大阪港咲洲トンネル

大阪港咲洲トンネル
大阪港咲洲トンネル料金所
大阪港咲洲トンネル料金所
概要
路線 Osaka Metro中央線
位置

日本の旗 日本大阪市港区海岸通一丁目 - 住之江区南港北一丁目間)

地図
座標 北緯34度38分55秒 東経135度25分24秒 / 北緯34.64861度 東経135.42333度 / 34.64861; 135.42333座標: 北緯34度38分55秒 東経135度25分24秒 / 北緯34.64861度 東経135.42333度 / 34.64861; 135.42333
系統 地下鉄
所属路線名 大阪港臨港道路
交差 大阪湾大阪港第一航路)
運用
開通 1997年(平成9年)10月17日
通行対象 道路・鉄道車両
通行料金 無料
技術情報
全長 2,200 m
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大阪港咲洲トンネル(おおさかこうさきしまトンネル)は、大阪府大阪市港区大阪築港地区と住之江区大阪南港地区にある人工島「咲洲」を結ぶ海底トンネルである。1997年(平成9年)10月17日開通。港湾法にもとづく港湾施設(臨港交通施設)の一つ。大阪市港湾局が管理する。

大阪市中心部から南港地区への最短経路となり、本町通国道172号)や中央大通の延長線上に位置する。鉄道ではOsaka Metro中央線大阪港駅コスモスクエア駅の間でこのトンネルを通過する。

構造[編集]

トンネルは、沈埋函を海底に沈める沈埋工法で建設された。沈埋工法のトンネルとしては日本初の道路・鉄道併用トンネルで、複線の鉄道線(地下鉄中央線)の両側を各2車線の道路が通る構造になっている。全長は道路部分が2,200 m、鉄道部分が2,400 mある。

近年、東南海地震南海地震が発生すると、トンネルの沈埋函接続部が損傷する恐れがあることが判明。耐震補強のため、沈埋函同士を鋼板で連結する対策工事が2009年(平成21年)から始められている。

道路[編集]

大阪市港湾施設条例により設置された臨港道路として、管理を指定管理者に委任している。

普通乗用車・普通自動二輪車大型自動二輪車の通行料金は100円(2009年(平成21年)10月1日より200円から値下げ)で大型車は400円だったが、2013年(平成25年)10月5日に土日祝・年末年始が無料化され[1]2014年(平成26年)10月1日に全面無料化された[2]。カード式の回数券のみあった(ETCクレジットカードといった類は使えなかった)。歩行者、軽車両、125cc以下の二輪(小型自動二輪車)および原付、危険物積載車両は通行禁止である。

道路は港区側ではみなと通(国道172号)に接続し、約500 m東で海岸通大阪府道5号大阪港八尾線)とも接続し、住之江区側のトンネル出入口はコスモスクエア駅付近にある。

また、このトンネルを走る大阪市営バス44系統)が2014年(平成26年)3月31日まで存在していた。現在は南海バス堺南港線)が平日11本、土日祝日25本運行されている[3]

指定管理者[編集]

団体名 委託開始 委託終了
大阪港トランスポートシステム 1997年10月17日 2009年5月31日
阪神高速道路 2009年6月1日 2015年3月31日[4]
阪神高速グループ連合体[注釈 1] 2015年4月1日 2020年3月31日[5]
2020年4月1日 2025年3月31日[6](予定)

通行回数券の大量紛失[編集]

大阪港咲洲トンネルの通行回数券を約1万1000枚(約2億2800万円分)に亘り紛失していたことが、当時運営管理していた大阪港トランスポートシステムの内部調査により、2009年(平成21年)2月16日に発覚した。また、同回数券の利用実績が、販売実績を上回る異常事態も起こっている。トンネル管理事務所の当時の所長で販売管理担当をしていた元社員の男性が横流した疑いがあり[7][8]、同社は、この元社員を、業務上横領告訴した上、約2億円の損害賠償を求め大阪地裁に訴えを起こした[9]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 阪神高速道路、阪神高速道路技術阪神高速パトロールの3社からなる連合体。

出典[編集]

  1. ^ 「大阪港咲洲トンネル」の土日祝日及び年末年始の通行料無料化を実施します”. 大阪市港湾局 (2013年8月15日). 2014年10月22日閲覧。
  2. ^ 「大阪港咲洲トンネル」の通行料金全面無料化実施”. 大阪市港湾局 (2014年9月1日). 2014年10月1日閲覧。
  3. ^ 堺南港線 運行予定時刻表(2018年7月23日改正)” (PDF). 南海バス. 2019年12月20日閲覧。
  4. ^ 代行臨港道路(大阪港咲洲トンネル)の指定管理者を募集します”. 大阪市港湾局 (2014年10月10日). 2014年10月22日閲覧。
  5. ^ 代行臨港道路(大阪港咲洲トンネル)の指定管理予定者の選定結果について”. 大阪市 (2015年1月23日). 2016年7月30日閲覧。
  6. ^ 代行臨港道路(大阪港咲洲トンネル)の指定管理予定者の選定結果について”. 大阪市 (2019年9月29日). 2023年9月29日閲覧。
  7. ^ “トンネル通行回数券2億2000万円分行方不明に 大阪”. 産経新聞. (2009年2月16日). オリジナルの2009年2月21日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20090221074215/http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090216/crm0902161958030-n1.htm 
  8. ^ “大阪港トンネル回数券2億円分不明、3セク元社員横流しか”. 読売新聞. (2009年2月17日). http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090217-OYT1T00083.htm [リンク切れ]
  9. ^ “大阪、トンネル回数券不明で提訴 元所長に2億円の損害賠償”. 共同通信. (2009年7月25日). オリジナルの2012年7月21日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/7VXf 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]