大津亮介

大津 亮介
福岡ソフトバンクホークス #26
2023年4月6日 京セラドーム大阪
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 福岡県糟屋郡志免町[1]
生年月日 (1999-01-13) 1999年1月13日（25歳）
身長
体重		 175 cm
63 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 投手[2]
プロ入り 2022年 ドラフト2位[1]
初出場 2023年4月1日
年俸 3000万円（2024年）[3]
経歴（括弧内はプロチーム在籍年度）
この表について

大津 亮介（おおつ りょうすけ、1999年1月13日[2][4] - ）は、福岡県糟屋郡志免町出身[1]のプロ野球選手（投手[2]）。右投左打[2]。福岡ソフトバンクホークス所属[2]。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

志免町立志免中央小学校4年生のときに『志免ブラザーズ』で野球を始め[4]、6年時はキャプテンを務め、主にショートを守っていた[5]。志免町立志免中学校では硬式野球の『宇美スターズ』に所属し[6]、主にセカンドとショートを守っていた[5]。

九州産業大学付属九州高校では2年春のセンバツに背番号13でベンチ入りしたが[7][8]、チームは近江との1回戦に敗れ[9]、出場機会は無かった[6]。高校時代はセカンドとファーストをメインに[5]、高校からは投手も始め[6]、キャッチャー以外の全ポジションを守った[5]。ただ、公式戦登板は2年時の1イニングのみであり[6]、最速は139km/hであった[4]。

帝京大学に進学し、内野手と投手でセレクションを受けると、投手として合格した[6]。2年秋からベンチ入りし[4]、4年秋のリーグ戦では開幕投手を務めるなど、3試合の登板で1勝1敗・防御率1.42を記録[6]。大学時代はリーグ戦通算15試合に登板[5]。最速は147km/hであった[4]。

日本製鉄鹿島では1年目から主力として活躍[5]。2年目はチームの2大大会（都市対抗・日本選手権）出場に貢献した[4]。

2022年10月20日に開催されたドラフト会議にて、福岡ソフトバンクホークスから2位指名を受け[1]、11月26日に契約金8000万円、年俸1200万円（金額はいずれも推定）で入団に合意し[10]、12月5日にはBOSS E・ZO FUKUOKAで新入団選手発表会見が行われた[11]。背番号は26[12]。

指名後に出場した日本選手権では、大和高田クラブとの初戦で2失点完投[13]もチームは0-2で敗退した[14]。社会人時代の最速は152km/h[4]。

ソフトバンク時代[編集]

2023年は開幕を一軍で迎え[15]、4月1日の千葉ロッテマリーンズ戦でプロ初登板を果たし、1イニングを3者凡退に抑えた[16]。開幕当初はビハインド時の登板が多かったが[17]、4月27日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦でプロ初ホールドを記録すると[18]、5月は7ホールドを挙げるなど、重要な場面での登板が増加[17]。6月18日の阪神タイガース戦では0-0で迎えた6回裏、一死一・二塁のピンチを招いたスチュワートJr.をリリーフし、ミエセスを1球で三ゴロ併殺に仕留めると、直後にチームが先制して勝利したことで大津にプロ初勝利が記録された[19][注 1]。7月25日に右手中指のマメ[21]の影響で出場選手登録を抹消されたが[22]、8月22日に一軍復帰し[23]、シーズン終了まで一軍に帯同。レギュラーシーズンでは46試合に登板して2勝0敗13ホールド・防御率2.43を記録し、ブルペンの主力の一人として活躍した[24]。ロッテとのCSファーストステージ第3戦では、延長10回裏に津森宥紀が同点を許し、その後を受けて二死まで奪うも、そこから連打を打たれてサヨナラ負けを喫し[25]、チームは敗退が決定。ベースカバーに入ったホーム付近でうずくまり、涙を流した[26]。秋季練習では小久保裕紀新監督から先発転向を通達された[27]。オフに1800万円増となる推定年俸3000万円で契約を更改した[28]。

