小島嶼開発途上国

小島嶼開発途上国（しょうとうしょかいはつとじょうこく）とは、太平洋・西インド諸島・インド洋などにある、領土が狭く、低地の島国のこと。英語では、"Small Island Developing States"と表記し、"SIDS"と省略表記する。国連にて、40の主権国家（2つの国連非加盟国を含む）と12の自治領・非独立地域を認定している。

小島嶼開発途上国は小島嶼国連合（AOSIS）という国際機関を設立しており、2024年1月現在、40ヶ国の小島嶼開発途上国のうちバーレーンを除くすべての国が小島嶼国連合に加盟している。

概要[編集]

小島開発途上国は、小さな島で国土が構成されるため、気候変動・地球温暖化による海面上昇の影響や、少人口、自然災害など島国固有の脆弱性のために、持続可能な開発が困難だとされる^[1]。

小島嶼開発途上国は、持続可能な開発において、各国に共通の問題を抱えている。

人口が少ない。
資源に乏しい。
他国（SIDSでない）から遠い。
自然災害に襲われやすい。
国際貿易に過度に依存している。
グローバル開発に対して脆弱である。
市場規模が小さい。
輸送費と通信費が高い。
行政とインフラの住民1人あたりのコストが高い。

国・地域[編集]

現在、国連経済社会局（UN DESA）が、小島嶼開発途上国として以下の40の主権国家（2つの国連非加盟国を含む）と12の自治領・非独立地域を挙げている。

カリブ海諸国	太平洋諸国	アフリカ、インド洋、地中海および南シナ海諸国 (AIMS)
アンギラ^{[注釈 1]}^{[注釈 2]}^{[注釈 3]}	アメリカ領サモア^{[注釈 4]}^{[注釈 5]}^{[注釈 3]}	バーレーン^[2]^{[注釈 1]}^{[注釈 5]}
アンティグア・バーブーダ	クック諸島	カーボベルデ^{[注釈 5]}
アルバ^{[注釈 1]}^{[注釈 3]}^{[注釈 6]}	ミクロネシア	コモロ連合^{[注釈 7]}
バハマ	フィジー	ギニアビサウ^[3]^[4]^{[注釈 7]}^{[注釈 5]}
バルバドス^[2]	フランス領ポリネシア^{[注釈 1]}^{[注釈 2]}^{[注釈 3]}	モルディブ^{[注釈 6]}
ベリーズ^[5]	グアム^{[注釈 4]}^{[注釈 5]}^{[注釈 3]}	モーリシャス
イギリス領ヴァージン諸島^{[注釈 1]}^{[注釈 2]}^{[注釈 3]}	キリバス^{[注釈 7]}	サントメ・プリンシペ^{[注釈 7]}^{[注釈 5]}
キューバ^{[注釈 5]}	マーシャル諸島	セーシェル
ドミニカ国	ナウル	シンガポール^[6]^{[注釈 5]}
ドミニカ共和国^{[注釈 6]}	ニューカレドニア^{[注釈 1]}^{[注釈 2]}^{[注釈 3]}
グレナダ	ニウエ
ガイアナ^[7]^[4]	北マリアナ諸島^{[注釈 1]}^{[注釈 5]}^{[注釈 3]}
ハイチ^{[注釈 7]}	パラオ
ジャマイカ	パプアニューギニア
モントセラト^{[注釈 1]}^{[注釈 3]}	サモア
アンティル^{[注釈 4]}^{[注釈 6]}^{[注釈 3]}	ソロモン諸島^{[注釈 7]}
プエルトリコ^{[注釈 1]}^{[注釈 6]}^{[注釈 3]}	東ティモール^{[注釈 7]}^{[注釈 6]}
セントクリストファー・ネイビス	トンガ
セントルシア	ツバル^{[注釈 7]}
セントビンセント・グレナディーン	バヌアツ
スリナム^[8]
トリニダード・トバゴ
アメリカ領ヴァージン諸島^{[注釈 4]}^{[注釈 5]}^{[注釈 3]}

