宇都宮線

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宇都宮線
シンボルマーク
宇都宮線を走るE233系3000番台 (東大宮駅 - 蓮田駅間、2021年2月)
宇都宮線を走るE233系3000番台
東大宮駅 - 蓮田駅間、2021年2月)
基本情報
通称 上野東京ライン(東京 - 宇都宮間)[注 1]
湘南新宿ライン(赤羽 - 宇都宮間)[注 2]
いずれも宇都宮線を走行する運行系統の名称
日本の旗 日本
所在地 東京都埼玉県茨城県栃木県
種類 普通鉄道在来線幹線
起点 東京駅
終点 黒磯駅
駅数 34駅
経由路線 東北本線
電報略号 トホホセ
路線記号 JU(東京 - 大宮間)
開業 1883年7月28日
所有者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
運営者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
車両基地 小山車両センター
国府津車両センター
使用車両 使用車両を参照
路線諸元
路線距離 163.5 km
軌間 1,067 mm
線路数 複線
電化方式 直流1,500 V
架空電車線方式
閉塞方式 複線自動閉塞式
保安装置 ATS-P
最高速度 120 km/h(優等列車)
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宇都宮線(うつのみやせん)は、東京都千代田区東京駅から栃木県宇都宮市宇都宮駅を経由して同県栃木県那須塩原市黒磯駅までの区間で、東日本旅客鉄道(JR東日本)が運行する東北本線の列車運行系統の愛称である[注 3]

「宇都宮線」の愛称が設定されたのは1990年平成2年)3月10日[2]、それまで「東北線」と案内されていた区間を中心とした区間を走行し、東京駅 - 日暮里駅(通過)間と赤羽駅 - 黒磯駅間は東北本線を、日暮里駅 - 尾久駅 - 赤羽駅間は東北本線尾久支線を経由する。駅ナンバリングで使われる路線記号はJU(東京駅 - 大宮駅間)。

概要[編集]

宇都宮線は、首都東京埼玉県南部・北東部、茨城県古河周辺と主に栃木県宇都宮以南、さらに那須周辺[注 4] までの北関東地域を縦貫する、首都圏通勤輸送・地域間輸送を担う路線の一つである。「宇都宮線」と呼ばれる区間は、東北本線列車線直流電化区間(東京駅 - 黒磯駅間〈尾久駅経由〉)と一致する。全区間が旅客営業規則の定める「東京近郊区間」内、およびIC乗車カードSuica」の首都圏エリアに含まれる。このうち東京駅 - 大宮駅間は電車特定区間となっており、区間外よりも割安な運賃設定となっている。また、同区間には高崎線からの列車が乗り入れている。ラインカラーは首都圏地区の東海道線や高崎線と同様、車体色の一部に用いられているオレンジ)で案内されている[注 5]

起点は東京駅であるが、2015年上野東京ラインが開業する以前は実質的なターミナル駅は古くから北の玄関口とされた上野駅であった[3]2022年3月のダイヤ改正により、宇都宮駅を境に南北で運転系統を分離したため、黒磯駅から東京方面に直通する列車は存在しない[4]

上野東京ラインにより、栃木県の宇都宮駅以南、茨城県古河周辺、埼玉県南部・北東部と丸の内大手町八重洲のある東京駅、さらに東京駅から東海道線に直通して新橋品川川崎横浜のほか、藤沢茅ヶ崎平塚などの湘南地域や、小田原湯河原、そして熱海伊東などの伊豆方面を直結している。また宇都宮駅以南では、大宮駅から新宿駅経由で横須賀線に直通する湘南新宿ラインの列車が運行されており、東京副都心池袋新宿渋谷や、横浜・鎌倉逗子などの神奈川県の各都市にも直結している。

宇都宮線区間に所在する宇都宮貨物ターミナル駅日本貨物鉄道(JR貨物)による1,200トン級コンテナ貨物列車が運行される北限であり、当駅と名古屋貨物ターミナル駅福岡貨物ターミナル駅広島貨物ターミナル駅間を結ぶ毎日2.5往復が1,200トンコンテナ貨物列車で運行されているほか、当駅と南関東沿岸部の各駅間には石油貨物列車が多数設定されている。また、宇都宮線区間には首都圏と東北北海道間を結ぶコンテナ貨物列車が多数往来しており、中には西日本から東北・北海道に直通する長距離コンテナ貨物列車もある。

宇都宮線には、東京都台東区から埼玉県川口市にかけては東京都道・埼玉県道58号台東川口線東京都道306号王子千住夢の島線国道122号が、川口市からさいたま市にかけては埼玉県道35号川口上尾線国道17号国道463号埼玉県道65号さいたま幸手線埼玉県道164号鴻巣桶川さいたま線が、さいたま市から久喜市にかけては埼玉県道3号さいたま栗橋線国道125号が並行している。久喜市(旧北葛飾郡栗橋町)以北は、ほぼ全区間にわたり国道4号が並行している。

名称について[編集]

宇都宮線の名称は、当線沿線自治体の一つである栃木県の県庁所在地・宇都宮市に由来する。経緯は#「宇都宮線」の愛称制定後を参照。

かつて宇都宮線で運用されていた211系電車のLED表示器には「東北線」と表示されることがあった(2006年6月撮影)

経緯にもある通り、地元自治体が働きかけて「宇都宮線」の呼び名が決まったため、関東地方(黒磯駅以南の直流区間)では「宇都宮線」の呼称が使用され、「東北線」(あるいは「東北本線」)の呼び名は東北本線のうち黒磯駅以北の区間を指すことが多い。

JR東日本の運行情報案内では、この区間については「宇都宮線」(愛称名)を用いており、黒磯駅以北については「東北本線」(正式路線名)または「東北線」の名を用いている。なお、JR東日本公式サイト掲載の時刻表の路線名表記は、すべての駅で「宇都宮線(東北本線)」となっている。また、2019年3月23日でサービスが終了した[報道 1] 公式スマートフォンアプリ『列車運行情報』でのみ「東北本線(宇都宮線)」表記を用いていた。

名称制定について住民感情に基づく紆余曲折を経ているため、駅構内時刻表やのりば案内、列車内停車駅案内で「宇都宮線(東北線)」と併記されることがある。当初は長距離旅客主体の新幹線の車内放送などでは「東北線」と案内することがあったが、現在は「宇都宮線」での案内が定着している。また、JR東日本公式サイト掲載の広域路線図[5]および上野駅・大宮駅などの構内図や、市販されている雑誌型時刻表の構内図では「東北本線(宇都宮線)」などと表記されている。

なお、宇都宮線の呼称制定前の国鉄時代に登場した211系電車の正面方向幕は、通常は列車種別である「普通」と表示するが、まれに「東北線」と表示させることがあった(写真参照)。一方、JR発足後に登場したE231系E233系電車の行先表示器は「宇都宮線」・「湘南新宿ライン宇都宮線直通」・「上野東京ライン宇都宮線直通」である。211系の場合でも、JR発足後に新規設定された湘南新宿ライン運用時の表示には「宇都宮線直通」で設定されていた。

関東地方では、各鉄道事業者(東海道新幹線を除く)などが車内放送や駅構内案内、在京各テレビ局[注 6]等マスコミの報道で「宇都宮線(あるいはJR宇都宮線)」を日常的かつ恒常的に用いており、「宇都宮線」の呼称が定着している。

また、東京駅 - 大宮駅間において高崎線列車が乗り入れていることから、同区間内においては、運行系統上一体化され「宇都宮・高崎線」と案内されることがある。上野東京ライン開通により、東京駅・新橋駅品川駅では「宇都宮・高崎・常磐線」と案内されることがある。

しかし、あくまでも「宇都宮線」は愛称であるため、出発信号機や場内信号機などの鉄道信号の表記は「東北」もしくは略した「東」が、踏切などの表記は「東北本線」「東北線」が用いられているほか、東海旅客鉄道(JR東海)が運営する東海道新幹線でも「東北線」(もしくは「東北・高崎・常磐線」)と案内している[注 7]西日本旅客鉄道(JR西日本)が運営する「JRおでかけネット」では上野駅や大宮駅の構内図[6]で「東北本線」の表記が見られる。JR東日本公式運行情報などで、大まかな方面別(東京から見て大宮方面)でくくる場合は「東北・高崎方面」と表記されている[7]

また、かつての各種寝台列車や今の豪華クルーズ列車「TRAIN SUITE 四季島」といった黒磯駅を越えて運行される列車では、宇都宮線内においても正式名称の「東北本線」と案内されている。

2023年2月現在、「Google マップ」では「宇都宮線」と「東北本線」が交互に表記され、地理院地図や、ゼンリンデータコムが運営する「いつもNAVI」や、「Yahoo!マップ」では全て「東北本線」と表記されている。その一方で、「Mapion」や「MapFan Web」では「宇都宮線」の単独表記となっている。また、市販されている地図では、国土地理院地形図や、ゼンリン社の道路地図や、日本自動車連盟の「JAFルートマップ」では「東北本線」の単独表記となっているが、昭文社の道路地図(街の達人など)や旧アルプス社の道路地図(アトラスRDXなど)では「東北本線(宇都宮線)」の表記が使用されている。昭文社の「文庫版都市図」など、同社のポケットサイズの地図では「宇都宮線」の単独表記が採用されたものもある。なお、iOS純正マップは「宇都宮線」の表記が大半だが、稀に「東北本線」表記も混在している。

歴史[編集]

東北本線の建設についての詳細は「東北本線#歴史」を参照。

概略[編集]

1883年(明治16年)7月28日、日本初の「民営鉄道」として日本鉄道第一期線の上野駅 - 熊谷駅(現高崎線)間が開業した。開業時の開設駅は上野駅・王子駅浦和駅(・上尾駅鴻巣駅・熊谷駅)で、現在は中距離列車の停車しない王子駅も含まれていた一方、大宮には駅が設置されなかった。

第二区線の建設は急ピッチで進められ、まず、1885年(明治18年)7月16日に大宮駅 - 宇都宮駅間の営業が開始され、途中には蓮田駅久喜駅栗橋駅古河駅小山駅石橋駅が設置された。当時利根川の架橋が完了しておらず、この区間には渡船が運行され、栗橋駅 - 古河駅間の現在の利根川畔には中田仮停車場が設けられて利根川鉄橋の開通まで運用された。以後、1886年に黒磯駅まで開通した。1897年(明治30年)2月25日には、夏季の鬼怒川の大水に対する橋脚や護岸の補修費および時間がかさむという問題を解消するために宇都宮駅 - 矢板駅間の経路が変更され、現在のルートが開業した。

東京近郊区間には上野駅 - 大宮駅間を中心に三等車のみの近距離区間列車が複数設定され、現在の京浜東北線(東北本線電車線)が赤羽駅以南区間で運行開始されるまで、首都圏近距離区間輸送も担っていた。この京浜東北線開業後の1929年昭和4年)6月、日暮里駅から北東に分岐し貝塚操車場まで伸びていた回送線を赤羽駅まで延伸したうえで貝塚操車場を廃止、同所に尾久駅を設けて列車線とすることで、鶯谷駅・田端駅・王子駅を経由していた中・長距離列車と近距離電車線を相互に独立した形で運行させることが可能となり、同年6月20日より尾久駅経由の運輸が開始された。

高度経済成長期[編集]