2024年は春季キャンプ終盤に体調不良があり[29][30]、春先の実戦では満足のいく結果が出せていなかったが[31]、3月14日の読売ジャイアンツとのオープン戦で6回3安打無四球8奪三振無失点と好投[32]。評価を一気に高め[33]、開幕ローテーション6番手争いに加わり[34]、一時はスチュワートJr.が滑り込みで内定し、大津は開幕ローテーションから外れたものの[35]、本拠地開幕戦に内定済みであった和田毅が開幕直前に先発回避となったことで[36]大津が開幕ローテーションに入った。開幕6試合目のロッテ戦[37]でプロ初先発となり、6回8安打無四死球5奪三振1失点という内容[38]でシーズン初勝利を挙げた[39]。

選手としての特徴[編集]

ルーキーイヤーの2023年のNPB投手では最軽量となる体重63kg（身長175cm）と細身ながらも[40]、ストレートの最速は153km/hを計測[41]。ワンシーム・スライダー・カットボール・カーブ・フォーク・チェンジアップと多彩な変化球を操る[42]。フジテレビ系列の「S-PARK」の100人分の1位の番外編「楽天の選手が選ぶNEXTブレイク部門2023」で松井裕樹が大津を挙げ「投げられる球種が多く攻略が難しい」と特徴を挙げ、「長いイニング続けられるのであれば、先発で勝っていける」と太鼓判を押した[43]。

人物[編集]

福岡県出身で同学年の一般女性と2023年4月に結婚[44]。帝京大卒業後に帰省した際に知り合い、日本製鉄鹿島での2年間は遠距離恋愛であったが、社会人時代（プロ入り前）にプロポーズしたという[45]。2023年10月には第1子となる長男が誕生している[44]。

九州産業大学付属九州高等学校時代の同級生に、サッカー選手の冨安健洋がいる[10]。

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]

年

度		 球

団		 登

板		 先

発		 完

投		 完

封		 無
四
球		 勝

利		 敗

戦		 セ
丨
ブ		 ホ
丨
ル
ド		 勝

率		 打

者		 投
球
回		 被
安
打		 被
本
塁
打		 与
四
球		 敬

遠		 与
死
球		 奪
三
振		 暴

投		 ボ
丨
ク		 失

点		 自
責
点		 防
御
率		 W
H
I
P
2023 ソフトバンク 46 0 0 0 0 2 0 0 13 1.000 164 40.2 34 5 11 1 2 21 1 0 14 11 2.43 1.11
通算：1年 46 0 0 0 0 2 0 0 13 1.000 164 40.2 34 5 11 1 2 21 1 0 14 11 2.43 1.11
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]

年
度		 球
団		 投手
試

合		 刺

殺		 補

殺		 失

策		 併

殺		 守
備
率
2023 ソフトバンク 46 2 6 0 0 1.000
通算 46 2 6 0 0 1.000
  • 2023年度シーズン終了時

記録[編集]

初記録
その他の記録
  • 1球勝利：2023年6月18日、対阪神タイガース3回戦（阪神甲子園球場）6回裏一死に2番手で救援登板、ヨハン・ミエセスを三併打 ※史上47人目48度目、1球勝利がプロ初勝利は史上8人目[20]

背番号[編集]

  • 26（2023年 - ）

登場曲[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 1球勝利は史上47人目、プロ初勝利を1球勝利で記録したのは史上8人目であった[20]。

出典[編集]