脚注[編集]

^ 小島嶼開発途上国（SIDS） - 外務省2017年5月4日閲覧
^ ^a ^b 先進国とされることもある。
^ 主な領土はアフリカ大陸に位置するが、小島嶼開発途上国として認定されている。同じポルトガルの植民地だったカーボベルデとの関係が深い。また、島嶼部としてビジャゴ諸島を含む。
^ ^a ^b 国際連合. “UN-OHRLLS :: Small Island Developing States - Country profiles” (英語). 2009年3月14日閲覧。
^ 主な領土は北アメリカ大陸に位置するが、小島嶼開発途上国として認定されている。英語が公用語の国で、西インド諸島の英語圏の諸国との関係が深い。また、アンバーグリス・キー等島嶼部を領土に含む。
^ アジア四小龍の一国でもあり、先進国とされることもある。
^ 南アメリカ大陸に位置するが、小島嶼開発途上国として認定されている。南アメリカで唯一英語が公用語の国で、西インド諸島の英語圏の諸国との関係が深い。
^ 南アメリカ大陸に位置するが、小島嶼開発途上国として認定されている。

h.

^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ 小島嶼国連合の参加国でもオブザーバーでもない。
^ ^a ^b ^c ^d 地域協力体の準参加国。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l 主権国家ではない。
^ ^a ^b ^c ^d 小島嶼国連合のオブザーバー。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j 地域協力体の参加国でもオブザーバーでもない。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f 地域協力体のオブザーバー。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h 後発開発途上国でもある。

外部リンク[編集]

外務省：小島嶼開発途上国とは
About SIDS, United Nations Office of the High Representative for the Least Developed Countries, Landlocked Developing Countries and Small Island Developing States
List of SIDS United Nations, Office of the High Representative for the Least Developed Countries, Landlocked Developing Countries and Small Island Developing States
AOSIS Members, Alliance of Small Island States
SIDS Network Small Islands Development States Network

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[1] 小島嶼開発途上国（SIDS） - 外務省2017年5月4日閲覧

[#1-7] 先進国とされることもある。

[10] 主な領土はアフリカ大陸に位置するが、小島嶼開発途上国として認定されている。同じポルトガルの植民地だったカーボベルデとの関係が深い。また、島嶼部としてビジャゴ諸島を含む。

[SIDS-11] 国際連合. “UN-OHRLLS :: Small Island Developing States - Country profiles” (英語). 2009年3月14日閲覧。

[12] 主な領土は北アメリカ大陸に位置するが、小島嶼開発途上国として認定されている。英語が公用語の国で、西インド諸島の英語圏の諸国との関係が深い。また、アンバーグリス・キー等島嶼部を領土に含む。

[13] アジア四小龍の一国でもあり、先進国とされることもある。

[14] 南アメリカ大陸に位置するが、小島嶼開発途上国として認定されている。南アメリカで唯一英語が公用語の国で、西インド諸島の英語圏の諸国との関係が深い。

[15] 南アメリカ大陸に位置するが、小島嶼開発途上国として認定されている。

[note3-2] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ 小島嶼国連合の参加国でもオブザーバーでもない。

[note4-3] 地域協力体の準参加国。

[note7-4] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l 主権国家ではない。

[note2-5] 小島嶼国連合のオブザーバー。

[note6-6] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j 地域協力体の参加国でもオブザーバーでもない。

[note5-8] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f 地域協力体のオブザーバー。

[note1-9] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h 後発開発途上国でもある。

[1]

[注釈 1]

[注釈 2]

[注釈 3]

[注釈 4]

[注釈 5]

[2]

[注釈 6]

[注釈 7]

[3]

[4]

[5]

[6]

[7]

[8]

小島嶼開発途上国

概要[編集]

国・地域[編集]

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

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