第二次世界大戦中は戦時体制で運行本数は極限まで減らされたが、戦後はGHQの意図によって東京駅 - 上野駅間に東北本線の中・長距離列車が乗り入れ、青函連絡船函館本線室蘭本線等と一体化した東京 - 北海道間旅客輸送も行われた。さらに高度経済成長に伴う鉄道の高速化事業に乗り、当線も電化複線化が進み、東京から宇都宮駅を経て栃木県の観光地(日光・那須方面)間を結ぶ中距離優等列車が当時最新型の157系「日光型」を使用して運行された。当線の全線電化・複線化が完了した1968年(昭和43年)10月には「ヨンサントオ」と通称される白紙ダイヤ改正が実施され、これ以降東北本線にも485系電車や583系電車、455系電車、165系電車を用いた特急・急行列車が増発された。輸送は東北地方各地 - 関東地方栃木県各地 - 東京を結ぶ広域都市間輸送機能を主体としており、最盛期で毎時2 - 3本の東京 - 東北間長距離特急急行列車、および1日数本の長距離普通列車が往来し、長編成の貨物列車も定期運行されていた。

1963年、115系登場時の東北・高崎線の編成図
PJRPJRNC
東北・高崎線の115系(1963年 - )
← 宇都宮・高崎
上野 →
クハ115 モハ115 モハ114 クハ115 クハ115 モハ115 モハ114 クハ115 クハ115 モハ115 モハ114 クハ115
Tc M M' Tc' Tc M M' Tc' Tc M M' Tc'
付属編成 基本編成

東北新幹線開業に伴う変化[編集]

1982年昭和57年)6月23日東北新幹線大宮駅 - 盛岡駅間開業後は、東京と東北を結ぶ長距離昼行列車の運行は東北新幹線に引き継がれ、上越新幹線開業に伴う同年11月15日のダイヤ改正では特急「はつかり」・「ひばり」急行日光」などが当線から姿を消した。線路容量に余裕が生じた当線では、需要が見込まれていた中距離電車(中電)が増発されることとなった。

当時の中電の主力であった115系が全国から集められ、上野駅 - 黒磯駅間の普通快速列車が大幅に増発・長編成化され、結果的に当線の機能は首都圏内輸送に特化されることとなった。上野駅 - 小金井駅間には、115系普通車のみによる15両の長編成、上野 - 宇都宮・黒磯間でも11両編成と高輸送力を有する普通列車が数多く往来した。東海道線では1編成15両のうちグリーン車2両を含んでおり、編成あたりの輸送力は東北線(高崎線常磐線も同様)が上回っていた。増発本数は、上野駅 - 宇都宮駅間で毎時2 - 3往復程度(増発前:毎時2 - 3往復、増発後:毎時4 - 5往復)、宇都宮駅 - 黒磯駅間で毎時1 - 2往復程度(増発前:毎時1 - 2往復、増発後:毎時3往復)である。さらに、快速列車も30分 - 1時間毎で運行されるようになり、中距離旅客の利便性は格段に向上し、時刻表を気にせず列車を利用できるようになった。増発により、沿線では住宅地化をはじめとした開発が進んだ。この時期に複数の新駅が設置されている。

1985年(昭和60年)3月14日の東北新幹線上野駅 - 大宮駅間開業後は、昼行の長距離優等列車は特急「つばさ」・「あいづ」各1往復が残るのみとなった。1987年(昭和62年)4月1日に国鉄が民営化され、JR東日本に引き継がれた。1988年(昭和63年)3月13日には、新宿駅池袋駅発着列車の運行を開始した[新聞 1]。また、津軽海峡海底部に建設された青函トンネルの開通により、青函連絡船経由で東京 - 北海道間輸送を担ってきた寝台特急「はくつる」・「ゆうづる」に代わって、東京と北海道を直接結ぶ寝台特急「北斗星」や貨物列車が多数設定されるようになるという変化も起きた。東北新幹線の上野駅乗り入れ後も毎時1 - 2本運行されていた「新特急なすの」は、1990年平成2年)までにその大半が東北新幹線「あおば」に移行、もしくは快速「ラビット」に格下げられ、朝夕の新宿駅発着の通勤特急として1.5往復(毎日上り2本、下り1本)が運行されるのみとなった。

「宇都宮線」の愛称制定後[編集]

1988年昭和63年)、東北本線の長距離旅客輸送機能が東北新幹線に移され、上野駅 - 黒磯駅間が東京 - 埼玉県南部・北東部 - 栃木県間の輸送に特化されつつある状況を鑑み、当時の栃木県知事であった渡辺文雄が、県庁所在地である宇都宮市のアピールも絡めて、上野駅 - (日暮里駅) - 赤羽駅 - 黒磯駅間の名称を「宇都宮線」とすることをJR東日本に提案した。沿線自治体である東京都・埼玉県・茨城県の各知事の了承のもと実現され、1990年平成2年)3月10日[2] から公式の愛称となった。

宇都宮線の愛称が付された後も、上野駅 - 秋田駅間に「つばさ」1往復と同駅 - 会津若松駅間に「あいづ」1往復が定期昼行長距離列車として残されていたが、「つばさ」は1992年(平成4年)の山形新幹線開業に伴って新幹線に移行し、「あいづ」は1993年(平成5年)12月ダイヤ改正に伴って宇都宮線区間からは姿を消した。これをもって黒磯駅以北へ直通する定期昼行長距離列車は消滅した。

東北新幹線開業や愛称制定と前後して、宇都宮線でも首都圏の中距離輸送力増強の流れと並行して運行合理化が進められた。複数行先列車(上野駅 - 黒磯駅日光駅など)や日光線直通列車(上野駅 - 日光駅)の廃止、上野口出発ダイヤと宇都宮駅 - 黒磯駅間ダイヤのパターン化、それに伴う烏山線直通列車(宇都宮駅 - 烏山駅間)の削減などが行われた。一方、東北新幹線開業後も、東京 - 北海道間輸送や新幹線の到達していない東北地方各地への輸送を担っていた夜行長距離寝台特急や夜行急行は多くが1990年代まで存続した。豪華寝台特急「カシオペア」は1999年から運行を開始した。その後寝台特急「はくつる」・「ゆうづる」は2002年までに全廃され、「あけぼの」は1997年の上越線・羽越本線への運行経路変更を経て2014年に臨時列車となった。

2001年(平成13年)11月18日には東京駅 - 宇都宮駅間の各駅でICカード乗車券「Suica」サービスが開始された。同年12月1日には、湘南新宿ラインの名称で、新宿駅経由で宇都宮線と横須賀線との直通運転を開始した。2004年(平成16年)10月16日のダイヤ改正で、宇都宮駅における運転系統分離、湘南新宿ラインの増発・パターンダイヤ化、宇都宮駅以南の普通列車へのグリーン車連結、編成組成のパターン化が行われた。同時に「Suica」エリアが東京駅 - 宇都宮駅間から東京駅 - 黒磯駅間に拡大された。2006年(平成18年)3月18日のダイヤ改正では、宇都宮駅 - 黒磯駅間へのグリーン車運行区間の拡大が実施され、同時に東武鉄道直通特急「日光」・「きぬがわ」・「スペーシアきぬがわ」が運転を開始した。同年7月8日のダイヤ改正では、15両編成普通列車の運転区間が上野駅 - 小金井駅間から上野駅 - 宇都宮駅間に拡大されたほか、上野駅 - 黒磯駅間を直通する列車(グリーン車連結)の増発が実施された。2008年(平成20年)3月15日改正では、データイムにおける下り普通列車の発車時刻パターンが変更された。

2010年(平成22年)12月4日高度経済成長期以降継続して設定されてきた宇都宮線内で完結する優等列車のうち、唯一残されていた特急「おはようとちぎ」・「ホームタウンとちぎ」1往復が、利用者減少を理由として廃止され、栗橋駅より北の区間を走行する優等列車は北海道方面への寝台夜行列車「北斗星」・「カシオペア」のみとなった。同時に、小金井駅発着の湘南新宿ラインが宇都宮駅まで延長された一方、小金井駅発着列車のうち毎時1本が古河駅発着へ変更となった。2013年(平成25年)3月16日のダイヤ改正では、湘南新宿ラインが浦和駅に停車するようになった。

東北新幹線東京駅 - 上野駅間の開業に伴って、東北本線の列車線は東京駅 - 秋葉原駅間が分断されたかたちになっていたが、2014年(平成26年)度を目標に[報道 2]、東京駅 - 秋葉原駅間を再度線路で結び、宇都宮線・高崎線の列車と東海道線の列車が相互乗り入れを行うことがJR東日本から発表された。2015年(平成27年)3月14日のダイヤ改正で、上野東京ラインの名称で、上野駅・東京駅経由で宇都宮線と東海道線との直通運転を開始した。同日、「北斗星」は臨時列車となり、同年8月に運行を終了した。「カシオペア」も2016年(平成28年)3月26日のダイヤ改正で運行を終了した。

年表[編集]

歴史を年表のかたちで記述する。1929年(昭和4年)6月20日の日暮里駅(通過) - 尾久駅 - 赤羽駅間の開業までは、日暮里駅 - 田端駅 - 赤羽駅間についても記述している。

日本鉄道[編集]

鉄道院 - 運輸通信省[編集]

  • 1906年明治39年)11月1日:日本鉄道が国有化。
  • 1908年(明治41年)
    • 5月1日:大宮駅 - 蓮田駅間に砂信号所、蓮田駅 - 久喜駅間に白岡信号所開設。
    • 9月30日:大宮駅 - 蓮田駅間複線化。
    • 11月6日:蓮田駅 - 久喜駅間、古河駅 - 間々田駅間複線化。
    • 11月10日:久喜駅 - 栗橋駅間複線化。
    • 11月20日:中田信号所 - 古河駅間複線化。
  • 1909年(明治42年)
  • 1910年(明治43年)2月11日:白岡信号所を駅に変更して白岡駅開業。
  • 1913年(大正2年)4月:小山駅 - 宇都宮駅間複線化。
  • 1918年(大正7年)5月15日:蕨駅 - 浦和駅間に小谷場信号所開設。
  • 1920年(大正9年)12月2日:氏家駅 - 片岡駅間に蒲須坂信号所開設。
  • 1921年(大正10年)10月1日:蕨駅 - 浦和駅間の小谷場信号所廃止。
  • 1922年(大正11年)
    • 3月5日:栗橋駅 - 中田信号所間複線化。
    • 4月1日:信号所を信号場に改称。
  • 1923年(大正12年)2月11日:蒲須坂信号場を駅に変更して蒲須坂駅開業。
  • 1926年(大正15年)10月10日:日暮里駅から分岐する貝塚操車場を開設。
  • 1927年昭和2年)6月10日:久喜駅 - 栗橋駅間に桜田信号場開設。
  • 1928年(昭和3年)2月1日:田端駅 - 赤羽駅間が直流電化。
  • 1929年(昭和4年)6月20日:日暮里駅 - 尾久駅 - 赤羽駅間が複線で開通、貝塚操車場を廃止し同所に尾久駅開業。
  • 1932年(昭和7年)
    • 5月1日:大宮駅 - 蓮田駅間の砂信号場、久喜駅 - 栗橋駅間の桜田信号場、栗橋駅 - 古河駅間の中田信号場廃止。
    • 9月1日:赤羽駅 - 大宮駅間直流電化。京浜東北線が同区間で延伸開業。当線の列車はほとんどが浦和駅を通過するようになった。

日本国有鉄道[編集]

民営化以降[編集]