  1. ^ a b c d 「寮のテレビ見て驚きの声　2位の大津亮介「夢のよう」な縁」『西スポWEB otto!』西日本新聞社、2022年10月20日。2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧。
  2. ^ a b c d e 「大津　亮介（福岡ソフトバンクホークス） | 個人年度別成績」NPB.jp 日本野球機構。2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧。
  3. ^ 「ソフトバンク - 契約更改 - プロ野球」日刊スポーツ。2023年12月22日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g 「西武2軍を封じた社会人屈指の右腕が待つ運命のドラフト　日本製鉄鹿島・大津亮介「信じて待っています」」『スポニチ Sponichi Annex 野球』スポーツニッポン新聞社、2022年9月15日。2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧。
  5. ^ a b c d e f 「ウェブブック - 2023年2月号」志免町、2023年2月1日。2023年4月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月9日閲覧。
  6. ^ a b c d e f 「群を抜く「まねる才能」で長所も共通　ドラ2大津亮介が「帝京大の山本由伸」と呼ばれた理由【2023 BIGFACEのNEWFACE】」西スポWEB otto!、2022年12月10日。2023年11月9日閲覧。
  7. ^ 「第87回選抜高校野球選手名鑑 32校 咲き誇る春 きょう開幕」『読売新聞』（東京朝刊　20頁）、 読売新聞社、2015年3月21日。
  8. ^ 「九産大九州（福岡）｜第87回（2015年）選抜高校野球」『毎日新聞』毎日新聞社。2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧。
  9. ^ 「2年生5人で夏こそ！九産大九州・岩田「また戻ってきたい」」『スポニチ Sponichi Annex』スポーツニッポン新聞社、2015年3月25日。2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧。
  10. ^ a b 「W杯出場の冨安健洋は高校の同級生　ドラフト2位の大津「日の丸を背負う姿に感動した」」『西スポWEB otto!』西日本新聞社、2022年11月26日。2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧。
  11. ^ 「鷹が新入団発表会見　ドラ1イヒネは明石＆牧原大背負った出世番号「36」に決定」Full-Count、2022年12月5日。2023年11月9日閲覧。
  12. ^ 「新入団会見レポート。1位イヒネ選手は「背番号36」」『福岡ソフトバンクホークス』2022年12月6日。2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧。
  13. ^ 「「ワンシーム」で併殺！　社会人公式戦で初完投‼　ドラ2右腕・大津亮介が見せた実戦能力」『西スポWEB otto!』西日本新聞社、2022年10月31日。2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧。
  14. ^ 「社会人野球日本選手権：日鉄鹿島、好機生かせず　初戦で惜敗　奮闘にスタンド拍手　／茨城」『毎日新聞』毎日新聞社、2022年10月31日。2023年6月25日閲覧。
  15. ^ 「23年度「開幕一軍」の登録公示　ソフトバンクはWBC戦士、新助っ人ら27名」BASEBALL KING、2023年3月30日。2023年11月9日閲覧。
  16. ^ a b c 「ドラフト2位ルーキー・大津亮介がプロ初登板。3者凡退のピッチングを披露」『パ・リーグインサイト』2023年4月1日。2023年4月2日閲覧。
  17. ^ a b 「ソフトバンク・大津亮介　高い適応能力で評価はうなぎ登り／初めての一軍生活」週刊ベースボールONLINE、2023年6月2日。2023年11月9日閲覧。
  18. ^ a b 「2023年4月27日 【公式戦】 試合結果 （福岡ソフトバンクvs東北楽天）」日本野球機構。2023年11月9日閲覧。
  19. ^ 「【ソフトバンク】交流戦快勝締め　スチュワート好投　ドラ２大津亮介は１球でプロ初星」スポーツ報知、2023年6月18日。2023年11月9日閲覧。
  20. ^ a b c 「ソフトBドラ2大津が史上47人目の1球勝利　初勝利が1球勝利は8人目「うれしすぎて言葉が出ない」」Sponichi Annex、2023年6月18日。2023年11月9日閲覧。
  21. ^ 「ソフトバンク大津亮介「割り切れるタイプなので」2軍行きの真相明かす　ドラフト2位ルーキーは〝12球団最軽量〟増量計画の目標数値は…」西スポWEB otto!、2023年9月5日。2023年11月9日閲覧。
  22. ^ 「ソフトバンク、ドラ2ルーキーの大津亮介がマメの影響で出場選手登録抹消　ベテランの嘉弥真新也も再調整」西スポWEB otto!、2023年7月25日。2023年11月9日閲覧。
