤原賞1980年勲一等瑞宝章1990年、The CIBA Award、第8回京都府文化賞特別功労賞[5]

参考文献[編集]

著書[編集]

  • 『糖尿病の実験病理学』1951年[7]
  • 共著『顕微鏡的組織化学』1955年[7]
  • 共著『内分泌腺の組織化学』1958年[7]

脚注[編集]

  1. ^ 杉山2009、p.1
  2. ^ 組織鉄に関する研究(独文) 岡本耕造 著 国立国会図書館
  3. ^ 杉山2009、p.5,9
  4. ^ a b 杉山2009、p.2
  5. ^ a b c d 岡本 耕造とは - コトバンク
  6. ^ 岡本耕造『出身県別 現代人物事典 西日本版』p366 サン・データ・システム 1980年
  7. ^ a b c 泉[2012:141]