  • 1987年昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、東日本旅客鉄道が承継。
  • 1988年(昭和63年)3月13日新宿駅池袋駅発着列車の運行を開始[新聞 1]。赤羽駅 - 大宮駅間では貨物線を走行。貨物線にホームがない浦和駅は通過となった。「新特急なすの」9往復のうち利用客の少ない4往復を格下げる形で快速「ラビット」が運転開始[新聞 1]。夕方(18時以降)の速達列車として快速「スイフト」が1時間に1本の割合で4往復運転開始。
  • 1989年平成元年)5月20日:上野 - 尾久間にATS-Pを導入[新聞 2]
  • 1990年(平成2年)3月10日:上野駅 - (日暮里駅) - 尾久駅 - 赤羽駅 - 黒磯駅間で宇都宮線の愛称を使用開始。
  • 1993年(平成5年)10月3日:尾久 - 蓮田間にATS-Pを導入[9]
  • 1991年(平成3年)3月16日:快速「スイフト」を通勤快速に改称。
  • 1995年(平成7年)12月1日:「新特急なすの」は「新特急おはようとちぎ」・「新特急ホームタウンとちぎ」に名称変更。
  • 1998年(平成10年)4月26日:赤羽駅付近の高架化完成。同駅付近の「開かずの踏切」が全廃される。
  • 1999年(平成11年)6月1日:東京近郊区間を東京駅 - 小山駅間から東京駅 - 宇都宮駅間に拡大。
  • 2000年(平成12年)
  • 2001年(平成13年)
    • 11月18日:東京駅 - 宇都宮駅間の各駅でICカード乗車券「Suica」サービス開始。
    • 12月1日湘南新宿ラインの名称で、新宿駅経由で宇都宮線と横須賀線との直通運転を開始。当時貨物線にホームがなかった浦和駅と、現在も貨物線にホームがないさいたま新都心駅には停車しないこととなった[報道 4]
  • 2002年(平成14年)12月1日:新特急の称号を廃止。
  • 2004年(平成16年)
    • 7月1日:普通列車(快速などを含む)へのグリーン車の連結を開始(10月15日までは普通車扱い)[報道 5]
    • 10月16日:上野駅 - 宇都宮駅間の普通列車(快速などを含む)でグリーン車の営業運転を開始。朝通勤ピーク時間帯の上野行き列車を、上野駅 - 宇都宮駅間で1本増発。湘南新宿ラインが大幅増発。東京近郊区間およびICカード乗車券「Suica」首都圏エリアを東京駅 - 宇都宮駅間から東京駅 - 黒磯駅間に拡大[報道 6]
    • 12月19日:上野駅 - 古河駅間で東京圏輸送管理システム (ATOS) 使用開始。
    • この年、浦和駅の高架化工事開始。
  • 2005年(平成17年)
    • 4月1日:普通列車(快速などを含む)へのグリーン車連結を拡大[報道 7]
    • 10月16日:野木駅 - 那須塩原駅間で東京圏輸送管理システム (ATOS) 使用開始。
  • 2006年(平成18年)
  • 2008年(平成20年)3月15日:宇都宮駅 - 新宿駅間の特急「おはようとちぎ」の1本が廃止。
  • 2009年(平成21年)12月20日:浦和駅付近の上り線が高架化[10]
  • 2010年(平成22年)12月4日:「おはようとちぎ」・「ホームタウンとちぎ」が廃止となる[報道 10]
  • 2011年(平成23年)
  • 2012年(平成24年)7月8日:浦和駅付近の東北貨物線上り線が新しい高架線に切り替わる[12]
  • 2013年(平成25年)3月16日:浦和駅の高架化工事完了。湘南新宿ラインが浦和駅への停車を開始。
  • 2015年(平成27年)3月14日:東京駅 - 上野駅間が宇都宮線の区間に加わる。上野東京ラインの名称で、上野駅・東京駅経由で宇都宮線と東海道線との直通運転を開始。
  • 2016年(平成28年)10月1日:東京駅 - 大宮駅間に駅ナンバリングを設定。路線記号は「JU」。
  • 2017年(平成29年)10月23日:久喜駅 - 東鷲宮駅間で架線の碍子が破損し漏電が発生、東鷲宮駅の信号機などが故障[新聞 3]。近くを走っていた計3本の電車が立ち往生して乗客約1900人が線路上に降り、最寄り駅まで歩くなどして避難した[新聞 4]。同日に通過した台風21号による間引き運転と併せ、白岡駅 - 古河駅間で24日まで約2日間運転を見合わせた。
  • 2019年令和元年)10月12日台風19号の影響により、矢板駅 - 野崎駅間の箒川橋りょうおよび西那須野駅 - 那須塩原駅間の蛇尾川橋りょうで、護床工が変状する被害を受ける[報道 11]
  • 2021年(令和3年)3月13日:ダイヤ改正に伴い、通勤快速を全廃(高崎線方面の列車を含む)。快速全列車が東大宮駅・蓮田駅に停車するようになる[報道 12]
  • 2022年(令和4年)3月12日E131系電車を投入し、宇都宮駅 - 黒磯駅間(と小山駅 - 宇都宮駅間の一部及び日光線)はE131系ワンマン列車・グリーン車無しに統一され、一部の小山駅発下り列車を除いて、宇都宮駅で系統分離された[報道 13]
  • 2023年(令和5年)10月19日:黒磯駅で東京圏輸送管理システム (ATOS) 使用開始。
  • 2024年(令和6年)1月23日:東北新幹線の架線支障による運休の救済のため、東京駅発仙台駅行きの列車が運行。当路線内は東京駅、上野駅、大宮駅、小山駅、宇都宮駅、黒磯駅に停車。

優等列車の沿革[編集]

以下の項目を参照。

宇都宮線区間で快速運転した列車の沿革[編集]

本項には急行列車ならびに特急列車、およびかつて存在した準急列車以外で、宇都宮線区間で快速運転(および途中駅の通過運転)を行った列車の沿革を記載する。

  • 1908年(明治41年)5月 - 東北本線701・702列車奥羽本線経由上野 - 青森普通列車)が設定され、当線区間で快速運転が行われる。
    • 上野 - 黒磯間の停車駅:上野 - 赤羽 - 浦和 - 大宮 - 久喜 - 古河 - 小山 - 宇都宮 - 宝積寺 - 氏家 - 矢板 - 西那須野 - 黒磯
    • 所要時間は上野 - 宇都宮間が2時間55分ほど。当時各駅に停車した列車の所要時間が3時間10-20分前後、急行201・202列車が2時間40分程度だったので、急行より15分程度遅く、各停より15分程度速かった。
    • 当時の上野 - 黒磯間の駅数は27駅で、列車は上野、日暮里田端王子、赤羽、、浦和、大宮、蓮田、久喜、栗橋、古河、間々田、小山、小金井石橋雀宮、宇都宮、岡本、宝積寺、氏家、片岡、矢板、野崎、西那須野、東那須野、黒磯の全駅に停車した。
    • この時、当区間で運行される下り列車は全11便で、その各列車の行き先と始発駅発車時刻は、次のとおりであった。
      • 221列車(宇都宮発一ノ関行き、6時00分)
      • 225列車(上野発日光・黒磯行き、5時20分)
      • 201列車(「急行」上野発青森行き:寝台車・食堂車附き、7時25分)
      • 227列車(上野発日光・仙台行き、8時00分)
      • 231列車(上野発仙台行き、10時15分)
      • 233列車(上野発福島行き、12時15分)
      • 237列車(上野発日光・白河行き、14時00分)
      • 615列車(上野発日光行き、16時20分)
      • 243列車(上野発宇都宮行き、18時30分)
      • 701列車(上野発山形・秋田廻り青森行き、20時00分)
      • 203列車(上野発青森行き、21時25分)
  • 1913年(大正2年)5月 - 701・702列車に加え、東北本線上野 - 宇都宮間(宇都宮線区間)で快速運転する普通列車609・610列車が上野 - 黒磯・日光間に設定される。このほか長距離普通列車である203・204列車(上野 - 青森間)、217・218列車(上野 - 仙台間)が上野 - 黒磯間での快速運転の設定となった。
    • 609・610列車の停車駅:上野 - 赤羽 - 蕨 - 浦和 - 大宮 - 蓮田 - 久喜 - 栗橋 - 古河 - 小山 - 石橋 - 宇都宮 -(各駅停車)- 黒磯
    • 203・204列車の上野-黒磯間の停車駅:上野 - 赤羽 - 浦和 - 大宮 - 久喜 - 古河 - 小山 - 宇都宮 -(各駅停車)- 黒磯
    • 217・218列車の上野-黒磯間の停車駅:上野 - 王子 - 赤羽 - 川口町 - 蕨 - 浦和 - 大宮 - 蓮田 - 久喜 - 栗橋 - 古河 - 間々田 - 小山 - 石橋 - 宇都宮 - 宝積寺 - 氏家 - 片岡 - 矢板 - 西那須野 - 黒磯
    • 所要時間は、上野 - 宇都宮間で701・702列車が約2時間30分、203・204列車が約2時間40分、217・218列車が約2時間45分、609・610列車が約2時間50分と、急行201・202列車の約2時間30分と同等あるいは15-20分程度遅く、各駅に停車する普通列車の3時間10-20分より20-50分も速い設定であった。
    • この当時の上野 - 黒磯間の駅数は30駅に増えており、列車は上野、日暮里、田端、王子、赤羽、川口町、蕨、浦和、与野、大宮、蓮田、白岡、久喜、栗橋、古河、間々田、小山、小金井、石橋、雀宮、宇都宮、岡本、宝積寺、氏家、片岡、矢板、野崎、西那須野、東那須野、黒磯の各駅に停車した。
    • この時、当区間で運行される下り列車は全22便に倍増しており、その各列車の行き先と始発駅発車時刻は、次のとおりであった。
      • 223列車(宇都宮発一ノ関行き、6時00分)
      • 251列車(上野発赤羽行き:3等車のみ、5時35分)
      • 703列車(上野発山形・秋田廻り青森・一ノ関行き、6時00分)
      • 227列車(上野発日光・黒磯行き、7時20分)
      • 253列車(上野発大宮行き:3等車のみ、8時25分)
      • 255列車(上野発赤羽行き:3等車のみ、8時50分)
      • 229列車(上野発日光・仙台行き、9時10分)
      • 609列車(上野発日光・黒磯行き、10時50分)
      • 257列車(上野発赤羽行き:3等車のみ、11時05分)
      • 611列車(上野発日光行き、11時35分)
      • 259列車(上野発大宮行き:3等車のみ、12時30分)
      • 201列車(「急行」上野発青森行き:寝台車・食堂車附き、13時00分)
      • 613列車(上野発日光行き、13時35分)
      • 203列車(上野発青森行き、15時00分)
      • 261列車(上野発大宮行き:3等車のみ、15時20分)
      • 615列車(上野発日光行き、16時51分)
      • 701列車(寝台車・食堂車附き、上野発山形・秋田廻り青森行き、18時00分)
      • 263列車(上野発赤羽行き:3等車のみ、18時20分)
      • 235列車(上野発宇都宮行き:3等車のみ、19時05分)
      • 265列車(上野発大宮行き:3等車のみ、20時20分)
      • 217列車(上野発仙台行き、21時30分)
      • 267列車(上野発赤羽行き:3等車のみ、22時20分)
  • この後、全国的に列車の速達化が進み、戦前までに各駅停車の所要時間は2時間30-40分程度に、停車駅を減らした急行列車に至っては1時間45-50分程度にまで短縮化された。戦後は燃料不足などの事情でスピードダウンしたが、戦後間もなく、急行列車が2時間程度、各停の普通列車が2時間30-40分程度に回復した。
  • 1954年(昭和29年)10月 - ダイヤ改正により、上野 - 宇都宮間の所要時間が若干短縮した。急行・準急が同区間を1時間50分 - 2時間程度で結ぶようになり、各駅停車の普通列車も2時間25分 - 40分程度となった。
  • 1955年(昭和30年) - ダイヤ改正により気動車が導入され、これに伴い運転時間が大幅に短縮される。上野 - 黒磯間には全区間快速運転の気動車普通列車511・512・513・514列車、臨時快速3113・3116列車「ゆのか」)および3118列車が、上野 - 宇都宮間には上野 - 小山間で快速運転する客車普通列車541・542列車「おおとね」)および上野 - 宇都宮間で快速運転する不定期ながら毎日運転の日光線直通客車普通列車3511・3522列車「だいや」)と休日のみ運転の828列車が、また上野 - 小山間には両毛線直通で新橋 - 小山間快速の客車普通列車531・532列車「わたらせ」)が設定される。
    • 511・512・513・514列車の線内停車駅と所要時間:上野 - 赤羽 - 大宮 - 小山 - 宇都宮 - 岡本* - 矢板** - 野崎* - 西那須野 - 黒磯、上野-宇都宮間の所要時間約1時間40分、*:岡本は上り便のみ停車、野崎は上りの1便のみ停車、**:矢板は下り1便のみ停車。
    • 3511・3512列車「だいや」の線内停車駅と所要時間:上野 - 赤羽 - 大宮 - 宇都宮、上野-宇都宮間の所要時間約1時間40分。
    • 531・532列車「わたらせ」の線内停車駅と所要時間:上野 - 赤羽 - 大宮 - 小山、上野-小山間の所要時間約1時間20-25分。運転区間は新橋 - 高崎間。
    • 541・542列車「おおとね」の線内停車駅と所要時間:上野 - 赤羽 - 大宮 - 久喜 - 栗橋 - 古河 - 小山 -(各駅停車)- 宇都宮、上野-宇都宮間の所要時間約2時間10-20分。なお、上り便の始発駅は烏山駅。
    • 828列車の線内停車駅と所要時間:上野 ← 赤羽 ← 大宮 ← 久喜 ← 栗橋 ← 古河 ← 小山 ← 宇都宮、上野-宇都宮間の所要時間約2時間。上り便のみ。
    • 3113・3116列車「ゆのか」の線内停車駅と所要時間:上野 - 赤羽 - 大宮 - 蓮田* - 小山 - 宇都宮 - 片岡* - 野崎** - 西那須野 - 東那須野 - 黒磯、上野-宇都宮間の所要時間約1時間40分、*:蓮田と片岡は上りのみ停車、**:野崎は下りのみ停車。
    • 3118列車の線内停車駅と所要時間:上野 ← 赤羽 ← 大宮 ← 久喜 ← 古河 ← 小山 ← 宇都宮 ← 氏家 ←(各駅停車)← 黒磯、上野-宇都宮間の所要時間約2時間15分。
  • 1958年(昭和33年)4月 - 大宮 - 宇都宮間が電化。上野-黒磯間で快速運転する普通列車511・512・513・514列車および3113・3116列車「ゆのか」が準急「二荒」(同年10月より「あぶくま」)および「しもつけ」に格上げされ、代わりに長距離客車列車111列車(上野 - 青森)、124列車(上野 - 福島間)および126・127(上野 - 一ノ関)が上野 - 宇都宮間で快速運転を行うようになる。また、80系電車が投入され、上野 - 宇都宮間の普通列車の所要時間が20分前後短縮される。「だいや」「おおとね」「わたらせ」は特に変化無し。
    • 111・124・126・127列車の線内停車駅と所要時間:上野 - 尾久* - 赤羽 - 大宮 - 久喜 - 古河 - 小山 - 宇都宮 -(各駅停車)- 黒磯、上野-宇都宮間の所要時間約1時間50分、*:尾久は111列車のみ停車。
  • 1959年(昭和34年)9月 - 「だいや」が準急に格上げされる。
  • 1960年(昭和35年)8月 - 「わたらせ」「おおとね」が再編されて、上野 - 小山間で快速運転する無名の普通列車と不定期ながら毎日運転の準急「ふたあら」(上野 - 宇都宮)が新設される。