  23. ^ 「ヤクルト村上宗隆、阪神西勇輝、DeNA藤田一也ら登録　中日ビシエドら抹消／22日公示」日刊スポーツ、2023年8月22日。2023年11月9日閲覧。
  24. ^ 「高きハードルを超えた選手たち。2022年のドラフト組で「即戦力」として活躍したのは？」パ・リーグ.com、2023年10月31日。2023年11月9日閲覧。
  25. ^ 「寄り添う元エースが「胸が詰まって泣きそう」　悪夢に号泣…17年前との“変化”に反響」Full-Count、2023年10月17日。2023年11月9日閲覧。
  26. ^ 「【野球】ソフトバンク　涙を誘った斉藤コーチの姿　うずくまる大津をやさしく抱く　０６年プレーオフの悲劇から１７年」デイリースポーツ、2023年10月17日。2023年11月9日閲覧。
  27. ^ 「ソフトバンク・大津　来季は先発で勝負!　すでに新監督から通達　まっさらなマウンドでCSの借り返す」Sponichi Annex、2023年11月6日。2023年11月9日閲覧。
  28. ^ “ソフトバンクのルーキー大津亮介が2・5倍増の年俸3000万円でサイン　来季は先発転向「2桁勝利を目指す」”. 西スポWEB otto! (2023年12月22日). 2024年4月5日閲覧。
  29. ^ “【ソフトバンク】大津亮介、体調不良でキャンプ第４クール最終日欠席　近藤健介ら５人は復帰”. 日刊スポーツ (2024年2月18日). 2024年4月5日閲覧。
  30. ^ “【ソフトバンク】大津亮介が体調不良から復帰　田浦文丸、笹川吉康はＢ組に合流”. 日刊スポーツ (2024年2月20日). 2024年4月5日閲覧。
  31. ^ “「想定していた以上の投球」ソフトバンク倉野コーチが語る大津亮介の開幕ローテ入りの可能性は？”. 西スポWEB otto! (2024年3月14日). 2024年4月5日閲覧。
  32. ^ “ソフトバンク大津亮介、先発ローテ入りへ強烈アピール成功　巨人打線を6回3安打無失点　光った無四球8奪三振”. 西スポWEB otto! (2024年3月14日). 2024年4月5日閲覧。
  33. ^ “【ソフトバンク】大津亮介の投球内容に王会長も納得「先発投手陣」再生へうれしい悲鳴”. 日刊スポーツ (2024年3月14日). 2024年4月5日閲覧。
  34. ^ “【ソフトバンク】開幕ローテ残り１枠かけ、石川柊太、板東湧梧、大津亮介が３、４軍戦に先発”. 日刊スポーツ (2024年3月18日). 2024年4月5日閲覧。
  35. ^ “【ソフトバンク】小久保裕紀新政権でオープン戦優勝！開幕ローテも決まった　エリート右腕が滑り込み２戦目”. スポーツ報知 (2024年3月23日). 2024年4月5日閲覧。
  36. ^ “【ソフトバンク】４３歳レジェンド左腕　４月２日本拠地開幕戦先発を回避　２軍戦登板で利き手の左中指負傷”. スポーツ報知 (2024年3月27日). 2024年4月5日閲覧。
  37. ^ “ソフトバンクが開幕ローテを“緊急再編”　6戦目は大津亮介が先発”. Sponichi Annex (2024年3月27日). 2024年4月5日閲覧。
  38. ^ a b “大津亮介がプロ初先発で先発初勝利　11安打8得点で鷹が2カード連続勝ち越し”. パ・リーグ.com (2024年4月4日). 2024年4月5日閲覧。
  39. ^ “ソフトバンク・大津「ようやくスタートしたな。本当、最高」プロ初先発で今季初勝利を飾り歓喜”. Sponichi Annex (2024年4月5日). 2024年4月5日閲覧。
  40. ^ 「【ソフトバンク】今季NPB最軽量63キロ右腕ドラ２大津亮介「緊張しました」プロの打者に初投球」日刊スポーツ、2023年2月4日。2023年11月3日閲覧。
  41. ^ 「ルーキー大津亮介は極限の状況で「自らを超える男」自己最速153キロ＆中川圭斬り　〝気にしい〟を変えた先輩の助言とは」西スポWEB otto!、2023年5月13日。2023年11月3日閲覧。
  42. ^ 「ソフトバンク・大津亮介「今は“フォーシームチェンジアップ”を練習しています」／変化球」週刊ベースボールONLINE、2023年7月1日。2023年11月3日閲覧。
  43. ^ 「【動画】「先発で勝てる」楽天・松井裕樹が太鼓判　体重NPB最軽量のソフトバンク〝変幻自在〟右腕に熱視線」西スポ、2023年12月15日。2023年12月17日閲覧。
  44. ^ a b “ソフトB大津が結婚と第1子が誕生していたことを公表　来季2年目に公私での柱狙う”. Sponichi Annex (2023年12月22日). 2024年4月5日閲覧。
  45. ^ “ソフトバンク・大津　トリプルの喜び　更改で1800万円増　今年4月の結婚&10月に第1子誕生を公表”. Sponichi Annex (2023年12月23日). 2024年4月5日閲覧。
  46. ^ 「球場使用曲一覧」『福岡ソフトバンクホークス』。2023年6月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月25日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

 
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