女の階級

女の階級』(おんなのかいきゅう)は、吉屋信子の小説。またそれを原作とよする1936年(昭和11年)公開の日活映画。その映画の主題歌及びシングルレコードのタイトルである。

概要[編集]

1936年4月11日から9月19日にかけて、読売新聞にて連載された[1]

映画[編集]

女の階級
監督 千葉泰樹
脚本 荒巻芳郎
原作 吉屋信子
製作 日活多摩川撮影所
出演者 岡譲二
江川宇礼雄
星玲子
撮影 長井信一
配給 日活
公開 1936年10月15日
上映時間 9巻
製作国 日本 日本の旗
言語 日本語
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概要 (映画)[編集]

日活多摩川撮影所(現在の角川大映撮影所)で撮影された現代劇である。主演の岡譲二は当時人気絶頂期を迎えていた[2]

加壽子を演じた星玲子は、当時歌うスター杉狂児とのコンビで『あなたと呼べば』(監督千葉泰樹、1936年、歌はディック・ミネ・星玲子『二人は若い』)、『うちの女房にや髭がある』(監督千葉泰樹、1936年、歌は杉狂児・美ち奴)などのテイチクと提携した日活歌謡映画で、興行・レコードともにヒットを飛ばしていた[3]

多摩川撮影所の現代劇に限らず、当時の日活はサイレント映画からトーキーへの切り替え期にあり、サイレントとの差異を際立たせるのには音楽であるとし、テイチクとの提携を進めていた。時代劇部であった日活京都撮影所とテイチクの音楽提携作品に、マキノ正博監督の『弥次㐂夛道中記』(1938年)、『鴛鴦歌合戦』(1939年)、『弥次喜多 名君初上り』(1940年)などがある。これら京都作品にはいずれもディック・ミネ、服部富子、あるいは美ち奴といったテイチクの専属歌手が出演している。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

レコード[編集]

女の階級
楠木繁夫SP盤 シングル
リリース
ジャンル 歌謡曲
レーベル テイチクレコード
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レコードの盤面には両面とも「流行歌」、「日活『女の階級』主題歌」とクレジットされている。B面の『回想譜』は劇中では加壽子役の星が歌った。

  1. 女の階級
  2. 回想譜 (加壽子のうたへる)
    • 作詞:今城靖児 / 作曲:古賀政男 / 編曲:古賀政男
    • 歌:藤山一郎
    • 演奏:古賀政男オーケストラ

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  1. ^ 主な連載小説の記録”. 読売新聞へようこそ. 2023年5月19日閲覧。
  2. ^ 『日本映画俳優全集・男優編』(キネマ旬報社、1979年)の「岡譲司」の項(p.113-114)を参照。同項執筆は吉田智恵男奥田久司
  3. ^ 『日本映画俳優全集・女優編』(キネマ旬報社、1980年)の「星玲子」の項の記述(p.590-591)を参照。同項執筆は盛内政志

外部リンク[編集]