運行形態[編集]

かつて東北本線が非電化であった時代には特急・急行列車も含め上野駅宇都宮駅を始発終着とする客車列車が東北地方までの長距離を走行していたが、その後の高度経済成長と相まって鉄道輸送も高速化・速達化が図られ、中距離輸送ではキハ45000形44500形などのディーゼルカーが、さらに電化に伴い80系157系電車が投入されると、上野駅 - 宇都宮駅・黒磯駅間を運行する電車列車が徐々に増発され、115系や165系電車が普及すると客車が運用されていた従来の長距離普通列車も黒磯駅を境に運用が分けられ、上野駅 - 黒磯駅間は115系・165系といった直流電車での運行に置き換えられ、これにより黒磯駅を跨ぐ普通列車は1978年10月2日のダイヤ改正で全廃された。また長距離輸送についても、東北線東北地方管内の完全電化により客車・ディーゼルカー輸送を引き継いだ485系583系455系電車などによる在来線特急・急行列車での運行を経て、さらに東北新幹線の開業に伴い新幹線に移行された。最終的に、当線を経由して黒磯駅をまたいで直通運転する定期旅客列車は、東京と北海道方面間を結ぶ寝台夜行特急のみとなったが、2015年3月14日のダイヤ改正で定期運行は終了した。

運転系統図

普通列車(快速列車を含む)は、上野駅発着の列車・上野駅から東京駅を経由して東海道線へ直通する上野東京ラインと、池袋駅新宿駅を経由して東海道線横浜駅大船駅および横須賀線鎌倉駅逗子駅まで直通する湘南新宿ラインを中心に、常磐線高崎線(さらに上越線両毛線へ直通する列車を含む)・日光線烏山線に直通する列車が設定されている。このほか、東京と栃木県北西部地区を結ぶ特急列車「日光」「きぬがわ」「スペーシアきぬがわ」、高崎線方面の特急列車「あかぎ」「スワローあかぎ」などが当線経由で運転されているが、いずれも東京と宇都宮線沿線地区以外の遠隔地を結ぶ列車となっており、宇都宮線区間内で完結する特急列車は皆無となっている。

当節では、赤羽駅 - 大宮駅間において東北貨物線を走行する湘南新宿ラインの列車も、同区間における宇都宮線の列車と見なして記述する。

日中は1時間に上野東京ラインが3本、湘南新宿ラインが2本(1本は快速)設定されており、高崎線に直通する列車(1時間に5本)も含め、東京駅 - 大宮駅間は、併走する京浜東北線電車に対する快速列車の役割も果たしている[注 9]赤羽駅 - 浦和駅 - 大宮駅間は合わせて1時間に10本運転されているが、上野駅発着系統・上野東京ラインと湘南新宿ラインで並走する場合も多く、間隔は均等ではない。赤羽駅・浦和駅・大宮駅における、上野駅発着系統・上野東京ラインと湘南新宿ラインの列車の相互接続や、宇都宮線列車と高崎線直通列車の相互接続は、終電間際を除き考慮されていない場合が多い。また、乗り換え自体は可能であるが、その乗り換えも対面乗り換えではできない。

普通列車の運転系統は、宇都宮駅を境にして南北で分離されつつあるが、2006年7月のダイヤ改正では、削減傾向の上野駅 - 黒磯駅間の直通列車が増発され、また車両運用に絡んで小金井駅 - 黒磯駅間の区間列車が新設(宇都宮駅乗り換えから小金井駅乗り換えに変更)されるなど、柔軟なダイヤ設定となっている。宇都宮駅を境に南側ではグリーン車を組み込んだ10両編成または15両編成の近郊形E231系E233系電車を中心に、北側では3両編成のE131系電車を中心に運転されている。かつては小金井駅で車両の連結・切り離しを頻繁に行っていたが、2004年10月16日の改正で現在の運行形態に至ってから黒磯駅発着などの一部の列車をのぞいて減少傾向にある。

2022年(令和4年)3月12日の改正現在、当路線を運行する普通列車・快速列車は、両毛線・烏山線直通系統を除いて4ドアの車両に統一されており、小山車両センター・国府津車両センターに所属するE231系・E233系電車(いずれも近郊型)と小山駅・宇都宮駅 - 黒磯駅間用のE131系(小山車両センター所属)で運行されている。快速列車は上野駅 - 小山駅間で快速運転を行い、小山駅 - 宇都宮駅・黒磯駅間は各駅に停車する。このため、所要時間は東京駅 - 宇都宮駅間で1時間35 - 45分程度、大宮駅 - 宇都宮駅間で1時間5 - 10分程度と、快速「ラビット」が小山駅 - 宇都宮駅間でも通過運転していた時代に旧式近郊型電車の115系電車が東京駅 - 宇都宮駅間を1 - 2本、所要時間1時間30 - 35分程度、大宮駅 - 宇都宮駅間を1時間程度で結んでいたのに比較しても延長傾向にある。また、東北新幹線開業前に宇都宮線区間内で利用可能であった昼行特急の「はつかり」・「やまびこ」・「ひばり」・「やまばと」・「つばさ」などの所要時間が、東京駅 - 宇都宮駅間1時間15分程度、大宮駅 - 宇都宮駅間50分であったのに比較すると、最短所要時間は大幅に延長している。なお、2015年3月14日ダイヤ改正時点のこの区間の最速優等列車は、東京 - 北海道間を結ぶ臨時寝台特急「カシオペア」であるが、所要時間は上野駅 - 宇都宮駅間が1時間26分、大宮駅 - 宇都宮駅間が1時間1分と、寝台客車特急と昼行電車特急を単純には比較できないものの、中距離区間の最短所要時間は過去より延びている。

2021年3月13日のダイヤ改正にて、日中の普通列車の減便(上野駅発着列車の廃止)と快速列車の見直しが行われ、快速「ラビット」・湘南新宿ライン快速の停車駅に東大宮駅が追加されるとともに、平日運転の通勤快速が快速「ラビット」に置き換えられた。これにより、宇都宮線内の快速の停車パターンが一本化された。

首都圏のJR線では、年末年始で終夜運転を実施しており、宇都宮線では『終夜臨時列車』の扱いで湘南新宿ライン(宇都宮駅 - 逗子駅間)が1時間あたり1本運転されていたが、年を追う毎に規模が縮小している。2004年までは上野駅発着で大宮駅以北の区間を走る終夜運転もあったが、2005年以降は上野駅発着列車の終夜運転は京浜東北線および高崎線直通列車のみとなった。2014年の元日は小金井駅までに短縮され、2015年元日は小山駅までに短縮、運転本数も上下2本のみとなった。その後、2本ずつのまま1本が宇都宮駅までに再延長されている。2022年元日の大宮駅 - 小山駅・宇都宮駅間は下りのみの設定となった(大宮-新宿方面の湘南新宿ラインは上下あり)[13]

各快速列車などの現在の停車駅は駅一覧を参照。

日中1時間あたりの運行本数[編集]

日中1時間あたりの運行本数を記述する。高崎線・常磐線直通列車は除く。系統別の詳細は下記を参照。また直通運転区間の発着駅の( )内の南北表記は、主にその方向での運行しかないものを示す。

日中1時間あたりの運行本数(宇都宮線内基準)
系統 種別 黒磯 宇都宮 小金井 古河 大宮 赤羽 上野 東京 直通運転区間
(東京以南)
普通 2本
上野東京ライン 1本 東海道線
平塚・熱海(北)
1本[注 10] 東海道線
熱海
1本 東海道線
平塚・熱海(北)
湘南新宿ライン 1本 [注 11] 横須賀線
大船(北)・逗子
快速 1本 [注 11] 横須賀線
逗子

特急列車[編集]

2010年(平成22年)12月4日のダイヤ改正で「おはようとちぎ」・「ホームタウンとちぎ」が廃止され、宇都宮線内を相互発着する特急列車がなくなった[14]。2016年3月26日ダイヤ改正時点で以下の列車が当線経由で運転されているが、すべて東京方面と他線区沿線各地を結ぶ列車となっている[15]

  • 新宿・大宮方面 - 東武日光線沿線都市(栃木・鹿沼・日光方面)間
  • 品川・上野 - 柏方面 - 常磐線沿線都市(土浦・水戸・日立・いわき方面)間
    • 特急「ひたち」、「ときわ」
      • 毎日下り37本、上り34本
      • 「スーパーひたち」が原ノ町・相馬・仙台方面まで運転されていたが、2011年3月11日の東日本大震災および福島第一原子力発電所事故の影響を受けていわき駅 - 仙台駅間が運休となり、2012年3月17日のダイヤ改正で正式にいわき駅発着に短縮。2015年3月14日のダイヤ改正で「スーパーひたち」・「フレッシュひたち」からそれぞれ「ひたち」・「ときわ」に改称。2020年3月14日のダイヤ改正で「ひたち」が仙台駅乗り入れ再開。
  • 上野 - 高崎線上越線両毛線吾妻線各沿線都市(熊谷・高崎・前橋・長野原草津口方面)間
    • 特急「あかぎ」、「草津・四万
      • (平日)下り10本、上り6本、(土休日)下り5本、上り6本

詳細は、各列車の記事を参照。

東京駅 - 宇都宮駅間[編集]

快速「ラビット」[編集]

E231系による快速「ラビット」(2023年2月 野木駅 - 間々田駅間)

朝夕時間帯に運転される快速列車である。

快速「ラビット」のもともとの前身は新特急「なすの」で、日中の大半を格下げする形で1988年3月13日のダイヤ改正で登場し[新聞 1]、「ラビット」と命名され、下り9本・上り8本で運行を開始した。その後、残っていた日中の「なすの」も全列車格下げとなる形で「ラビット」が増発され、日中1時間に1 - 2本の頻度で、毎日1日下り12本・上り10本が運行された。

土休日ダイヤが導入されると、夕方・夜間の通勤快速は土休日に限り快速「ラビット」として運行されるようになったため、土休日ダイヤでの「ラビット」の運行本数は1日下り18本・上り17本に達した。

新設当初、「ラビット」は小山駅 - 宇都宮駅間でも快速運転を行っており、この区間の停車駅は石橋駅のみだった。その後、土休日に通勤快速の代替として小金井駅・自治医大駅・雀宮駅にも停車する快速「ラビット」が運行されるようになり、1995年12月1日のダイヤ改正で小山駅 - 宇都宮駅間が各駅停車に統一された。

2004年10月16日のダイヤ改正で、日中の「ラビット」はすべて湘南新宿ラインの快速に置き換えられた。

2019年3月時点のダイヤでは、毎日朝に東海道線国府津発の「ラビット」宇都宮行きが2本運転されている。いずれも、東海道線内では普通として運転されている。土休日は夕方・夜にも設定があり、「ラビット」は下り7本(朝運行列車を含む)・上り3本が運行されているが、これらはいずれも上野駅発着である。かつては黒磯発上野行きの「ラビット」が存在したが、2019年3月ダイヤ改正で消滅した[注 12] ため、以後「ラビット」は東京駅 - 宇都宮駅間で運行されている。上りの一部列車は、浦和駅または赤羽駅で、上野東京ライン東海道線直通列車に同一ホームで乗り換えができる。

「ラビット」は、毎日運行の下り1本と土休日夜の下り2本・上り3本(うち1本は小金井まで10両)が15両で運行される以外はすべて10両で運行される。東京駅 - 宇都宮駅間の所要時間は1時間31 - 40分で、列車によって小金井駅での連結・切り離し作業や小山駅での東北新幹線との接続の関係で約10分の所要時間の開きがある。

2021年3月13日のダイヤ改正で平日夕方の通勤快速が快速「ラビット」に置き換えられ、平日・土休日共に朝の下り(東海道線からの直通)と夜間の上下線の運転(上野発着)となったうえで、新たに東大宮駅にも停車するようになった[報道 12]

新宿駅改良工事などの大規模工事で湘南新宿ラインの運行ができない場合、湘南新宿ラインの快速が上野駅発着の快速「ラビット」として運行される。

停車駅の変遷

  • 1988年(昭和63年)3月13日
    • 停車駅:上野駅 - 赤羽駅 - 浦和駅 - 大宮駅 - 蓮田駅 - 久喜駅 - 古河駅 - 小山駅 - 石橋駅 - 宇都宮駅 -(各駅に停車)- 黒磯駅
      • 上野 - 宇都宮間の所要時間:1時間26 - 30分
  • 1994年(平成6年)12月3日頃
    • 土休日に通勤快速の代替として運転する列車に限り、小山駅 - 宇都宮駅間で各駅停車となる。
  • 1995年(平成7年)12月1日
    • 全列車が小山駅 - 宇都宮駅間で各駅停車となる。上野駅 - 小山駅間は変更なし。
  • 2004年(平成16年)10月16日
    • 湘南新宿ラインの運転開始に伴い、日中の「ラビット」が湘南新宿ライン快速に置き換えられて設定がなくなる。
  • 2015年(平成27年)3月14日
    • 上野東京ライン開業により、東京駅 - 上野駅間が宇都宮線の区間に加わる。これに伴い、東海道線との直通運転を開始し、東京駅が停車駅となる。
      • 東京 - 宇都宮間の所要時間:1時間29 - 39分
  • 2021年(令和3年)3月13日
    • 平日夜間の通勤快速を「ラビット」に置き換え。東大宮駅が停車駅となる[報道 12]
  • 2024年(令和3年)3月16日
    • 上り(2024年3月15日時点で夜間のみ)を全廃し、一部を除いて普通列車に変更。
    • 下り夜間の上野始発20時台を廃止、同21時台を普通列車に変更(朝の上野東京ラインからの2本、夜の上野始発2本の計4本となる)。

普通[編集]

宇都宮線にホームのある各駅に停車する。2015年3月14日の上野東京ライン開業によるダイヤ改正以降は、大半の列車が東海道線に直通する。2021年3月13日のダイヤ改正までは一部が東海道線内で快速「アクティー」として運行されていたが、日中の快速「アクティー」の廃止により直通する全列車が東海道線内普通となった。

日中時間帯は、1時間に東京駅 - 大宮駅間で6本(高崎線直通含む)、大宮駅 - 古河駅間で3本で、古河駅・小金井駅・宇都宮駅が始発・終点となる列車が設定されている。朝6時台には大宮始発の下り宇都宮行き、夜22時台には宇都宮発の最終大宮行きがそれぞれ1本運行されている。また、小山発宇都宮・黒磯行きも朝5時台に設定されている。一部列車は東海道線内・小金井駅 - 黒磯駅間の直通系統である。下り1本と高崎線直通の2本は、後寄り1両(1号車)を新聞輸送に用いる。

日中の1時間あたりの基本的な運行パターンは、次の通りである。

下り・北行列車
  • 東海道線直通の東京経由小金井・宇都宮行き:各1本
  • 東海道線直通の東京経由古河行き:1本
上り・南行列車
  • 宇都宮・小金井発の東京経由東海道線直通:各1本
  • 古河発の東京経由東海道線直通:1本

東海道線直通列車の日中の発着駅は平塚駅小田原駅熱海駅沼津駅伊東駅。朝夕にはこれらに加え、南側は国府津駅発着、上野駅発着、東京始発、藤沢始発、品川行きも運転される。かつては北側に氏家始発、黒磯発着の列車も運転されていた。朝ラッシュ時間帯の上り列車は、約3 - 4分間隔での運行となる。

全区間10両または15両編成で運転される。15両編成で運転する列車は小金井駅車両の連結・切り離しを行う列車がある。これらの一部は小金井駅 - 宇都宮駅間では付属編成のみの5両編成で運行される。宇都宮駅 - 熱海駅間(214.3km)の全区間を15両編成で運転する列車も多く、全国で最も長い距離を走行する長編成普通列車のうちの一つとなっている[注 13]

所要時間は、東京駅 - 大宮駅間で約30分、東京駅 - 久喜駅間で約55分、東京駅 - 小山駅間で約1時間25 - 30分程度、東京駅 - 宇都宮駅間で約1時間50 - 55分程度である。ただし、途中駅での通過・接続待ちや小金井駅での車両の連結・切り離し作業のため、所要時間は各列車でまちまちである。

宇都宮発の始発列車は朝の4時半過ぎで、上野発の終電は23時半過ぎ(小金井着は夜中の1時03分)である。宇都宮駅は、電車特定区間内を除けば、東北本線の駅としては始発が最も早い。下り最終列車は、大宮駅(0時08分発)で、新宿および東海道線横浜方面からの終電、湘南新宿ラインからの高崎線直通高崎行きとの相互接続を行う。

2010年(平成22年)12月4日のダイヤ改正で小金井駅発着の湘南新宿ラインの一部が宇都宮駅発着に延長されたことに伴い、古河駅 - 宇都宮駅間の日中の運行本数の見直しが行われた。また、2021年3月13日のダイヤ改正では、日中時間帯の運転間隔の調整と宇都宮行きの終電時刻の繰り上げが、2022年3月12日のダイヤ改正では氏家始発の廃止、東京方面からの黒磯発着列車の廃止が行われた。

湘南新宿ライン[編集]

快速と普通が運転されている。いずれも大宮駅 - 田端駅間では東北貨物線を走行するため、ホームが設置されていないさいたま新都心駅には停車しない。また、2013年3月16日から浦和駅に停車するようになった。

小山車両センターまたは国府津車両センター所属のE231系E233系で運用される。ほとんどの列車が基本編成(10両)と付属編成(5両)を連結した15両編成で運行されているが、一部は基本編成のみの10両編成で運行される。

快速[編集]

湘南新宿ラインの快速列車は、日中時間帯で1時間に1往復程度運行されており、新宿駅経由で横須賀線と直通運転する。以前の日中の上野駅発着の快速「ラビット」を置き換える形で新設されたことから、停車駅は快速「ラビット」と同じである。運転本数は、新宿発9 - 17時台に1時間1本(計9本)、南行は宇都宮発9 - 15時台(土休日は8 - 15時台)に1時間1本(計7本、土休日は計8本)である。平均的な所要時間は新宿駅 - 宇都宮駅間が1時間35分、池袋駅 - 宇都宮駅間が1時間30分、大宮駅 - 宇都宮駅間が1時間5 - 10分である。2021年3月13日のダイヤ改正より、東大宮駅が停車駅に加わった[報道 12]。両方向とも大宮駅で上野東京ラインの普通列車に接続する[注 14]

普通[編集]

湘南新宿ラインの普通列車は、新宿駅経由で横須賀線と直通運転し、宇都宮線内の各駅に停車する。

日中時間帯は1時間に1本が宇都宮駅 - 逗子駅間で運行されている。朝ラッシュ時は約10 - 15分間隔、夕方ラッシュ時は南行がおおむね15 - 20分間隔、北行がおおむね30分間隔、夜間は40 - 60分間隔で、それぞれ宇都宮駅・小金井駅 - 大船駅・逗子駅間で運行されている。また、平日朝には古河発の南行、平日夜には古河着の北行がそれぞれ1本ずつ設定されている。

所要時間は、新宿駅 - 大宮駅間が約32分、新宿駅 - 小山駅間がおおむね1時間20 - 25分、池袋駅 - 小山駅間がおおむね1時間15 - 30分である。

宇都宮駅 - 黒磯駅間[編集]

この区間はすべての列車が各駅に停車する。毎時2本を基本とし、朝および夜間の一部時間帯のみ毎時3本を運転する。宇都宮駅 - 黒磯駅間直通の所要時間は約53分である。

早朝の小山発黒磯行き始発列車、氏家発宇都宮行き始発列車を除き、全て宇都宮駅 - 黒磯駅間の区間運転列車である。

この区間では小山始発の列車を含めて終日E131系3両または6両編成によるワンマン運転を行い、宇都宮以南で実施している普通列車グリーン車の営業は当区間では行われない。[報道 13]

2022年3月12日のダイヤ改正以前は205系600番台(宇都宮線用)による区間運転のほか、上野駅 - 黒磯駅間や上野東京ライン経由で熱海方面と直通する列車が朝および夜間に僅かながら設定されており、グリーン車の営業が行われていた。

2017年3月3日までは3ドア車両を使う列車として、午前中に両毛線直通の高崎駅発着の列車が1往復設定されていた。


この区間では車内温度維持を目的に全列車・全停車駅でドア横のボタンでドアを開閉して乗り降りする半自動ドア扱いとなっている。ただし、宇都宮駅・黒磯駅では到着時および出発前はすべてのドアが一旦開くようになっている[注 15]

他路線直通列車[編集]

本項では、宇都宮線と隣接する他路線とを直通する列車について記載する。電車線については記載しない。

常磐線直通列車
東京駅 - 日暮里駅間が東北本線列車線に属する。ただし、上野駅 - 日暮里駅間は宇都宮線とは別の専用複線を使用する。東北本線(当時は日本鉄道)の駅として開業した日暮里駅には、当初東北本線列車も停車していた。
武蔵野線直通列車
大宮駅を始発・終着とし、当線と武蔵野線・中央線・京葉線方面とを直通する「むさしの号」・「しもうさ号」は、大宮駅 - 与野駅間で当線(貨物線)を走行する。詳細は各列車項目を参照。
高崎線直通列車
東京駅 - 大宮駅間でほぼ全列車が東北本線列車線(宇都宮線)または貨物線(湘南新宿ライン)に乗り入れる。
高崎線#運行形態」も参照。
日光線直通列車
朝6時台に下り小金井発日光行きが1本設定されている。E131系3両(小山車両センター)で運行されている。宇都宮駅で方向転換を行う。
1890年(明治23年)に日本鉄道宇都宮駅 - 日光駅間が開通して以来、東京方面と日光駅を結ぶ直通列車が約90年間にわたって走り続けてきた。以前、上野駅 - 日光駅間を結ぶ直通列車の運転本数は、宇都宮駅より東北方面に向かう列車本数に比肩するもので、官有化直後の1909年(明治42年)に「日光線」と名付けられて「東北線」本線に対する支線的な位置付けが明確化されたものの、1982年の東北新幹線の開業によって直通列車の運行がほぼ消滅するまで、毎日一定本数の東京方面と日光線内を結ぶ直通列車が運行されてきた。
太平洋戦争後、日光線では早朝の下り列車と深夜の上り列車あわせて1往復をのぞく11往復すべてが上野駅始発終着で直通運転されたが、1958年(昭和33年)4月14日のダイヤ改正で上野 - 宇都宮間が電化され電車が投入されたことに伴い、非電化であった日光線への直通列車は下り6本上り8本に削減され、代わりに気動車準急「日光」1往復が東京駅発着で日光線に直通するようになった。1959年(昭和34年)9月22日のダイヤ改正では日光線の電化により日光線直通準急「日光」に157系電車が投入され、また従前の準急「日光」「だいや」に加えて新宿駅発着の準急「中禅寺」や、東京駅・東海道本線伊東線経由で静岡県伊東駅まで直通する準急「湘南日光」、そして、これらの間合い運用として日光駅 - 黒磯駅間を直通運転する快速列車などが季節列車ながら新設された。また上野駅 - 宇都宮駅間の電車による列車を延長する形で日光線直通の普通列車も増便され、日光発東京行き1本、日光発矢板行き1本、鹿沼発上野行き1本、黒磯発鹿沼行き1本を含め、日光線直通便数は季節便5往復も含め下り12本・上り14本に達した。その後優等列車は急行「日光」に一本化され、1978年(昭和53年)10月1日のダイヤ改正で季節列車を含めて直通列車は上野駅・大宮駅発着便のみの9往復となり、東北新幹線開業に伴い上野発日光行きの普通列車1本をのぞいて消滅した。1989年3月11日から黒磯方面と鹿沼・日光方面を結ぶ普通列車が設定されたこともあったが、2004年に解消されている[注 16]
烏山線直通列車
宇都宮と宇都宮都市圏である烏山線沿線を結ぶ宇都宮駅 - 烏山駅間直通列車が2017年3月4日改正時点で[16]、9往復設定されている。烏山線は非電化であるため、蓄電池駆動電車EV-E301系小山車両センター)で運行される。
開業以来1986年10月31日までは全列車が宇都宮駅を発着駅とし、1950年代には烏山発上野行きが設定され、小山駅 - 上野駅間では快速「おおとね」に併結運転していた[17] ほか、これが解消された後も石橋駅まで乗り入れて石橋駅到着後すぐに折り返して烏山行きとなる運用[18] や、全便が気動車化された後には宝積寺駅仁井田駅大金駅にのみ停車する快速列車が烏山駅 - 宇都宮駅間に設定されたこともあった[19]。1986年11月1日に宇都宮駅 - 黒磯駅間の普通列車の増発・パターンダイヤ化に伴い当時1日1 - 2往復を残して宇都宮駅 - 宝積寺駅間が区間廃止され、烏山線内の運行本数は1時間あたり1本に増便された。1996年3月16日のダイヤ改正で宇都宮駅直通列車は1日5往復にまで回復した。2010年12月4日のダイヤ改正で宇都宮駅直通列車が1日10往復に倍増されたが、烏山線内の列車を含む1日あたりの運行本数は18往復から16往復に減便され、日中約60分間隔の運行が約90分間隔に変更された[20]。2014年3月15日のダイヤ改正で烏山線内列車含め1日14往復運転、うち宇都宮駅発着が9往復となった[21]
1979年(昭和54年)7月22日および23日には、松本零士の『銀河鉄道999』(スリーナイン)にちなんだミステリートレイン銀河鉄道999号」が上野駅 - 烏山駅間で運行され話題となった。

臨時列車[編集]

列車記事が存在するものについての詳細は列車記事を参照。

  • 特急「踊り子
    • 多客期に東京駅発着の列車のうち1本が大宮駅まで延長運転される(上野東京ライン経由)。
  • 快速「あしかが大藤まつり号
  • 快速「早春成田初詣」
    • 新春の土休日に成田山初詣客用に宇都宮駅 - 成田駅間を宇都宮線・武蔵野線常磐線成田線経由で運行されている。全車指定席。
    • 停車駅(他線区含む):宇都宮駅 - 雀宮駅 - 小金井駅 - 小山駅 - 古河駅 - 久喜駅 - 白岡駅 - 蓮田駅 - 東大宮駅 - 大宮駅 - 南浦和駅 - 南越谷駅 - 成田駅
  • 快速「那須野満喫」・「リゾート那須野満喫」
    • ゴヨウツツジの時期の土曜日・日曜日(5月末 - 6月初頭)に、中央本線の八王子立川方面、あるいは京葉線新習志野方面から武蔵野線経由で黒磯駅まで運転。一部指定席。お座敷列車「リゾートやまどり」(485系高崎車両センター所属)で運行される場合は「リゾート那須野満喫」の列車名となり、全車指定席となる。
  • 快速「GOGO舞浜」
    • 毎年埼玉県民の日にあたる11月14日に運行される。全車指定席。
    • 停車駅(他線区含む):栗橋駅 - 久喜駅 - 白岡駅 - 蓮田駅 - 東大宮駅 - 大宮駅 - 南浦和駅 - 東川口駅 - 南越谷駅 - 舞浜駅

過去の定期列車[編集]

通勤快速(旧称:快速「スイフト」)[編集]

平日ダイヤの夕方以降に運転されていた快速列車である。

JR発足後の1988年3月13日に新設され、快速「スイフト」の愛称で毎日夕方に運行された。1990年3月10日のダイヤ改正で愛称がなくなり列車種別が通勤快速に変更されるが、土休日ダイヤが導入された1994年12月2日までは「スイフト」時代と同じく毎日夕方の運行であった。愛称廃止後も、115系や211系は一部を除いて快速「スイフト」の行先幕が残されていた。

平日は、上野発下り18 - 22時台と宇都宮発上り18 - 20時台に、1時間に1本(1日下り5本、上り3本)運行されている。かつては黒磯発で運行される[注 12]ものがあったが、2019年3月のダイヤ改正で消滅し、以後はすべて上野駅 - 宇都宮駅間のみ運行となっている。

上りの一部列車は、浦和駅・赤羽駅・尾久駅で上野東京ライン東海道線直通列車に同一ホームで乗り換えられるほか、終点上野駅で上野駅始発の列車に連絡する列車もある。

快速「ラビット」との停車駅の違いは、尾久駅に停車し蓮田駅を通過する点である。設定当初より停車駅は変更されておらず、上野駅 - 宇都宮駅間の所要時間は1時間29 - 39分で、当初(1時間40分前後)より若干短縮されている。

2021年3月13日のダイヤ改正をもって運行を終了し、快速「ラビット」に置き換えられた[報道 12]

ホームライナー古河[編集]

金沢総合車両所の489系で運転されていたホームライナー古河3号(2007年8月 上野駅)2012年3月17日から廃止されるまでは大宮総合車両センターの185系で運転[注 17]

1984年運行開始の大宮行きの「ホームライナー大宮」を延長する形で1988年7月6日に運行を開始したホームライナー。2013年3月16日改正時点で平日夜間に上野駅→古河駅間で下り2本が運行されていた。座席定員制であり、乗車にはライナー券を必要とする。グリーン車も連結されているが、当列車では普通車扱いとなっており、ライナー券のみで着席可能とされている。上野駅以外での乗車は不可とされていた。

原則として1号には田町車両センター所属の185系200番台7両編成が、3号には大宮総合車両センター所属の185系200番台7両編成が使用された[注 17]

かつては新宿発の5号(停車駅は新宿駅・池袋駅・大宮駅 - 古河駅間は上野発と同じ停車駅)も運転されていたが、2008年3月15日のダイヤ改正で廃止された。その後、2014年3月15日のダイヤ改正で全て廃止された。

両毛線直通列車[編集]

黒磯駅・宇都宮駅と高崎駅とを両毛線経由で直通する列車が、朝夕各1往復、計2往復設定されていた。小山駅では12分 - 29分停車して列車番号を変更し、方向転換していた。高崎発宇都宮・黒磯行きは、小山駅で先発する上野発宇都宮行きに接続し、午前の黒磯発高崎行きは、小山駅で後続の宇都宮発上野行き・宇都宮発快速逗子行き・宇都宮発上野行き・宇都宮発逗子行きの4列車の接続を受け、午後の宇都宮発高崎行きは、小山駅で後続の小金井発上野行き・小金井発大船行き・黒磯発上野行き(平日:通勤快速、土休日:快速「ラビット」)の3列車の接続を受けていた。朝の1往復は107系100番台4両、夕方の1往復は115系4両(いずれも高崎車両センター)で運行されていた。

この直通列車の歴史は、太平洋戦争後の1958年(昭和33年)4月14日のダイヤ改正で、高崎駅 - 黒磯駅間に準急「しもつけ」の型落ちディーゼル気動車を用いた無愛称の快速列車(3451・3452列車)の運行が開始されたことに始まる。この列車の停車駅は、高崎駅・新前橋駅・前橋駅・伊勢崎駅・桐生駅・足利駅・佐野駅・栃木駅・小山駅・宇都宮駅・宇都宮駅 - 黒磯駅間の各駅で、宇都宮 - 高崎間130.6kmを2時間5分前後で結んでいた。1959年(昭和34年)9月22日のダイヤ改正で157系準急日光」に投入されると、余剰となった準急「日光」用気動車を利用して増便し、また運転区間を宇都宮以南に短縮して、宇都宮発高崎行き3本、八高線児玉発宇都宮行き1本、高崎発宇都宮行き1本の計毎日5本とした。所要時間は、宇都宮発高崎行き1本の両毛線内停車駅が増えたためこの便に限り所要時間が2時間40分となったが、ほかの4本は2時間10分前後に保たれた。その後、中距離普通電車115系・165系の普及と両毛線の電化に伴い本列車も電車化され、八高線児玉発の直通列車は解消された。この時、全列車小山 - 宇都宮間の各駅に停車するダイヤとなり、また一部列車をのぞいて両毛線内の停車駅も増やされ、また小山駅での停車時間も延長されたこともあって、列車によっては宇都宮 - 高崎間の所要時間が2時間30-50分程度と大幅に延長し、運転本数も朝の桐生発宇都宮行きを加えて上下毎日3往復となった。1978年(昭和53年)10月1日のダイヤ改正で、東北本線の特急列車が大幅に増便されたのを機に宇都宮発高崎行き1本をのぞき直通運転は解消された。

1982年11月15日上越新幹線開業改正で東北特急が大幅削減されたため、再び宇都宮駅 - 高崎駅間2往復と、黒磯駅 - 高崎駅間1往復の毎日3往復の直通列車が設定されるようになった。その後2006年に1往復減らされ[注 18]、宇都宮駅 - 高崎駅間の所要時間も2時間30-45分程度に延長した。2015年8月25日時点でも毎日2往復が運転されていた[22]。2017年3月4日の改正で、朝の高崎発黒磯行きとその折り返しの黒磯発高崎行きの1往復は、両毛線内のみの運行に見直された[注 19][報道 14]。そして、1往復となった両毛線直通列車は2019年3月16日のダイヤ改正で廃止された[報道 15][新聞 5]

過去の臨時列車[編集]

列車記事が存在するものについての詳細は列車記事を参照。

  • 寝台特急「北斗星
  • 寝台特急「あけぼの
  • 寝台特急「カシオペア
  • 特急「日光」・「ビュー日光」
  • 特急「おはようとちぎ&かまくら
  • 特急「あいづ
  • 快速「フェアーウェイ
  • 快速「ホリデー快速日光
  • 快速「ホリデー快速湘南日光」 - 平塚駅 - 日光駅間を武蔵野線経由で結んだ快速列車。むさしの号日光 (列車)の各項目も参照。
  • 快速「ホリデー快速鎌倉
  • 快速「むさしの号
  • ホリデー快速むさしの
  • 快速「むさしの奥多摩
  • 快速「鎌倉物語
  • 快速「やすらぎの日光」・「お座敷日光」・「日光初詣」
  • 快速「ホリデー快速ベイ・ドリームMAIHAMA」(2001年 - 2003年3月30日)・「マリンビュー舞浜」(2003年4月26日 - 2004年)
    • 東京駅 - 宇都宮駅間を京葉線・武蔵野線・東北本線(宇都宮線)経由で運行された。舞浜駅が最寄り駅となる東京ディズニーリゾートへの観光誘致列車であるが、舞浜駅では折り返しができないことやお台場地域への便を考慮し東京駅まで運行された。「ホリデー快速ベイ・ドリームMAIHAMA」では115系、「マリンビュー舞浜」では189系「彩野」が充当された。普通車ながら全車両座席指定席制を採用していた。
    • 停車駅(他線区を含む):宇都宮駅 - 小山駅間の各駅 - 古河駅 - 久喜駅 - 栗橋駅(マリンビュー舞浜のみ) - 蓮田駅 - 大宮駅 - 南浦和駅 - 南越谷駅 - 新松戸駅 - 西船橋駅 - 舞浜駅 - 葛西臨海公園駅 - 新木場駅 - 東京駅
  • 快速「くろいそ」・「那須ハイク」
    • 165系6両(新前橋車両センター)・115系7両(小山車両センター)が使用された。
  • 快速「日光新緑」
    • 2004年から2006年のゴールデンウィークに仙台駅 - 日光駅間で直通運転されていた列車。仙台車両センター583系を使用し、2004年と2006年はそれぞれ別デザインの専用ヘッドマークが用意されたが、2005年のみは「臨時」表示であった。
  • 快速「黒磯ハイキング」
    • 2006年10月22日、「那須野巻狩祭り」に合わせて行われた「駅からハイキング」の開催日に運行された。一部指定席。189系「彩野」(大宮総合車両センター)で運行。
    • 停車駅:上野駅 - 赤羽駅 - 浦和駅 - 大宮駅 - 久喜駅 - 東鷲宮駅 - 栗橋駅 - 古河駅 - 小山駅 - 石橋駅 - 宇都宮駅 - 宝積寺駅 - 氏家駅 - 矢板駅 - 那須塩原駅 - 黒磯駅
  • 快速「那須散策」
    183系「那須ゴヨウツツジ」
    • 5 - 6月のゴヨウツツジの時期に、湘南方面から武蔵野線経由で黒磯駅まで運転されていた。189系や183系など6両(大宮総合車両センター)で運行。
    • 停車駅(他線区含む):平塚駅 - 茅ケ崎駅 - 藤沢駅 - 大船駅 - 横浜駅 - 西国分寺駅 - 新秋津駅 - 北朝霞駅 - 大宮駅 - 久喜駅 - 栗橋駅 - 小山駅 - 宇都宮駅 - 矢板駅 - 那須塩原駅 - 黒磯駅
  • 快速「烏山山あげ祭り」
    • 7月に開催される「烏山山あげ祭り」に合わせて2006年と2007年に運行された。全車指定席だが、烏山線区間は定期普通列車を運休しての運行となるため、一部が自由席となっていた。12系客車(高崎車両センター)で運行。
    • 停車駅(他線区含む):上野駅 - 赤羽駅 - 大宮駅 - (久喜駅) - (古河駅) - 小山駅 - 宇都宮駅 - 宝積寺駅 - 烏山駅間の各駅。2007年の運転では久喜駅・古河駅は通過。
  • 快速「とちぎ秋まつり」
    • 2006年11月18日 - 11月19日・2008年11月15日 - 11月16日・2010年11月13日 - 11月14日に運転。隔年で開催される「とちぎ秋まつり」に合わせて運行されている。一部指定席。183系6両(大宮総合車両センター、OM103編成)で運行。
    • 列車番号 :9535M-9446M(下り)・9445M-9536M(上り)、小山駅で変更。
    • 停車駅(他線区含む):上野駅 - 赤羽駅 - 浦和駅 - 大宮駅 - 蓮田駅 - 久喜駅 - 古河駅 - 小山駅 - 栃木駅
      • 2006年の運転時には桐生駅発着(栃木駅 - 桐生駅間では佐野駅と足利駅に停車)で運転され、宇都宮線内では蓮田駅が通過で栗橋駅に停車した。
      • 2008年の運転時には古河駅は通過となった。
  • 快速「日光ハイキング」・「やすらぎの栃木路日光」
  • 快速「ホリデー快速富士山

貨物列車[編集]

東北本線を走る貨物列車は東北・北海道・上越方面 - 隅田川駅発着列車を中心とする首都圏発着便が多数を占めるが、首都圏を超えて福岡広島大阪名古屋といった中京・西日本・九州方面を発着する長距離便も複数設定されている。宇都宮線内にある宇都宮貨物ターミナル駅にはこれらの東北本線定期貨物列車が多数停車するほか、同駅を始発・終着駅とし福岡・金沢・南関東各地(新座東京隅田川川崎浜川崎根岸千葉)を結ぶ貨物列車も運行されている。大宮駅 - 東海道本線小田原駅間は主に大宮駅 - 東北貨物線(東北本線) - 与野駅 - 武蔵野線 - 鶴見駅 - 東海道貨物線(東海道本線) - 小田原駅を使用して運行するが、一部東北貨物線(与野駅以南) - 田端信号場駅田端駅) - 山手貨物線(山手線新宿駅経由) - 蛇窪信号場大崎駅) - 品鶴線(東海道本線) - 鶴見駅 - 東海道貨物線と経由する場合もある。

ほかに矢板駅(オフレールステーション)でコンテナ扱い、小山駅で変圧器扱い、東鷲宮駅でレール扱いがある。

2011年春のダイヤ改正より、これまで日本海縦貫線経由でのみ設定されてきた関西 - 北海道直通貨物列車が東海道本線および東北本線経由で運行を開始している[23][24][25]。この貨物列車は、梅田(2013年廃止)を夜11時に発車し翌々日朝5時半頃に札幌に着く便と、北旭川を深夜0時半頃に発車し翌日昼過ぎに梅田に着く便として設定され、当線区間は札幌行きは午前中早い時間帯に、また梅田行きは夜遅い時間帯に通過する[23][25]

使用車両[編集]

快速列車及び普通列車[編集]

宇都宮線上野発着列車及び上野東京ライン東海道線 - 宇都宮線・高崎線系統)、湘南新宿ライン横須賀線 - 宇都宮線系統)の普通列車及び快速列車は、大宮支社小山車両センター及び横浜支社国府津車両センター所属のE231系E233系3000番台で運行されている。これらの車両は全て通称「湘南色」とも呼ばれるオレンジ色と緑色()の帯を巻いている。このほか、当線と常磐線高崎線上越線両毛線を含む)・日光線烏山線を直通する列車は各線用の車両で運行されている。4ドア車両のE231系・E233系・E131系にはバリアフリー対応の洋式トイレが設置されている。

PJRPJRNC

現行車両の編成
← 東京・新宿・横浜・逗子・小田原・熱海
宇都宮・黒磯 →
基本編成
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
付属編成
11 12 13 14 15
  • 数字は号車番号を表す。
  • 4・5号車はグリーン車
  • 8号車は弱冷房車
  • 宇都宮 - 黒磯間で運用されるE131系のみ3両編成
  • E231系 近郊タイプ(4ドア車)
    • 小山車両センター所属
      • 基本編成(10両)と付属編成(5両)があり、いずれもU編成。基本編成の4・5号車にはグリーン車が連結されている。基本的には基本編成単独の10両編成、または基本編成の黒磯方に付属編成を連結した15両編成で運用されるが、2022年3月11日までは小金井 - 黒磯間で付属編成単独の5両編成の運用もあった。また、車両トラブルなどの影響で付属編成同士を連結した5+5の10両編成が運用されることもあった。
      • 2015年3月現在、上野東京ライン(東海道線 - 宇都宮線・高崎線系統)、湘南新宿ライン(横須賀線 - 宇都宮線・東海道線 - 高崎線系統)および上野発着の普通列車・快速列車に使用されている。
      • 同じく小山車両センターに所属するE233系と共通で運用されており、両車で連結して運用されることもある。
      • 上野発着列車で宇都宮線内の行先を表示する場合は、高崎線直通列車との誤乗防止のため、行先のみ緑文字で表示される。
      • 2022年3月11日で宇都宮 - 黒磯間の運用終了。
    • 国府津車両センター所属
      • 基本編成(K編成・10両)と付属編成(S編成・5両)があり、基本編成の4・5号車にはグリーン車が連結されている。
      • 2015年3月現在、上野東京ライン(東海道線 - 宇都宮線・高崎線系統)、湘南新宿ライン(横須賀線 - 宇都宮線・東海道線 - 高崎線系統)および上野発着の普通列車・快速列車に使用されている。
      • 同じく国府津車両センターに所属するE233系と共通で運用されており、両車で連結して運用されることもある。
      • 2004年夏からは国府津車両センター所属の一部編成が貸し出される形で小山車両センターの運用にも使用されたが、2006年(平成18年)に小山車両センターへE231系が追加導入[注 20] されたことで解消された。現在は、上野東京ライン開通により再び国府津車両センター所属編成の運用が復活している。
      • 2015年3月14日のダイヤ改正より、宇都宮線大宮以北での定期運用を開始した。また、湘南新宿ライン(横須賀線 - 宇都宮線系統)の運用にも使用されるようになった。
      • 上野発着列車で宇都宮線内の行先を表示する場合は、高崎線直通列車との誤乗防止のため、行先のみ緑文字で表示される。
      • 2022年3月11日で宇都宮 - 黒磯間の運用終了。
  • E233系3000番台(4ドア車)
    • 小山車両センター所属
      • 基本編成(10両)と付属編成(5両)があり、いずれもU編成。基本編成の4・5号車にはグリーン車が連結されている。
      • 同じく小山車両センターに所属するE231系と共通で運用されており、両車で連結して運用されることもある。
      • 211系の置き換え用として2012年9月1日より高崎線直通列車(上野 - 大宮間)で運用を開始した。宇都宮線大宮以北においても2013年3月16日より運用を開始した[報道 16]
      • 2015年3月14日のダイヤ改正より、基本16編成と付属15編成が高崎車両センターから小山車両センターに転属となった。
      • 上野発着列車で宇都宮線内の行先を表示する場合は、高崎線直通列車との誤乗防止のため、行先・線名ともに緑文字で表示される。
      • 湘南新宿ラインは、南行・北行ともに行先・線名が橙文字で表示される。
      • 2022年3月11日で宇都宮 - 黒磯間の運用終了。
    • 国府津車両センター所属
      • 基本編成(10両)と付属編成(5両)があり、いずれもE編成。基本編成の4・5号車にはグリーン車が連結されている。
      • 同じく国府津車両センターに所属するE231系と共通で運用されており、両車で連結して運用されることもある。
      • 2015年3月14日のダイヤ改正より、宇都宮線内での運用を開始した。
      • 上野発着列車で宇都宮線内の行先を表示する場合は、高崎線直通列車との誤乗防止のため、行先・線名ともに緑文字で表示される。
      • 湘南新宿ラインは、南行・北行ともに行先・線名が橙文字で表示される。
      • 2022年3月11日で宇都宮 - 黒磯間の運用終了。
  • E131系
    • 2022年3月12日のダイヤ改正から小山駅 - 黒磯駅間で運用開始[報道 13]。3両編成15本が導入された[報道 17]

他路線直通列車[編集]

他路線から宇都宮線に乗り入れる列車は、その路線の車両で運行されている。

  • E231系E233系3000番台(4ドア車)
    • 湘南新宿ライン東海道線 - 高崎線系統の全列車と、高崎線直通列車の一部は、国府津車両センター所属のE231系・E233系で運行されている。
  • EV-E301系(3ドア車)
    • 小山車両センター所属で、2014年3月15日より宇都宮 - 宝積寺間の烏山線直通列車用として2両1編成が先行投入された。パンタグラフ付きの蓄電池車。2017年3月4日のダイヤ改正ですべての烏山線直通列車をこの車両に置き換えた[26][報道 18]

優等列車[編集]

大宮より北の始発駅や途中駅で優等列車などの待避のために一定時間停車する際には、車内温度を維持するためドアが半自動扱いになる。なお、小金井 - 黒磯間では全列車でドア扱いが終日半自動扱いとなる。

機関車[編集]

  • ディーゼル機関車
    • DE10形1000番台、1500番台 - 宇都宮運転所所属機が宇都宮貨物ターミナル駅、大宮駅、田端信号場構内等における貨物入換用機関車として運用されている。関東一円の各駅に常駐配備されているため、宇都宮運転所と常駐各駅間の回送が当線経由で行われている。
    • DE11形1000番台 - 宇都宮運転所所属機が大宮駅、田端信号場構内等における貨物入換用機関車として運用されている。関東一円の各駅に常駐配備されているため、宇都宮運転所と常駐各駅間の回送が当線経由で行われている。
  • 電気機関車

過去の使用車両[編集]

電車[編集]

  • 485系(東武線直通特急用)
  • 485系(フェアーウェイ用)
    • 新潟車両センター所属で、2009年11月までは新宿発着で土休日に臨時運行される快速「フェアーウェイ」で運用され、2010年3月13日のダイヤ改正からは後述の489系を置き換える形で2012年3月17日のダイヤ改正まで「ホームライナー古河3号」でも使用された。
    • 1号車の半室はグリーン車であるが、ホームライナーとして運用される場合は普通車として使用されていた。また、6号車は女性専用席「レディースカー」仕様であるが、「フェアーウェイ」やホームライナーとして運用される場合は一般席として使用されていた。
  • 489系
  • 185系200番台
  • 107系0番台
    • 小山車両センター所属で、2013年3月16日のダイヤ改正まで朝の日光線直通列車で小金井 - 宇都宮間で運用されていた。
  • 107系100番台
    • 高崎車両センター所属で、2両編成を2本組み合わせた4両編成で午前の両毛線直通列車として2016年まで小山 - 黒磯間で運用されていた。両毛線行きの行先方向幕には誤乗防止の措置が施されていなかった。
  • 115系
    • かつては上野 - 黒磯間の宇都宮線全区間で主力として走っていたが、1986年に211系が導入されると徐々に置き換えられていき、2000年にE231系が導入されると本数を大幅に減らしていった。なお高崎線では2001年9月にE231系が導入され、同年11月30日に高崎線での運用を終了している。そして2004年10月16日のダイヤ改正で宇都宮線(上野 - 黒磯間)での運用を終了し、2005年1月にはさよなら運転が行われた。
    • 以後は、高崎車両センター所属の4両編成による両毛線直通運用のみとなり、2016年8月まで午後の両毛線直通列車で小山 - 宇都宮間に乗り入れていた。なお、両毛線行きの行先方向幕に誤乗防止の措置が施されていなかった。
  • 113系
    • 横須賀線にE217系を投入した余剰車を増発用に34両投入した。E231系投入までの一時的なリリーフのため、朝ラッシュ時のみの運行であり、E231系投入後に撤退した。
  • 211系(3ドア車)
    • 宇都宮線および高崎線には1986年に投入された。2006年7月改正までは5両単位で編成が組まれていて、これを複数連結することで10両または15両編成として運用され、基本編成・付属編成の区別はなかった。貫通路は増結後開放され、各編成間を行き来できるようになっていた。2005年からはA編成を組み直し、4・5号車に東海道線の211系や113系から余剰となったグリーン車2両を連結し、10両の基本編成に固定する作業が順次行われた。しかし、東海道線の編成と違い、普通車のうちグリーン車と連結されている3・6号車は、かつて先頭車として使用されていた車両である。そのため、C編成は3両編成(1-3号車)と5両編成(6-10号車)の間にグリーン車を挟みこんだかのような外観となっていた。
    • 高崎線直通列車との誤乗防止のため、宇都宮線内の行先を表示する場合は側面方向幕が緑地に白抜き文字仕様となっていた。両毛線直通列車に使用されるが、両毛線高崎(方面)行きの方向幕には誤乗防止の措置が施されていない。
    • 高崎線直通を除く宇都宮線上野 - 小金井・宇都宮間における基本編成単独の10両編成、または基本編成の黒磯方に付属編成を連結した15両編成による運用は、2013年3月15日をもって消滅した[27]
    • 高崎線直通列車(上野 - 高崎・前橋間)についても、E233系への置き換えに伴い2014年3月14日をもって運用を終了した。
    • 宇都宮線宇都宮 - 黒磯間については205系600番台の導入完了に伴い、2014年3月24日をもって一旦運用を終了したが、両毛線直通列車が107系100番台から当系列に置き換えられ、運用が復活した[28]。しかし2017年3月3日のダイヤ改正で午前の両毛線直通列車が廃止され、宇都宮 - 黒磯間での運用はなくなった[29]
    • その後も高崎車両センター所属の4両編成が両毛線直通列車として小山 - 宇都宮間に乗り入れていたが、2019年3月16日のダイヤ改正で廃止され、宇都宮線での定期運用は消滅した[30]
  • 205系600番台(4ドア車)
    • 小山車両センター所属で、4両編成4号車にトイレが設けられていた。
    • 宇都宮 - 黒磯間(一部小金井 - 黒磯間)において単独の4両編成、または2本連結した8両編成で運用されており、宇都宮線内の行先を表示する場合は211系同様方向幕が緑地に白抜き文字仕様となっていた。
    • 前述の211系の一部の運用を置き換える形で、2013年8月24日より運用を開始した。2014年3月25日には、すべての211系の置き換えを完了した。
    • 日光線用も、朝の日光線直通列車で小金井 - 宇都宮間で運用されていた。
    • 2022年3月11日で運用終了。

気動車[編集]

  • キハ40系(2ドア車)
    • 宇都宮運転所所属の烏山線用のディーゼル気動車が宇都宮 - 宝積寺間に乗り入れていた。宇都宮線内では定期運用を有する唯一の気動車であった。烏山線列車は宇都宮線内でもワンマン運転を行っていたが、すべてのドアから乗降可能となっていた。2017年3月4日のダイヤ改正でEV-E301系に置き換えられ、運用を終了した[報道 19][新聞 6]

機関車[編集]

  • 電気機関車
    • EF510形500番台 - 田端運転所所属機が寝台列車牽引用および一部貨物列車牽引用(大宮駅以南)として運用されていた。

客車[編集]

沿線概況[編集]